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検索対象: 現代日本の文学 35 三島 由紀夫 集

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現代日本の文学 35 三島 由紀夫 集


二 十 一 一 歳 二 十 八 歳 昭 和 ニ 十 ニ 年 ( 一 九 四 七 ) 昭 和 ニ 十 八 年 ( 一 九 五 一 一 l) か る の こ そ と お り ひ め 四 月 、 「 軽 王 子 と 衣 通 姫 」 ( 群 像 ) 。 八 月 、 「 夜 の 仕 度 」 ( 人 間 ) 。 十 一 二 月 、 『 真 夏 の 死 』 ( 創 元 社 ) 。 三 月 、 『 に つ ・ ほ ん 製 』 ( 朝 日 新 聞 社 ) 。 月 、 『 岬 に て の 物 語 』 ( 桜 井 書 店 ) 。 東 京 大 学 法 学 部 法 律 学 科 卒 業 。 六 月 、 『 夜 の 向 日 葵 』 ( 講 談 社 ) 。 七 月 、 『 三 島 由 紀 夫 作 品 集 』 全 六 巻 高 等 文 官 試 験 行 政 科 に 合 格 。 十 二 月 、 大 蔵 省 銀 行 局 国 民 貯 蓄 課 に 勤 ( 新 潮 社 ↓ 翌 年 三 月 完 結 ) 。 八 月 、 「 恋 の 都 」 ( 主 婦 の 友 ↓ 翌 年 七 月 完 結 ) 。 九 月 、 『 秘 薬 ・ 禁 色 第 一 一 部 』 ( 新 潮 社 ) 。 十 月 、 『 綾 の 鼓 』 ( 未 来 社 ) 。 務 。 「 春 子 」 ( 人 間 ・ 別 冊 ① 「 人 間 小 説 集 』 ) 。 昭 和 ニ 十 三 年 ( 一 九 四 八 ) 一 一 十 三 歳 昭 和 ニ 十 九 年 ( 一 九 五 四 ) 一 一 十 九 歳 あ お い の う え 六 月 、 「 頭 文 字 」 ( 文 学 界 ) 。 「 宝 石 売 買 」 ( 文 芸 ) 。 九 月 、 創 作 に 専 念 一 月 、 「 葵 上 」 一 幕 ( 新 潮 ) 。 六 月 、 『 潮 騒 』 ( 新 潮 社 ) 。 八 月 、 「 詩 を す べ く 決 意 し 大 蔵 省 を 退 職 。 十 一 月 、 「 火 宅 」 一 幕 ( 人 間 ) 。 『 盗 賊 』 書 く 少 年 」 ( 文 学 界 ) 。 九 月 、 『 恋 の 都 』 ( 新 潮 社 ) 。 十 月 、 『 鍵 の か か る ( 真 光 社 ) 。 十 二 月 、 『 夜 の 仕 度 』 ( 鎌 倉 文 庫 ) 。 「 獅 子 」 ( 序 曲 ・ 創 刊 号 ) 。 部 屋 』 ( 新 潮 社 ) 。 『 若 人 よ 蘇 れ 』 ( 新 潮 社 ) 。 十 一 月 、 『 文 学 的 人 生 論 』 昭 和 ニ 十 四 年 ( 一 九 四 九 ) 一 一 十 四 歳 ( 河 出 書 房 ) 。 十 二 月 、 『 潮 騒 』 に よ り 第 一 回 新 潮 社 文 学 賞 を 受 賞 。 三 十 歳 一 一 月 、 『 宝 石 売 買 』 ( 講 談 社 ) 。 五 月 、 「 灯 台 」 一 幕 ( 文 学 界 ) 。 『 仮 面 昭 和 三 十 年 ( 一 九 五 五 ) 四 月 、 『 沈 め る 滝 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 六 月 、 『 女 神 』 ( 文 藝 春 秋 新 社 ) 。 の 告 白 』 ( 河 出 書 房 ) 。 八 月 、 『 魔 群 の 通 過 』 ( 河 出 書 房 ) 。 一 一 十 五 歳 七 月 、 『 ラ デ ィ ゲ の 死 』 ( 新 潮 社 ) 。 八 月 、 玉 利 斉 に つ い て 自 宅 で ポ 昭 和 ニ 十 五 年 ( 一 九 五 〇 ) 六 月 、 『 愛 の 渇 き 』 ( 新 潮 社 ) 。 八 月 、 目 黒 区 緑 ヶ 丘 二 三 一 一 三 に 転 居 。 デ ィ ビ ル 練 習 開 始 。 九 月 、 「 白 蟻 の 巣 」 三 幕 ( 文 芸 ) 。 十 一 月 、 『 小 説 家 の 休 暇 』 ( 講 談 社 ) 。 「 白 蟻 の 巣 」 に よ り 第 一 一 回 岸 田 演 劇 賞 を 受 賞 。 十 二 月 、 『 純 白 の 夜 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 『 青 の 時 代 』 ( 新 潮 社 ) 。 三 十 一 歳 昭 和 三 十 一 年 ( 一 九 五 六 ) 昭 和 ニ 十 六 年 ( 一 九 五 一 ) き ん じ き 一 月 、 「 禁 色 」 ( 群 像 ↓ 十 月 完 結 ) 。 四 月 、 『 聖 女 』 ( 目 黒 書 店 ) 。 六 月 、 一 月 、 「 金 閣 寺 」 ( 新 潮 ↓ 十 月 完 結 ) 。 『 幸 福 号 出 帆 』 ( 新 潮 社 ) 。 「 白 蟻 処 女 評 論 集 『 狩 と 獲 物 』 ( 要 書 房 ) 。 七 月 、 『 遠 乗 会 』 ( 新 潮 社 ) 。 八 月 、 の 巣 』 ( 新 潮 社 ) 。 四 月 、 『 近 代 能 楽 集 』 ( 新 潮 社 ) 。 六 月 『 詩 を 書 く 少 『 花 ざ か り の 森 』 ( 雲 井 書 店 ) 。 十 一 月 、 『 禁 色 ・ 第 一 部 』 ( 新 潮 社 ) 。 年 』 ( 角 川 書 店 ) 。 十 月 、 『 金 閣 寺 』 ( 新 潮 社 ) 。 限 定 本 『 金 閣 寺 』 ( 新 潮 十 一 一 月 、 『 夏 子 の 冒 険 』 ( 朝 日 新 聞 社 ) 。 朝 日 新 聞 特 別 通 信 員 の 資 格 で 社 ) 。 十 二 月 、 『 永 す ぎ た 春 』 ( 講 談 社 ) 。 