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検索対象: わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たち

わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たちから 362件ヒットしました。

わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たち


ニ 〇 一 ニ 年 に 発 刊 し ま し た 初 版 の 『 わ の 会 の 眼 』 は 、 お 陰 様 で マ ス コ 、 、 、 、 読 者 の 皆 様 、 関 係 者 の 皆 様 か ら も 高 い 評 価 を 受 け 、 会 員 か ら も 喜 ば れ ま し た 。 と は い え 、 上 手 く い っ て 当 た リ 前 の 作 業 で す 。 今 回 の 掲 載 作 品 の 募 集 に あ た っ て は 、 出 品 数 と 質 が と て も 気 に な っ て お リ ま し た 。 結 果 と し て は 、 初 版 の 出 品 者 三 五 名 の 内 、 三 〇 名 の 方 か こ の 続 編 に も 出 品 さ れ 、 さ ら に 新 た な 一 五 名 の 会 員 か ら も 出 品 を 得 て 、 作 品 数 は 一 七 〇 点 に 及 び ま し た 。 作 品 の 質 に つ い て 申 せ ば 、 充 行 に 左 右 さ れ ぬ 、 時 の 試 練 に 耐 え 抜 い た 作 品 が 集 ま リ ま し た 。 知 る 人 ぞ 知 る 作 家 が 多 く 、 埋 も れ た 作 家 、 知 ら れ ざ る 作 家 も 多 く 、 ま た 、 名 品 、 珍 品 も 数 多 く 出 品 さ れ て お リ ま す 。 秘 蔵 の コ レ ク シ ョ ン を 出 さ れ た 方 も 見 え ま す 。 こ こ に 掲 載 さ れ て い る 作 品 群 は 、 コ レ ク タ ー に 強 く 求 め ら れ 、 大 切 に 手 入 れ 、 修 復 、 保 管 、 研 究 さ れ 、 ま た 展 示 さ れ 、 愛 で ら れ て き た も の で す 。 コ レ ク タ ー の コ レ ク 、 ン ヨ ン に 対 す る 愛 情 や 思 い を 読 者 の 皆 様 に 少 し で も 届 け ら れ た ら と 願 い な が ら 、 編 集 の お 手 伝 い を さ せ て い た た き ま し た 。 美 術 評 論 家 で あ リ 、 ま た 平 塚 市 美 術 館 館 長 代 理 を 務 め ら れ る 土 方 明 司 さ ん に 玉 稿 を 賜 リ 、 さ ら に 東 御 市 梅 野 記 念 絵 画 館 館 長 の 佐 藤 修 さ ん と 丸 山 治 郎 さ ん か ら は 、 コ レ ク シ ョ ン の 代 表 的 な 作 品 を お 寄 せ い た た き ま し た 。 こ の 日 勿 を お 借 リ し て 心 か 、 ら お 礼 を 申 し 上 げ ま す 。 ( よ リ ・ リ よ う け い 書 籍 プ ロ ジ ェ ク ト 事 務 局 ) 354

わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たち


菅 野 圭 介 《 蔵 王 雪 山 》 教 科 書 に 成 っ て い ま す ご 存 知 、 梅 野 隆 さ ん が 愛 し て や ま な か っ た 菅 野 圭 介 の 作 て す 。 こ の 絵 は 絵 画 館 の 常 設 展 示 室 か 館 長 室 に と き お リ 登 場 し て き ま し た が 、 昨 年 あ た リ か ら 展 示 す る 頻 度 か 多 く な っ て き ま し た 。 そ れ は 、 中 学 校 の 美 術 の 教 科 書 に 載 っ た か ら で す 。 美 術 館 の 収 蔵 品 が 教 科 書 に 掲 載 さ れ る な ん て そ ん な に あ る こ と で は な い で す 。 少 し は 自 慢 し て も い い で す よ ね 。 ・ 開 隆 堂 版 中 学 美 術 科 一 年 一 四 ペ ー ジ ・ 紹 介 記 述 「 心 ひ か れ る 風 景 」 「 表 し 方 を 工 夫 す る 」 風 景 を 大 胆 に 単 純 化 し 、 雄 大 な 雪 山 の 形 を は っ き リ と し た 色 彩 で と 、 ら え て 表 現 し て い る 。 さ す が 教 科 書 の 紹 介 文 で す 。 過 不 足 な く 特 徴 を 伝 え て い ま す 。 佐 藤 修 ( 長 野 県 東 御 市 ) 280

