検索 - みる会図書館

検索対象: 思想 2016年第10号(第1110号)

思想 2016年第10号(第1110号)から 120件ヒットしました。

思想 2016年第10号(第1110号)


岩 波 書 店 / 新 刊 ◎ 漱 石 の 時 代 に 誕 生 し た 文 明 開 化 の 古 典 一 〇 〇 年 前 の 『 熟 語 本 位 英 和 中 辞 典 』 を 校 閲 す る ・ ー ー 一 七 〇 〇 頁 6 2 余 の 精 読 か ら 見 え て き た も の は 何 田 館 か 。 欽 定 訳 聖 書 ・ シ ェ イ ク ス ピ ア ← 円 電 書 斎 藤 さ ん の 英 和 中 辞 典 か ら 後 の 受 験 英 語 ま で 、 文 明 開 化 58 並 2 2 一 ー 響 き あ う 日 本 語 と 英 語 を 求 め て ー か ら 都 々 逸 ・ 漢 籍 ま で 、 日 本 語 と 判 体 ( や ぎ か つ ま さ 氏 は 、 関 西 学 院 大 学 名 誉 教 授 ) 英 語 の 殿 堂 入 り の 妙 技 を 読 み 解 く 。 6 本 、 粉 ・ 八 木 克 正 本 辞 典 の 翻 訳 の 例 Heaven S vengeance iS SIOW and sure. 天 網 恢 恢 疎 に し て 漏 ら さ ず こ と わ さ を 、 著 者 が 逆 に 英 語 に 翻 訳 し た 例 ー ー lnscrutable are the ways Of Heaven. 人 間 万 事 塞 翁 が 馬 ー ー こ と わ さ か ら Love laughs at distancee … 愡 れ て 通 え ば 千 里 も 一 里 一 都 々 逸 の 文 句 か ら 「 熟 語 本 位 」 は 当 時 の 日 本 人 の 英 語 の 理 解 度 が い か に 高 か っ た か を 知 る 上 で 極 め て 重 要 で あ る . 本 書 は そ の 「 熟 語 本 位 』 を 古 典 的 英 和 辞 典 と し て , そ の 記 述 内 容 に は い っ さ い 手 を 加 え て い な い . 本 書 の 意 義 は , 日 本 の 英 学 史 , 英 語 学 史 , 英 語 教 育 史 , 英 語 辞 書 学 史 の 金 字 塔 で あ る 「 熟 語 本 位 』 の 価 値 を 再 認 識 し , そ の 内 容 の 理 解 を 助 け る こ と と と も に , 斎 藤 が い か に 綿 密 に 資 料 を 収 集 し た か , 単 に 英 語 を 日 本 語 に 直 訳 す る の で は な く , 英 語 に 対 応 す る 日 本 語 , あ る い は 日 本 語 に 対 す る 英 語 を い か に 発 見 し て い っ た か , ま た , そ の 優 れ た 内 容 が 今 に 至 る ま で い か に 連 綿 と 受 け 継 が れ て き た か を 具 体 的 に 示 す と こ ろ に あ る . 八 木 克 正 「 新 版 序 」 よ り 抜 粋 斎 藤 秀 三 郎 明 治 ・ 大 正 期 を 代 表 す る 英 語 学 者 ・ 英 語 教 育 者 で , 特 に 教 科 書 ・ 辞 典 ・ 文 法 書 の 編 纂 に 業 績 を 遺 し た . 正 則 英 語 学 校 を 創 立 . 「 熟 語 本 位 英 和 中 辞 典 』 以 外 の 英 語 辞 典 の 著 作 に 「 携 帯 英 和 辞 典 」 「 斎 藤 和 英 大 辞 典 』 「 斎 藤 英 和 大 辞 典 ( 未 完 . H ま で 執 筆 ) 」 が あ る . ( 1866 ー 1929 ) 豊 田 実 . 英 語 学 者 . 青 山 学 院 大 学 初 代 学 長 . 著 書 に 「 日 本 英 学 史 の 研 究 」 な ど . ( 1 5 ー 1972 ) 八 木 克 正 : 1944 年 生 れ . 「 ユ ー ス プ ロ グ レ ッ シ プ 英 和 辞 典 」 ほ か 編 集 . 3

思想 2016年第10号(第1110号)


熟 語 本 位 饕 英 和 中 辞 典 新 版 新 刊 案 内 に 表 示 し た 発 売 日 は 小 社 出 庫 日 で す 1 0-2016 英 和 辞 典 の 古 典 『 斎 藤 英 和 』 は 、 熟 語 を 重 視 し た 数 多 く の 用 例 と 懇 切 な 解 説 、 漢 詩 ・ 和 歌 か ら か つ ほ れ に 到 る ま で の 様 々 な 文 体 を 駆 使 し た 訳 語 位 英 和 中 辛 血 、 版 文 で 、 一 九 一 五 年 の 刊 行 以 来 一 〇 〇 万 を 超 え る 一 《 熟 本 舌 , 新 = ↓ 読 者 に 支 持 さ れ て き ま し た 。 こ の 新 版 は 内 容 を そ の ま ま に 、 漢 字 ・ か な 遣 い を 改 め 、 ル ビ を 施 し 、 校 注 を 付 し て 、 現 代 の 読 者 に 読 み や す く 使 い や す く し ま し た 。 学 習 者 、 研 究 者 、 翻 訳 者 か ら ビ ジ ネ ス で 英 語 に 接 す る 人 に ま で ひ ろ く お 勧 め し ま す 。 全 文 検 索 の で き る OQ ・ 付 。 ◆ 不 朽 の 名 著 斎 藤 英 和 』 、 待 望 の 読 み や す い 新 版 が 登 場 熟 語 本 位 英 和 中 辞 典 新 版 斎 藤 秀 三 郎 著 豊 田 実 増 補 八 木 克 正 校 注 CD-ROM 付 岩 波 書 店 岩 波 書 店 菊 判 ・ 上 製 カ バ ー 函 入 ・ 2000 頁 本 体 1 0 , 000 円 978 ー 4POP80319 ー 9 C0582 [ 対 象 ] 一 般 ・ 図 書 館 [ 分 類 ] 英 米 語 ・ 25 日 発 売 〈 内 容 案 内 進 呈 〉 2

