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検索対象: 完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠

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完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


完 訳 日 本 の 古 典 42 平 家 物 語 一 市 古 貞 次 校 注 ・ 訳 0 小 学 館 0

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


完 訳 日 本 の 古 典 第 四 十 一 一 巻 平 家 物 語 昭 和 年 5 月 引 日 初 版 発 行 定 価 一 七 〇 〇 円 校 注 ・ 訳 者 市 古 貞 次 発 行 者 相 賀 徹 夫 印 刷 所 凸 版 印 刷 株 式 会 社 発 行 所 株 式 会 社 小 学 館 〒 期 東 京 都 千 代 田 区 一 ッ 橋 一 一 ー 三 ー 振 替 口 座 東 京 八 ー 一 一 0 〇 番 電 話 編 集 ( 〇 三 ) 二 三 〇 ー 五 六 六 九 製 作 ( 〇 三 ) 一 一 三 〇 ー 五 三 三 三 販 売 ( 〇 三 ) 一 一 三 〇 ー 五 七 六 八 ・ 造 本 に は 十 分 注 意 し て お り ま す が 、 万 一 、 落 丁 ・ 乱 丁 な ど の 不 良 品 が あ り ま し た ら お と り か え い た し ま す 。 ・ 本 書 の 一 部 あ る い は 全 部 を 、 無 断 で 複 写 複 製 ( コ ピ ー ) す る こ と は 、 法 律 で 認 め ら れ た 場 合 を 除 き 、 著 作 者 お よ び 出 版 者 の 権 利 の 侵 害 と な り ま す 。 あ ら か し め 小 社 あ て 許 諾 を 求 め て く だ さ い Printed in Japan ( 著 者 検 印 は 省 略 ◎ T. ltiko 1983 ISBN4 ー 09 ー 556042 ー 8 い た し ま し た )

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


参 考 文 献 ( 本 文 ・ 注 釈 ) 語 古 典 研 究 会 ( 汲 源 平 盛 衰 記 六 冊 渥 美 か を る 昭 絽 的 影 印 物 古 書 院 ) 真 字 熱 田 本 平 家 物 語 玉 井 幸 助 編 昭 尊 経 閣 叢 刊 家 日 本 古 文 禄 本 平 家 物 語 十 冊 日 本 古 典 文 学 会 昭 平 延 慶 本 平 家 物 語 三 冊 伊 地 知 鐵 男 昭 古 典 研 究 会 平 松 家 典 文 学 刊 行 会 ( ほ る ぶ 出 版 ) 日 蔵 本 平 家 物 語 山 内 潤 三 ・ 木 村 晟 昭 古 典 刊 行 会 高 野 本 平 家 物 語 十 一 一 冊 市 古 貞 次 昭 笠 間 書 院 屋 代 本 平 家 物 語 佐 藤 謙 三 ・ 春 田 宣 昭 れ 角 川 書 店 岡 山 大 学 本 平 家 物 語 十 二 冊 森 岡 常 夫 昭 絽 池 田 家 文 庫 四 部 合 戦 状 本 平 家 物 語 三 冊 斯 道 文 庫 昭 大 安 等 刊 行 会 ( 福 武 書 店 ) 平 家 物 語 百 二 十 句 本 六 冊 吉 田 幸 一 ・ 山 下 宏 明 昭 平 家 正 節 一 一 冊 平 家 正 節 刊 行 会 昭 四 大 学 堂 書 店 古 典 文 庫 南 都 異 本 平 家 物 語 巻 十 井 索 引 国 学 院 大 学 中 世 文 学 会 昭 平 家 物 語 ( 竹 柏 園 本 ) 一 一 冊 天 理 図 書 館 善 本 叢 書 昭 八 木 書 店 う も れ 木 文 庫 八 坂 本 平 家 物 語 山 下 宏 明 昭 大 学 堂 書 店 を 、 平 家 物 語 亀 井 高 孝 昭 吉 川 弘 文 館 源 平 闘 諍 録 ( 内 閣 文 庫 本 ) 山 下 宏 明 他 編 昭 和 泉 書 院 市 立 米 沢 平 志 吟 譜 木 村 本 村 上 光 徳 昭 駒 沢 国 文 図 書 館 蔵 汲 古 書 平 家 物 語 百 一 一 十 句 本 松 本 隆 信 昭 恥 古 典 研 究 会 ( 汲 古 延 慶 本 平 家 物 語 六 冊 大 東 急 記 念 文 庫 昭 院 書 院 ) 平 曲 正 節 三 冊 奥 村 三 雄 昭 臨 川 書 店 翻 刻 ・ 注 釈 * 書 名 の 下 の 小 さ な 活 字 は 諸 本 の 系 統 古 典 研 究 会 南 都 異 本 平 家 物 語 上 下 松 本 隆 信 昭 町 平 家 物 語 長 門 本 市 島 謙 吉 編 明 国 書 刊 行 会 ・ ( 汲 古 書 院 ) 源 平 盛 衰 記 古 谷 知 新 編 明 昭 国 民 文 庫 刊 行 会 平 家 物 語 長 門 本 六 冊 渥 美 か を る 昭 ~ 芸 林 舎 鎌 倉 本 平 家 物 語 山 岸 徳 平 他 昭 町 古 典 研 究 会 ( 汲 古 書 平 家 物 語 付 承 久 記 八 坂 系 城 方 本 古 谷 知 新 編 明 国 民 院 ) 文 庫 刊 行 会