英 訳 『 潮 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 三 十 一 一 歳 昭 和 三 十 ニ 年 ( 一 九 五 七 ) 世 界 一 周 旅 行 に 出 発 。 一 一 十 七 歳 一 月 、 『 金 閣 寺 』 に よ り 第 八 回 読 売 文 学 賞 を 受 賞 。 三 月 、 『 鹿 鳴 館 』 昭 和 ニ 十 七 年 ( 一 九 五 一 l) 一 月 、 北 米 滞 在 。 一 一 月 、 南 米 プ ラ ジ ル 滞 在 。 三 月 、 パ リ 滞 在 。 同 地 ( 東 京 創 元 社 ) 。 四 月 、 「 美 徳 の よ ろ め き 」 ( 群 像 ↓ 六 月 完 結 ) 。 『 美 徳 で 「 夜 の 向 日 葵 」 執 筆 。 四 月 、 翌 月 に か け ロ ン ド ン 、 ギ リ シ ャ 、 イ の よ ろ め き 』 ( 講 談 社 ) 。 九 月 、 限 定 本 『 美 徳 の よ ろ め き 』 ( 講 談 社 ) 。 ひ ぎ よ う タ リ ア 旅 行 。 五 月 、 帰 国 。 八 月 、 「 秘 楽 ー 『 禁 色 』 第 一 一 部 」 ( 文 学 界 『 現 代 小 説 は 古 典 た り 得 る か 』 ( 新 潮 社 ) 。 十 一 月 、 『 三 島 由 紀 夫 選 集 』 ↓ 翌 年 八 月 完 結 ) 。 十 月 、 「 真 夏 の 死 」 ( 新 潮 ) 。 『 ア ポ ロ の 杯 』 ( 朝 日 全 十 九 巻 ( 新 潮 社 ↓ 三 十 四 年 六 月 完 結 ) 。 英 訳 『 近 代 能 楽 集 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 新 聞 社 ) 。 二 十 六 歳

現代日本の文学 35 三島 由紀夫 集


昭 和 三 十 三 年 ( 一 九 五 八 ) 三 十 三 歳 一 月 、 『 愛 の 疾 走 』 ( 講 談 社 ) 。 二 月 、 「 林 房 雄 論 」 ( 新 潮 ) 。 三 月 、 限 一 月 、 『 橋 づ く し 』 ( 文 藝 春 秋 新 社 ) 。 五 月 、 「 薔 薇 と 海 賊 」 三 幕 ( 群 定 本 『 薔 薇 刑 』 ( 集 英 社 ・ 細 江 英 公 写 真 集 ) 。 自 ら モ デ ル と な る 。 八 像 ) 。 『 旅 の 絵 本 』 ( 講 談 社 ) 。 『 薔 薇 と 海 賊 』 ( 新 潮 社 ) 。 六 月 、 川 端 月 、 『 林 房 雄 論 』 ( 新 潮 社 ) 。 九 月 、 『 午 後 の 曳 航 』 ( 講 談 社 ) 。 十 一 康 成 の 媒 酌 に よ り 、 画 家 杉 山 寧 の 長 女 瑤 子 ( 日 本 女 子 大 学 英 文 科 在 月 、 文 学 座 の た め の 戯 曲 「 喜 び の 琴 」 が 座 内 の 反 対 ( 思 想 上 ) で 上 学 中 ) と 結 婚 。 八 月 、 「 金 閣 寺 」 大 映 で 「 炎 上 」 と 題 し 映 画 化 。 英 演 禁 止 と 決 定 さ れ 、 文 学 座 を 脱 退 。 十 二 月 、 『 剣 」 ( 新 潮 社 ) 。 英 訳 訳 『 仮 面 の 告 白 』 ( ニ ュ ー デ ィ レ ク シ ョ ン ズ ) 。 『 宴 の あ と 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 昭 和 三 十 四 年 ( 一 九 五 九 ) 三 十 四 歳 昭 和 三 十 九 年 ( 一 九 六 四 ) 三 十 九 歳 一 月 、 剣 道 の 練 習 を 開 始 し 、 第 一 生 命 の 道 場 に 通 う 。 三 月 、 『 不 道 一 月 、 「 絹 と 明 察 」 ( 群 像 ↓ 十 月 完 結 ) 。 一 一 月 、 『 肉 体 の 学 校 』 ( 集 英 徳 教 育 講 座 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 五 月 、 『 文 章 読 本 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 大 社 ) 。 『 喜 び の 琴 附 ・ 美 濃 子 』 ( 新 潮 社 ) 。 『 三 島 由 紀 夫 短 篇 全 集 』 ( 新 田 区 馬 込 東 一 ノ 一 三 三 三 ( 現 南 馬 込 四 / 三 二 ノ 八 ) の 新 宅 に 転 居 。 潮 社 ) 。 四 月 、 『 私 の 遍 歴 時 代 』 ( 講 談 社 ) 。 七 月 、 『 三 島 由 紀 夫 自 選 長 女 紀 子 誕 生 。 九 月 、 『 鏡 子 の 家 』 第 一 部 ・ 第 二 部 ( 新 潮 社 ) 。 十 一 集 』 ( 集 英 社 ) 。 九 月 、 『 幸 福 号 出 帆 』 ( 桃 源 社 ) 。 係 争 中 の 「 宴 の あ と 」 問 題 は 東 京 地 裁 で 敗 訴 。 十 月 、 「 恋 の 帆 影 」 三 幕 ( 文 学 界 ) 。 『 絹 月 、 『 裸 体 と 衣 裳 』 ( 新 潮 社 ) 。 英 訳 『 金 閣 寺 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 昭 和 三 十 五 年 ( 一 九 六 〇 ) 三 十 五 歳 と 明 察 』 ( 講 談 社 ) 。 十 二 月 、 『 第 一 の 性 〈 男 性 研 究 講 座 〉 』 ( 集 英 社 ) 。 四 十 歳 一 月 、 「 宴 の あ と 」 ( 中 央 公 論 ↓ 十 月 完 結 ) 。 