思想 2016年第10号(第1110号)


の 論 理 」 な ど と の 関 連 は 今 後 の 重 要 な 課 題 で あ る ( 本 稿 下 参 照 ) 。 を 現 代 の 視 点 か ら 任 意 に 裁 断 す る 危 険 を 熟 知 し た 碩 学 の こ と で あ る 、 そ の 読 解 は 慎 重 な の だ が 、 し か し 目 的 と す る と こ ろ さ て 、 考 察 に 人 る 前 に 、 簡 単 に 仏 教 史 に お け る 『 起 信 論 』 は 『 起 信 論 』 の 注 解 書 で は な か っ た 。 井 筒 は こ う 書 い て い た 。 「 私 が 年 来 考 え 続 け て い る 東 洋 哲 学 全 体 の 、 共 時 論 的 構 造 化 の 位 置 を 見 て お く 。 『 大 正 大 蔵 経 ( 大 正 新 脩 大 蔵 経 ・ 全 百 巻 ) 』 の た め の 基 礎 資 料 の 一 部 と し て 、 『 起 信 論 』 と い う 一 書 を 取 の 中 で 『 起 信 論 』 は 「 印 度 撰 述 部 」 の 最 後 「 論 集 部 」 ( 第 = 三 り 上 げ 、 そ れ の 意 識 形 而 上 学 の 構 造 を 、 新 し い 見 地 か ら 構 築 巻 ) に 配 置 さ れ て い る 。 仏 典 は 、 経 ・ 律 ・ 論 の 三 蔵 に 分 か れ 、 そ の 「 論 」 が 「 経 典 の 注 釈 ( 釈 経 論 部 ) 」 と 「 論 典 ( 集 義 論 ) 」 に し て み よ う と す る 」 ( 井 筒 、 一 一 頁 ) 。 そ う し た 井 筒 の 『 起 信 論 』 理 解 を 手 が か り と し て 、 小 論 は 、 分 か れ 、 後 者 は 小 乗 と 大 乗 に 分 か れ 、 「 大 乗 」 が ま た 「 中 観 」 若 き 日 の 西 田 に 目 に 映 。 た 『 起 信 論 』 に 迫 ろ う と す る 。 正 確 「 瑜 伽 」 「 論 集 」 の 三 部 に 分 か れ る 。 『 起 信 論 』 は こ の 最 後 の に は 、 西 田 自 身 の 『 起 信 論 』 理 解 ( 「 純 粋 経 験 ノ ー ト 」 、 断 片 二 「 論 集 部 」 に 属 し て い る 。 と い う こ と は 、 『 起 信 論 』 は 「 経 ・ 二 六 。 本 稿 田 、 第 一 章 参 照 ) を 定 点 と し て 、 そ の 理 解 に 井 筒 ( 仏 の 教 え の 集 成 ) 」 で も 「 律 ( 戒 律 の 集 成 ) 」 で も な く 、 「 論 ( 仏 の 理 解 を 重 ね な が ら 、 『 起 信 論 』 の 物 理 を 読 み 解 こ う と す 説 の 解 釈 ) 」 で あ り 、 し か も 大 乗 の 論 典 の 内 、 中 観 派 と 瑜 伽 派 る ( 3 ) 。 の ど ち ら に も 属 さ な い 論 典 と い う こ と に な る ( 5 ) 。 で は 、 中 観 派 や 瑜 伽 ( 唯 識 ) 派 と 何 が 違 う の か 。 分 岐 点 は そ の 際 、 井 筒 は 「 双 面 性 」 に 注 目 し た ( 4 ) 。 『 起 信 論 』 の 語 「 如 来 蔵 」 で あ る 。 『 起 信 論 』 が す べ て の 衆 生 に 「 如 来 蔵 」 を り は 「 双 面 的 ・ 背 反 的 ・ 二 岐 分 離 的 に 展 開 す る 」 、 単 純 な 一 も し 「 一 方 向 的 な 直 線 に 引 き 延 ば し て 読 む と 認 め る の に 対 し て 、 中 観 派 や 瑜 伽 派 は 認 め な い 。 衆 生 が 「 如 本 線 で は な い 。 論 す れ ば 、 『 起 信 論 』 の 思 想 は 自 己 矛 盾 だ ら け 」 と い う こ と に 来 を 胎 内 に 宿 し て い る ( 仏 と な る 潜 在 能 力 を 持 っ ) 」 と 見 る 「 如 起 な る 。 「 強 靱 で 柔 軟 な 蛇 行 性 」 ( 井 筒 、 一 三 ー 一 四 頁 ) 。 小 論 は 、 来 蔵 」 の 思 想 は 、 中 観 派 と 瑜 伽 派 と の 論 争 を 経 た 後 、 大 乗 仏 教 の 展 開 の 中 で 最 後 に 現 れ た 思 想 で あ る 。 『 起 信 論 』 は そ の 大 こ う し た 「 双 面 性 」 を 、 『 起 信 論 』 の 言 葉 を 借 り て 「 非 一 非 「 如 来 蔵 」 の 思 想 に 基 づ く 論 典 な の で あ る 。 と 異 」 ( あ る い は 「 非 同 非 異 」 ) と 呼 ぶ こ と に す る 。 学 そ の た め 、 そ の 成 立 時 期 は ( 多 く の 議 論 は あ る も の の ) 、 五 世 * 『 起 信 論 』 は ア ラ ヤ 識 を 解 き 明 か す 際 に 「 和 合 し て 、 一 に 非 ず 田 紀 半 ば 以 降 と 考 え ら れ て い る 。 著 者 は い ま だ に 確 定 さ れ な い 。 西 異 に 非 ず 」 と 用 い た ( 岩 波 文 庫 、 二 九 頁 ) 。 本 稿 は こ の 用 語 を 、 ア ラ ヤ 識 に 限 定 せ ず 、 矛 盾 を 内 に 秘 め た 双 面 性 の 意 味 で 広 く 用 残 存 す る テ ク ス ト は 、 著 者 を 「 馬 鳴 ( ア シ 、 ヴ , ゴ ー シ ャ ) 」 、 訳 者 を 「 真 諦 三 蔵 」 と 名 乗 り 出 る の だ が 、 膨 大 な 研 究 に も か い る 。 「 非 一 非 異 」 と 「 絶 対 矛 盾 的 自 己 同 一 」 「 逆 対 応 」 「 即 非