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


源 平 盛 衰 記 上 下 ( 通 俗 日 本 全 史 ) 大 石 理 円 ・ 種 村 宗 八 大 キ リ シ タ 、 ン 版 平 家 物 語 亀 井 高 孝 ・ 阪 田 雪 子 昭 れ 吉 川 弘 文 館 早 大 出 版 会 平 家 物 語 略 解 御 橋 悳 言 昭 4 宝 文 館 ( 再 版 昭 絽 、 芸 林 平 家 物 語 全 注 釈 上 中 下 一 下 一 一 冨 倉 徳 次 郎 昭 れ 4 角 舎 ) 川 書 店 貶 ~ 絽 桜 屋 代 本 平 家 物 語 上 中 下 佐 藤 謙 三 ・ 春 田 宣 昭 新 註 平 家 物 語 石 村 貞 吉 昭 6 東 京 修 文 館 平 家 物 語 覚 一 別 本 山 田 孝 雄 昭 8 宝 文 館 ( 再 版 昭 恥 ) 平 家 物 語 上 下 ( 講 談 社 文 庫 ) 高 橋 貞 一 昭 町 講 談 社 延 慶 本 平 家 物 語 吉 沢 義 則 編 昭 改 造 社 ( 再 版 昭 、 白 帝 社 ) 校 訂 百 一 一 十 句 本 平 家 物 語 高 橋 貞 一 昭 絽 思 文 閣 流 布 本 平 家 物 語 野 村 宗 朔 昭 Ⅱ 武 蔵 野 書 院 ( 再 版 平 家 物 語 一 ・ 二 高 野 本 ( 日 本 古 典 文 学 全 集 ) 市 古 貞 次 昭 8 ~ 小 学 館 平 家 物 語 上 中 下 ( 日 本 古 典 全 書 ) 冨 倉 徳 次 郎 昭 平 家 物 語 上 下 芸 大 蔵 古 活 字 本 山 下 宏 明 昭 ~ 明 治 書 院 朝 日 新 聞 社 講 平 家 物 語 元 和 七 版 梶 原 正 昭 昭 桜 楓 社 平 家 物 語 上 中 下 ( 新 註 国 文 学 叢 書 ) 高 橋 貞 一 昭 6 談 社 平 家 物 語 上 中 下 百 二 + 句 本 ( 新 潮 日 本 古 典 集 成 ) 水 原 一 昭 新 潮 社 平 家 物 語 上 下 ( 角 川 文 庫 ) 佐 藤 謙 一 一 一 昭 角 川 書 店 【 0 LO 平 家 物 語 上 下 ( 日 本 古 典 文 学 大 系 ) 高 木 市 之 助 他 昭 ~ 肪 平 家 物 語 波 多 野 流 墨 譜 本 ( 鑑 賞 日 本 の 古 典 ) 梶 原 正 昭 昭 尚 学 図 書 岩 波 書 店 献 中 院 本 平 家 物 語 と 研 究 一 ~ 四 高 橋 貞 一 昭 ~ 未 刊 文 国 文 資 料 刊 行 会 平 家 物 語 総 索 引 金 田 一 春 彦 他 編 昭 学 習 研 究 社 参 源 平 闘 諍 録 と 研 究 山 下 宏 明 昭 未 刊 国 文 資 料 刊 行 会 平 家 物 語 辞 典 市 古 貞 次 編 昭 絽 明 治 書 院 平 家 物 語 評 講 上 下 佐 々 木 八 郎 昭 明 治 書 院 7 東 寺 平 家 物 語 上 下 ( 国 史 国 文 資 料 叢 書 ) 高 橋 伸 幸 昭 ~ 執 行 本 う も れ 木 文 庫