一 一 月 、 『 続 不 道 徳 教 育 講 昭 和 四 十 年 ( 一 九 六 五 ) 座 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 三 月 、 大 映 映 画 「 か ら っ 風 野 郎 」 に 出 演 。 十 一 一 月 、 「 絹 と 明 察 」 に よ り 第 六 回 毎 日 芸 術 賞 ( 文 学 部 門 ) を 受 賞 。 月 、 『 宴 の あ と 』 ( 新 潮 社 ) 。 『 お 嬢 さ ん 』 ( 講 談 社 ) 。 一 一 月 、 『 音 楽 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 四 月 、 「 憂 国 」 作 者 主 演 ・ 監 督 で 映 画 昭 和 三 十 六 年 ( 一 九 六 一 ) 三 十 六 歳 化 。 七 月 、 「 三 熊 野 詣 』 ( 新 潮 社 ) 。 八 月 、 『 目 ー あ る 芸 術 断 想 』 ( 集 一 月 、 「 憂 国 」 ( 小 説 中 央 公 論 ・ 冬 季 号 ) 。 『 ス タ ア 』 ( 新 潮 社 ) 。 三 月 、 英 社 ) 。 九 月 、 「 春 の 雪 ー 『 豊 饒 の 海 』 第 一 巻 」 ( 新 潮 ↓ 四 十 二 年 一 「 宴 の あ と 」 に つ き 有 田 八 郎 よ り プ ラ イ ・ ハ シ ー 侵 害 の 廉 で 提 訴 さ れ 月 完 結 ) 。 十 月 、 ノ ー ・ ヘ ル 文 学 賞 の 候 補 に 上 る 。 十 一 月 、 『 サ ド 侯 爵 る 。 九 月 、 『 獣 の 戯 れ 』 ( 新 潮 社 ) 。 十 一 月 、 『 美 の 襲 撃 』 ( 講 談 社 ) 。 夫 人 』 ( 河 出 書 房 新 社 ) 。 英 訳 『 午 後 の 曳 航 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 く ろ と か げ 四 十 一 歳 江 戸 川 乱 歩 原 作 「 黒 蜥 蝪 」 三 幕 ( 婦 人 画 報 ) 。 「 十 日 の 菊 」 三 幕 ( 文 昭 和 四 十 一 年 ( 一 九 六 六 ) 譜 学 界 ) 。 一 月 、 「 サ ド 侯 爵 夫 人 」 に よ り 文 部 省 第 一 一 十 回 芸 術 祭 賞 ( 演 劇 部 門 ) 三 十 七 歳 を 受 賞 。 三 月 、 『 反 貞 女 大 学 』 ( 新 潮 社 ) 。 四 月 、 映 画 版 『 憂 国 』 ( 新 昭 和 三 十 七 年 ( 一 九 六 一 I) 年 一 月 、 「 美 し い 星 」 ( 新 潮 ↓ 十 一 月 完 結 ) 。 一 一 月 、 「 十 日 の 菊 」 で 第 十 潮 社 ) 。 六 月 、 『 英 霊 の 声 』 ( 河 出 書 房 新 社 ) 。 八 月 、 『 複 雑 な 彼 』 ( 集 三 回 読 売 文 学 賞 ( 戯 曲 部 門 ) を 受 賞 。 三 月 、 『 三 島 由 紀 夫 戯 曲 全 集 』 英 社 ) 。 『 三 島 由 紀 夫 評 論 全 集 』 ( 新 潮 社 ) 。 九 月 、 『 聖 セ ・ ハ ス チ ア ン の 殉 教 』 池 田 弘 太 郎 共 訳 ( 美 術 出 版 社 ) 。 十 月 、 『 対 話 ・ 日 本 人 論 』 ( 新 潮 社 ) 。 五 月 、 長 男 威 一 郎 誕 生 。 十 月 、 『 美 し い 星 』 ( 新 潮 社 ) 。 昭 和 三 十 八 年 ( 一 九 六 = l) 三 十 八 歳 林 房 雄 ( 番 町 書 房 ) 。 「 宴 の あ と 」 問 題 は 有 田 家 と の 間 に 裁 判 上 の 和 か ど

現代日本の文学 35 三島 由紀夫 集


解 成 立 。 英 訳 『 真 夏 の 死 そ の 他 』 ( ニ ュ ー デ ィ レ ク シ ョ ン ズ ) 。 大 綱 』 を 中 心 と し て 」 ( 三 田 文 学 ) 。 『 若 き サ ム ラ イ の た め に 』 ( 日 本 昭 和 四 十 ニ 年 ( 一 九 六 七 ) 四 十 一 一 歳 教 文 社 ) 。 八 月 、 「 『 古 事 記 』 と 『 万 葉 集 』 ー 『 日 本 文 学 小 史 』 の 内 」 一 一 月 、 「 奔 馬 ー 「 豊 饒 の 海 』 第 二 巻 」 ( 新 潮 ↓ 翌 年 八 月 完 結 ) 。 三 ( 群 像 ) 。 大 映 映 画 「 人 斬 り 」 に 出 演 。 十 一 月 、 「 蘭 陵 王 」 ( 群 像 ) 。 月 、 『 荒 野 よ り 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 四 月 、 久 留 米 陸 上 自 衛 隊 士 官 候 補 限 定 本 『 椿 説 弓 張 月 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 英 訳 『 愛 の 渇 き 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 生 学 校 、 富 士 学 校 、 習 志 野 空 挺 団 に 約 一 か 月 半 ほ ど 体 験 入 隊 。 八 昭 和 四 十 五 年 ( 一 九 七 〇 ) 四 十 五 歳 月 、 限 定 本 「 サ ド 侯 爵 夫 人 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 九 月 、 『 葉 隠 入 門 〈 武 士 一 月 、 普 及 本 『 椿 説 弓 張 月 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 限 定 本 『 黒 蜥 蝪 』 ( 牧 道 は 生 き て い る 〉 』 ( 光 文 社 ) 。 