思想 2016年第10号(第1110号)


落 語 九 十 九 旅 蠱 上 方 漫 才 黄 金 時 代 0 2 978 ム 人 025503 ・ 5 < 5 判 本 体 2400 円 978 ・ 4 ・ ま 11395 四 六 判 本 体 2600 円 田 中 敦 戸 田 学 0 落 語 を 道 連 れ に 日 本 全 国 を 歩 き 、 土 地 の 物 語 を 愉 し む 四 の い と し ・ こ い し ら に よ っ て 復 活 を 遂 げ た 戦 後 昭 和 の 上 方 漫 本 ェ ッ セ イ 。 名 所 ・ 奇 所 ・ 珍 所 を 発 見 す る 旅 の 案 内 書 。 才 。 そ の 歴 史 を 、 秋 田 實 の 足 跡 も 交 え て 綴 る 。 行 単 上 方 落 語 の 戦 後 史 舞 台 の 記 憶 978 ・ 4 ・ 8 ・ 025987 ・ 3 四 六 判 本 体 4600 円 戸 田 学 978 ・ 4 ・ ま 185 ・ 7 四 六 判 本 体 2100 円 矢 野 誠 一 上 方 落 語 滅 亡 の 危 機 か ら の 復 興 、 隆 盛 ま で を 、 六 代 目 松 鶴 、 歌 舞 伎 ・ 新 劇 ・ 宝 塚 ・ 落 語 : : : 戦 後 昭 和 の 公 演 を 中 心 に 、 米 朝 、 五 代 目 文 枝 、 三 代 目 春 団 治 を 軸 に 綴 る 。 忘 れ じ の 名 演 ・ 名 優 ・ 名 舞 台 を 振 り 返 る 七 十 三 編 。 随 筆 上 方 落 語 の 四 天 王 昭 和 の 演 藝 一 一 〇 講 松 鶴 ・ 米 朝 ・ 文 枝 ・ 春 団 治 978 ・ 4 点 ) ・ 025979 ・ 8 四 六 判 本 体 2300 円 矢 野 誠 一 978 ・ 4 人 ろ ・ 025814 ・ 2 四 六 判 本 体 2400 円 ド 戸 田 学 昭 和 一 〇 年 東 京 生 ま れ 、 子 供 の 頃 か ら 歌 舞 伎 ・ 寄 席 に 親 し 四 天 王 の 芸 の 魅 力 と は ? 実 際 の 演 目 を 例 に 論 じ る こ と に ガ ん だ 著 者 が 、 自 分 史 と 重 ね て 綴 る 昭 和 演 藝 史 。 よ り 、 芸 の 本 質 を 解 き 明 か す 。 鋭 い 洞 察 が 光 る 四 天 王 論 。 0 上 方 落 語 四 天 王 の 継 承 者 た ち 落 語 の こ と 少 し 書 波 978 ・ 4 支 ) ・ 82426 四 六 判 本 体 2100 円 0 「 甲 、 ) ・ 08 一 ・ 9 四 六 判 本 体 2300 円 矢 野 誠 一 戸 田 学 岩 枝 雀 と 仁 鶴 の 共 通 点 、 ざ こ ば ・ 南 光 に 流 れ る 米 朝 落 語 、 吉 落 語 を こ よ な く 愛 し 、 真 摯 に 向 き 合 っ て き た 著 者 の 筆 致 は 、 温 か く 、 そ し て 深 い 。 自 選 ェ ッ セ イ 五 〇 編 。 朝 ・ 松 葉 ・ 春 蝶 の 魅 力 な ど 、 興 味 深 い 随 筆 集 。 2

思想 2016年第10号(第1110号)


