社会に出て 5 年目となる。労働に楽しみを感じる事は全く無い やりがいも無ければ職場での人間関係に悩み続ける日々だ。だがそ れでも辞める事は無い。就職活動で苦戦した日々と無能な自分が、 次の可能性を否定する。 そう、この生き辛さの全ての原因は自らのコミュニケーション能 力の低さにある。虐められていた事も、友人が少ない事も、人生を 楽しく過ごせない事も全て自分に責任があるのだ。 努力すれば良かった。虐められない為に、人並みに勉強が出来て 運動が出来て意見が一一一一口えるように。友達を作る為に、多くの事に興 味を持ち話していて楽しい人間となれるように。人生を楽しく過ご す為に、様々な可能性を広げ選択肢を増やすように。 全ての努力を放棄した。耐えていればいっかこの苦しみが終わる だろうと、現実から逃避していた。悔やみ続ける日々の中で、絶え ず付きまとう希死念慮。死んでしまえば楽になるという考えが、十 数年頭にこびり付き離れない。 運命とは日々の積み重ねだ。どこでどの様に過ごしてきたか、ど のような選択をしてきたか、その積み重ねの上に現れる結果を人は 運命と呼ぶ。逃避と言い訳を繰り返し、虚栄心に塗れた私の人生に 運命の 1 日は未だ訪れない 田中ジョヴァンニ
「さようならお布団」 電子書籍元年。もういつの事を指すのかわからないほど繰り 返された言葉だが、私にとっては今から六年前を指す。一太郎 で電子書籍が作れるバージョンが出た年だ。 今までを払拭するべく私は生気に満ちていた。 一昨年は入社早々に会社でポロポロにされ、頬もこけ、持病 まで抱えた。カーテンを閉め切り、昼間から真っ暗な部屋で「こ のまま、これを繰り返していっか病気になって死ぬんか」と考 えていた。そうでなくとも、死んでいるようなものだが、その 時の私はまだ正常だと思っていた。そんな私を救ったのが、宮 下秀樹作「桶狭間戦記」という漫画だ。その一コマに「乱世と は果てるまで命を燃やす遊び場であると」と出てくる。子供が 泥だらけになっても遊び、日が暮れても遊ぶように、人生も汚 0 上住断靱 大坂文庫代表 途をテーマに執筆。主に歴史小説、詩を書く。 文学は取り戻すのものではなく発展していく ものという考えの下、全国を駆け巡る。 文学フリマ大阪事務局代表でもある。 Uwazumi D anjin れようとも年をとろうとも、死ぬまで遊び尽くすという意味だ この言葉が私を布団から出してくれて座右の銘にもなる。そして、 「出版社を起てる」と独立へと舵を切らせたのだ。 電子書籍にはその可能性があった。これほど未来が開けている ものはない。 私は無邪気に後輩の君とこに駆け込み、夢を語った。 君は聞き上手故に色々聞いてくれたが、ふと 「東京ですけど、こんなイベントがありますよ」 とキーポードを叩いて一つの同人誌イベントを紹介してくれた。 「文学フリマ」 それまで小説畑で同人誌活動をして、イベントにも出ていたの に、活動場所を色々と探してみる事をしていなかったのだから恥 ずかしい 「よし行ってみよう」 ろくすつぼ東京に行った事がない田舎者だが勢いだけはあった。 この決断が私の運命を大きく変えようとは思ってもみなかった。
で、洗面所へ連れて行き背中をさすってやった。彼女はげほげほと「あのな、運命って信じる ? 」 むせながら吐いた。ひとりで大丈夫と一一一口うので、その場を離れ小さ 彼女はジュエリー・ケースを手に取ると、そろりと蓋を開けた。 なキッチンの蛇口をひねり、グラスに水を注いだ。 中には一一粒の大きなダイヤモンドが誇らしげに輝いている。 「これな、彼がくれたんよ。誕生日のお祝いにつて。ほんまもんの 水を飲ませたあと彼女は笑い、再び眠ってしまった。煙草を買い に行こうとしたが鍵がないと部屋に戻れないので、諦めて灰皿に山ダイヤゃねん。でも、知ってるやろ ? うちな、ピアスホール無いん 广とうによ。あのひと、うちのこと全然知らへんの。