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検索対象: 財務3表一体理解法
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1. 財務3表一体理解法

益を財務諸表に反映させるのです。時価会計が適用されるのは金融資産と金融負債だけです。 時価会計の処理の準備をするために、ますは「売買目的有価証券」を川万円、「投資有価証 券」を幻万円、「関係会社株式」を万円、それぞれ取得したとして、その計上の仕方を説明 しておきましよ、つ。 売買目的有価証券とは、短期間で売買して利益をあげるために保有する有価証券のことです。 これに対して投資有価証券は、売買して利益をあげるのではなく、株式の持ち合いなど長期間 保有しておく有価証券のことです。関係会社株式とは、子会社や関連会社の株式を指します。 なお、子会社と関連会社の定義については第 4 章で詳しく説明します。 みなさんの会社は有価証券の売買を主たる業務としている会社ではありませんので、株式な どの有価証券を買ってもに動きはありません。 これらの取得は、の左側に資産として計上されます。売買目的有価証券は流動資産の 「有価証券」の項目に川万円を入れ、投資目的有価証券は固定資産の「投資有価証券」に万 円、そして関係会社株式は同じ固定資産の「関係会社株式」に万円を計上します。 3 つの取 引の合計額万円が新たに資産として計上されますが、逆に取得価額分の現金が合計で万円 出ていくので、の左右は一致します。 これら有価証券の取得は、 oco の投資の欄にそれぞれ表れます。「有価証券取得」に売 200

2. 財務3表一体理解法

直接法も間接法も、財務の「自己株式取得」に「マイナス」が入ります。 先ほど、自己株式を制限する理由として資本が維持できなくなる可能性を指摘しましたが、 これは例えば資本金万円で、資産がすべて現金の会社があったとして、この会社が自己株式 浦万円を取得した場合を考えてください。 この会社は、何もない状態になってしまいます。自 己株式の取得を制限する理由がおわかりいただけると思います。 ただ、日本では自己株式の取得が解禁されてから、産業界全体で自己株式の取得がどんどん 増えてきています。欧米でも多くの会社が自己株式の取得を積極的に行っています。 自己株式を取得する理由の多くは、 ( 自己資本利益率 ) の向上です。の計算式 ~ は、当期純利益 + 自己資本です。自己株式を取得すると自己資本が減っていきます。の 計算式の分母が減ればは高まるわけです。このあたりに興味のある方は、拙著『財務 3 表図解分析法』 ( 朝日新書 ) をご参照ください。また、『財務 3 表図解分析法』では、や & が行っている莫大な額の自己株式の取得の具体的な事例について解説しています。 213 第 3 章財務 3 表一体理解法発展編

3. 財務3表一体理解法

買目的有価証券の取得価格「マイナス川」が入り、同様に「投資有価証券取得」と「関係会社 株式取得」にそれぞれ「マイナス幻」と「マイナス」が入ります。すると、 Oco の現金 & 同 等物期末残高は 337 万円となり、これはの現金及び預金と一致しています。有価証券の 取得は営業活動に関係がないので、営業は直接法・間接法ともに動きがありません。 201 第 3 章財務 3 表一体理解法 ~ 発展編

4. 財務3表一体理解法

2. 株式の取得による買収の場合 A 社 負債 30 純資産 資本金 50 ( 単位 : 万円 ) 負債 B 社 資産 現金 30 資産 現金 80 純資産 資本金 20 A 社が B 社の 株主になった 資産 現金 30 B 社 B 社の株式取得後の A 社 資産 負債 現金 60 30 ( 80 ー 20 ) B 社株式 20 純資産 資本金 50 純資産 資本金 20 です。旧 < 社の株主、旧 社の株主が、それぞれ新し い会社 O 社の株主に代わる だけです それでは、 < 社が社の 株式を全部取得し、社を 買収して子会社にする場合 はど、つでしよ、つ。 << 社が 社の「 100 % 株主」にな るのです。 < 社が社の株 式を、社の資本金の額と 同等額で取得したとすれば、 図表 4 ー肥の右側の図のよ うになります。すなわち、 社の株式取得後の < 社の の左側は、社の株式 278