し て い る 。 単 に ナ シ ョ ナ リ ズ ム の 両 義 性 を 指 摘 す る に 止 ま ら て い る 。 他 方 、 著 者 の 該 博 な 知 識 と 多 言 語 能 力 、 徹 底 し て 口 ず 、 そ れ が 積 極 的 な 意 義 を 担 い う る 契 機 と し て 反 帝 国 主 義 、 ジ カ ル な 論 の 運 び は 常 に 対 話 に 向 け て 開 か れ て お り 、 参 考 文 反 植 民 地 主 義 と い う 文 脈 を 重 視 す る 点 で も 、 著 者 は 、 や は り 献 に 挙 げ ら れ た 論 文 三 〇 一 二 年 ) の よ う に 具 体 的 に 近 年 の 台 ベ ネ デ ィ ク ト ・ ア ン ダ ー ソ ン の 論 の 継 承 者 と い え る 。 湾 に お け る 市 民 運 動 に つ い て 考 察 し た も の も あ る 。 し か も 、 今 日 の 中 国 を ま ぎ れ も な い 帝 国 と 位 置 づ け る 点 な ど 、 日 本 本 稿 の 末 尾 に 記 さ れ て い る よ う に 「 独 立 派 」 「 民 族 主 義 者 」 の 読 者 の 中 に は 違 和 感 を 覚 え る 向 き も あ る か も し れ な い 。 た と い う 枠 付 け を も 突 破 し な が ら 「 解 放 を 渇 望 」 し 続 け る 側 面 だ 、 米 国 と い う も う び と つ の 帝 国 の た め の 援 護 射 撃 の 論 で は を 併 せ 持 つ 。 な く 、 帝 国 的 な 世 界 秩 序 の 廃 絶 を 志 向 し た も の で あ る こ と に 沖 縄 ( 琉 球 ) 諸 島 、 奄 美 諸 島 、 「 日 本 列 島 」 と 呼 ば れ る 島 々 、 留 意 す る 必 要 が あ る 。 ま た 、 個 々 の 事 実 関 係 に つ い て 実 証 的 そ し て 小 笠 原 諸 島 : 。 黒 潮 の 流 れ に つ ら な る 島 々 の 岸 辺 か な 観 点 か ら 疑 問 を 提 起 す る こ と も 可 能 で あ ろ う 。 本 稿 は 、 ら 、 著 者 の 呼 び か け に 応 答 せ ん と す る 論 が 、 次 々 と 打 ち 返 す 「 左 翼 台 湾 独 立 派 」 の マ ニ フ ェ ス ト ( 宣 一 一 = ロ ) と も い う 。 へ き 側 面 波 と な っ て は 湧 き 上 が る 事 態 を 夢 想 し た い 。 を 持 ち 、 そ の よ う な も の と し て 高 度 の 抽 象 性 と 政 治 性 を 備 え 黒 潮 よ ! 怒 り の 波 頭 を 励 起 し 、 衝 突 し 、 氾 濫 し 、 宇 宙 を 震 撼 さ せ よ 。 黒 潮 の 巨 大 な 波 濤 が 地 球 全 体 を 環 流 し 、 人 間 の 利 己 心 を 洗 浄 し 浄 化 せ ん こ と を 。 三 ・ 一 八 運 動 ( ヒ マ ワ リ 運 動 ) の 歴 史 的 性 格 二 〇 一 四 年 三 月 一 八 日 に 勃 発 し た 反 サ ー ビ ス 貿 易 協 定 運 動 は 、 台 湾 に お け る 国 民 国 家 形 成 が よ う や く 成 熟 段 階 に 到 達 し た こ と 、 さ ら に は 台 湾 国 民 国 家 体 制 の 内 に 新 し い 波 の 左 翼 台 湾 の 政 治 運 動 は 、 始 め か ら 民 族 運 動 で あ っ た と い う こ と が で き る 。 民 族 発 達 史 と い う 立 場 か ら 言 ( 階 級 ) 政 冶 が 出 現 し た こ と ( あ る い は 、 台 湾 ナ シ ョ ナ リ ズ ム の 社 う な ら ば 、 当 た ら ず と い え ど も 遠 か ら ず で あ る 。 会 的 基 盤 が 左 寄 り と な っ た こ と ) を 指 し 示 し て い る 。 そ れ は ま た 、 。 ー 、 連 温 卿 『 台 湾 政 治 運 動 史 』 ( 一 九 八 八 ) 反 帝 国 主 義 ( 反 中 国 ) 、 反 資 本 主 義 、 民 主 主 義 の 強 化 と 深 化 、 さ ら に 新 世 代 青 年 層 に お け る 政 治 的 主 体 の 形 成 な ど 、 相 互 に 複 雑 に 連 関 す る 相 貌 を 見 せ て い る 。 三 ・ 一 八 運 動 は 、 台 湾 国 ー ー 、 楊 華 『 黒 潮 集 』 ( 一 九 二 七 )

思想 2016年第10号(第1110号)


谷 川 俊 太 郎 . 2016 年 10 月 27 日 よ り , 電 子 書 籍 配 信 開 始 第 5 こ れ ま で の 詩 ・ こ れ か ら の 詩 5 ■ 処 女 詩 集 『 ニ 十 億 光 年 の 孤 独 』 か ら 『 こ こ ろ 』 0 一 9 三 年 刊 ) ま で 、 現 代 日 本 で も 0 と も 有 名 な 詩 人 谷 川 俊 太 郎 の 単 行 詩 集 を 網 羅 。 ト . ■ オ ー プ ン ・ エ ン ド の 電 子 書 籍 シ リ ー ズ 。 ニ 0 一 四 年 以 降 刊 行 の 単 行 詩 集 も 順 次 収 録 予 定 。 ッ レ ■ ほ ほ す べ て の 詩 集 に 、 日 ー 村 和 夫 、 ウ ィ リ ア ム ・ ー ・ エ リ オ ッ ト 、 西 原 克 政 、 ハ ロ ル ド ・ ラ イ ト の 四 氏 に よ る 英 訳 を 付 し た 。 ■ 各 巻 15 篇 の 作 者 本 人 に よ る 朗 読 付 き ( 音 声 再 生 機 能 が つ い た ビ ュ ー ア で の み 再 生 可 能 で す ) 。 ン フ ト . ジ 詩 の 作 者 と 読 者 は 基 本 的 に 1 対 1 で 向 き 合 い ま す 。 ど ん な に 詩 集 一 九 = = 年 東 京 生 ま れ 。 一 九 五 = 年 = 一 マ 十 億 光 年 の 孤 独 」 で デ ビ ュ ー 。 詩 作 の ほ ス セ が 売 れ よ う と 、 ど ん な に 聴 衆 が 多 か ろ う と 、 詩 は 多 数 の 中 の た 0 た オ 一 人 、 す な わ ち あ な た に 受 け 取 っ て も ら え な け れ ば 、 意 味 の な い 言 と し て も 活 躍 。 読 売 文 学 賞 、 萩 原 朔 太 郎 端 店 用 書 賞 、 三 好 達 治 賞 、 鮎 川 信 夫 賞 、 日 本 翻 訳 ら 葉 の つ な が り に 過 ぎ な く な っ て し ま う 。 発 表 さ れ る メ デ ィ ア が 紙 か 文 化 賞 、 日 本 レ コ ー ド 大 賞 作 詞 賞 ほ か 受 籍 電 ん ~ ら 電 子 に な っ て も 、 そ れ に 変 わ り は あ り ま せ ん 。 書 要 賞 多 数 。 子 ど も が 読 ん で 楽 し め る 詩 集 か 子 主 ら 、 先 鋭 的 ・ 実 験 的 な 詩 集 ま で 、 じ つ に 郎 ~ 本 で は 絶 版 に な っ て い る 詩 集 が 電 子 で 復 活 す る の は 作 者 と し て は / ト 幅 広 い 作 風 を ほ こ る 。 そ の 詩 は 英 語 、 フ 太 嬉 し い し 、 紙 の 詩 集 よ り も ポ ー タ ブ ル に 読 め る 電 子 の 詩 集 は 、 重 み 末 イ 俊 ラ ン ス 語 、 ド イ ツ 語 、 デ ン マ ー ク 語 、 ス ロ パ キ ア 語 、 中 国 語 、 モ ン ゴ ル 語 、 韓 国 も 手 触 り も な い と こ ろ で 、 か え っ て こ れ か ら の 詩 の 在 り 方 、 読 ま れ 語 な ど に 訳 さ れ て お り 、 世 界 中 に 多 く の 方 に 新 し い 方 向 を 見 出 す か も し れ な い と 思 っ て い ま す 。 読 者 を も つ 。 ◎ 菊 池 一 郎 28