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


日 本 の 古 典 」 全 巻 の 内 容 荻 原 浅 男 ( 千 葉 大 学 ) ① 古 事 記 小 島 憲 之 ( 大 阪 市 立 大 学 ) 佐 竹 昭 広 ( 京 都 大 学 ) ロ ロ 萬 葉 集 木 下 正 俊 ( 関 西 大 学 ) 中 田 祝 夫 ( 筑 波 大 学 ) 日 本 霊 異 記 小 沢 正 夫 ( 中 京 大 学 ) 回 古 今 和 歌 集 竹 取 物 語 片 桐 洋 一 ( 大 阪 女 子 大 学 ) 福 井 貞 助 ( 静 岡 大 学 ) 囮 伊 勢 物 語 松 村 城 一 ( 成 蹊 大 学 ) 土 佐 日 記 木 村 正 中 ( 学 習 院 大 学 ) 回 蜻 蛉 日 記 松 尾 聰 ( 学 習 院 大 学 ) 囮 囮 枕 草 子 秋 山 虔 ( 東 京 大 学 ) 囮 ー 源 氏 物 語 ( 阿 部 秋 生 ( 実 践 女 子 大 学 ) 和 泉 式 部 日 記 藤 岡 忠 美 ( 神 戸 大 学 ) 中 野 幸 一 ( 早 稲 田 大 学 ) 四 紫 式 部 日 記 大 養 廉 ( お 茶 の 水 女 子 大 学 ) 更 級 日 記 鈴 木 一 雄 ( 金 沢 大 学 ) 四 夜 の 寝 覚 堤 中 納 言 物 語 稲 賀 敬 一 ズ 広 島 大 学 ) 久 保 木 哲 夫 ( 都 留 文 科 大 学 ) 無 名 草 子 橘 健 一 一 ( 秋 田 大 学 ) 四 大 鏡 馬 淵 和 夫 ( 筑 波 大 学 ) 今 昔 物 語 集 国 東 文 麿 ( 早 稲 田 大 学 ) 今 野 達 ( 横 浜 国 立 大 学 ) 本 朝 世 俗 部 新 間 進 一 ( 青 山 学 院 大 学 ) 梁 廛 秘 抄 調 新 古 今 和 歌 集 ロ 峯 村 文 人 ( 国 際 基 督 教 大 学 ) 松 田 成 摠 ( 金 城 学 院 大 学 ) 伊 牟 田 経 久 ( 鹿 児 島 大 学 ) 永 井 和 子 ( 学 習 院 大 学 ) 今 井 源 衛 ( 九 州 大 学 ) 鈴 木 日 出 男 ( 成 城 大 学 ) 石 埜 敬 子 ( 跡 見 学 園 短 期 大 学 ) 方 丈 記 神 田 秀 夫 ( 武 蔵 大 学 ) 永 積 安 明 ( 神 戸 大 学 ) 徒 然 草 久 保 田 淳 ( 東 京 大 学 ) 瓸 3 と は ず が た り 小 林 智 昭 ( 専 修 大 学 ) 曰 ロ ⑩ 囿 宇 治 拾 遺 物 語 小 林 保 治 ( 早 稲 田 大 学 ) 市 古 貞 次 ( 東 京 大 学 ) 區 ー 囮 平 家 物 語 高 囮 謡 曲 集 三 道 小 山 弘 志 ( 国 文 学 研 究 資 料 館 ) 佐 藤 健 一 郎 ( 武 蔵 野 美 術 学 ) 囮 謡 曲 集 い 風 姿 花 伝 佐 藤 喜 久 雄 斈 短 契 学 ) 表 章 ( 法 政 大 学 ) 北 川 忠 彦 ( 京 都 女 子 大 学 ) 安 田 章 ( 京 都 大 学 ) 囮 狂 言 集 大 島 建 彦 ( 東 洋 大 学 ) 御 伽 草 子 集 暉 畯 康 隆 ( 早 稲 田 大 学 ) 好 色 一 代 男 好 色 五 人 女 東 明 雅 ( 信 州 大 学 ) 好 色 一 代 女 谷 脇 理 史 ( 筑 波 大 学 ) 國 日 本 永 代 蔵 万 の 文 反 古 神 保 五 彌 ( 早 稲 田 大 学 ) 世 間 胸 算 用 井 本 農 一 ( お 茶 の 水 女 子 大 学 ) 中 村 俊 定 ( 早 稲 田 大 学 ) 図 芭 蕉 句 集 堀 信 夫 ( 神 戸 大 学 ) 堀 切 実 ( 早 稲 田 大 学 ) 井 本 農 一 ( お 茶 の 水 女 子 大 学 ) 栗 山 理 一 ( 成 城 大 学 ) 芭 蕉 文 集 ・ 去 来 抄 村 松 友 次 ( 東 洋 大 学 ) 鳥 越 文 蔵 ( 早 稲 田 大 学 ) 囮 近 松 門 左 衛 門 集 森 修 ( 大 阪 市 立 大 学 ) 雨 月 物 語 高 田 衛 ( 都 立 大 学 ) 中 村 博 保 ( 静 岡 大 学 ) 春 雨 物 語 囮 蕪 村 集 ・ 一 茶 集 黯 理 一 ( 成 城 大 学 ) 曰 凵 山 本 健 吉 ( 文 芸 評 論 家 ) 山 可 古 典 詞 華 集 増 占 和 子 ( 上 野 学 園 大 学 ) 丸 山 一 彦 ( 宇 都 宮 大 学 ) 松 尾 靖 秋 ( 工 学 院 大 学 )

