0 マーケティングは 4 マーケティングと製品はちょっと違うという話をします。マーケティングのセオ ーでは「」で戦略を考えます。「プロダクト」「プロモーション」「プライス」 「プレイス」。マーケティングの観点で考えることは、「製品」よりずっと広いカテゴ ( 範疇 ) で思考したり、戦略を立てることです。 我々は、中国人でもアメリカ人でも、ものすごく範疇のことを意識する。 前に述べたメイド・イン・ジャパンというのは、これはプロダクトです。ビジネス では、マーケティングなら、プロダクトにプロモーションにプライスに、僕は実は本 え当に一番重要なのはプレイスだと思います。チャネルも含めて場所なんです。それを 考 を どこで売ってるんですかということが大事です。 程 過 この四つのキーワードの中の「プロダクト」では、メイド・イン・ジャパンという 長 成 の ) んです。 イメージとリンクしていて、これはもう間違いなくいし 国 中 と 日本企業が負けているのはほとんど他の 他の 3 を考えるとほとんど弱い 本 日 が理由です。なかでも何が一番弱いかというと「プレイス」。日本の国内よ、 ーバルマーケットにしたときです。日本の プレイスを世界にしたときですね。グロ ヾ 0
教育こそ重要なインフラ 日本が次のステージに行く本当のインフラというのは、教育なんだと思う。本当は ここが一番次のステージに行くための重要なインフラだと思う。 日本は、少なくとも今までの成長を支えたインフラとこれからのインフラは違う。 何で僕がそう思うかというと、前に説明した「プレイス」を広げようと思ったら、教 育を変えないとプレイスは広がらない。そのためのインフラが教育ということを国民 に理解してもらうというのは大変だと思う。教師を全部入れかえなきゃいけないで しよう。すごい大変。大変なコストがかかる。昔の高度成長を支えたインフラよりも コストかかかるかも知れない 何で日本の今の教育はだめになったかというと、日本の教育のよさが少ないからで もないし、日本の教育水準が下がったのではないし。つまり、まだ明治維新の教育の ビジョンと枠組みと変わってない。 ) しまだに「底上げ」を一所懸命やることに力を人 れている気がします。 底上げというのは、今中国に必要なんだよ。でも、日本ぐらいになったら、底上げ じゃない。日本ぐらいになると、やつばりそれこそもっと上に突出するような優秀な 1 0 8
マーケティングのプレイスというのは、ほとんどこの日本列島に限っての話です。こ こにあまりにも特化している。日本列島で特殊にうまくいったモデルしか知らない、 対応策を持っていない企業が多い 理由は、今まで指摘してきたように、それは日本人が相対的に外に出ないから。あ るいは人間を外から人れないから。つまり、そういうふうに異なる視線を知らないか 日本から来た人がティッシュの話で違和感を感じる。でも、それは日本人の文化で もなく QZ< でもない言だって異なる習置に出会うとそういうことになる。どうし ても人間って、どんなに勉強しても思い込みが発生する。知ってることしか、知らな いカら だから日本でも、例えばシスメックスとか、最初からグロ ーバルマーケットを相手 にしたような企業があるでしよう。うまくいってるようなところね。まあ、そういう 意味じやニトリもそうかもしれないし、ユニクロもそうかもしれないし。ュニクロは 一回失敗してもう一回やり直して、プレイスを違った考え方をしたと思うし、プロ モーションも考え直したと思う。 1 0 0
中国人がよく例えているのは、試験、テストをうけるときは一番難しい問題は最後 に残すことです。それができない場合はできないでいいと。ほら、試験のテストは、 難しい問題、わかんないと思ったら、ほっとくんですよ。ここでの意味は、どうせ、 みんな解けない。でも、自分が解ける解けないではなくて、それに取り掛かると時間 をロスしちゃ一つから、とりあえずとれるものは、。、 ホイント稼げるものはやって、時間 切れになった場合は一番難しい問題はやらなくていい。時間があった場合はやってみ る。それと一緒です。 今の中国の市場へのスタンスが解ったら、日本のマネジメントやビジネスマンは考 え方を変えると思う。全くそうなのです。中国人は日本で売りたくないんじゃない 厳しいから、後でいいよ。売れるなら売ってみるけど、売れないなら別にほかの「プ レイス」に先に売ろ一つと。 日本の消費者の要求は厳しすきる ークオリティ」なり「オー ーサプライ」なり「オーバー何とか」になれ ば、こんな市場は儲からない つまり、日本に合わせてつくっても、ほかでそれは必
0 はイエスかノーか、簡単に答えてくると思った。ところが、「みんながイエスだと思 う」と。あなたに聞いているんです。「みんなのことを代弁しなくていいから。一個 人一個人の社員の本音を聞いて私は経営判断したいから、みんなのことをあなたが ど一つしてみんながそう思うと思ったの」と一一っと、追い詰 代って答えることはない めたことになって険悪になっちゃう。そのうち日本の社員はシュンとなっちゃ一つ。自 分がどう思うのか詰めたところでは意外に考えていない 変建前と美学 も で 日本人の美学があるから、日本人がきれいごとを一「ロうのか、それとも見栄をはらな 国 の こ きゃいけないときだからそうするのかわからないけど。中国人でもメンツのことはす ど ごく気にする。そのメンツというのが日本人にとってのきれいごとだとすると、あま 原 りにも日常的に本音がわからなくなる。 理 原 や それを建前と本音と言い換えるとわかりやすくなるけど、本音と建前のほうがまだ 質 本 弁証法的かもしれない。日本人だろうがだれだろうがどこの国でも同じで、本音と建 前が混在しているかもしれないし、人によっても違うのだろうけど。 1 3 3