思想 2016年第10号(第1110号)


1 18 い う 「 日 本 的 霊 性 」 に そ の ま ま 呼 応 す る 。 い て い た 。 『 大 乗 起 信 論 』 は 、 経 典 と は 異 な る 地 平 に お け る 仏 教 哲 学 こ の 本 で 彼 は 、 大 乗 仏 教 の 誕 生 は 仏 陀 に 直 結 す る 出 来 事 で の 誕 生 を 告 げ た 。 こ の 書 は 賛 否 両 論 を 巻 き 込 み な が ら 、 日 本 は な く 、 そ の 没 後 に 発 展 し た 「 開 発 的 仏 教 」 で あ る と 語 っ た 。 仏 教 に 大 き な 影 響 を 与 え て き た 。 近 代 も 例 外 で は な い 。 む し ろ 、 近 代 日 本 仏 教 思 想 に お い て は 決 定 的 な 役 割 を 担 っ た 。 こ : 泰 西 の 思 潮 を 瞥 見 す る に 、 遠 く ギ リ シ ャ の 半 島 に 興 り の 書 は 、 い わ ゆ る 仏 教 界 よ り も 固 定 さ れ た 教 学 の 外 で 、 仏 教 し 哲 学 は 、 既 に キ リ ス ト 教 成 立 以 前 に あ り て 、 宗 教 的 動 機 に 生 け る 哲 学 を 見 出 そ う と し た 者 た ち に よ っ て 熱 烈 に 受 容 さ を 暗 示 せ る も の あ り 、 後 年 キ リ ス ト 教 の 成 熟 す る に 及 び て 、 れ た 。 冥 々 の 裡 に 彼 れ こ れ と 融 合 調 和 し て 、 泰 西 の 全 思 想 界 に 於 若 き 鈴 木 大 拙 は 、 こ の 書 物 を 英 訳 し て い る 。 翻 訳 は 熟 読 の け る 二 大 潮 流 と 成 り 、 爾 来 一 は 哲 学 と し て 、 一 は 宗 教 と し 営 み で あ り 、 形 を 変 え た 高 度 の 批 評 で も あ る 。 そ の 影 響 は 看 て 、 社 会 風 潮 の 動 揺 に 呼 応 し 、 共 に 開 展 に ま た 開 展 を 重 ね 、 過 で き な い 。 む し ろ 、 初 期 の 大 拙 の 思 想 は 、 こ の 書 の 上 に 構 変 遷 に ま た 変 遷 を 経 て 、 漸 く 現 下 の 泰 西 日 新 の 顕 著 な る 文 築 さ れ た と い っ て も よ い ま た 、 内 村 と 同 時 代 人 で あ り 、 仏 運 を 実 現 す る に 至 り ぬ 。 ( 中 略 ) こ れ に 依 り て こ れ を 観 れ ば 、 教 諸 派 の 壁 を 突 破 し 、 一 な る 仏 教 を 見 出 さ な く て は な ら な い 古 今 東 西 に 栄 枯 盛 衰 せ る 思 想 は 、 一 と し て 皆 進 歩 開 展 の 紛 と 語 り 、 『 仏 教 統 一 論 』 を 書 い た 村 上 専 精 ( 一 八 五 九 ー 一 九 一 一 糾 錯 雑 せ る 道 程 を 経 由 し 来 た り て 、 こ こ に 初 め て そ が 真 面 五 ) も そ の 一 人 で あ る 。 目 を 啓 発 せ ざ る は な き 旨 趣 、 自 ら 想 見 す 。 へ き な り 。 既 に 支 『 大 乗 起 信 論 』 は い つ の 時 代 も 危 険 な 書 で あ る の か も し れ 那 思 潮 然 り 、 泰 西 思 潮 も ま た 然 り 、 豈 に 独 り 仏 教 思 潮 の み こ の 書 物 で は 、 理 性 の 常 識 で は 相 反 す る も の で も 、 一 然 ら ざ る の 理 あ ら ん や ( リ 。 な る も の と な る 地 平 が あ る こ と が 説 か れ て い る 。 村 上 は 、 こ の 本 に 導 か れ な が ら 『 仏 教 統 一 論 』 を 書 い た 。 そ の こ と が 遠 キ リ ス ト 教 が 生 ま れ る 以 前 か ら あ っ た 古 代 ギ リ シ ア 哲 学 に 因 と な っ て 真 宗 大 谷 派 の 僧 籍 を 追 わ れ る こ と に な る 。 村 上 を は 、 狭 義 の 哲 学 を 超 え た 、 宗 教 的 運 動 が そ こ に 生 き て い た 。 論 じ た 末 木 文 美 士 の 論 考 に よ る と 、 直 接 的 な 原 因 は 、 宗 門 の キ リ ス ト 教 成 立 後 に は 、 哲 学 と 宗 教 は ヨ ー ロ ツ 。 ハ 思 想 の 二 大 実 力 者 石 川 舜 台 と の 不 仲 も そ の 大 き な 理 由 の 一 つ だ と 記 さ れ 潮 流 と な っ た が 、 そ こ に は 不 可 避 的 な 「 融 合 和 合 」 が あ っ た 。 て い る 。 村 上 は 破 門 さ れ た の で は な く 、 自 ら そ の 門 を 出 た の 哲 学 、 宗 教 と い え ど も 社 会 の 激 動 か ら 遊 離 し た と こ ろ で 営 ま だ が 、 そ の 道 を 選 ば ざ る を 得 な い 状 況 が 、 当 時 の 彼 を 取 り 巻 れ る わ け で は な い 。 む し ろ そ の 影 響 を 著 し く 受 け る 。 古 今 東

