親のスネを頼りのマンション購入 自称「自立する女」の恥しらず げにすさまじきは肉食民族、産婆なく 三畳間でハサミ片手に子を産み落す 芸能人夫婦の家庭を想像してみると、 絶対遊びにいきたくないのは誰の家 ? 巨人ナメクジにヘビの群、蚊に襲われて 真っ赤っ赤。それでも行くぞマゾ旅行者 同級生を義母と間違われ、しみじみ 思う人類の「個体差」の不思議 あなたは誰かのそっくりさん ? 思い出したくない屈辱の過去 デブは嫌だしガンも嫌。悩みは 尽きぬ、ひとり暮らしの食生活 友人の妻を便利屋とも思う男の情けなさ 休日に夫の友人の世話をする人妻哀れ 薬九層倍とはよくもいったり。人の弱み につけこんで、暴利をむさぼる漢方薬局 「どうして男って結婚したがるのかしら」 娘にきいてどうする、独り身の母よ

どこへ行ったか町の健気な郵便 配達美青年。も一度帰れ我が胸へ 昔エジソンバンド、今六十円の。ハンスト 私を惑わせる通信販売の妖しい魅力 つるつるの手足はもてるの幻想に 通販の脱毛マシンに群がる男たち 髪は伸び放題、爪は真っ黒、ゴキプリと 呼ばれた欠食学生、今いずこ ? 太平の眠りを覚ます「早くしなさい ! 」 子供よりやかましい母親たちの金切り声 社会的ル 1 ル欠如の主婦の群 ダンナの顔を見てみたい 店頭に並ぶおばさんの鉄壁の臀部 カゴをのぞかれ、買物は一フクじゃない 駐車違反、レッカー移動で持ち主ビックリ 周囲はニッコリ、他人の不幸はお楽しみ 恥を知らぬか、団体ツア 1 常識はずれの欠陥人間たちとは 健康のためにも仕事はしたくない 「うどん、うどん」と騒ぐじゃないよ、

包装紙きれいにはがしてなんになる 表面を繕う日本的美徳のいじましさ ふとどきなゴミ捨て人をチェックする すさまじきその執念が恐ろしい 無作法なのか関わりあいはイヤなのか、 隣に越して知らん顔、最近近隣挨拶事情 ファン心理とはありがたくも恐しいもの 私にしのびよる拓本じいさんの魔の手 手紙、電話で人生相談。あなたはスッキリ 気持ちがいいが、私にや時間のムダ遣い 107 一にスケベで二に無言、不愉快電話の 横行に、できれば切りたいホットライン 一時間食べ放題でお一人様二千円 ! 無言のお客に、演歌をがなる高校生 熱血バ 1 ゲン会場で勝利するには 素早」行動、浮かれぬ理性にど根性 高級品からうぐいすのふんまで試し たけれど、化粧には不向きの私です 化粧して O>-Ä姿に変身すれば、男は コロリとだまされると知りつつも : 133

乗せて乗せられ、この世の中は丸くなる 剃ってまで何故にそんなに見せたがる 最新流行 ( イ」 , グ水着の摩訶不思議 气夏が来れば思い出す。ハンチのおばさん 青うなじ月と」う訳で「珍」な髪型特集 すれちがう娘がみんな同じ顔 渋谷の雑踏で見た的光景 ワカメちゃん、クリちゃん頭はもう 御免、腕の」」美容師求めて幾星霜 「恋すればきれいになる」のまやかしに 141 化粧品売場にたむろする青年は口紅眉墨 ファンデーションで、男前一丁上がり シェイプアップに水泳しよう、心掛けは よか 0 たが・・・・・・」まだ越せな」水着の壁 女ガキ大将から天才ピアニストへの夢が あえなくついえたソナチネの日々 本が売れれば売れるほど我が恥も広まる 作家の娘を持った母の頭痛のタネ 懐かしの「スタイルブック」を読んで反省 古い服を新鮮に着るこの工夫、この努力 179 159 】 69 174

大学は出たけれど : : : 就職、恋愛、 お見合いに青春を燃やす女たち 会社を辞めたらャワになった我が体 地下鉄銀座線で右往左往わしづかみ ~ 経済記事を読みつつも、人指し指は お色気グ一フビア。へ 1 ジに挟むおじさん 新婚三カ月の人妻を悩ませるのは 連日連夜、隣室の女子大生が張る酒宴 同窓会で知る人生。実は実はの内緒話に 美青年の大変貌。積もる話が山とある 184 193 203 ポン・ジョヴィ、少年と一つ屋根の下に 泊まってルンルン。我らは中年純情隊 「彼は鈴木大地そっくり」と言うけど、 会 0 てみれば似て非なる女たちの彼自慢 ~ 「おばさん」と呼ばれてガックリする勿れ 友人の一一一十五歳主婦に「おじさん」の声 流行なのか、彼が彼女に。ハンツの贈り物 でも私は自分の。ハンツは自分で選びたい 歯のレントゲン写真に胸がわくわく する私。歯医者での楽しみ方教えます 208 221

