シーン 1 舞台中央にテープルと、それを囲むように椅子が 3 脚あり、上手ー 下手側を向いて女、下手に、上手側を向いて、男 1 が座っており、 中央の椅子に、男 2 の座っている 男 2 は時折、ロをパクパクと動かすが、会話には参加しない テープルの上には水の人ったグラスが 3 っ置いてある 女 それで、これからどうするの 男 1 そりゃあ、この 3 人で暮らしていくよ ム 女 尢黙 男 1 や、そんなに从い間じゃなし 、。状況が好転すれば、僕た男 2 が水を飲む らはここを出て行く でも : 女 女 男 1 丈夫。今のところ、全部順調だから。君が心配するのも男 1 女 戯曲「部屋にて、男と女 登場人物 男 1 男 2 分かる 山本貴久女 男 1 ( 水を飲む ) 女 ( 水を飲む ) ありがとう。大丈夫なのね 男 1 うん。大丈夫だから。 女 : ねえ、これから、その、今から、夜まで、何をしたらいい 男 1 ん、そうだね・ 男女男女男女男女沈 1 1 1 1 ・いっからこんな感じなの いっからって言われても、すっとこうだよ 生まれつきなのね うん。 ね すっとこのままなの それは、今から、夜まで、ってこと。 えっと、 . 、つん、そ、つ・い、つ音 2 味だけど・ そうだね・ 何か曻 ~ しましよ、つ。 うん・
文句言わないの 女 しばらく、無言で、生肉と格闘する 男 1 あーだめだ。ちょっと焼いてくるよ。塩コショウも欲しい は、ま、。卩約してよ 女 男 1 へ刀かってるよ。君は 女 私はこのままでい、。 男 1 、部屋の奥へ、自分の皿を持ってい 女、肉を食べている と、部屋の奥から、男 1 の「おえええ」と、吐く声のする 女、気に留めす、そのまま完食する 男 1 、于ぶ、らで戻ってくる 女食べなかったの。 男 1 や、向こうで食べてきた。 あ、そう 女 男 1 : あと、どれくらいもっかな。 : さあ 女 男 1 今、見てきたんだけどさ。その、死体を うん 女 男 1 あいっ元々痩せてたけど、もう、ほとんど骸骨だな。 笑、んないよ 女 そ、つだな。 男 1 皿も洗ったよ。 うん 女 男 1 あれかいよいよ骨だけになったら、とうするんだ。 女 骨は洗ってあげよう。本当は火葬したいけど : 男 1 死んだやつのことはいい。 生きてる俺達のことだよ 女 この部屋にいるんでしよ。 男 1 いるだけ ? いて、何も食わず、死ぬのか ? 女 人間、水だけで川日は生きられるよ 男 1 その後は ? 餓死 ? 女 私はそれでいし この部屋でしばらく生きてきて、死ぬの も悪くないって思えてきた。 , 目殺なんてできないけど・ 男 1 僕は嫌だ死ぬためにわざわざこんなところに来たんじゃ ない。せつかく、君を連れて来たのに。また食べ物を探してこない と。外に出て 男 1 それでいし ? 男 1 君も、食べ物があったら生きるだろう。 女 あれば食べるけど : : でも、私は手伝わないよ。それでい いの ? 男 1 うん。それでいし 歩 ( は、君と生医、ていきたい : それ、プロポーズ ? 女 男 1 : まあ。うん 亠め・り・カと、つ 女 う、うん 男 1 ここか、ら出て打こ、つなんて老・えない
評論で活発に使われた後、川年代ではなかなかこの言葉を聞かなくまったという状況の中で、僕だったらどのような行動をとるだろう なってしまったが、代表作品としてアニメ『ほしのこえ』、漫画『最かと。絶対に彼女を救えない 終兵器彼女』、小説『イリヤの空、 UFO の夏』がよく例に挙げられ、と僕は思った。本当にその場になれば、また違うパワーが働いて る。この中で、僕は特に『最終兵器彼女』に大変思い入れがある。僕は彼女を救うことになるかもしれないけれど、少なくとも机上の 高校生のときにこの作品を読んで以来、幾度となく読み返してきた。空論では僕は彼女を救うことができなかった。そうやって、僕たち ここで描かれるのは、ちせとシュウジという一一人の高校生のラブは自分の中で大切なものを炙り出していくのだと思う。何が炙り出 ストーリーだ。