好きとか愛してるとか 盛りとなった吸殻から吸えそうなのを探そうとした。どが、、 も惨めなのでそれも辞めてべッドに寝転がった。窓から吹き込む風言うわりに、全然見てへんねん。せやから、ピアス付けられへん言 が心地よい。白い壁と白いカーテンと白いべッド。それから女がうたら、開けたらええやんって軽く一言うねん。でもな、そういう問 ふたり。隣の部屋は恐らくウォーク・イン・クローゼットのように題じゃないやん ? 」 なっているのだろう。この部屋はあまりにも生活感が無い。少なく 彼女は顔を真っ赤にして泣き始めた。子供のような、そういう泣 とも学生時代の彼女の部屋はモノに溢れていた。今では何十人暮ら しているのかというほど大量に並べられた靴がある玄関にだけ名残き方をする女だった。 があった。 「ピアス開けたら、う、運命が変わるって、ほんまかなあ」 再び目覚めた覚めた彼女に、煙草を一本分けてほしいと頼むと、 鞄のなかにシガレット・ケースがあるから自分で取ってほしいと、「変わらないわよ、そんなことで」 マトラッセを床から拾い上げてべッドのうえに中身をぶちまけた。 財布、口紅、手鏡、スマートフォンと真鍮製のシガレット・ケース にのど飴の小袋。それから小さなジュエリー・ケースが飛び出した泣きじゃくる彼女を抱きしめた。 嗚咽が止まり、それがまた寝息に変わるまでじっと抱き続けた。 瞬間、彼女の表情がこわばった。
「今度の六月、ハワイで」 した。彼女と初めて新歓コンパへ行ったのもこんな夜だった。店主 彼女は得意げに笑うと真鍮製のシガレット・ケースから細い煙草に礼を述べ、人の行き交いもまばらになった大通りへ出てタクシー を取り出してライターで火を付けた。それからグラスに残ったラフに乗り、彼女の住む部屋があるマンションへ向かうと、そこは勤め ロイグを飲むとお代わりを頼み、彼との出会いから一一度の喧嘩と仲先の事務所からほんの数十メートルの場所にあった。彼女はこんな 直り、去年の年末に旅行先のグアムにてタ陽を眺めながらプロポーにも近くで暮らしていたのだ。オートロックの扉を開けてエレベー ズされたことまで詳細に話してくれた。スマートフォンのアルバムタに乗り、部屋まで送り届けてから帰ろうとしたら「もう一度部屋 にまとめられた服やハイヒール、クロスが敷かれたテープルに並んで飲みなおしたい」と言うので、そうすることにした。 だ料理や婚約者との仲睦まじい写真の数々は隣に値段を書き加えれ ば雑誌の特集かと見紛うほど華やかで、それはつまり彼女の憧れが七階にあるその部屋は大量の靴が並べられた玄関を抜けると、ほ 実現したということだった。 とんど使われた形跡のないシステムキッチンがあり、その奥にダブ ルサイズのべッドが置かれていた。白い巨大なべッドが部屋中を占 結局閉店時間までふたりで飲み続け、婚約祝いにご馳走するとい領し、他に家具らしいものは何もない。彼女は黒いマトラッセを床 うのも聞かず、彼女はゴールド・カードを出して勘定を済ませた。に置くとべッドのうえに倒れこんだ。 あまりにも足元がおぼっかない様子をみかねた店主が肩を貸してく れながら階段を降りてくれた。 「ええやろ、これ自分で買うたんよ」 「良いけどよく部屋に入ったわね」 「すみません、騒がしくしちゃって」 彼女はむくむくと起き上がり、ストッキングとワンピースを脱ぎ 「大丈夫、今夜はみんな桜を観に行っちゃったから」 捨てると下着姿になり、こっちは立ち入り禁止やでと言いながら隣 の部屋に入り、グラスをふたっとシャンパ ーニュのポトルを手に 「ほんとだ。裏道から来たから気づかなかった」 戻ってきた。そういうお酒は酔っていないときから飲み始めたいと いうと、そらそうやなあとぼやいて今度は飲みかけの角瓶と炭酸水 月沿いの木々に提灯がぶら下がり満開の桜が闇のなかに霞のようを持ってきた。どちらも常温で生温く、彼女の部屋に冷凍庫はなかっ に浮かんでいたのを見ると、一瞬だけ学生時代に戻ったような気がた。