『 夜 会 服 』 ( 集 英 社 ) 。 十 月 、 『 朱 雀 家 羊 社 ) 。 三 月 、 『 三 島 由 紀 夫 文 学 論 集 』 ( 講 談 社 ) 。 六 月 、 限 定 本 『 鍵 の 滅 亡 』 ( 河 出 書 房 新 社 ) 。 ノ ー ベ ル 文 学 賞 の 候 補 に 再 び 上 る 。 十 二 の か か る 部 屋 』 9 レ ス ・ ビ ブ リ オ マ ー ヌ ) 。 空 手 初 段 に 合 格 。 六 月 、 『 三 島 由 紀 夫 長 篇 全 集 — 』 ( 新 潮 社 ) 。 航 空 自 衛 隊 百 里 基 地 よ り 月 、 「 『 懐 風 藻 』 と 『 古 今 和 歌 集 』 ー 『 日 本 文 学 小 史 』 の 内 」 ( 群 像 ) 。 稲 葉 二 佐 操 縦 の 一 〇 四 超 音 速 戦 闘 機 に 文 士 と し て 初 め て 試 乗 。 七 月 、 「 天 人 五 衰 ー 『 豊 饒 の 海 』 最 終 巻 」 ( 新 潮 ↓ 翌 年 一 月 完 結 ) 。 昭 和 四 十 三 年 ( 一 九 六 八 ) 四 十 三 歳 『 暁 の 寺 』 ( 新 潮 社 ) 。 九 月 、 「 革 命 の 哲 学 と し て の 陽 明 学 」 ( 諸 君 ) 。 一 一 月 、 「 一 〇 四 」 ( 文 芸 ) 。 三 月 、 『 三 島 由 紀 夫 長 篇 全 集 Ⅱ 』 ( 新 潮 『 尚 武 の 心 』 ( 日 本 教 文 社 ) 。 十 月 、 『 行 動 学 入 門 』 ( 文 藝 春 秋 ) 。 『 源 社 ) 。 陸 上 自 衛 隊 富 士 学 校 滝 ヶ 原 分 屯 地 に 学 生 一 一 十 名 を 引 率 、 半 月 泉 の 感 情 』 ( 河 出 書 房 新 社 ) 。 『 作 家 論 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 十 一 月 、 池 ほ ど 体 験 入 隊 。 後 に そ の 「 三 島 小 隊 」 を も っ て 『 楯 の 会 』 を 結 成 。 袋 東 武 百 貨 店 で 十 二 日 よ り 一 週 間 「 三 島 由 紀 夫 展 」 を 催 す 。 二 十 五 四 月 、 『 対 談 ・ 人 間 と 文 学 』 中 村 光 夫 ( 講 談 社 ) 。 七 月 、 「 文 化 防 日 、 『 楯 の 会 』 同 志 と 共 に 市 ヶ 谷 陸 上 自 衛 隊 東 部 方 面 総 監 室 に 到 り 、 衛 論 」 ( 中 央 公 論 ) 。 八 月 、 陸 上 自 衛 隊 富 士 学 校 滝 ヶ 原 分 屯 地 に 学 生 自 衛 隊 の 覚 醒 を 促 す も 果 さ ず 、 古 式 に 習 い 割 腹 自 決 す る 。 辞 世 の 歌 三 十 数 名 を 引 率 、 半 月 ほ ど 再 び 体 験 入 隊 。 九 月 、 「 暁 の 寺 ー 『 豊 饒 二 首 、 「 益 荒 男 が た ば さ む 太 刀 の 鞘 鳴 り に 幾 年 耐 へ て 今 日 の 初 霜 」 の 海 』 第 三 巻 」 ( 新 潮 ↓ 四 十 五 年 四 月 完 結 ) 。 十 月 、 『 太 陽 と 鉄 』 ( 講 「 散 る を い と ふ 世 に も 人 に も さ ぎ が け て 散 る こ そ 花 と 吹 く 小 夜 嵐 」 。 談 社 ) 。 限 定 本 『 岬 に て の 物 語 』 ( 牧 羊 社 ) 。 十 二 月 、 『 わ が 友 ヒ ッ ト 昭 和 四 十 六 年 ( 一 九 七 一 ) ラ ー 』 ( 新 潮 社 ) 。 『 命 売 り ま す 』 ( 集 英 社 ) 。 英 訳 『 禁 色 』 ( ク ノ ッ プ ) 。 一 月 、 『 三 島 由 紀 夫 十 代 作 品 集 』 ( 新 潮 社 ) 。 一 一 月 、 『 天 人 五 衰 』 ( 新 昭 和 四 十 四 年 ( 一 九 六 九 ) 四 十 四 歳 潮 社 ) 。 五 月 、 『 蘭 陵 王 』 ( 新 潮 社 ) 。 一 月 、 「 東 大 を 動 物 園 に し ろ ー 東 大 紛 争 の 嵐 の 中 で 」 ( 文 藝 春 秋 ) 。 昭 和 四 十 七 年 ( 一 九 七 一 l) 『 春 の 雪 』 ( 新 潮 社 ) 。 一 一 月 、 「 反 革 命 宣 言 」 ( 論 争 ジ ャ 1 ナ ル ) 。 『 奔 馬 』 三 月 、 『 小 説 と は 何 か 』 ( 新 潮 社 ) 。 十 一 具 『 日 本 文 学 小 史 」 ( 講 談 ( 新 潮 社 ) 。 四 月 、 『 文 化 防 衛 論 』 ( 新 潮 社 ) 。 五 月 、 『 黒 蜥 蝪 』 ( 牧 羊 社 ) 。 社 ) 。 『 サ ド 侯 爵 夫 人 』 ( 新 潮 社 ) 。 東 大 駒 場 教 養 学 部 で 全 共 闘 会 議 の 昭 和 四 十 八 年 ( 一 九 七 三 ) 学 生 討 論 集 会 に 参 加 。 六 月 、 『 三 島 由 紀 夫 く s. 東 大 全 共 闘 』 ( 新 潮 社 ) 。 一 月 、 『 わ が 思 春 期 』 ( 集 英 社 ) 。 四 月 、 『 三 島 由 紀 夫 全 集 』 全 三 十 五 『 王 の テ ラ ス 』 ( 中 央 公 論 社 ) 。 七 月 、 「 北 一 輝 論 ー 『 日 本 改 造 法 案 巻 ・ 補 巻 一 ( 新 潮 社 刊 行 開 始 ) 。 た て

現代日本の文学 35 三島 由紀夫 集