5. 財務3表一体理解法

率 ) 向上などの目的から、経済界から自己株式に関する規制を緩和するべきだという要望が高 まり、 2001 年に自己株式の取得が解禁されました。とは言っても、完全に自由な自己株式 の取得を認めてしまうと、資本が維持できなくなる恐れが出るなどの弊害も生じます。したが って、実行するには株主総会での決議が必要で、取得総額についても制限が定められています。 会社は株主に出資してもらって作られるものです。会社の株主は通常会社の外に居ます。会 社が自分の会社の株を買う、つまり会社が自分の会社の株主になるとは、自分の会社が自分の 会社を食べているような感じです。例えて言えば、タコが自分の足を食べているような感じな のです。実際に、自己株式を取得するとの規模が小さくなっていきます。 では、自己株式の取得を財務 3 表で説明しましよう。これは営業活動ではありませんので、 は何も変化しません。自己株式は現金浦万円で買い取るので、の左側の現金及び預金 が浦万円少なくなります。がバランスするのは、の右側の純資産の部の「自己株式」 に「マイナス浦」が入るからです。「マイナス浦」ですから純資産の部が浦万円少なくなるこ とを意味し、全体の規模も同じだけ縮みます。資本金が減ったわけではありませんが、自 分で自分を所有していることを「マイナス」で表しているのです。タコが自分の足を食べて、 自分の体の大きさ ( 全体の規模 ) が小さくなっているという感じがおわかりいただけたと 思います。 212

6. 財務3表一体理解法

図表 1 ー 1 3 キャッシュフロー計算書 ( CS ) と資金繰り表 営業活動によるキャッシュフロー 直接法 営業収入 ( + ) 商品の仕入支出 ( ー ) 人件費支出 ( ー ) その他の営業支出 ( ー ) 小計 利息の受取額 ( 十 ) 利息の支払額 ( ー ) 法人税等の支払額 ( ー ) 53 現金及び現金同等物期末残高 現金及び現金同等物期首残高 現金及び現金同等物の増減額 財務活動による CF 計 配当金支払 ( ー ) 自己株式の取得 ( ー ) 株式発行収入 ( 十 ) 短期借入返済 ( ー ) 短期借入収入 ( + ) 財務活動によるキャッシュフロー 投資活動による CF 計 固定資産売却 ( 十 ) 固定資産取得 ( ー ) 有価証券売却 ( + ) 有価証券取得 ( ー ) 投資活動によるキャッシュフロー 営業活動による CF 計 営業活動によるキャッシュフロー 税引前当期純利益 減価償却費 ( 十 ) 売上債権の増加 ( ー ) 棚卸資産の増加 ( ー ) 仕入債務の増加 ( 十 ) その他負債の増加 ( 十 ) 小計 利息の受取額 ( 十 ) 利息の支払額 ( ー ) 法人税等の支払額 ( ー ) 営業活動による CF 計 間接法 投資活動によるキャ 有価証券取得 ( ー ) 有価証券売却 ( 十 ) 固定資産取得 ( ー ) 固定資産売却 ( 十 ) 投資活動による CF 計 財務活動によるキャッぐ 短期借入収入 ( 十 ) 短期借入返済 ( ー ) 株式発行収入 ( + ) 自己株式の取得 ( ー ) 配当金支払 ( ー ) 財務活動による CF 直 接 法 の キ ツ シ ユ ロ と 同 現金及び現金同等物の増減額 現金及び現金同等物期首残高 現金及び現金同等物期末残高