天変地異と戦争の起こるセカイでの、一一人の物語。されたのかは、秘密にするけれど。でも、そうやって妄想の中から キャッチコピーは「この星で一番最後のラブストーリー。」 自分の倫理を鍛え上げていくことは、生きていくうえでとても重要 ここではセカイ系の定義について詳しく触れるつもりはないが、 なことではないだろうか 東浩紀らの指摘する「きみとぼく」と「世界の危機」のシンクロと もし僕が「地球最後の日」というテーマで小説を書かなければな いう現象は注目されていしし 「個人」と「世界」の間にある「社らなくなったら、とびきりインモラルなものにしたいと思う。たぶ 会」がこの漫画で描かれていないかといえば、必ずしもそうではなん、僕は綺麗には死ねない。それは間違いない。でも、そのインモ いと僕は思う。ところが、国家を守る義務ができたって、地球最後ラルもある種の才能なのかもしれない。才能とは呼べないとしても、 の日が来たって、所詮そこで描かれるのは二人の男女の恋模様なの唯一無にの何かかもしれない だ。僕は決してこのことが悪いと言いたいわけじゃない。ただ、僕 たちの想イ 象力はそこが限界であり、そこに共感することがある程度 までは正しい もし明日、世界が終わるなら。僕たちは何をするだろうか。世界 を救うために何ができるかを考える、なんてことは僕らの任務では ない。そんなことは JAXA や NASA に任せておけばいい。 僕らがし なければならないのは、その妄想をちゃんと自分ごととして考えて おくことだ。いっかやって来るかもしれない「私たちの運命の一日」 を想定して、自分がどのように行動するのかをしつかりと考えてお くこと。『最終兵器彼女』を初めて読んだどき、僕は当時付き合っ ていた彼女のことを考えながら読んだ。彼女が最終兵器になってし
つにひっかかって住んでいる。今の町から猫の窓辺をおもうとき、 あまりにも遠い、とおもう。遠い網目の端と端だ。あの道を再び毎 日通るようになることは、おそらくないだろう。そして今のいつも の道も、いっか通らなくなるだろう。道は毎日通っていると永遠に おなじ日々が続くような気がするが、あるとき、ふとした理由の積 み重ねで、違う道をたどる日々が始まる。そしてずいぶん遠くまで 来て、ふいに猫たちのことを思い出す。白い猫たち。レ 1 スのカー テンを背に、いつも外を見ていた猫たち。いっか季節にまぎれてそ 知らぬ顔で、昨日の続きを始めるように、あの窓の前に立ち、猫に 手を振ってみたい。 ス日と果 めのに効 始ク相 を 読マ業 ン詩日 詩町プとの り伎刀一児墾 子 よ舞オ育開 頃歌っの 年に立ば催 3 心もと主キ 0 中にこ」み 野 論 人西一行き目 、冫詩関テ発ぶを 立ったままあんドーナツを貪り食べた冬の日から数ヶ月が過 ぎ、猛暑の夏を迎え、出産予定日きっちりに帝王切開術にてあ こ丁寧に額にあ んこちゃんはわたしのお腹から取り出された。、 1 ずき粒のようなほくろをくつつけていて、帝王切開の麻酔で頭 らりらりだったわたしはお腹を縫われながら上半身だけでえへ えへと笑った。ひとしきり笑った後にようやく息子が産声を上 げたので今度は阿呆のように泣いた。 生まれてからもしばらくあんこちゃんと呼んではいたけれど 男児だったので名を安吾とした。かの昭和の文豪・坂口安吾と は何ら関係がない。自宅の前の公園には毎年桜が咲くのだけれ ど特に何の反応もしない。死体が埋まっているとか言われても 困るだけなのでそれで良い。きっと大きくなったら国語教師に でもからかわれるんだろう。文学コンプレックスが露出しちゃっ たような名前、しかも母親は詩人。笑われるよな。でも笑われたっ てぐれたって息子とわたしの関係、それはやつばり好きとか嫌 いとかじゃない 母親になってから夜更かしができなくなった。いつも朝に詩 を書いている。書いてからようやく 3 歳になった息子を起こす。 朝食は大抵パン食だ。今朝は安い缶詰で小倉トーストを作って やる。喜んで頬張る。桜色の薄い唇のまわりを真っ黒にしてい るので指であんを拭い、舐める。くすぐったがりの息子は、た だえへえへと笑う