い に い く よ う な 気 分 が 募 り 、 や が て は っ き り 見 え て き た そ れ は 、 な る ほ ど 太 平 洋 側 に 尻 地 を 向 け た 巨 大 な 亀 に 似 て い た 。 尻 尾 の あ た り は 、 石 灰 質 の 岩 肌 む き 出 し と な っ て い て 、 奇 岩 屋 石 の お も む き 、 頭 の 部 分 に ち い さ な 防 波 堤 が あ り 、 伊 良 湖 崎 が 、 島 の す ぐ 向 う に 横 オ わ っ て い た 。 港 に つ づ く 砂 浜 に 、 都 会 も の ら し い 若 者 が 銚 竿 を か は ざ ま か え て 三 人 立 ち 、 山 肌 の ゆ る や か な 狭 間 に 沿 っ て び つ し り な ら ん だ 家 並 み は 、 し ご く 豊 か な 印 象 で あ る 。 ほ と ん ど が 漁 業 で 生 計 を 営 み 、 と す る と 、 た い て い は 屋 根 と ん と ん 葺 き で 石 を 置 き 、 壁 土 あ ら わ な 住 居 を 考 え が ち だ が 、 部 落 の 四 分 の 一 ほ ど は 、 こ の 二 ・ 三 年 に 新 築 さ れ た 如 く み え る し 、 古 い 屋 根 は ま た 、 重 厚 な お も む き で 、 山 の 中 腹 に 墓 場 が あ り 、 頂 き に 連 な る 石 の 階 段 が 木 立 ち に み え か く れ す る が 4 し よ う 実 用 一 点 張 り と い っ た 感 し の 、 頑 丈 な 棧 橋 に 船 を つ け 、 す る と 、 っ と き に 魚 の 臭 い が 押 し 寄 せ 、 棧 橋 に は 老 人 が 陽 な た ば っ こ の よ う な 感 し で 網 を つ く ろ い し し カ か な り 深 海 辺 に タ コ 壺 が な ら び 、 そ こ ま で は ) ) ・ 、 、 い 海 底 の 、 重 な り 合 っ た 石 の 間 に 、 例 に よ っ て オ レ ン ジ ジ ュ ー ス 、 ビ ー ル の 空 き 罐 が 沈 ん で い る 。 の う こ ん ば く は 、 べ ー ジ ュ の 上 衣 に 濃 紺 の ズ ボ ン と い う い で た ち 、 ま っ た く 靴 は エ ナ メ ル で あ っ て 、 昨 夜 、 大 阪 の ナ イ ト ク ラ ブ 、 テ レ ビ で 歌 を 唄 っ た ま ま 神 島 へ や っ て き た の だ か ら 、 照 り つ け る 陽 光 は ま だ し も 、 し ご く 周 囲 の 景 色 に つ り あ わ ぬ 、 キ ャ パ レ ー 「 潮 騒 」 の バ ン ド マ ス タ ー 風 で 、 も と よ り そ ん な 代 物 は 、 こ こ に な い の だ が 、 同 じ 想 い か 、 カ メ ラ マ ン が 「 帰 っ て 来 た ギ ャ ン グ と い っ た と こ ろ か な 」 ば さ っ と つ ぶ や く 島 の 頂 き は 標 高 百 七 十 米 、 周 囲 四 粁 に 満 た ぬ 島 だ か ら 、 登 る に は か な り の 勾 配 で 、 し か し 、 こ こ へ 上 ら な か ん て き し さ っ い と 、 小 説 の 重 要 な 場 面 、 観 的 哨 跡 へ た ど り つ け ぬ 。 観 的 哨 は 旧 陸 軍 が 、 伊 良 湖 崎 か ら 射 ち 出 す 実 弾 射 撃 練 習 の 、 観 測 を 行 っ た 建 物 で 、 今 も 、 整 備 さ え す れ ば 人 が 住 め る と い わ れ 、 そ の 向 う に 燈 台 が あ り 、 ま す 島 第 ち ↓ つ ば う 一 の 眺 望 を 誇 る ら し い こ れ は ひ ど い 苦 行 で あ っ て 、 歌 手 の な り で 炎 天 下 、 丈 な す 草 を か き 分 け て 、 急 な 斜 面 登 る の だ か ら 、 同 し 三 島 文 学 の 、 舞 台 を た す ね る な ら 、 さ し す め 「 宴 の あ は ん に や え ん と 」 で 般 若 苑 と か 、 「 青 の 時 代 」 で 銀 座 裏 に す れ ば よ か っ た と く や ん で も し か た な い カ メ ラ マ ン は ラ ン ニ ン グ シ ャ ッ 首 に 手 ぬ ぐ い な ど 巻 き つ け 、 こ う な っ た ら 意 地 で も 背 広 脱 ぐ も の か と 、 と に か く 頂 き 近 く ま で は い 上 っ て 、 こ こ か ら の な が め は 、 「 朝 騒 」 冒 頭 に 近 い か ん べ き く だ り に 、 ほ ば 完 璧 に う っ さ れ て い る 。 紀 行 作 家 と し て は 何 も つ け 加 え る こ と は な い 。 し ろ も の

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「 豊 饒 の 海 」 第 一 ・ 二 巻 初 版 本 ( 昭 和 四 十 四 年 刊 ) ら 始 ま る の で あ る 。 も と よ り 『 文 化 防 衛 論 』 の 理 論 は 、 理 論 構 成 の ー ん き よ う ふ か い 上 で 牽 強 付 会 の お も む き が な い で は な い 。 し か し 、 は - フ か っ こ の 『 文 化 防 衛 論 』 に 見 ら れ る だ け の 包 括 的 な 文 政 治 論 は 、 そ の 賛 否 は ど う あ れ 、 他 に 見 い す こ と は は と ん ど で き な い の で あ る 。 東 大 全 共 闘 と の 討 論 に お い て さ え 、 理 論 的 に は 、 三 島 氏 の 方 が 水 準 が 上 で あ る と い わ ざ る を え な い 今 後 の 日 本 を ど う す る か と い う 問 題 は 、 少 な か ら ず 人 び と の 関 心 を ひ い て い る に ち が い な い 。 