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靉 區 《 レ イ ン ボ ー 北 斎 》 春 画 を 見 事 に 変 身 さ せ て 呪 代 に よ み が え ら せ た 、 作 家 の 感 性 に 祝 福 あ れ 「 春 画 」 を テ ー マ に し た 版 画 を 作 リ た い と ず っ と 思 っ て い た 。 で も 当 時 は 性 描 写 の こ と と か 三 ヾ 苗 す ば す 違 う 、 つ る さ く て 、 エ ロ テ ィ ッ ク な も の を 正 面 切 っ て 描 く こ と が で き な か っ た 。 オ カ 才 ( 次 元 が 、 今 ま で 掘 リ 起 こ し て こ な か っ た ア ー ト の 新 し い 局 面 が 、 性 表 現 を 通 じ て 生 ま れ る は ず た と い っ も 田 心 っ て 、 / 雲 ロ 、 こ 。 愛 區 は 語 っ て い る 。 デ モ ク ラ ー ト 美 術 家 協 会 で 知 遇 を 得 た 久 保 貞 次 郎 に 頼 み 込 み 春 画 の 名 品 を ア メ リ カ ま で 送 っ て も ら っ た 。 税 関 て の ト ラ ブ ル を 避 け る た め に 大 き く 引 き 伸 ば し た 写 真 を 細 か く 裁 断 し て 送 っ た も の た 。 こ の 作 品 は 一 五 セ ン チ の 正 方 形 の 五 四 枚 を パ ズ ル の よ う に 組 み 合 わ せ て 完 成 す る よ う に な っ て い る 。 付 属 の 杉 の 小 箱 に 収 納 で き る 。 一 九 七 〇 年 に 東 京 国 際 版 画 ビ エ ン ナ ー レ で 東 京 国 立 近 代 美 術 館 賞 を 受 賞 し た 靉 嘔 の 代 表 作 。 野 原 宏 ( 埼 玉 県 久 喜 市 ) 190

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恩 地 孝 四 郎 《 童 女 浴 後 》 骨 董 市 て 掘 リ 出 し た 一 品 こ の 木 版 画 は ニ 〇 〇 五 年 「 骨 董 ジ ャ ン ボ リ ー 」 ( 東 京 ビ ッ ク サ イ ト ) で 購 入 し て 、 そ の 年 に 梅 野 記 念 絵 画 館 の 「 私 の 愛 す る 一 点 展 に 出 品 し た 。 購 入 し た 店 に は 付 録 漫 画 本 ( 値 段 は 高 い 方 だ っ た ) が あ リ 、 他 に も ま だ 値 札 を 付 け て い な い 紙 も の が た く さ ん あ リ 、 何 か な い か と 探 し て い た ら 、 地 図 類 の 箱 の 中 に 版 画 ( 台 紙 、 マ ッ ト 付 ) が 一 点 あ リ 、 「 孝 」 の 印 が あ リ 恩 地 の 木 版 画 で あ る こ と が 一 目 で わ か っ た 。 店 主 が 云 う に は 、 そ れ を 見 た お 客 さ ん が 恩 地 な ら ば 三 〇 万 円 は す る だ ろ う と 云 っ て い た か 六 万 円 と 付 け た の で 五 万 円 に ま け て も ら っ た 。 翌 日 『 恩 地 孝 四 郎 版 画 集 』 ( 形 象 社 ) で 調 べ 、 作 品 名 な ど が 判 明 し た 。 こ の 作 品 は 、 前 年 ( 昭 和 ニ 年 ) の 第 八 回 帝 展 に 出 品 し た 《 幼 女 浴 後 》 を も と に 作 成 し た と 推 測 で き る こ と も 分 か っ た 。 マ ッ ト は か な リ の シ ミ が あ る の て 、 台 紙 か ら 剥 が し 捨 て た が 、 台 紙 に は 当 時 の ラ ベ ル ( 東 京 新 橋 三 宅 松 影 堂 、 電 銀 一 一 六 三 一 、 ¥ 五 ・ 〇 〇 、 思 地 孝 四 郎 ) が 付 い て お リ 、 こ ち ら も 貴 重 な も の だ 、 「 恩 」 が 「 思 」 に な っ て い る 。 一 一 〇 一 六 年 の 展 覧 会 ( 東 京 国 立 近 代 美 術 館 ) に は 出 品 が な か っ た が 、 「 小 野 忠 重 コ レ ク シ ョ ン 展 」 ( 町 田 市 立 国 際 版 画 美 術 館 ) に は 色 違 い の も の が あ っ た 。 裸 体 が 複 雑 な 色 摺 リ な の て 自 刷 リ だ ろ う 、 ど の 様 な 経 緯 で 販 売 さ れ た の か 年 譜 に も 記 載 な し 。 鈴 木 忠 男 ( 東 京 都 江 東 区 ) 2 / 2

わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たち


山 田 彊 ー 《 現 代 餓 鬼 草 子 シ リ ー ス 太 郎 と 花 子 ( No. 11 ) 》 墨 、 水 彩 、 紙 ・ 和 紙 、 紙 91.1 X91.5cm 1967 年 Yamada Kyoichi Taro and Hanak0 from the M0dern Gaki 50S ん (Hungry GhostScro 〃 ) Series ( No. ⅱ ) き 、 イ 第 、 イ い 0 山 田 彊 ー ( や ま だ ・ き よ う い ち / 1938 ー ) 名 古 屋 市 生 れ 。 1959 年 現 ・ 愛 知 教 育 大 学 卒 。 64 年 ニ ュ ー ヨ ー ク の 「 日 本 人 ア ー テ ィ ス ト 選 抜 14 人 展 」 に 出 品 。 67 年 シ ェ ル 美 術 賞 展 て 、 佳 作 賞 。 85 年 和 歌 山 版 画 ビ エ ン ナ ー レ て 大 賞 、 86 年 旧 M 絵 画 コ ン ク ー ル で 大 賞 を 受 賞 。 279

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山 田 彊 ー 《 婆 羅 門 シ リ ー ス No. 7 ア ジ ャ ン タ No. 1 》 油 彩 、 塗 料 、 粉 絵 具 ・ キ ャ ン バ ス ホ ー ド 61.0 >< 92.5cm 1961 年 Yamada Kyoichi Brahman Series NO. 乙 Ajanta No. / 山 田 彊 ー ( や ま だ ・ き よ う い ち / 1938 ー ) 名 古 屋 市 生 れ 。 1959 年 現 ・ 愛 知 教 育 大 学 卒 。 64 年 ニ ュ ー ヨ ー ク の 「 日 本 人 ア ー テ ィ ス ト 選 抜 14 人 展 」 に 出 品 。 67 年 シ ェ ル 美 術 賞 展 で 佳 作 賞 。 85 年 和 歌 山 版 画 ビ エ ン ナ ー レ て 大 賞 、 86 年 旧 M 絵 画 コ ン ク ー ル て 大 賞 を 受 賞 。 277

わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たち


丿 リ ッ ク 09 は る か な 一 市 い 》 恩 地 孝 四 郎 《 ー 版 画 の 概 念 を 打 ち 壊 す 独 自 の 技 法 て 制 作 さ れ た 抽 象 作 品 昭 和 一 四 ( 一 九 三 九 ) 年 ご ろ 恩 地 孝 四 郎 の 弟 子 た ち が 「 一 木 会 」 な る も の を 作 っ た 。 弟 子 た ち が た び だ び 恩 地 邸 を 訪 ね る の は 先 生 の 仕 事 の 邪 魔 に な る と い う こ と で 毎 月 第 一 木 曜 日 の 午 後 に 版 画 研 究 会 を 行 い 、 集 う こ と に な っ た 。 一 木 会 の 作 家 た ち が 戦 時 下 、 作 品 も 売 れ な い こ と か ら 版 画 家 の 関 野 準 一 郎 の 提 案 で 作 品 交 換 会 を や ろ う と い う こ と で 一 九 四 四 年 に 『 一 木 集 (—) 』 が 世 に 出 た 。 さ す が に 、 終 戦 の 年 は ス キ ッ プ し た が 、 一 九 五 〇 年 ま で 毎 年 交 換 会 が 続 け ら れ た 。 こ の 作 品 は 一 九 五 〇 年 に 最 後 と な っ た 『 一 木 集 Ⅵ 』 に 収 め ら れ た 作 品 で あ る 。 参 加 作 家 は ニ 一 段 ボ ー ル を 勾 玉 の よ う な 形 や 円 名 な の で 、 限 定 ニ 一 部 と 考 え ら れ る 。 伝 統 的 な 木 版 画 で な く 、 さ ら に 左 の 上 に は 「 ひ も に 色 を 付 け た も の を ハ レ ン で 紙 に 形 に 切 っ た も の に イ ン ク を 塗 リ 刷 リ 上 げ 、 作 品 に 仕 上 げ て い る 。 こ の 恩 地 独 自 の 実 験 的 技 法 を マ ル チ フ ロ ッ ク と 称 し て い る 。 大 英 博 物 館 等 、 同 作 品 が 美 術 館 に 所 蔵 さ れ て い る か 、 微 妙 に 位 置 が ち が っ て い る の が 面 白 い 小 品 て は あ る か 伝 統 に と ら わ れ ず 、 常 に チ ャ レ ン ジ を 続 け て い た 恩 地 の 真 骨 頂 と も い う べ き 抽 象 表 現 の 名 品 た と 思 う 。 荒 井 由 泰 ( 福 井 県 勝 山 市 ) 1 22

