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検索対象: 財務3表一体理解法
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1. 財務3表一体理解法

今回は『財務 3 表一体理解法』と『財務 3 表一体分析法』 ( 書名が変わり、『財務 3 表図解分析 法』になりました ) の同時改訂であり、この機を利用して 2 冊の本の内容を一部入れ替えまし た。理解編は理解法へ、分析編は分析法へ、書籍のタイトルと内容が一致するようにしました。 具体的には、元々『財務 3 表一体理解法』にあった「決算書を読み解くッポ」は『増補改訂 財務 3 表図解分析法』に移し、元々『財務 3 表一体分析法』にあった連結や配当の内容は『増 補改訂財務 3 表一体理解法』に移しました。そして、それぞれの内容を加筆改訂しました。 また、『増補改訂財務 3 表一体理解法』と『財務 3 表図解分析法』で説明してもよい内容で あった、企業価値算定、事業再生のステップ、オリンパスの粉飾決算などについては、紙面の 制約からその詳細説明を『財務 3 表実践活用法』に委ねています。 特に、今回の理解法と分析法の同時改訂により、『増補改訂財務 3 表一体理解法』と『財務 3 表図解分析法』は、 2 冊がセットになってひとまとまりの本になりました。例えば、減資・ のれん・等の基本的な考え方は理解法で解説し、それらの具体的な事例については分析 法で解説しています。是非、 2 冊セットで読んでみてください。理解が深まると思います。 わ 読者のみなさんの中には、本書を読み終えて、さらに会計の勉強を深めてみたいと思った方お もおられると思います。会計研修を実施していますと、研修が終わってから「会計の仕組みは なんとなくわかりました。次のステップとしてどんな本を読んだらいいでしようか」という質

2. 財務3表一体理解法

作は累計で 100 万部を超えました。 「財務 3 表一体理解法」という会計勉強法が世に出てから約川年になりますが、色あせること なく、じわじわと全国に拡がっているようです。独自に考案した勉強法である「財務 3 表一体 理解法」が一定の評価をいただけたこと、また多くのみなさんの会計理解の一助になっている ことを嬉しく思います。 「財務 3 表一体理解法」は、これまでになかった全く新しい会計勉強法です。これまでの会計 しわけ 勉強法は仕訳のルールを一つひとっ覚えていくというものでした。一方で、「財務 3 表一体理 解法」という会計勉強法は、会計の全体像と基本的な仕組みをまずザックリと理解するという 勉強法です。 これを歴史の勉強に例えれば、歴史上の出来事とその年号を一つひとっ覚えることによって、 最終的に歴史の全体像が理解できるといった勉強法と、歴史の中の大きな出来事の流れとつな がりを押さえて、ますザックリと歴史の全体像を理解するという勉強法の違いだと思っていた だければわかりやすいと思います。 これまでは、会計を完全に理解するにはかなりの時間がかかるというイメージがありました し、現実的にもそうでした。まずは仕訳の勉強から始めて、そのうえで何年もの実務経験を経 なければ、完全に理解することができないのが会計でした。これまで、会計を理解するにはそ

3. 財務3表一体理解法

たものとしてに計上するという会計の決まりになっているのです。 話を元に戻しましよう。直接法 Oco では、営業の「その他の営業支出」のところに「マ イナス 5 」が入ります。直接法では、会社から出て行くお金はすべて「マイナス」、会社 に入ってくるお金はすべて「プラス」です。の一番下まで計算すると現金 & 同等物期末残 高は 295 万円になり、の現金及び預金の 295 万円と一致していることが確認できます。 間接法 Oco の一番上にはの税引前当期純利益の「マイナス 5 」が入ります。この「マイ ナス 5 」は事務用品費の現金支出を反映したものですから、この「マイナス 5 」をそのまま下 に降ろすと、直接法 Oco の営業活動による計の「マイナス 5 」と一致します。 ここでよくイメージしておいていただきたいのは、 (-)co は直接法・間接法ともに現金の動き をあらわす表だということです。そして、直接法は現金の動きが直接表されています。間接法 は、現金の動きがを経由して間接的に表されている感じなのです。 間接法 oco の営業の欄は、現金の動きがないのにの税引前当期純利益が変動する場 合に、現金の動きを逆算するための欄です。今回の事務用品費は現金取引なので、営業の 欄では何もすることはありません。この間接法の営業の欄の動きについては、今後、買掛 金や売掛金など現金の動きのない取引のところで詳しく説明します。