国 家 の 政 治 支 配 を 否 定 し て 革 命 を 志 す の も 、 ひ と っ を 物 、 。 一 し を 、 代 」 は 第 を の 道 に は ち が い な い 。 ま た 、 繁 栄 と 近 代 化 の 道 を 「 豊 饒 の 海 」 原 稿 「 新 潮 」 連 載 中 行 く こ と も 、 ひ と つ の 行 き 方 で は あ る だ ろ う 。 天 皇 制 を 排 除 し た 体 制 秩 序 と し て の 国 家 を 護 持 し ょ ふ く だ つ ね あ り う と し て い る 人 と し て 、 た と え ば 福 田 阪 存 氏 や 江 子 列 文 と う じ ゅ ん 瑤 後 倭 影 藤 淳 氏 を 考 え る こ と も で き る 。 ま た 、 国 家 を 幻 想 的 共 同 体 と し て と ら え 、 幻 想 を こ え る 契 機 を 求 め て 妻 子 母 旦 り 紀 元 い る 人 と し て 、 吉 本 隆 明 氏 を 考 え る こ と が で き る 。 よ 梓 月 女 ど の 道 を 選 ぶ か は 、 む ろ ん 個 人 に よ っ て 異 な る は す で あ る 。 し か し 『 文 化 防 衛 論 』 が 、 そ の 無 気 郎 夫 和 味 な 相 貌 を も っ て 、 ひ と つ の 深 刻 な 問 い を 提 示 し 同 一 紀 昭 一 威 由 て い る こ と は 、 日 本 に 住 む 者 に と っ て 無 関 心 で い る こ と は で き な い で あ ろ 、 つ 島 男 よ 三 長 右 重 ( 写 真 の 著 作 権 は 極 力 調 査 し ま し た ) 464

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物 第 新 Ⅱ 第 潮 騒 三 島 由 紀 夫 右 右 左 端 中 初 初 豪 版 版 華 本 本 版 潮 釜 金 閣 閣 騒 寺 寺 長 篇 書 下 し 業 書 4 紀 夫 の 新 作 ′ , 潮 騒 文 士 劇 「 屋 上 の 狂 人 」 の 舞 台 屋 根 の 上 の 人 は 小 林 秀 雄 氏 ( 昭 和 三 十 年 ) 「 沈 め る 滝 」 執 筆 の こ ろ 書 斎 で ( 昭 和 30 年 ) ま っ - ) ・ フ あ る 。 あ ら ゆ る 青 年 を 抹 香 く さ く し て し ま う あ の 内 省 と い う 持 薬 を も た す 、 た え て 自 分 の 行 ( 中 略 ) 私 が 永 い 動 に 責 任 を も っ こ と も な い 。 こ と 探 し あ ぐ ね て い た も の は 実 に こ れ な の だ 。 悠 一 は い わ ゆ る 近 代 的 苦 悩 な ん か を 信 し て い な し 』 〃 精 む ろ ん 悠 一 に あ こ が れ て い る 俊 輔 の 心 は 、 神 み と い う 病 毒 に 蝕 ま れ て い る 。 だ か ら こ そ 、 彼 ′ 精 神 〃 と は 無 縁 な も の に し か 興 味 を も た な い の で あ る 。 : 精 神 的 女 性 と い う 手 合 は 、 女 の 化 物 で あ っ て 、 女 で は な か っ た 。 女 は あ ら ゆ る 価 値 を 感 性 の 泥 沼 に 引 き す り 下 ろ し て し ま う 。 女 は 主 義 と い う も の を 全 く 理 解 し な い こ う い う 形 を と っ て あ ら わ れ る 女 性 侮 蔑 は 、 男 生 と 女 性 と の 本 質 的 な 差 異 と も 見 ら れ な い こ と は し か し 、 こ 、 つ い 、 つ 人 間 観 の 、 っ ち に は 、 お そ ら く 男 女 平 等 の 理 念 の 上 に 立 っ た 戦 後 民 主 主 義 に じ ゅ そ た い す る 呪 詛 の 思 い が 隠 さ れ て い る 。 女 が 〃 主 義 み

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「 何 ね 、 帳 簿 を 預 っ て 下 さ り や い い ん で す 」 人 あ っ た が 、 そ れ は 地 回 り の 若 い 者 で 、 秋 祭 の 寄 付 を と り 大 そ う お ど ろ き な が ら 愛 宕 が そ う 言 っ た 。 に 来 た の で あ る 。 そ れ で 五 百 円 と ら れ た 。 翌 々 日 も 午 後 に い た る ま で 訪 れ る 人 は 一 人 も な い 。 三 人 は が ら ん と し た 貸 事 務 所 に さ し 入 る 秋 の 日 ざ し の な か で 、 話 題 が 尽 き て て ん 第 十 一 章 で に 黙 っ て 新 聞 を 読 ん で い た 。 か れ ら は 当 て ず つ ぼ う に 、 社 会 と い う 無 形 の も の に 釣 糸 事 務 所 は 中 野 区 本 町 通 り 鍋 横 マ ー ケ ッ ト の 一 角 に あ る 二 を 垂 れ て い る の で あ っ た 。 階 建 て の 仮 建 築 で あ る 。 愛 宕 の 叔 父 は 満 洲 浪 人 で 、 こ の 界 浮 子 は 動 い た ろ う か ? 隈 の 顔 役 と 外 地 で 交 渉 が あ っ た 。 叔 父 の ロ き き に よ っ て 権 ま だ 動 か な い 。 ・ : 誠 は 不 安 に な っ た 。 社 会 と い う も の 利 金 な し の 家 具 付 月 二 千 円 の 家 賃 で 借 り る こ と が で き た の が 、 は じ め て 彼 に は な ま な ま し い 実 在 と し て 感 じ ら れ た 。 