第三部 - みる会図書館


検索対象: まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!
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1. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

ーチェに関するおもな出来事 ーチェ生誕 西年齢 0 プロイセンのレッケンにて、 1844 2 妹のエリーザベト生誕 1846 4 弟のヨーゼフ生誕 1848 5 父が死去 1849 6 弟ヨーゼフ死去 1850 小学校入学 10 ギムナジウムに入学 14 プフォルタ学院に入学 18 論文『運命と歴史』、「意志の自由と運命』を執筆 19 「エルマナリッヒ論』、自伝「わが生涯』を執筆 ポン大学に入学 20 21 ライブツイヒ大学に転入 23 ナウムプルク砲兵連隊に入営 24 怪我により除隊、ライブツイヒ大学に復学 バーゼル大学の員外教授に就任 25 26 大学の正教授に昇任 『ディオニュソス的世界観』を執筆 普仏戦争に看護兵として志願従軍。伝染病によって除隊 28 「音楽の精神からのギリシア悲劇の誕生 ( 再版以降は『悲劇の誕生』と改題 ) 』出版 「反時代的考察第一部、信仰告白者にして著述家ダヴィット = シュトラウス』出版 29 30 仮時代的考察第ニ部、生に対する歴史の利割、「反時代的考察 第三部、教育者としてのショーベンハウ工ル』出版 眼と胃の病気が悪化する 「反時代的考察第四部、バイロイトにおけるリヒャルト = ワーグナー』出版 32 静養のため休職 33 大学に復帰 1877 34 「人間的、あまりに人間的ー自由精神のための書』出版 1878 35 「人間的、あまりに人間的上巻さまざまな意見と箴言』出版 1879 病気が悪化し、大学教授を退職 36 『人間的、あまりに人間的下巻漂泊者とその影』出版 1880 37 「曙光道徳的な偏見に関する思想』を出版 1881 パウル・レーと同時期にルー・ザロメに求婚し、拒絶される。ザロメのことで、家族と不和になる 1882 38 『悦ばしき知識』出版 この頃から 1888 年にかけて、『権力への意志』と称される『 80 年代の遺稿』が書かれる 「ツアラトウストラ」第一部を出版 39 「ツアラトウストラ』第ニ部、第三部を出版 40 「ツアラトウストラ』第四部 ( 私家版 ) を完成 41 42 「善悪の彼岸、将来の哲学への序曲』を出版 「悦ばしき知識第五巻われら恐れを知らぬもの』を脱稿 『悲劇の誕生』の副題を「ギリシア精神と厭世主義」と変え、「自己批判の試み」を添えた新刊を刊行 『人間的、あまりに人間的』の第一巻と第ニ巻を、新しい序文を加えて出版 43 『曙光』に新しい序文を添えた新版を出版 「プリンツ・フォーゲルフライの歌」および、第五巻『我ら恐れを知らぬ者』を付け加えた「悦ばしき知識』の新版を出版 『ツアラトウストラ』の第一部 ~ 第三部をまとめた新版を出版 1882 年に作曲したザロメの詩『苦悩に寄す』を、「生への賛歌』と題して出版 『道徳への系譜学、論争の書』を出版 『偶像の黄昏、あるいは、いかにして人は鉄槌でもって哲学するか』を完成 『反キリスト者、キリスト教の批判の試み』を完成 ( 1894 年刊行 ) 私信などに、精神錯乱の兆候が現れはじめる トリノで昏倒、狂気の手紙を友人たちに送るようになる 精神病院に入院 50 妹のエリーザベトが「ニーチェ資料館」設立 53 母の死去 ーチェ死去 56 1854 1858 1862 1863 1864 1865 1867 1868 1869 1870 1872 1873 1874 1875 1876 1883 1884 1885 1886 1887 44 1888 1889 45 1894 1897 1900 参考文献 : 『ニーチェ』 ( 清水書院 ) 工藤綏夫著ほか 18

2. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

無価値な世界を 乗り越えて生きる 「超人」としてニヒリスムを乗り越え、力強く、誇り高く生きる。これこそニーチェ哲学 の中心テーマだ。誤解を受けやすい考え方だが、決して肉体的、頭脳的に優れだスー バーマズのことではない。超人的な生き方を目指すことは、私たちにもできることだ おうか し、それは生を謳歌することにつながっていく。 意欲は解放する。というのは 3 意欲は創造であるからだ。 わたしはそう教えるのだ。かくて、創造のためにのみきみたちは学ぶべきだい - 『ツアラトウストラ』「第三部新旧の諸板について」

3. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

『ツアラトウストラ』の概略② , 再び山上へ 山に戻る途上、ツアラトウストラは海を渡 り、町を通り過ぎる。その過程で宇宙の原 理が「永遠回帰」であることを示唆する幻に ついて語る。彼は旅の途中で、偽善的な 徳が人々を小さくしていることを嘆き、 大いなる正午が近いことを告げる。「まだら 牛」にやってきた後、三つの悪 ( 肉欲、支配 欲、我欲 ) が強者にとっては徳であることな どを語る。山の洞窟に戻り、永遠回帰の思 想に達したツアラトウストラは、その深さ ゆえに吐き気を覚え、 7 日間寝込む。回復 した彼は、まず動物たちにその教えを語る 立ロ 同情を捨てて ツアラトウストラは、永遠回帰の思想を山 を下りて人々に告知しようとするが、彼の 洞窟に高等な人間たちが訪れる。ニ人の王、 老いた魔法使い、失職した教皇、もっとも 醜い人間、みずから進んで乞食となった者、 そして影である。ツアラトウストラは、彼 らに高貴な人間としてあるべき姿を説き、 永遠回帰の中ですべての悲しみも喜びも肯 定し、間を肯定することの永遠性を語る。 ツアラトウストラは彼らの苦悩に同情する 誘惑にかられるが、それこそ自分が超人に なるための最後の試練であると知り、強く はねつける。そして、もう一度、生の肯定 を説くため、山を下りる決意を固める 立ロ めに人々は強く、誇り高く、超人的に生き るべきことを説いたのだった。 哲学書でありながら 心躍る一言葉に満ちている 『ツア一フトウストラ』は全四部か、らなり , 、 第一部、第一一部は 1883 年に別々に出版 され、第三部は翌制年、第四部は跖年に出 版されている。ニーチェの意気込みと裏腹 にその評判は芳しくなく、残念ながら第四 部は私家版として数十部作り、何冊かを友 人に配るだけに終わっている。 当時から「永遠回帰」「超人」などのイメ ージがあまりよく理解されなかったせいだ。 確かに、有名だからという理由だけで『ッ アラトウストラ』を読み始めると、象徴的 な表現が多く、何を言いたいのか、よくわ からない部分が多い 福音書でのイエスと弟子たちの会話を彷 彿とさせるシーンもあれば、動物たちと会 話するギリシア神話のようなシーンもある 118

4. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

「すべてのものに価値はない」。このニヒリズムを徹底させたル 先に見えてくるもの。ニーチェはそれを「永遠回帰」の世界ッ として詩的に表現した。 未来は過去であり会、 過去は 未来である 「一切の直線的なものは偽る、」と小びとは軽 蔑するかのようにつぶやいた。「一切の真理は 曲線的であり、時間自体が一つの円環である」 『ツアラトウストラ』「第三部幻影と謎について」 ニヒリズムの先に見えてくるもの ニヒリズムを 時間軸で考える 徹底した一一ヒリズムは、時間軸を加え て考えると、その虚無感が見えてくる。 例えば、ここにある物があったとする。 それは、時間の経過とともに、変形したり、 変色したりするだろう。普通に考えれば、 ニヒリズム nihilism 永遠回帰 eternal return 過去と未来 past and future

5. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

の王 超人とは無価値の世界に耐 えられる人である 人間は自らを超越し、 超人となって生きる べきである 超人は、自らの欲を 認め、自分を神聖な 存在として見るこ とができる 超人にとってこれ まで悪とされた欲 望は「徳」となる のⅲ t ⅲれ 張 肉欲。自由な心の持ち主たちにとっては、無邪 気で自由なもの、地上における楽園の幸福、一 切の未来が現在に寄せる溢れるばかりの感謝。 『ツアラトウストラ』「第三部三つの悪について」ー よお《 「人間」はまだ進化の過程である 肉欲は、自由な心の持ち主にとって、地 上に楽園をもたらす幸福であり、生きるこ とへの感謝を思い出させてくれる。 支配欲と人々が見るものは、むしろ「与 える徳」だ。それは人に求めず、妬まず、 卑屈にならず、より孤独に清純に生きよう とする人たちが高みに至ったときにしか発 揮できない。孤独に耐えて生きられる彼ら か、山から谷に吹く風のように人々に接す る様であり、むしろ憧れを抱かせる。 我欲とは、力強い魂からわき上がる、健 康な「—したい」という気持ちだ。それを 受け入れることは、自分自身を健全で神聖 な存在であると認めることである。 超人にとって、この「 3 つの悪」こそ、 「 3 つの徳」である。そう思えないのは、 その人が臆病だから、とニーチェはいう。 こうして超人は、自らを中心とした新し い道徳を作り出す。ニーチェにとってそれ は、人間本来のあり方を深く認める、力強 、高貴な道徳である。 ねた 107

6. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

全世界を肯定する 強さを身につければ 人生は変わる 0 超人の強さ、気高さはわかった。たが、超人的な生を手に入ル回 れるには、どんな心持ちを抱くべきなのたろう。それを知っ たとき、人は生まれ変わる。 一切は行き、一切は帰って来る。存在の車輪は永 0 遠に回転する。一切は死滅し、一切は再び花咲く。 存在の年は永遠に経過する。・ : すべての刹那に 0 の存在は始まる。・ : 中心はいたるところにある。 『ツアラトウストラ』「第三部回復しつつある者ー ニヒリズムを克服する勇気 ニヒリズム nihilism 永遠回帰の世界では 「望むこと」が成り立たない 大いなる正午とは、すべての事物が等し く光に照らされており、すべてが許されて いる ( Ⅱ価値に差のない ) 世界であった。 永遠回帰とは、そのようなすべての価 値が等しく空しい世界が時間軸のなかでも eternal return Ubermensch 勇気 courage

7. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

ニヒリズムは 光に満ちた 素晴らしい瞬間 0 ニーチェが「永遠回帰」とともに徹底したニヒリズムのイメ ージとして詩的に語るのが「大いなる正午」という言葉た。 その情景を想像してみよう。 彼らは、やがていつの日か炎の舌をもって告 0 知すべく、定められているのだ。それはやって くる、それは近づいてくる、大いなる正午は , 『ツアラトウストラ』「第三部小さくする徳について」 すべてを等しく照らす真実の光 大いなる正午 the Great Noon 一切の影が饗する 「大いなる正午」とい 2 ちえ方 光があれば陰ができる。 多くの人は、一つの価値観で物事を照ら すと、必ずその価値観にはそぐわない〃陰。 ひゅ の部分が必ずできてしまう、という比喩的 なイメージを持って物事をとらえている。 good and evil ~ = 。善悪 畜群 herd 超人 U b ermensch

8. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

をみチ = 。主張 永遠回帰の世界では、望みを 持っことにも価値はない 自らの生を終わらせる ことにも価値はない 、等しく無価値な世 界を肯定する勇気 が必要である ある瞬間、人生 に「イエス」と言 えたとき、その 人生はすべてが 肯定されたこと になる (Q1tÜtatiÜ1t だが、勇気は最上の殺害者である。攻撃的勇 気は。この勇気は死をすら殺害するのだ。と いうのは、この勇気はこう語るからである。 「これが生であったのか ? さあ ! もう一 度 ! 」 『ツアラトウストラ』第三部「幻影と謎について」 g67 も当 ニヒリズムを克服する勇気 れは「勇気」しかない 円環のようにくり返される永遠回帰の時 間には、始点も終点もない。だがそれは裏 を返せば、すべての瞬間が始点であるとも いえる。そして、ある瞬間を「始まり」と とらえることができたとき、永遠回帰の時 間は、すべての瞬間が始まりとなる。人生 は「始まり」の瞬間の連続となる。 すべてに等しく価値はない。勇気を出し てそのことを全面的に肯定した瞬間、すべ ての世界を肯定したことになる。永遠回帰 の時間は、絶望であると同時に、新しい生 の境地に達するための希望でもあるのだ。 この世のすべての事象に一切の価値付け をせず、かっ、肯定する。それはすなわち、 全世界を肯定することである。ありのまま の世界、ありのままの自分に対し、一切の 評価をせず、すべてを認める強さである。 それが第 4 章で説明するような、ただひ たすら「カへの意志」に自らを委ねて生き ることにつながっていくのだ

9. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

ーチェによる聖書の誤読① 「こころの貧しい人は、さいわいである、 天国は彼らのものである」 『マタイによる福音書』第 5 章 3 節 ( 『ロ語訳聖書』日本聖書協会 ) 原文の真意 「こころの貧しい人」 = 「霊的に貧しい 人 (the poor in spirit) 」 = 権力・財産・地位など頼れるものが ない人 ーチェの 「 ( 経済的に ) 貧しい人を幸 福といい、そういう人こそ 天国に行ける」というのは、 ルサンチマンから来る価値 の顛倒 0 ニーチェのキリスト教批判の誤り よく 神の力を頼りにするしかない 神の力をより頼りにする 人ほど、神の救いは 与えられやすい 参考 : に一チェ「超」入門」 ( 白取春彦、 ディスカヴァー・トウ工ンテイワン ) せたのはキリスト教徒のルサンチマンであ るとして、新約聖書『マタイによる福音書』 第 5 章の山上の垂訓に一一口及する。ここに「貧 しい人こそが幸福だ」というルサンチマン に基づく価値観の逆転が典型的に表れてい る、と指摘したのだ。 しかし、第 5 章 3 節で書かれているフレ ーズは、「こころの貧しい人たちは、さい わいである、天国は彼らのものである」だ。 決して、「経済的に貧しい人が幸せだ」と 言いたいのではない。 「こころの貧しい人」とは、「霊的に貧し い人」のこと。霊的に貧しいとは、心のよ りどころを現世に持っていない人のことだ。 財産や地位、権力などに恵まれた人は、そ れらを頼みに充実した人生を生きられる。 自力で世渡りできるので、「神に助けてほ しい」、などと田っことは、ない しかし、そ一つしたよりどころを持ってい ない人は、神の力を頼りにするしかない この世に心のよりどころが少ない人ほど、 8

10. まんがと図解でわかるニーチェ : 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!

章 2 世界や人生に「意味」なんてないールサンチと = ヒリズムー 第をまんがでわかるニーチ、の道徳批判どうして「悪は栄える」の ? ①道徳の価値を問い直す人のために行動することは奴隷の道徳だ ! ②キリスト教道徳とルサンチマン自分たちを正当化するために憎いやつを「悪」にする ③ルサンチマンと価値観の変化「善」は弱い集団の利益を守る口実にすぎないー ④科学の発展で起こった「ニヒリズム」禁欲主義的な生き方は無意味だ ! ⑤「神は死んた」が意味するものカントの考えも道徳哲学も無意味だ ⑥ニ 1 チェのキリスト教批判の誤りニ 1 チェのキリスト教批判は鵜呑みにしない 日年表でみる西洋哲学古代 5 現代まで哲学の系譜を振り返ってみよう 章 3 な世界を乗り越えて生きるー超人ー 第をまんがでわかる超人思想究極の一一ヒリズムを乗り越える「超人」とは ? ①ニヒリズムの先に見えてくるもの未来は過去であり過去は未来である ②すべてを等しく照らす真実の光ニヒリズムは光に満ちた素晴らしい瞬間 ③「人間」はまだ進化の過程である「超人」としてニヒリズムを乗り越える・ ④気高く生きるならなれ合うな同情は軽蔑であり隣人愛は不十分な自己愛だー ⑤ニヒリズムを克服する勇気全世界を肯定する強さを身につければ人生は変わる ⑥『ツアラトウストラ』でニ 1 チェが語ったこと「超人」という新しい生き方のススメ うの 8 イ 80 7 68 石イ 52 120 〃 112 708 10 イ 100 タ 88 5 8 5