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


平 家 物 語 巻 第 三

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


巻 第 二 : 座 主 流 ・ : 一 行 阿 闍 梨 之 沙 汰 : ・ 西 光 被 斬 ・ : 小 教 訓 ・ 少 将 乞 請 : 教 訓 状 : 烽 火 之 沙 汰 : ・ 大 納 言 流 罪 : ・ 阿 古 屋 之 松 : ・ 巻 第 三 : 赦 文 : ・ 足 摺 : ・ 御 産 ・ : 原 文 現 代 語 訳 ・ : 夭 六 ・ : 三 00 ・ : 三 0 六 : 三 一 一 九 ・ : 三 三 四 大 納 言 死 去 : ・ 徳 大 寺 厳 島 詣 : 山 門 滅 亡 堂 衆 合 戦 : 山 門 滅 亡 : 善 光 寺 炎 上 : ・ 康 頼 祝 言 卒 都 婆 流 : 蘇 武 : ・ ・ 公 卿 揃 : 大 塔 建 立 : ・ 頼 豪 ・ : 原 文 現 代 語 訳 ・ : 三 一 四 ・ : 三 一 一 0 : 三 三 六 ・ : 三 三 七

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


巻 第 二 : 座 主 流 ・ : 一 行 阿 闍 梨 之 沙 汰 : ・ 西 光 被 斬 ・ : 小 教 訓 ・ 少 将 乞 請 : 教 訓 状 : 烽 火 之 沙 汰 : ・ 大 納 言 流 罪 : ・ 阿 古 屋 之 松 : ・ 巻 第 三 : 赦 文 : ・ 足 摺 : ・ 御 産 ・ : 原 文 現 代 語 訳 ・ : 夭 六 ・ : 三 00 ・ : 三 0 六 : 三 一 一 九 ・ : 三 三 四 大 納 言 死 去 : ・ 徳 大 寺 厳 島 詣 : 山 門 滅 亡 堂 衆 合 戦 : 山 門 滅 亡 : 善 光 寺 炎 上 : ・ 康 頼 祝 言 卒 都 婆 流 : 蘇 武 : ・ ・ 公 卿 揃 : 大 塔 建 立 : ・ 頼 豪 ・ : 原 文 現 代 語 訳 ・ : 三 一 四 ・ : 三 一 一 0 : 三 三 六 ・ : 三 三 七

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