は 、 幸 先 よ し と い う べ き で あ る 。 誠 が 一 晩 思 案 を め ぐ ら し こ の 無 形 の 実 在 、 不 機 嫌 そ う に 黙 っ て い る こ の 巨 大 な 暗 黒 て 考 え 出 し た 「 太 陽 カ ン パ ニ イ 」 の 名 は 、 そ の 旭 光 を 象 つ の 動 物 、 そ れ が 壁 一 重 む こ う に と ぐ ろ を 巻 い て い る よ う に た 徽 章 の 図 案 と 共 に 、 二 人 の 同 志 に 賛 成 を 以 て 迎 え ら れ 思 わ れ る 。 そ れ は 脈 を 搏 ち 、 喰 い 、 呑 み 、 恋 を し 、 眠 る の た 。 店 び ら き の 日 は 一 九 四 八 年 十 月 十 六 日 で あ る 。 で あ る 。 こ れ に 対 し て 人 は 無 力 で 、 多 く は 勤 め 人 に な っ て 誠 は ま ず 一 万 五 千 円 の 資 金 を 、 二 流 新 聞 の 二 行 広 告 の た 隷 従 す る か 、 商 人 に な っ て 媚 を 売 る か で あ る 。 近 代 が 発 明 め に 悉 く 投 じ た 。 広 告 の 文 案 は こ う い う の で あ る 。 し た も ろ も ろ の 幻 影 の う ち で 、 「 社 会 」 と い う や つ は も っ と も 人 間 的 な 幻 影 だ 。 人 間 の 原 型 は 、 も は や 個 人 の な か に 「 遊 金 利 殖 月 一 割 五 分 堅 実 第 一 中 野 は 求 め ら れ ず 社 会 の な か に し か 求 め ら れ な い 。 原 始 人 の よ 代 区 本 町 通 四 み 三 八 太 陽 カ ン ・ ハ ニ イ 」 う に 健 康 に 欲 望 を 追 求 し 、 原 始 人 の よ う に 生 き 、 動 き 、 愛 時 し 、 眠 る の は 、 近 代 に お い て は 「 社 会 」 な の で あ る 。 新 聞 の こ う ま で し な が ら 誠 自 身 こ の 事 業 の 成 行 に さ し た る 期 待 の 三 面 記 事 が 争 っ て 読 ま れ る の は 、 こ の 原 始 人 の 朝 な 朝 な 青 を 懸 け て い る わ け で は な か っ た 。 こ ん な お ま ま ご と み た い の 生 態 と 消 息 を 知 ろ う と す る 欲 望 で あ る 。 つ ま り 下 婢 に だ な 、 手 品 み た い な 商 売 が 成 立 つ も の で あ ろ う か 。 新 聞 に 広 け 似 つ か わ し い 欲 望 で あ る 。 そ し て そ の 出 世 の 野 心 は 、 た 告 が 出 て 次 の 日 も 、 来 客 は ま っ た く 無 い 。 強 い て 言 え ば 一 か だ か 少 し で も 主 人 に 似 た い と い う 野 心 に す ぎ な い 。 か た ど

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を ト 、 三 を 営 む と い う 、 こ の 古 代 さ な が ら の 舞 台 こ そ は 、 考 え る ま で も な く 三 島 由 紀 夫 の 世 界 で あ っ て 、 さ ら に 二 百 段 2 に 近 い 石 の 階 段 と 、 一 双 の 石 の 唐 獅 子 に 守 ら れ 、 神 さ び た 堂 宇 の た た す ま い 、 ま た 、 そ こ か ら 見 は る か す 伊 勢 う ず 湾 の な が め 、 風 強 い 朝 に は 、 ) し く つ も の 渦 を 巻 く 伊 良 び せ い し 遊 湖 と の 狭 い 海 門 、 晴 れ た タ ベ に は 西 方 に 勢 志 の 山 容 く は ん 。 好 つ き り と 浮 か び 、 い す れ も 古 代 ギ リ シ ャ 的 恋 物 語 の 、 奔 島 冖 合 放 に く り ひ ろ げ ら れ る に ふ さ わ し い 道 具 立 て で あ ろ う 。 神 の が ち 神 島 の 名 を は し め て 耳 に し た の は 、 戦 争 中 の こ と で あ の た る 9 っ る 。 ば く よ り 二 歳 年 長 の 飛 行 予 科 練 習 生 が 学 校 へ や っ 、 え ど て 来 て 、 応 募 を す す め 、 そ の 自 慢 め い た 話 の 中 に 、 伊 見 子 え ん え ・ い に の 良 崎 、 島 羽 間 遠 泳 の く だ り が あ り 、 そ れ は 百 数 十 人 方 島 が 参 加 し て 、 完 泳 し た の は 彼 を 含 め 三 名 、 他 は す べ て 八 ロ 神 島 へ 生 命 か ら が ら た ど り つ い た と い う も の だ っ た 。 へ る 「 潮 騒 」 の 舞 台 が 神 島 で あ り 、 そ れ が 伊 勢 湾 に あ る と 神 て 知 っ て か ら 、 ば く は 大 阪 、 九 州 へ 飛 行 機 を 利 用 す る 時 、 一 泊 丁 度 、 コ ー ス が そ の 上 空 に あ た っ て い る か ら 、 た だ て げ 場 面 さ ざ な み の 凍 り つ い た よ う な 海 を な が め て は 、 な ん 上 着 と な く 神 島 の 所 在 を 求 め 、 ま た 、 鳥 羽 へ は 、 志 摩 半 島 へ を 八 ロ の 道 す が ら よ く 立 ち 寄 り 、 同 し く 、 は る か 沖 合 い に 眼 ぶ 港 し 島 を 凝 ら し た こ と が あ る 波 神 そ の い す れ の 時 に も 、 二 十 五 年 前 に き か さ れ た 遠 泳 上 左 の エ ピ ソ ー ド 田 5 い 出 さ な か っ た の に 、 こ の た び 紀 行 文 っ そ う