わの会の眼Ⅱ 心を射抜く作品たち


村 上 肥 出 夫 《 。 ( リ の 街 角 》 素 晴 ら し い 色 彩 感 覚 村 上 肥 出 夫 が 本 郷 新 の ア ト リ エ を 訪 れ た 時 の 事 が 昭 和 三 九 年 の 東 京 新 聞 に 掲 載 さ れ て い ま す 。 「 村 上 の 絵 は 灰 色 が か っ た 複 雑 な 色 調 の 中 に 、 原 色 の キ ラ キ ラ と 輝 く 美 し い 絵 で あ っ た 。 ニ 枚 、 三 枚 と 見 せ て 貰 っ た が 、 ど の 絵 に も 暗 渋 な 光 と 厚 み か あ リ 、 詩 的 な 情 趣 が 漂 っ て い る 。 特 に 怪 異 な 表 現 で な く 、 素 直 な 絵 で あ る が 、 色 彩 に 対 す る 資 質 は 尋 常 て な い も の が 感 じ ら れ た 。 千 住 の 橋 の 下 に 住 み 、 ど ぶ 川 の 端 に 漂 っ て い た も の の 中 か ら 拾 っ た 、 地 下 足 袋 の 片 一 方 、 ゴ ム 引 き リ 、 く し や く し ゃ の ボ ロ 布 を ず た 袋 か ら 取 リ 出 し 『 美 し い も の ば か リ な の 軍 手 、 破 れ た ゴ ム ま ん で す よ 、 こ の 青 の 良 さ 、 こ の 赤 と 黒 に オ レ ン ジ 色 の よ う な 色 が 混 じ っ た 感 じ の 良 さ 』 と 大 切 な 宝 石 を 手 に す る よ う に 愛 清 を 込 め て 云 っ た 。 素 晴 ら し い 色 彩 感 覚 の あ る 作 家 」 だ と 、 イ キ イ キ と 記 さ れ て い ま す 。 こ の 作 品 は 北 海 道 立 近 代 美 術 館 の 元 学 芸 員 だ っ た < さ ん の 旧 蔵 作 品 で す 。 実 は 民 間 に 再 就 職 さ れ た < さ ん と 神 保 町 で 飲 ん だ 時 、 ご 事 情 が あ リ 作 品 を 手 放 す こ と に な っ た と 私 に 話 し て く た さ い ま し た 。 名 品 揃 い で し た が 五 〇 〇 万 円 が 手 当 出 来 す 、 そ の ビ ッ グ チ ャ ン ス を 逃 し て い ま し た 。 後 に こ の 作 品 が 堂 に 売 ら れ て い て 幸 い に も ゲ ッ ト 出 来 た の で す 。 額 の 裏 を 見 る と 木 雨 サ イ ン が あ リ 、 藝 林 で 求 め ら れ た 作 品 の よ う で す 。 堀 良 慶 ( 千 葉 県 柏 市 ) 220