中学の制服に着替えて、制服って着崩した方が可愛いってその時もずっとミントの匂いが顔にこびりついてて、家に帰って顔を洗っ は思ってたから、いつも通り着たらね、おじさん、無一言のままで私たけど鼻の奥の方にまだミントが残っているみたいだった。 のセ 1 ラー服の前ホック留めだして、袖のスナップ一個ずつ嵌めて。 あと、貰ったは駅のゴミ箱に捨てて帰ったんだけど。 スカ 1 トの丈、短くするために付けてた安全ピンも、腕にプレスみ たいに着けてた黒い髪ゴムも取られてさ。 それからは、身体売るとか、他の悪いことも何もしなかったよ。 「制服はそのまま着るのが一番可愛いんだよ。」 でも、その一日で、それまでの自分の普通の生活とか、普通の友 って言われて、納得いかなかったけど。 達とか、親からの愛情みたいなのとか、全部だめにしちゃったなっ て。おじさんも私と同じで、全部だめにしちゃっていて。そして、 脱いだら白プリーフ履いててドン引きしてさ、なんか色々ぎこち世の中にはそういう人たちが、沢山居るんだなって悟っちゃったみ ないし、あっ、この人童貞だ、って途中で気付いて。私、慣れてるたいな。悟りとか一言うと大袈裟だけど : ・わかっちゃった、知っちゃっ 人に軽く済まして貰うつもりだったから、どうしようって思って。た、みたいな。 結局入んなかった。おじさんのほうは擦ったりしてたら勝手にイっ 売れないミュージシャンで、新幹線で中学生を買いに来る白プ てたけど。 リーフ履いてる人間とか、そういう人間に自分の処女を売りつける 四万円貰う約束だったんだけど、おじさん、一万円札を五枚出し人間が居るなんて考えもしないで生きてたし、これから時間をかけ てべッドの上に置いて。三秒位して、多く出したのに気付いて、慌て、順序立てて知っていくはずだったのに、色々と端折ったなって。 てて札を引っ込めて。その仕草がなんかすごい哀れだったし、一万いや、知りもしないで生きてたかもなんだけど。 円多く貰えるかもって一瞬思った自分もすごい哀れな感じがして。 あつでも、そういう事があったから、色々巡り巡って君と会えた 「本当は仕事何してるの ? 」 のかもって思うし、別にそんな深刻な話でもないから。 って聞いて。本当にミュージシャンしてるとか思ってなかったから。 なんか長々とごめんね。言いたかったのは、君の使っている化粧 でも、ミュージシャンしてるって言ったじゃん ? って一言われてね、品の匂いがあんまり好きじゃないってことだったんだけど。君の なんかもやっとしたんだけど、でもそれ以上なにも聞かなかったけ使っているギャッビーかなにかが、同じミントの匂いがして。おじ ど。 さんのやっと。それで急に思い出して。 私、ずっと忘れてて、何も無かったみたいに暮らしてたんだけど 帰り際にはじめてキスされて、アフターシェープローション ? つね。 ていうの ? あれのミントの匂いがすごくて、帰りの電車乗ってる時
欲しいの。外の世界には彼らみたいな人達が沢山いる。でも、本当朝靄が晴れる頃、小道はアスファルトの道路にぶつかった。打ち は彼らのほうが間違っているの」 合わせ通り俺達は右へ歩いた。谷沿いの道を何度か折れつつ、基本 「・ : 僕にはよく分かりません」 的にはまっすぐ町を目指す。出来るだけ木陰に入るように歩きつつ、 「私ももう分からないわ。あなた達が外に出ることが良いことなの車の音がすると路肩の藪に身を隠した。 かどうか・ : 本当は私、あなた達にはずっとそばにいて欲し、。、 ししつ下り勾配がほぼ平坦になる頃、太陽は頭上から照りつけ、アスファ までも一緒に暮らして欲しい。でも、それは叶わない望み : ・」 ルトからは湯気が上がった。時々川へ降りて水を補給しながら俺達 「先生、聞いてください」 は進んだ。川べりの花、鳥の声、木々の間に見え隠れする小動物の影、 「どうしたの ? そんな目をして」 道路標識、遠くの人影、見るもの全てが俺達にとって未知の存在だっ 「教えて欲しいことがあるんです。