思想 2016年第10号(第1110号)


( 1 ) 西 周 『 百 一 新 論 』 、 『 日 本 の 名 著 』 中 央 公 論 社 、 一 九 七 一 一 年 、 一 一 二 頁 。 論 ( 2 ) 柳 父 章 『 翻 訳 語 成 立 事 情 』 岩 波 新 書 、 一 九 八 一 一 年 、 七 八 頁 。 性 ( 3 ) 『 新 約 聖 書 』 フ ラ ン シ ス コ 会 聖 書 研 究 所 訳 注 、 サ ン パ ウ ロ 、 二 〇 一 二 年 、 一 四 三 頁 。 ル ・ ラ ゲ 訳 。 ( 4 ) 『 我 主 イ エ ズ ス キ リ ス ト の 新 約 聖 書 』 工 ( 5 ) 『 文 語 訳 新 約 聖 書 』 岩 波 文 庫 、 二 〇 一 四 年 、 一 二 九 頁 。 う し た も の を 「 死 物 」 と 呼 び 、 肉 感 か ら 乖 離 し た 概 念 を 論 じ る の に 懸 命 な 同 時 代 の 学 問 の 傾 向 に 強 く 否 を 突 き つ け た こ と が 一 度 な ら ず あ っ た 。 概 説 さ れ る だ け で は 霊 性 に 生 命 が 宿 る こ と は な い 。 そ れ は い つ も 高 次 な 意 味 に お け る 実 践 が 求 め ら れ る 。 ま た 、 そ れ が 真 に 開 花 す る の は 、 そ れ を 生 き る 者 に と っ て 切 実 な 文 化 と 密 接 な 関 係 を も っ た と き の こ と な の で あ る 。 こ こ で の 「 文 化 」 と は 、 今 日 し ば し ば 用 い ら れ る よ う な 、 何 か 動 く こ と を や め た 、 停 止 的 な 意 味 合 い の 表 現 で は な い 。 文 化 は け っ し て 止 ま る こ と の な い 有 機 体 で あ る 、 と い っ て も よ い 。 そ れ は 言 語 、 芸 術 、 宗 教 、 技 術 あ る い は 時 代 性 を 統 合 し た 、 い わ ば 止 む こ と の な い 「 時 」 の う ご め き を 指 す 。 そ う し た 意 味 に お い て 霊 性 は 、 大 拙 が 言 う よ う に 「 日 本 的 霊 性 」 あ る い は 彼 の 表 現 を よ り 発 展 さ せ 、 井 筒 が し ば し ば 語 っ た よ う に 「 東 洋 」 の そ れ と な っ た と き 、 私 た ち に と っ て 初 め て 生 き た も の と な る よ う に 田 5 わ れ る 。 ( 6 ) 内 村 鑑 三 『 キ リ ス ト 教 問 答 』 、 『 内 村 鑑 三 信 仰 著 作 全 集 』 第 三 巻 、 教 文 館 、 一 九 六 二 年 、 一 七 〇 頁 。 ( 7 ) 同 書 、 二 〇 一 頁 。 ( 8 ) 『 内 村 鑑 三 所 感 集 』 岩 波 文 庫 、 一 九 七 三 年 、 三 九 頁 。 ( 9 ) 同 書 、 一 〇 五 頁 。 ( 川 ) 同 書 、 同 頁 。 ( Ⅱ ) 井 筒 俊 彦 『 意 識 と 本 質 』 岩 波 文 庫 、 一 九 九 一 年 、 三 一 六 頁 。 ( ) 『 内 村 鑑 三 所 感 集 』 前 掲 、 一 九 一 ー 一 九 二 頁 。 ( ) 村 上 専 精 『 仏 教 統 一 論 』 書 肆 心 水 、 二 〇 一 一 年 、 二 七 七 頁 。 (ä) 同 書 、 三 三 二 頁 。 ( 燔 ) 同 書 、 二 〇 頁 。 ( ) 同 書 、 二 一 頁 。 ( 片 ) 井 筒 俊 彦 『 意 識 の 形 而 上 学 』 中 公 文 庫 、 二 〇 〇 一 年 、 七 一 頁 。 ( 絽 ) 同 書 、 六 〇 、 六 一 頁 。 ( 四 ) 鈴 木 大 拙 『 日 本 的 霊 性 』 岩 波 文 庫 、 一 九 七 二 年 、 一 三 七 頁 。 ( ) 同 書 、 八 四 頁 。 ( 幻 ) 内 村 鑑 三 「 孤 独 」 、 『 内 村 鑑 三 信 仰 著 作 全 集 』 第 一 八 巻 、 教 文 館 、 一 九 六 二 年 、 二 〇 一 頁 。 ( ) 内 村 鑑 三 「 懐 疑 」 、 『 内 村 鑑 三 信 仰 著 作 全 集 』 第 一 六 巻 、 教 文 館 、 一 九 六 四 年 、 一 一 六 〇 頁 。 * 「 霊 性 論 」 「 序 章 近 代 は な ぜ 、 霊 性 を 必 要 と し た の か 」 ( 二 〇 一 五 年 第 一 「 第 一 章 無 教 会 と 『 武 士 道 』 内 村 鑑 三 と 新 渡 戸 稲 造 」 ( 一 一 〇 一 六 年 第 二 号 ) 「 第 二 章 愛 国 と 非 戦 新 渡 戸 稲 造 の 霊 性 」 ( 二 〇 一 六 年 第 六 号 )