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西 村 宣 造 《 阿 吽 》 鉛 筆 画 に 託 し た 「 女 」 へ の 想 い 西 村 宣 造 は 版 画 家 ( ェ ッ チ ン グ ) で あ る 。 私 は 椅 子 に 繩 で 緊 縛 さ れ 、 な ん と も 虚 無 的 な 表 情 を し て 、 サ イ コ ロ を 振 っ て い る ア ル ル カ ン を 描 い た 、 西 洋 的 な 息 吹 が 感 じ ら れ る 緊 張 感 の 強 い ェ ッ チ ン グ を 所 蔵 し て い る 。 西 村 は 色 々 な 「 女 」 を 描 く 。 そ れ は 作 家 自 身 が 「 女 」 を こ よ な く 愛 し て い る か ら で あ ろ う 。 た だ 、 そ の モ テ ィ ー フ は 「 女 を 繩 で 緊 縛 し た も の が ほ と ん ど で 、 西 村 の 「 女 に 対 す る 特 別 な 想 い が う か が わ れ る 。 私 も お そ ら く 同 様 な 想 い を い だ い て い る の で 、 そ の 気 持 ち は 良 く 理 解 で き る 。 た だ 、 こ の 作 品 《 阿 吽 》 は 珍 し く 「 女 」 は 緊 縛 さ れ て い な い 自 、 ら が ウ ッ ポ に な リ 、 「 女 。 を 守 護 し た い と の 作 者 の 思 い を 描 出 し て お リ 、 緊 を 愛 す る あ ま リ 。 バ ッ ク の 空 間 を 鉛 筆 で 塗 リ ? い す 作 業 は 、 ま さ し く 格 闘 縛 の 時 代 と は 異 な っ た 意 識 を 感 じ る 技 と 言 っ て よ い 程 の 力 量 を 感 じ る 。 な お 、 こ の 作 品 は 日 本 的 な も の 、 屏 風 に し た て て い る た め こ 、 ヾ ッ ク も 日 本 画 の 金 箔 の イ メ ー 折 リ 曲 が っ た 画 面 か ら は 異 次 元 の 世 界 が 表 出 さ れ て い る 。 ま / ノ 、 鉛 筆 独 特 の 鉛 の も っ 毒 っ ぽ さ が 有 リ 、 幽 か に 思 え る 升 目 の 境 界 線 が 平 面 を ジ と 重 な っ て お リ 意 識 さ せ る と 同 時 に 、 深 い 闇 の 空 間 を 感 じ さ せ る 。 描 か れ た 「 女 」 は 人 間 で あ る の か 、 人 形 で あ る の か 、 い ず れ に し て も 大 変 美 し い 。 お も わ す 、 私 も ウ ッ ポ に な っ て 、 こ の 世 界 に 入 リ 込 み た い 感 を も た せ る 私 の 愛 す る 一 点 で あ る 。 最 後 に 作 家 か 作 品 に 沿 え た コ メ ン ト を 追 記 す る 。 「 ボ ク に と っ て ク 女 ク と は 、 生 と 死 の 間 を 静 か に 観 、 奏 で る 観 音 様 、 母 の よ 、 つ に 甘 え て い た い 。 女 に 甘 え て い た い 。 阿 吽 の よ う に ク 女 ク を か と 思 い な が ら 、 い つ も 甘 え る ば か リ 」 守 れ た ら 、 ど ん な に い 、 三 浦 徹 ( 兵 庫 県 神 戸 市 ) ひ と 344

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恩 地 孝 四 郎 《 壺 》 壺 ? ど う 見 て も 抽 象 作 品 て す , 《 壺 》 と い う タ イ ト ル が つ い て い る が 、 私 に は 抽 象 作 品 に 見 え る 。 神 田 の 版 画 堂 さ ん て こ の 作 品 に 出 会 、 日 、 、 卩 座 に 購 入 を 决 め た 。 「 一 九 ニ 九 年 ( 昭 和 四 年 ) に こ の 作 品 」 と 驚 く と と も に 、 色 合 い ・ 形 が 私 の 琴 線 に 触 れ た 。 調 べ て み る と 、 第 九 回 日 本 創 作 版 画 協 会 展 ( 一 九 ニ 九 年 ) の 出 品 作 で 、 版 画 誌 『 風 』 の 読 者 の た め に 、 ニ 〇 部 限 定 て 頒 布 し た 自 摺 作 品 で あ る こ と か 判 明 し た 。 ( 実 際 は 出 品 作 と 若 干 デ ザ イ ン が 異 な 「 て い る が ) 一 九 ニ 八 年 に 代 表 作 の 一 つ で ヌ ー ド と 白 い 布 が 美 し い 《 裸 膚 白 布 》 と い う 有 名 な 作 品 を 発 表 し て い る が 、 そ の 白 と 壺 の 白 の 部 分 が 同 じ マ チ ェ ー ル ( 胡 粉 と い う 貝 殻 か ら 作 ら れ た 顔 料 で 摺 ら れ た よ う だ ) な の に も 、 惹 か れ た 。 恩 地 孝 四 郎 の 研 究 者 で あ る 桑 原 規 子 先 生 に よ れ ば 、 彼 が 本 当 に や リ た か 「 た の は 抽 象 表 現 で あ 「 た が 、 版 画 の 愛 好 家 の 多 く が 具 象 作 品 を 求 め て い る こ と も あ っ て 、 版 画 の 普 及 と い う 使 命 を 持 っ て い た 恩 地 は あ え て 一 般 向 け に 具 象 版 画 に も 取 リ 組 ん だ よ う た 。 ニ つ の 顔 を 使 い 分 け た 訳 で あ る 。 戦 後 は 吹 「 切 れ て 「 抽 象 表 現 」 の 追 求 に ま い 進 し た 。 日 本 で い ち 早 く 抽 象 表 現 に 取 リ 組 ん だ 「 美 の 先 達 に 心 か ら の 敬 意 を 表 し た い 。 荒 井 由 泰 ( 福 井 県 勝 山 市 ) 1 20