7. 財務3表一体理解法

になります。 逆に言えば、財務 3 表のつながりを理解せずに、表の構造や仕訳の勉強ばかりしても、会計 が腹の底からわかったという感じにはなかなかなれないと思います。今までの勉強法は、会計 の森の一本一本の木の勉強ばかりするものでしたが、本書で紹介する勉強法は、会計の森全体 を木と木のつながりを明らかにしながら理解していくというものです。 先程、「簿記・仕訳をすっ飛ばして」という言い方をしましたが、正しく一言えば簿記・仕訳 をすっ飛ばすわけではありません。ここから先の説明は理解していただく必要はありませんが、 私の勉強法は、仕訳帳を使って伝票の仕訳作業をするのではなく、との中で直接仕訳 を行い、それに現金の動きを表す O ()n をセットで勉強するというものなのです。このことにつ知 基 いても、本書を読み終えるころにはその意味を理解していただけると思います。 の 表 この財務 3 表を一体にした勉強法を使えば、会計の全体像と基本的な仕組みが理解できるだ 務 けでなく、時価会計・減損会計・税効果会計・退職給付会計・自己株式の取得 ( 金庫株 ) とい 財 章 った複雑な会計も、その仕組みが手に取るように理解できるのです。 第

8. 財務3表一体理解法

( 3 ) 配当の仕組みと「株主資本等変動計算書」を理解する ①会社はだれのものか / ②利益と配当との関係 / ③「純資産の部」の構造 / ④「株主資本等変動計算書」とは何か / ⑤「株主資本等変動計算書」がと をつないでいる / ⑥配当金の支払いと任意積立金の積み立て / ⑦の当期純利 益との利益剰余金が一致するわけではない 第 3 章財務 3 表一体理解法、発展編 7 ( 2000 年以降に出てきた新しい会計基準 ) ( 1 ) 2000 年以降に出てきた 5 つの新しい会計基準とは ( 2 ) 一つひとつの取引が財務 3 表にどう反映されるかを理解する 1 退職給付会計を適用し、「退職給付費用」 5 万円を計上する 2 「貸倒引当金」を川万円計上する明 3 金融商品の時価会計 1 「売買目的有価証券」川万円、「投資有価証券」 幻万円、「関係会社株式」万円を現金で取得する 4 金融商品の時価会計 2 期末に評価損発生、それぞれの計上価額を引

9. 財務3表一体理解法

ノソコンを現金浦万円で購入したのですから、現金及び預金が 295 万円か の左側は、ヾ ら万円減って 245 万円になります。そして、固定資産のところに「工具器具備品」浦万円 としてパソコンが計上されます。の左側は現金及び預金が浦万円減って、代わりに工具器 具備品に浦万円が記載されましたから、の左側の合計に変化はありません。の右も左 も合計 295 万円のままです。 今回、万円の現金を支払ってパソコンを購入したのだから、このの「工具器具備品」 には「マイナス浦が入るのではないか」と考える方がおられるようですが、基本的ににマ イナスは出てきません。なぜなら、の右側は「どうやってお金を集めてきたか」というお 金を集めてくる方法が書いてあって、の左側には「その集めてきたお金が今どういう形に 変わって存在するか」という存在を表しているだけだからです。もちろん、にマイナスが 出てくる例外はいくつかあるのですが、それは第 3 章で説明します。 マイナスが出てくるのはです。は収支計算書です。この取引によって浦万円の現金 が出ていくなら、のどこかに「マイナス浦」が現れます。では、その「マイナス」 を営業・投資・財務の 3 つの欄に分類して記載するだけなのです。こそが現金の動きをあ らわす表であることをよくイメージしておいてください。 直接法では、固定資産の購入は投資で表します。投資の「固定資産取得」の項

10. 財務3表一体理解法

図表 5 ー 9 間接法の Cash 升 OW statement 営業活動によるキャッシュフロー 当期純利益 当期純利益から現金への調整 : 減価償却費及び減耗償却費 営業関連資産と営業関連負債の変化による調整 : 売上債権 棚卸資産 仕入債務 未払法人税等 その他の負債 営業活動から生み出された現金 投資活動によるキャッシュフロー 有価証券の取得 有価証券の売却 固定資産の取得 固定資産の売却 投資活動に使った現金 財務活動によるキャッシュフロー 借入実行 借入返済 株式発行 自己株式の取得 配当金支払 財務活動から生み出された現金 現金及び現金同等物の増 ( 減 ) 現金及び現金同等物の期首残高 現金及び現金同等物の期末残高 キャッシュフロー情報の追加開示 利息の支払 法人税等の支払 321