4. 財務3表一体理解法

です ) 。表を見る順番は基本的に次のような手順になります。 ①第一に、それぞれの取引がに影響を与えるかどうかを見ます。に影響を与える取 引だと数字が変化しますが、取引によってはの数字が全く動かない場合もあります。 ②次に、の「当期純利益」がの「繰越利益剰余金」とつながっていることを確認し ます ( つながり < ) 。 3 の左側の合計と右側の合計は常に一致します。それぞれの取引でのそれぞれの項礎 目の数字に変化があっても、の左右が一致していることを確認します ( つながり ) 。 法 0 次に、直接法で実際の現金の動きを確認します。 3 直接法の一番下にある「現金 & 同等物の期末残高」が、の「現金及び預金」と一 表 致していることを確認します ( つながり 0 ) 。 ⑥次は、間接法です。間接法の一番上の数字は、の「税引前当期純利益」であ財 り、それが書き写されていることを確認します ( つながり ) 。 ②そして、間接法が完成すれば、最後に間接法の「営業活動による計」が直接第 法の「営業活動による計」と一致していることを確認します ( つながり ) 。

5. 財務3表一体理解法

を見てください。の一番右端の数字が持分法連結の数字です。持分法連結のの 売上高は親会社の 1000 万円だけです。関係会社の分は、営業外利益のところに「持分法に よる投資利益」として 112 万円が計上されています。これは関係会社の当期純利益 280 万 円の % の 112 万円です。親会社の利益は「 0 」と仮定しているので、持分法連結での税引 前当期純利益も 112 万円です。これは関係会社の税引後の利益ですから、持分法連結でこの 112 万円の利益に、さらに法人税が課税されることはありません。 112 万円がそのまま持 の 分法連結のの当期純利益になります。そして、この当期純利益 112 万円が、持分法連結 人 のの利益剰余金とつながっているのです。 め 説明が残っているのはの左側の関係会社株式 312 万円です。前述した「持分法による 深 を 投資利益」の 112 万円は、資産の部では関係会社株式の価値が 112 万円増加したと考えま 解 理 す。ですから、持分法連結のにおける関係会社株式は、もともとの関係会社株式 200 万 ら 円に 112 万円が加わって、合計で 312 万円になるのです。 さ ここは少し混乱される方がおられるかもしれません。に計上される「持分法による投資章 利益」の 112 万円は、親会社から一言えば現金の動きがあるものではありません。関係会社の第 で言えば、利益剰余金が増えて株主資本が増えていることを意味します。つまり、関係会 社の帳簿上の価値が上がっているのです。そういう意味で、持分法連結のでは、親会社の

6. 財務3表一体理解法

表すために、現金の動きとは関係なく、上がったり下がったりするものなのです。 間接法は、現金の動きとは関係なく上がったり下がったりする税引前当期純利益を起占 にして、現金の動きとは関係なく税引前当時純利益を上げたり下げたりした要因を足し引き計 算して、税引前当期純利益から実際の現金の動きを計算するという方法で作るのです。 ここまでの説明で、何のことやらわからなくなった人がいると思います。もし、わからなく なってしまったら、そのままほったらかしにしておいてください。次の第 2 章に進めば、私の 言っていることが手に取るようにわかってきます。 この時点で理解しておいていただきたいのは、 Oco の作り方には直接法と間接法の 2 通りが 識 あるということ。そして、直接法は直接現金の動きを積み上げて作るもの。間接法はの税知 引前当期純利益を起点にして、現金の動きがないのに利益を増減させた要因を足し引き計算し基 表 て、実際の現金の動きを計算するという方法で作るもの。これだけ理解しておいていただけれ 務 ば充分です。 財 なお、直接法 Oco と間接法で、違いがあるのは営業活動によるキャッシュフローの欄だ章 けです。投資活動によるキャッシュフローと財務活動によるキャッシュフローの欄は、直接法第 と間接法で違いはありません。次の第 2 章と第 3 章の財務 3 表の図では、間接法 の投資活動によるキャッシュフローと財務活動によるキャッシュフローの欄は割愛しています。