思想 2016年第10号(第1110号)


来 の 目 的 は 移 民 統 合 の 問 題 で は な か っ た が 、 同 委 員 会 報 告 書 ニ 間 文 化 主 義 の 起 源 と 展 開 ー ー 多 文 化 主 義 と の 関 係 は 「 新 カ ナ ダ 人 」 と 呼 ば れ て い た 当 時 の 移 民 が 子 ど も た ち に そ れ で は ラ イ シ テ と 間 文 化 主 義 の 生 成 は ど の よ う な 関 係 に 英 語 教 育 を 受 け さ せ る 傾 向 に あ る こ と を 指 摘 し 、 そ の 理 由 の あ る の か 。 両 者 は 同 時 代 性 を 共 有 し 、 と こ ろ ど こ ろ 接 点 を 持 び と つ は プ ロ テ ス タ ン ト 系 の 学 校 の ほ う が 宗 派 の 要 素 が 少 な っ て い る 様 子 は 窺 え る が 、 つ ね に 密 接 に 関 連 づ け ら れ て き た く 、 よ り 整 備 さ れ た 教 育 を 提 供 し て い る か ら で は な い か と の わ け で は な く 、 び と ま ず は 別 々 の も の と し て 発 展 を 遂 げ て き 認 識 を 示 し て い る 。 そ し て 、 フ ラ ン ス 系 カ ナ ダ 人 に 移 民 を 受 た と 考 え ら れ る 。 間 文 化 主 義 の 展 開 の ほ う か ら 見 て 行 く こ と け 人 れ る 態 勢 が 整 っ て い な い と 指 摘 し 、 新 規 移 民 が ケ ベ ッ ク こ , レ よ 、 つ 社 会 に も た ら す 貢 献 を 受 け 人 れ よ う と す る の で あ れ ば 、 伝 統 ジ ェ ラ ー ル ・ プ シ ャ ー ル は 論 文 「 間 文 化 主 義 と は 何 か 」 の 的 な 習 慣 を 断 ち 切 る 必 要 が あ る と 提 言 し て い る 。 な か で 、 「 移 民 ・ エ ス ニ シ テ ィ ・ 市 民 権 研 究 所 」 (o — o) こ の よ う に し て 、 新 規 移 民 に 対 す る 教 育 に お い て は 、 カ ト が 二 〇 〇 七 年 に ま と め た 報 告 書 「 ケ ベ ッ ク の 文 脈 に お け る 間 リ ッ ク と い う 宗 教 で は な く フ ラ ン ス 語 と い う 言 語 の 要 素 を 重 文 化 主 義 の 概 念 ー ー ・ 新 語 の 系 譜 」 が 、 間 文 化 主 義 の 歴 史 を 提 視 す る 方 向 性 が 定 ま っ て 、 く 。 こ の 観 点 か ら 言 え ば 、 一 九 七 テ シ 示 す る も の と し て 優 れ て い る と 指 摘 し て い る (Bouchard. 2011 七 年 に 制 定 さ れ た 一 〇 一 号 法 は 、 フ ラ ン ス 語 を ケ ベ ッ ク 州 の イ Ⅱ 二 〇 一 五 〕 八 一 一 l) 。 唯 一 の 公 用 語 と す る こ と に よ っ て 、 エ ス ニ ッ ク 文 化 的 な マ イ ノ リ テ ィ に 対 し て 公 正 か っ オ ー プ ン で あ ろ う と す る 方 針 を 示 的 オ タ ワ 大 学 の 政 治 学 者 フ ラ ン ソ ワ ・ ロ シ ェ ら が 執 筆 し た こ 主 の の 報 告 書 が 、 間 文 化 主 義 の 起 源 を 求 め る く だ り し た も の と 位 置 づ け る こ と が で き る 。 す な わ ち 、 言 語 の 面 で は マ ジ ョ リ テ ィ で あ る フ ラ ン ス 語 系 へ の 同 化 を 進 め る 代 わ り 対 で 言 及 し て い る の は 、 一 九 六 一 年 に 招 集 さ れ た 「 ケ ベ ッ ク 州 に 、 エ ス ニ ッ ク 文 化 的 な 面 で は マ イ ノ リ テ ィ に 対 す る 配 慮 や に お け る 教 育 調 査 王 立 委 員 会 」 ( 通 称 「 パ ラ 、 一 委 員 会 」 ) で あ る 。 ナ 。 ハ ラ ン 委 員 会 は 一 般 に 、 教 育 省 の 創 設 ( 一 九 六 四 年 ) 、 義 務 教 調 整 を し て い く 態 度 の 前 提 が 築 か れ た と い う わ け で あ る 。 お 育 年 齢 の 引 き 上 げ 、 大 学 基 礎 教 養 課 程 ( ) の 脱 宗 教 一 九 七 八 年 に 刊 行 さ れ た 「 文 化 白 書 」 は 、 ケ ベ ッ ク 社 会 は ク 化 な ど 、 一 連 の 教 育 の 近 代 化 を 提 一 言 し た こ と で 知 ら れ て い る 「 フ ラ ン ス 語 系 の ケ ベ ッ ク 人 」 、 「 ア ン グ ロ Ⅱ サ ク ソ ン 系 の マ ケ が ( こ の 点 に つ い て は ラ イ シ テ の 生 成 に つ い て 述 べ る 箇 所 で も 触 れ イ ノ リ テ ィ 」 、 「 エ ス ニ ッ ク ・ マ イ ノ リ テ ィ あ る い は 新 ケ ベ ッ る ) 、 ロ シ ェ ら は こ の 委 員 会 が 移 民 の 子 弟 の 就 学 状 況 も 調 査 ク 人 」 、 「 先 住 民 」 か ら 構 成 さ れ て い る と の 認 識 を 示 し て い る 。 し て い た 点 に 注 目 す る ( CRIEC. 2007 】 3 ) 。 ハ ラ ン 委 員 会 の 本 そ し て 、 同 化 と 隔 離 の あ い だ に も う ひ と つ の 道 が あ り 、 そ れ ネ オ ネ オ