9 解 説 う る う 閏 六 月 二 十 三 日 条 に よ っ て 知 ら れ る が 、 同 じ 戦 役 を 記 し た 『 奥 州 後 三 年 記 』 と い う 絵 巻 が 貞 和 三 年 ( 一 三 四 七 ) 比 叡 山 で 作 ら れ て い る 。 こ の よ う に 京 都 で も 鎌 倉 で も 、 合 戦 譚 は 人 々 の 好 む と こ ろ で あ っ た 。 そ う い う 風 潮 の 中 で 、 軍 記 物 語 が 生 れ 、 そ し て 『 平 家 物 語 』 が 書 か れ 、 か っ 成 長 し て 行 っ た の で あ る 。 『 将 門 記 』 に つ い て 「 い く さ が た り の 民 間 伝 承 と 戦 死 者 供 養 の 民 間 信 仰 が 綯 い 合 っ た 地 盤 に お い て 作 り あ げ ら れ た も の 」 で 「 世 俗 的 史 伝 文 学 と 仏 教 的 唱 導 文 学 と の 二 つ の 系 統 を 融 合 し た と こ ろ に 、 創 作 さ れ た も の 」 ( 川 口 久 雄 『 平 安 朝 日 本 漢 文 学 史 の 研 究 』 上 ) と い わ れ て い る が 、 そ う い う 面 を 軍 記 物 語 、 中 世 語 り 物 文 学 に つ い て は 配 慮 す る 必 要 が あ ろ う 。 も ち ろ ん 一 方 で は ( 歴 史 を 物 語 風 に 記 す と い う 試 み が 、 平 安 時 代 後 期 に は 行 わ れ は じ め て お り 、 『 大 鏡 』 そ の 他 の 歴 史 物 語 が あ っ た 。 ま た 『 今 昔 物 語 集 』 に も 巻 二 十 五 そ の 他 に 武 家 の 闘 争 が 取 り 上 げ ら れ て い た 。 こ ん こ う ぶ ん そ う い う 和 文 体 の 歴 史 物 語 や 和 漢 混 淆 文 の 説 話 文 学 が 、 軍 記 物 語 の 成 立 に 何 が し か の 寄 与 を な し た こ と も 、 十 分 考 え ら れ る こ と で あ る 。 ニ 成 立 『 平 家 物 語 』 の 成 立 に つ い て は 、 さ ま ざ ま な 説 が 学 者 の 間 に 行 わ れ て い て 、 今 日 も な お 明 ら か で 制 作 年 時 な い 。 応 永 書 写 、 『 延 慶 本 平 家 物 語 』 ( 大 東 急 記 念 文 庫 蔵 ) の 奥 書 に は 延 慶 三 年 ( 三 0 ) に 書 写 し た ひ ょ う は ん き 旨 が 記 さ れ て い る か ら 、 そ れ 以 前 に テ キ ス ト が あ っ た こ と は 確 か で あ る 。 東 山 文 庫 蔵 『 兵 範 記 』 の 仁 安 三 年 ( 一 一 六 0 十 月 条 の 紙 背 の 文 書 に 「 治 承 物 語 六 巻 号 平 家 候 間 、 書 写 候 也 、 末 出 来 候 て 可 レ 入 二 見 参 一 口 申 存 候 」 と あ な