僕のお母さんは誰ですか ? どこた。思わず見惚れそうになる俺をせかすのはオザキの役目だった。 に行ったのですか ? 」 町へ出てどうするのか、実を一一一口えば俺もオザキも確かな考えがあ 「もうすぐ雨が降るわ。今のうちに戻りなさい。大事な体なんだから」るわけではなかった。ただこのまま学校で卒ーを待つよりは良い。 先生の言葉を待っていたように、俺のトレードマークでもある天オザキはそう言った。俺はといえばただ海を見たい、それだけのた 気雨が空から落ちて来た。 めに彼の計画に乗った。 道すがらオザキは俺に語った。町には俺達と同じ境遇の奴が必 夏が秋に変わる頃、夜明け前に俺とオザキは学校を抜け出した。ずいる。学校を出た皆が奴らの思い通りになる訳じゃない。俺は 2 夏の間こっそり打ち合わせて準備を重ねてきた。柵の破れ目、警年前に卒■した先輩から町のことを聞いた。きっと先輩も今頃町で 備の緩い時間帯、発覚を遅らせる偽装、抜かりない計画を立てるの自由になっている。俺達も仲間に入れてもらえよ、 。道端の草を に一月もかかった。 咥えては吐き吐いては咥えしながらオザキは話し続けた。 最大の難関は地形を把握して覚えておくことだった。地図を書け俺はそんな事はどうでも良く、ただひたすら町を抜けて海に出る とお前達なら言うだろうが知っての通り俺達にはそれが出ことを考えていた。町までのルートは暗記していても、そこから先 来なかった。代わりに学校から何時間も地形を眺めて記憶した。道は遠すぎて道が分からなかった。遠目にもはっきり見える大きな建 路の分岐、身を隠せる茂み、水場に繋がる路、全てを頭に叩き込んだ。物の間にはちゃんと切れ目があるのか。迂回して歩くとどれ位かか 朝露に濡れた草を踏んで俺達は校舎裏の小道を下った。正門からるのか。海は全て水で出来ていると聞いたことがあるが、水に触れ 伸びる道は広くて見晴らしが利く分見つかりやすい。こっちなら学られる場所まで降りられる地形になっているか。俺の悩みは尽きな 校からは死角になり誰かとすれ違う危険も少ない かった。俺達はまるつきり同床異夢の道連れだった。
れた。 運命の一日—俺達の卒 海を間近で見たい。できる事ならあの直線の向こうに何があるか 川原寝太郎 知りたい、というのが昔から俺の夢だったが無理な相談だった。幼 、貞好奇心に駆られて何度か柵を越えたが、いつも数分で先生達に ひとつだけ誤解してほしくないのは、俺は今でもお前達に心からしヒ 捕まった。外は危ない。悪い病気が沢山ある。それが先生達の決ま 感謝している、という事実だ 後頭部を撃たれ、ナイフで喉を切り裂かれて冷たい床に転がってり文句だった。いっかは君達も外に出て行く。むしろ君達の生きる いるこの瞬間さえも、俺はお前達に感謝する。その理由はこれから意味は外にこそある。だが今はまだ出て行くときではない。丈夫な 体を作り、学び、大きくなりなさい。連れ戻されてふてくされる俺 話す。分かってもらえる自信はないが を先生は辛抱強く諭した。 学校の宿舎と運動場が俺達の世界の全てだった。そこで俺達は先 俺はお前達が良く知っているあの施設で育った。 その施設は皆から「学校」と呼ばれていた。俺達にとってそこは生達から生きる術を学び、同じ境遇の仲間から共に生きる喜びと苦 寝起きする場所だったが確かに学び舎でもあった。そこで俺は百よ労を教えられた。全てはここから出て行く日のためにある。繰り返 し俺達はそう聞かされた。単純な俺はいつも外の世界を夢見ていた。 り少し多い位の仲間達と共に生きる術を学んだ。 恵まれていたかどうか俺には分からない。少なくとも皆優しかつひとたび外へ出さえすれば自分の足でどこへでも行けると思ってい たから、良くして貰っていたのは間違いない。だが施設以外がどんた。 な場所なのか俺達は知らなかった。俺達は外に出られなかったから無論俺は今、かって憧れた外の世界が幻想だと知っている。籠の だ。