本書の狙い なぜインテグリティが必要なのか 経営の誠実さが問われている島集団志向的な発想が問題なのか「外出禁 止」という制裁に見る日米の相違集団の利益とは誠実に行動すること本 書はどの章からでも読める 「プロ意識」が問われる 第 1 章企業と社会は信認関係にある 独禁法改正で存在意義高まる公取委「契約 . ーー対等な当事者間の自由な約 ?n 「国民の信認」を裏切った道路公団「信認」 東「契約」から「信認」へ の原点は中世イングランドにおける「信託」信託が抱える問題から受託者の義 務・責任が明確にプロフェッショナルは信認義務を負う引皆がプロフェッ ショナルである信認義務を負うプロとは企業は社会に対し信認義務を負 う料企業性善説は生きているインテグリティ ( 誠実さ ) こそが信認の本質 9 4 「誠実さ」を貫く経営 / 目次 インテグリティ 8
次 目 第 2 章インテグリティは必ず報われる 消費者や市民の目が厳しくなっている納入先の顔色をうかがうことの危う さ師会社を食い物にする組織文化 独禁法の課徴金減免制度が不正をあぶり 出す公益通報者保護法が不正排除に貢献する内部の問題情報が表面化す る三つの理由公益のために通報した者の利益を守る卩 司題解決の責任は組 織が負、つ 「お天道様ーは見ているー 問題情報の扱いを明確に整理した公益通 報者保護法乃社員が会社を信用しなくなる行嘘が嘘を呼ぶ 第 3 章消費者支援基金の構想ーー企業と社会をつなぐ新しい仕組み 欧州統合が失業問題を深刻化させる市民参加の仕組みを構築日本社会 の一つの重要課題とは事後チェック型へ移行する消費者行政保護される 主体から自立する主体へ 少額多数被害とは何か各国の対応は叫消費 者団体訴訟制度への期待丐消費者団体訴訟制度の残された課題公正さや誠 実さが報われる市場づくり産地偽装事件に伴う返傘ーー西友の決断を評価し たい企業の善意を受けとめる枠組み消費者支援基金が機能するための二 条件眄評価すべきは対応のプロセス眄新タイプの消費者・市民が登場する
株主代表訴訟、内部統制システ 第 4 章企業と株主を巡る法制度は一変した ムなど 株主代表訴訟が企業の姿勢を変えた取締役に求められる一般的義務株 主代表訴訟とは大和銀行ニューヨ】ク支店事件の教訓内部統制とコンプ ライアンスの意味内部統制システム構築義務の重さ良識ある役員・取締 役のための確実な保険会社法制の現代化四つの注目点企業倫理の 視点から歓迎すべき新会社法過失責任化が内部統制活動を促す会社法施 行規則に関する意見書 第 5 章なぜ企業に社会的責任はあるのか 企業は株主の所有物であるいかにして法人・株式会社制度は成立したか貯 所有に伴う第三者への責任虎と化学会社ーーー企業の社会的責任を考える 責任を転嫁された法人嵶所有に対する責任は影響の大きさに比例する嵶難波 田春夫氏から多くを学んだ近代の本質は合理主義面神学から経済学へ 経済は法と政治、倫理を求めていく自由な経済活動は皆を豊かにするのか スミス経済学の前提は大きく変わってい 環境問題や貧困問題をどう考えるか る 7
次 目 第 6 章市場の進化とプロセス評価 はアメリカから始まった垳地域によって異なる評価の視点と文化相対 主義日本的な労働観・職業観社会性を意識し始めたパチンコ・ホール会 ハチンコに対する批判にどう応えるか第三者評価基準としての・ EC001 の枠組みプロセス評価の必要三井物産のデータ捏造問題をど う考えるか提出した第三者意見、その一明提出した第三者意見、その二 三井物産はどう受けとめたかなぜ意見書の後半を公表するのか ~ 結果 体裁づくりか、実態づくりか双方向のコミュニ を軽視するわけではない ケーションが評価を進化させる 第 7 章企業のチャレンジが始まった 1 チャレンジは一九九七年に始まったーー・・・三菱地所宀 土壌汚染問題は会社の意識を一気に変えたーーー伊藤忠商事 3 環境経営の徹底を目指すーー、・・・富士ゼロックス 4 公器性と理論・・・ー、オムロン トヨタ自動車 従業員重視の経営とは 241 224
日本ハム・グループに期待する 第 8 章危機から新生へ 実質的に機能する内部統制の確立を目指して ~ フード会社による交通安全管 理の徹底巧牛肉は安心して食べられるか本格的なトレーサビリティの仕組 みをトレーサビリティを確立することの難しさオーストラリアをネット 「利益を出 ワークの中心に据えた世界でもっとも清潔な処理工場の一つ す」ことの意味なぜ日本ハム・グループを応援するのか未承認ワクチン の問題をどう考えたか孕企業倫理委員会を解散するにあたりお 結びに代えて 277 装丁斉藤よしのぶ
髙巖 ( たか・いわお ) 1956 年大分県生まれ 1985 年早稲田大学商学研究科博士課程を修了 ( 商学博士 ) 1991 ー 94 年ペンシルべニア大学ウォートンスクール客員研究員 2000 年 2 開 2 年 2003 年 2004 年 2005 年 現在 著書 企業倫理世界会議 (ISBEE) 理事 ISO 企業社会責任高等戦略諮問会議委員 , 内閣府国民生活審議会 委員 , 経済産業省日本工業標準調査会専門委員 経済産業省産業構造審議会委員 , CSR 標準委員会作業部会主査 , 国土交通省地域づくり戦略研究会主査 経済産業省総合資源エネルギー調査会委員 国土交通省公共交通ヒューマンエラー対策委員会アドバイザーな ど 麗澤大学国際経済学部教授 , 同大学企業倫理研究センター長 , 早 稲田大学大学院ファイナンス研究科兼任講師 「ピジネス・ェシックスー企業の社会的責任と倫理法令遵守マネ ジメント・システム」 ( 共著・文眞堂 ) , 「よくわかるコンプライ アンスの知識』 ( 共著・日本実業出版社 ) , 「コンプライアンスの 知識」 ( 日経文庫 ) , 「 CSR 企業価値をどう高めるか』 ( 共著・日 本経済新聞社 ) ほか。 インテグリティ 「誠実さ」を貫く経営 2006 年 3 月 6 日 1 版 1 刷 著者髙巌 ◎ ao Taka, 2006 発行者小林俊太 発行所日本経済新聞社 http : //www.nikkei. CO. jp/ 東京都千代田区大手町 1 ー 9 ー 5 〒 100 ー 8066 電話 ( 03 ) 3270 251 振替 00130 ー 7 ー 555 印刷三松堂印刷 / 製本大進堂 ISBN 4 ー 532 ー 35207 ー X : 本書の無断複写複製 ( コピー ) は , 特定の場合を一 : 除き , 著作者・出版社の権利侵害になります。 Printed in Japan 読後のご感想をホームページにお寄せください http : //www.nikkei-bookdirect.com/kansou.html