7. 財務3表一体理解法

り定率法で償却した方が、期の初めの方にたくさんの費用が落ちていくわけです。前のページ の図表 2 ー 4 の通りです。 定額法を選ぶか定率法を選ぶかは自由に選択できます。定率法を使った方が、期の早いうち にたくさんの費用を計上できるわけですから、期の早いうちから利益がたくさん出ているよう な会社は定率法が有利かもしれません。一方、会社の立ち上げに苦しんでいて、期の早いうち は費用を抑えたいと思っているような会社は定額法がフィットしているでしよう。 ただ、建物・建物附属設備・構築物・無形固定資産などは無条件で定額法が採用され、定率 法を選ぶことはできません。建物・建物附属設備・構築物・無形固定資産以外の固定資産につ いては、償却方法を決めたら税務署に「減価償却資産の償却方法の届出書」を提出します。提 出しなかった場合は法定償却方法が適用されます。ほとんどの資産の法定償却方法は定率法で すから、定率法を選択するのであれば届出は不要です。 減価償却の制度は 2007 年に大きく改正されました。以前は、法定耐用年数を経た後でも、 固定資産には「残存価値」があるとしていたのですが、 2007 年 4 月以降に購入したものに ついては、全額償却できることになりました。ただ、償却期間が終わっても社内にモノとして 残っているので、価値を 0 円とはせず、備忘価格として 1 円とすることになっています。 耐用年数についてもう少し突っ込んだ説明をしておきます。それは税法と会計の違いについ 156

8. 財務3表一体理解法

利益は動きませんが、この取引では現金が 1000 万円増えています。これも、本章の「⑩買 掛金 750 万円を支払う」の場合と同じように考えてください 今回変化があったのは売掛金です。の売掛金が増えれば、その分だけ間接法の「売 上債権の増加」の数字はマイナスになっていました。の売掛金が減れば、その分だけ間接 法 0co の「売上債権の増加」の数字が増えるのです。 もっと言えば、の売掛金という数字と、間接法の「売上債権の増加」の数字は、プ ラス・マイナスの違いはあれど、数字としては連動して動くのです。つまり、の売掛金が礎 「 1500 」から「 500 」になれば、間接法の「売上債権の増加」の数字は「マイナス 法 解 1500 」から「マイナス 500 」になるのです。 理 体 これで間接法の営業活動による計は「 375 」となり、直接法の営業活動による 0 表 計と一致します。 務 財 間接法の営業の欄で、売上債権が増加したら「一」、仕入債務が増加したら「 + 」 というように、機械的に覚えている人が多いですが、このように数字を当てはめてみると、足章 第 し算引き算の意味がよくわかると思います。

9. 財務3表一体理解法

今は会社を設立した最初の期なので、資本金が 300 万円入ってきただけです。したがって、 現金 & 同等物の増減額は 300 万円のプラスになり、「現金 & 同等物の期首残高」は「 0 」で すから、「現金 & 同等物の期末残高」も同様に 300 万円のプラスになります。そして、それ は、の「現金及び預金」の 300 万円と一致しています。の「現金及び預金」は、現 在会社にある現金の額を表しますから、常に oco の一番下と一致します。 間接法の oco は、との数字から逆算して現金の動きを求めるものでした。の税 引前当期純利益は「 0 」です。この「 0 」が間接法 Oco の一番上とつながっています。今回は礎 基 営業活動に関する現金の動きはありませんから、その「 0 」を下まで降ろして営業活動による 【法 計は「 0 」になり、直接法の営業活動による計と一致しています。 なお、前述したように、直接法 Oco と関接法で違いがあるのは営業だけです。なの 表 で、間接法の投資と財務は割愛しています。 務 財 章 第

10. 財務3表一体理解法

も 750 万円分が認識されるわけです。 この取引によって、直接法 O()n は全く動きません。買掛は現金の動きはありませんから、現 金の出入りを表す oco には全く変化がないのです。 さて、いよいよ間接法の出番です。一番上にはの税引前当期純利益の「マイナス 6 25 」が入りますが、この取引では現金は動いていません。ですから、営業活動による計 は、直接法 OGO と同じ「 125 」になっていなければなりません。 しかし、間接法の計算の起点となる税引前当期純利益は元々の「 125 」から「マイナ礎 基 ス 625 」に 750 万円下がっています。この 750 万円下がった税引前当期純利益を起点に 法 して、現金の動きがないことが表されていなければなりません。 なぜ、税引前当時純利益が 750 万円下がったのでしようか。それは、現金の動きがない 7 表 50 万円の仕入を計上したからです。つまり、買掛金が 750 万円計上されれば、その分だけ 務 足し戻しておかなければならないのです。 財 これが間接法の「仕入債務の増加」の「 750 」です。現金の動きがないのに税引前当章 第 期純利益を押し下げた分を足し戻したわけです。このことによって、間接法 oco の営業活動に よる計は「 125 」になり、直接法の営業活動による計の「 125 」と一致しま す。