完訳 日本の古典 第四十二巻 平家物語 ㈠


お と な 別 れ し を さ な き 人 、 お と な し う な ツ て 、 髪 結 ふ 程 な り 。 又 其 御 そ ば に 、 三 つ ば 一 大 人 び て 。 成 長 し て 。 ニ 気 の 毒 な あ り さ ま 。 妊 娠 で 悩 か り な る を さ な き 人 の お は し け る を 、 少 将 、 「 あ れ は い か に 」 と 宣 へ ば 、 六 条 、 ん で い る さ ま を い う 。 三 『 公 卿 補 任 』 に よ れ ば 、 寿 永 元 語 そ で 物 「 是 こ そ 」 と ば か り 申 し て 、 袖 を か ほ に お し あ て て 涙 を な が し け る に こ そ 、 さ 年 ( 一 一 八 = ) 従 四 位 上 、 寿 永 一 一 年 右 少 家 将 、 同 十 一 一 月 正 四 位 下 、 元 暦 二 年 ( 一 一 会 ) 右 中 将 、 文 治 五 年 ( 一 一 八 九 ) 蔵 平 て は 下 り し 時 、 心 苦 し げ な る 有 様 を 見 お き し が 、 事 ゅ ゑ な く そ だ ち け る よ と 、 人 頭 、 同 六 年 参 議 。 思 ひ 出 で て も か な し か り け り 。 少 将 は も と の ご と く 院 に 召 し つ か は れ て 、 宰 四 京 都 市 下 京 区 鷲 尾 町 ( 円 山 公 四 園 内 ) に あ る 天 台 宗 の 寺 。 今 も 康 し ゃ う の ち ゅ う じ ゃ う さ う り ん じ さ ん ざ う 頼 墓 と い う 石 塔 が 寺 内 に あ る 。 西 相 中 将 に あ が り 給 ふ 。 康 頼 入 道 は 、 東 山 双 林 寺 に 、 わ が 山 庄 の あ り け れ ば 、 行 、 か れ を 慕 っ た 頓 阿 が 住 し た と こ ろ と し て 有 名 。 そ れ に 落 ち つ い て 、 先 づ 思 ひ つ づ け け り 。 五 板 と 板 と の す き ま 。 こ こ は 板 ) け 屋 根 の す き ま 。 ふ る 里 の 軒 の い た ま に 苔 む し て 思 ひ し ほ ど は も ら ぬ 月 か な 六 鎌 倉 時 代 の 仏 教 説 話 集 。 巻 数 ろ う キ 、 よ ほ う ぶ っ し ふ が 一 巻 、 三 巻 、 七 巻 、 九 巻 な ど 不 や が て そ こ に 籠 居 し て 、 う か り し 昔 を 思 ひ つ づ け 、 宝 物 集 と い ふ 物 語 を 書 き 定 だ が 、 巻 頭 に 「 治 承 元 年 ノ 秋 ノ 比 。 薩 摩 国 ノ 島 ヲ 出 テ 、 同 二 年 ノ け る と ぞ 聞 え し 。 春 、 再 度 旧 里 ニ 帰 テ 侍 シ カ ド モ 、 世 中 在 シ ニ モ 非 ズ 、 浮 木 ニ 乗 ケ ン 人 ノ 心 地 シ テ 、 世 ノ 憂 キ 時 ノ 栖 ナ 心 ヲ モ 慰 メ ン ト テ 、 東 山 ナ ル 所 ニ 籠 リ 居 テ 侍 シ 程 ニ 」 と あ り 、 『 平 家 物 語 』 と 共 通 の 説 話 や 表 現 が い く つ か 見 ら れ る 。 な お 『 宝 物 集 』 を 著 し た こ と は 延 慶 本 ・ 四 部 合 戦 ( 現 代 語 訳 三 四 四 ハ ー ) あ り 有 王 わ う あ り * ) ま そ の