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00 0 「 潮 騒 」 思 い 出 の ア ル バ ム 昭 和 二 十 八 年 、 三 島 由 紀 夫 は 「 潮 騒 」 を 書 く た め に 神 島 を 訪 れ た 。 写 真 上 は そ の 時 の 取 材 記 念 撮 影 。 右 は 昭 和 二 十 九 年 に 東 宝 で 映 画 化 の ロ ケ 隊 に 同 行 。 写 真 は 神 島 燈 台 に て 写 す

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し て い ら れ な い だ ろ う 」 東 京 の 最 後 の 日 は 幸 い に 晴 れ た 。 蒸 暑 く も な く 、 初 夏 ら さ わ し い 爽 や か な 一 日 で あ る 。 昇 は 一 昨 日 、 一 人 で ス ケ ー ト 場 「 そ れ で も い い わ 。 と き ど き お 目 に か か れ る し 、 近 く に い へ 行 っ て 、 い く ら か 美 し い 小 娘 の あ と を つ け ま わ し て 滑 る だ け で い い の 。 私 が 自 分 で 宿 屋 に 泊 っ て い る の に 、 ど こ か ら も 文 句 は 出 な い で し よ う 。 ・ ・ : そ う だ わ 。 私 、 仰 言 る り 、 わ ざ と 体 を ぶ つ け て 懇 意 に な っ た 。 昇 の 色 の 黒 さ を 彼 よ う に 穏 便 に や る わ 。 休 暇 が お わ る ま で 、 毎 晩 家 に か え っ 女 が 不 審 が っ た の で 、 昇 は う ま く 言 い 抜 け よ う と し て 、 南 て 、 そ し ら ぬ 顔 を し な が ら 、 す こ し ず つ 、 永 い 旅 行 に 必 要 方 帰 り の 船 員 だ な ど と 言 っ て し ま っ た 。 そ う し て 今 夜 の 約 な も の を こ の ホ テ ル に 運 ぶ の 。 あ な た が ダ ム へ お か え り に 束 を し た の で あ る 。 な る と き 、 私 、 置 手 紙 を し て 、 黙 っ て 家 を 出 て 、 一 緒 に つ 昇 は 抒 情 的 な 買 物 を し た 。 小 娘 の た め に ・ フ ロ ー チ を 買 っ た 。 条 件 に 叶 っ た ・ フ ロ ー チ は な か な か 見 当 ら な い 。 あ ん ま い て ゆ く わ 。 よ く っ て ? 主 人 が う ろ た え て 捜 索 願 な ん か ち ょ っ と 出 し た り し な い よ う に 、 一 寸 永 い 旅 行 に 出 る け れ ど 決 し て り 高 く も な く 安 く も な く 、 船 員 が 久 々 の 上 陸 に 大 い に 張 り こ の み 体 の 心 配 ま よ 。 オ い 、 っ て 書 く わ 。 そ れ で 、 行 先 だ け 書 か な い 込 ん で 買 っ た と い う 程 度 の 値 段 で 、 趣 味 も 好 す ぎ ず 悪 す ぎ の 。 ど う ? 」 な い も の 。 ど ち ら か と い う と 、 少 し 野 暮 な 趣 味 で 、 で き れ び ん し よ う 「 そ れ で も き っ と 捜 索 願 を 出 す だ ろ う 」 ば ほ ん の ち ょ っ と 小 娘 の 憫 笑 を 買 い 、 あ ま り 有 難 く は な い 「 そ れ は 絶 対 に 出 さ な い よ う に 旨 く 書 く も の 。 第 一 主 人 は 贈 物 だ が 、 男 の 気 持 が う れ し さ に 身 に つ け る よ う な 、 そ う 警 察 沙 汰 な ん か に 絶 対 に し な い 人 な の よ 。 世 間 態 を 何 よ り い う ・ フ ロ ー チ 。 : : : 彼 は ど う や ら そ れ に 似 た も の を 探 し 出 大 事 に す る 人 だ か ら 。 む か し の 親 戚 の 不 良 学 生 が 詐 欺 を や し て 、 買 っ た 。 っ た と き も 、 主 人 が 新 聞 社 を 駈 け 回 っ て 、 記 事 を 揉 み 消 し そ れ か ら 会 社 へ 寄 り 、 あ し た ダ ム へ か え る 挨 拶 を し た 。 て も ら っ た く ら い な ん だ か ら 」 課 長 は 丁 度 一 昨 日 、 補 償 問 題 が 最 後 的 に 片 付 い た と 云 っ 滝 て 、 よ ろ こ ん で い た 。 奥 野 川 ダ ム の 用 地 補 償 、 そ の 他 の 主 る 要 補 償 対 象 は 、 道 路 二 十 五 キ ロ の 付 替 と 、 水 没 す る 耕 地 約 沈 二 週 間 の 休 暇 は す ぎ た 。 そ の 最 後 の 一 夜 を 、 昇 は 会 社 の 百 三 十 町 歩 、 山 林 約 八 百 三 十 町 歩 、 人 家 四 十 三 戸 で あ っ た 宴 会 が あ る と い つ わ っ て 、 顕 子 に 納 得 さ せ て 、 自 分 の た め が 、 そ の 補 償 に つ い て は 地 元 と の あ い だ に 、 二 年 以 上 揉 め に 明 け て お い た 。 顕 子 は あ く る 日 の 出 発 直 前 に 、 ホ テ ル へ て い た の で あ る 。 昇 を 迎 え に 来 る だ ろ う 。 小 娘 は 待 っ て 、 じ れ て い た 。 紳 士 だ っ た ら 、 さ き に 待 っ こ の み