カルガモに浮かれるヒマがあるならば 思いを馳せよ、保健所送りの大猫に なんとかしてくれ性悪カラスの大発生 のらカラスは鳥の世界のヤッちゃんだ 死んじゃうかも : : : 正月の餅の悲劇に ひるんだ私。今の子供はかわいそう 無視せんと思えど気になる「大殺界」 一喜一憂、世に占」の種は尽きまじ 町中の軍艦マーチに思わず「イチ、ニ」 と体が動く。こんな私に誰がした 229 237 245 233 マスコミに操られて愚かな印象を 振りまく女子大生を尊敬してしまう > 、雑誌のグルメ情報、立腹するのは いいけれど、裏には恐 ~ いことがある 乙女心を刺激する「夜のお菓子うなぎ 。ハイ」ネーミングの真髄を見た 賢いはずのワ 1 プロだけど、使って みれば便利な分だけ面倒くさい 初出一覧 262 258 253

群ようこ ( むれ・ようこ ) 工ッセイスト。 1954 年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、 広告代理店、編集プロダクション、本の雑誌 社勤務等を経て独立、主として新聞・雑誌を 舞台に奮闘中。著書に『午前零時の玄米パン』 『アメリカ恥かき一人旅』 ( 本の雑誌社 ) 『無印 良女』『無印 0 L 物語』『無印結婚物語』 ( 角川 書店 ) 『編物術毛糸に恋した』 ( 品文社 ) 『ト ラちゃん』 ( 集英社 ) 『鞄に本だけつめこんで』 『びんぼう草』 ( 新潮社 ) 『別人「群ようこ」の できるまで』『下駄ばきでスキップ』『撫で肩 ときどき怒り肩』 ( 文藝春秋 ) などがある。 メートル 半径繝の日常 一九九一年三月一日第一刷 著者群ようこ 発行者新井信 発行所株式会社文藝春秋 東京都千代田区紀尾井町一一一ー一一三① 電話“〇三ー三二六五ー一二一 印刷所大日本印刷 製本所中島製本 万一落丁乱丁があればお取替えします 定価はカバーに表示してあります ◎ Yöko Mure 1991 Printed in Japan ISBN4—16 ー 345040 ー 8

月給三万円で本の雑誌社に入社。椎名誠、目 別人「群ようこ」のできるまで群ようこ黒考一一と苦労をともにし、兼業ェッセイスト から完全独立するまでを綴った初の書下ろし 山口組対一和会の抗争に女一人で突入したり ップ群ようこゲイバ 1 、競輪場、女子プロレス、エアロビク スなど人をかきわけのぞき見た体当たりルポ 平凡な生活こそ、じつはラディカルな笑いで 撫で肩ときどき奴り・肩群ようこいつばいなのだ。読めばたちまち、あなたに も愛と勇気がわいてくる爆笑コラム六十四篇 男はなぜセーラ 1 服を好む ? 宮本武蔵は見 猫だって夢を見る丸谷才一栄つばりだった ? 酒場で開陳すれば尊敬の 的となること請合いの最新エッセイ三十四篇 下駄ばきでスキ

横浜・山手の出来事徳岡孝夫 ち へ 男 フツウの男をフツウでない男にするための章 インテリ男はなぜセクシ 1 でないか ? 辛辣 塩野七生にして優雅、ユ 1 モラスで毒がある塩野七生 が放っ男についての五十四章のアフォリズム 戦後四十余年、マンガは独特なジャンルとして 知識的大衆諸君、これもマンガだ関川夏央定着した。「ちびまる子ちゃん」から「沈黙の 艦」まで、現代マンガの到達点を検証する 明治一一十九年、横浜の外人居留地でユナイテ ッド・クラ・フ支配人が死ぬ。砒素の瓶、妻と 家庭教師と黒衣の女。いま真相が明かされる フィリピン女性と結婚する日本人男性が激増 フィリッピ 1 ナを愛した男たち久田恵中。彼らの結婚への道のりを辿り、国際結婚の 行方を考える大宅ノンフィクション賞受賞作

波の絵、波の話 東京 激しい波。やさしい波。南の波。沖の波。岸 辺の波 : : : 母なる海のさまざまな表情を、シ ャ 1 プな眼と心でとらえたフォト・エッセイ 日本全国の高校生から、漁師、力士や行司、 十七歳の地図橋ロ譲二調理師、舞妓さんまで、十七歳の男女百二人 の生活と意見を、迫力ある写真と文章で紹介 土地の運命を左右する「地霊」の概念を手掛 ゲ - 一ウス・ロキ の一地霊〕鈴木博之かりに、都内十三カ所の土地の、歴史的、社 会・文化的個性を解読したユニークな東京論 宿酔のあしたに思うのは失われし時と帰らざ 神様は風来坊伊集院静る人々。さりげない日常の風景の中に、限り ない優しさを見せる伊集院静第一一ェッセイ集 稲越功一写真 村上春樹文