まれに外から人が来ることはあったが、その人達と俺達の間に外にあるのはより広い籠に過ぎず、しかも俺達はそこでついに長く は何の交流もなかった。ただ時々遠くから視線を感じた。それで外は生きられなかった。騙されたと一言うつもりはない。むしろ俺の短 い生の中で一番幸福な時期をあの幻想がもたらしてくれたことに満 の人が来ていると分かる程度だった。 施設で俺はテンキアメと呼ばれていた。俺が運動場に出ていると足している。 何故か天気雨が多いというだけの由来だが俺は気に入っていた。風 の強い日に運動場の柵の縁で雲が流れていくのを見るのが好きだつ「お前、外へ出たら自由になれると本気で思ってるのか ? 」 た。白や灰色の雲が学校の上空を越え学校のある丘の斜面を過ぎ遠オザキが俺を呼び止めたのは去年の春の終わりだった。 いつもどおり運動場から外を眺めに行く途中だった俺は深く考え くに見える町の上へと流れていく。ずっと向こう、空と町の境界付 近に微かに見え隠れする不思議な直線を海というのだと前に教えらず「違うのか ? 」と問い返した。 4
しろい 布切れのなかに ほ、つ、り・こま、れた 幹である わたしたち 種である わたしたち 腕である わたしたちの ゆくすえ 沈黙の 朝である 夏野雨 くれないの 昼である ぬかるんだ夜であるかは 紐を解く手が決める け一れども 内側に 根をひろげ 肘を伸・ばし 々ボの目を切り裂いて 生まれ出る時刻の名は わたしたちが決める それは必す どんな手が 申・・ば」れよ、つと まろび出るその 時の名前は 4
崩れてい 崩れてい 突然崩れてい それか当たり前に続くと 誰か亠 = ロった ? ・ 信じてきたのは何故 ? ・ きの 医、よよ、フ あ・あ・あ・あ・し・ 昨日 今日 明日 昨日 今日 明日 「闇を貫いて」 ューカラ 振り向けば昨日のわたし 知らなかったー あそこが陽射しの中だったなんて 無邪気に笑ってる 何も知らすに ほんの何時間前かのわたし ねえ、気づいてる ? 明日あなたはあなたではいられなくなるんだよ 知っている筈だった 平穏な日々とは 実は奇跡なのだと 昨日 今日 明日 ここは何処 ? ・ 明日はどっち ? ・ なのに 空が堕ちてきた時 受け止められない現実 突然通り道に 石を投げ人れられた蟻のよう 逃げ惑うわたしたちー ちっぽけなわたしたちー 笑って 笑って 天から笑って でも見てて 医、つと立ち上がるか、ら 昨日より・・ネも強′、 昨日よりも憂しく そして 昨・日より・もしつかり・と 目を凝らして 新しい道を探せ 心の中で声いするから いざ進まん 闇を貫いて 4 4
男女男女男女男女男女 1 1 1 1 1 男 1 ( 口をハクパクさせる ) 舞台上に、テープルと、椅子が 3 っ 女何 ? 上手の椅子に、下手側を向いて、女が座っている 男 1 ( 首を捻り、ロをハクパクさせる ) 女はうつむいており表情が見えず、微動だにしない モノマネのつもり ? ・ 女 真ん中の椅子には、 異様に痩せた男か座っており、かってそこにい 男 1 ( 無言で笑って、真ん中の椅子に移動する。同じような動た男 1 のような、不思議な動作を繰り返している テープルの上には、空のグラスが 2 つある 作を続ける ) 、、 0 , 人 女 男 1 ( 続ける ) 女 ( 笑う ) 男 1 ( 続ける ) 女生きてるマネね 男 1 ( 続ける ) うん あり・かと、フ え : : : あ、うん。 、、 0 すごいね うーん。分かんないけど。 、 0 レてないよ 女 そうね。私たち、死んでるんだもの。でも、死に損なった。 あなたも同じなんでしよう。 あの日、彼い現れて、だから死 ねなかった。なのに、彼は先に、本当に死んでしまった。本当 に悪いことをしたわ。あなたにも : 男 女 男 1 、続ける 女、うつむく 溶暗 シーン 4 ( 続けている ) : ねえ、あなたのこと教えて。歳はいくつなの