思想 2016年第10号(第1110号)


の 文 書 が 、 先 述 の 一 九 八 一 年 の 「 さ ま ざ ま な ケ ベ ッ ク 人 の あ を 示 す ( F. Rocher. 2015 【 37 ) 。 り 方 」 と 並 び 、 ケ ベ ッ ク 州 政 府 の 間 文 化 主 義 的 な 政 策 を 方 向 多 文 化 主 義 の 原 則 は 「 権 利 及 び 自 由 に 関 す る カ ナ ダ 憲 章 」 づ け る 基 本 文 書 と 位 置 づ け る こ と が で き る 点 に つ い て 一 致 し に 組 み 込 ま れ 、 一 九 八 二 年 憲 法 の 一 部 を な す に 至 っ た が 、 ケ べ ッ ク 州 は 今 な お こ の 憲 法 を 批 准 し て い な い 。 連 邦 政 府 は 一 こ の よ う に し て 、 間 文 化 主 義 の 前 提 や 輪 郭 は 一 九 九 〇 年 頃 九 八 八 年 に は 多 文 化 主 義 法 を 制 定 し 、 多 様 性 が カ ナ ダ 社 会 の ま で に 整 っ て く る 。 重 要 な の は 、 間 文 化 主 義 の 生 成 を 他 の 社 基 本 的 性 格 で あ る こ と を 確 認 す る と と も に 、 さ ま ざ ま な 出 自 会 統 合 モ デ ル の 形 成 、 と り わ け 多 文 化 主 義 と の 関 係 に お い て の 個 人 お よ び 集 合 体 の あ い だ の 理 解 と 交 流 を 進 め 、 公 正 な 社 理 解 す る こ と で あ る 。 間 文 化 主 義 は 、 連 邦 政 府 の 主 導 す る 多 会 参 加 を 促 す こ と を 目 指 し て い る 。 ケ ベ ッ ク の 間 文 化 主 義 も 、 文 化 主 義 の 影 響 を 受 け な が ら 、 そ れ に 対 抗 し う る ヴ ィ ジ ョ ン 社 会 内 部 の 多 様 性 を 認 め 、 社 会 構 成 員 の 相 互 理 解 と 公 正 な 社 を 示 そ う と し て い る 。 会 参 加 を 目 指 す も の だ が 、 現 在 に 至 る ま で 、 カ ナ ダ 多 文 化 主 一 九 七 一 年 、 カ ナ ダ 連 邦 政 府 首 相 ピ エ ー ル ・ エ リ オ ッ ト ・ 義 法 の よ う な 法 的 地 位 を 有 し て い な い 。 ト ル ド ー は 、 多 文 化 主 義 政 策 を 打 ち 出 し た が 、 そ れ は 次 の 四 カ ナ ダ の 多 文 化 主 義 と ケ ベ ッ ク の 間 文 化 主 義 は 、 同 時 代 性 テ シ つ を 目 指 し て い た 。 一 、 各 集 団 が 自 分 た ち の ア イ デ ン テ ィ テ を 共 有 し つ つ 、 相 互 関 係 の な か で 発 展 し て き た も の で 、 両 者 イ イ を 保 持 し 主 張 す る こ と を 支 援 す る 。 二 、 そ れ ら の 集 団 が カ の あ い だ に は 類 似 性 と 差 異 が 見 ら れ る 。 ジ ェ ラ ー ル ・ プ シ ャ ー ル は 、 そ の こ と を 意 識 し つ つ も 、 間 文 化 主 義 を 多 文 化 主 義 的 ナ ダ 社 会 に 参 画 す る こ と を 促 進 す る 。 三 、 ネ ー シ ョ ン の 統 一 主 の 観 点 か ら 文 化 集 団 間 の 交 流 を 促 進 す る 。 四 、 カ ナ ダ の 二 つ か ら 明 確 に 区 別 さ れ る び と つ の 独 自 の モ デ ル と し て 取 り 出 そ う と し て い る 。 彼 が 指 摘 す る 二 つ の 社 会 統 合 モ デ ル の 違 い と 文 の 公 用 語 で あ る 英 語 ・ フ ラ ン ス 語 の 少 な く と も ひ と つ を 移 民 が 習 得 す る こ と を 支 援 す る 。 連 邦 政 府 の 二 言 語 ・ 多 文 化 主 義 し て わ か り や す い 指 標 を い く つ か 挙 げ る な ら ば 、 第 一 に 、 多 る け は 、 文 化 的 多 様 性 こ そ が カ ナ ダ の ア イ デ ン テ ィ テ ィ で あ っ て 、 文 化 主 義 は ケ ベ ッ ク 人 を フ ラ ン ス 系 カ ナ ダ と い う 出 自 に 由 来 そ の な か で い か な る エ ス ニ ッ ク 集 団 も 支 配 文 化 の 地 位 に は な す る エ ス ニ ッ ク 集 団 と 見 な し 、 カ ナ ダ の モ ザ イ ク を 構 成 す る い こ と を 前 提 に し て い る 。 と こ ろ が 、 カ ナ ダ の フ ラ ン ス 系 住 多 く の 集 団 の ひ と っ と 位 置 づ け る の に 対 し 、 間 文 化 主 義 は ケ ケ 民 ( あ る い は ケ ベ ッ ク 人 ) は 、 仏 系 は 英 系 と 並 ぶ 「 建 国 の 二 つ の べ ッ ク を 他 者 に 対 し て 開 か れ た び と つ の 確 固 た る ネ ー シ ョ ン 民 」 で あ る と い う 意 識 を 持 っ て お り 、 自 分 た ち の 文 化 が 新 規 と と ら え る も の で あ る 。 第 二 に 、 連 邦 政 府 の 多 文 化 主 義 は カ 移 民 の エ ス ニ ッ ク 集 団 の 文 化 と 同 列 に 並 。 へ ら れ る こ と に 抵 抗 ナ ダ に は マ ジ ョ リ テ ィ の 文 化 は 存 在 し な い と い う 前 提 に 立 っ