スキャンダル - みる会図書館


検索対象: キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている
9件見つかりました。

1. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

政治は、一寸先が闇の世界。生き馬の目を抜くような世界で、政治家が腹心として信頼 できるのは議員秘書しかいません。 スキャンダルが発生したとき、「私は存じません。秘書に任せておりましたーといった セリフを政治家が吐くのを聞かれたことがある人は多いでしよう。 そして議員秘書は肉親でないにもかかわらず「私がやりました」と潔くドロをかぶろう とします。 一般企業では、上司のドロを自分からかぶろうとする人はまずいないでしよう。 ところが、議員秘書はあらゆる場面でドロをかぶります。 世間を騒がすようなスキャンダルは別にしても、小さいドロは毎日のようにかぶってい 責任をかぶることは 究極の処世術であり、出世術である ものすごいチャンスであるかもしれない 187

2. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

はないでしよう。新聞に名前が出るような政治家にしても、知られているのは行動のごく 一部。ほとんどの部分はべ 1 ルに包まれていますし、そもそも興味がないという人も多い かもしれません。 ドラマや小説のワンシーンで見かけるような、高級料亭で美味しいものを食べながら密 談をしているといったイメ 1 ジがおばろげに浮かぶくらいのものでしよ、つか そして、議員秘書の仕事となると、政治家以上によくわからないかもしれません。 私はかって、いわゆる年体制下の自民党で国会議員秘書をしていました。 そんな経歴を新しく知り合った方々に話すと、「議員秘書って、いろいろとたいへんだ ったでしよう」と言われます。 政治家がスキャンダルを引き起こしたときに放つ「私は存じません。すべて秘書に任せ ておりました」といったセリフを思い起こし、そんなふうに思われるようです。 国会議員は、終身雇用ではありません。 数年に一度、選挙の洗礼を受けることになります。 国会議員にとって、何かスキャンダルが起きると、それは自らの落選を意味することに

3. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

4 責任を一手に引き受けることを 恐れない 議員秘書は、 責任の取り方を自然と身につける 政界にスキャンダラスな話題が出てくると、「それは秘書がやったことですーという報 道がされることがあります。 傍から見れば、面倒な事態を秘書に責任を負わせることによって回避しているように見 えてしまうかもしれません。 ところが、何かスキャンダルがあった場合、議員のドロはすべて秘書がかぶるというの は、永田町のルールであり不文律です。 これはなかなか一般社会では理解できないことかもしれません。 最近でも大物政治家の資金管理問題で、秘書が有罪になるケースがありました。 議員秘書が全員、いつでもドロをかぶるわけではありません。ましてやそれが、事件性

4. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

第 5 章「人たらし」とは人生究極のゴールである 者である可能性があります。また、その資質が評価されて周囲が上に持ち上げることも多 しでしよ、つ。 責任をかぶれなくて、文句を言っている人ほど、役職には遠ざかってしまいます。 責任をかぶることは「究極の処世術であり、出世術」なのです。 仮に、会社を辞めたとしましよう。このご時世ですから、スキャンダルや不祥事がらみ で辞めたとなれば、転職へのハードルはますます高くなります。 ところが、責任をかぶれる人は社外にもたくさんのネットワ 1 クを築いているはすです。 事情を知っている経営者などからすれば、ぜひ自分のところに来てほしい人材です。 みなさんの前に理不尽なことが生じたら中身を吟味してください。それはものすごい チャンスであるかもしれないのです。 189

5. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

2 裏方に徹して、黒子に徹する 最大のミッションは議員の当選 みなさんは、選挙速報などで開票後に事務所に集まった人たちが全員で当選の万歳三唱 をしている光景を目にしたことがあるでしよう。議員と議員秘書は運命共同体です。 選挙は水もの、「当選確実と言われていても、政治の風向きが変われば何が起こるかわ からない」と言われています。私が選挙応援をしていた頃は、投票前の 3 日間が最も重要 だと言われていました。 投票率によっても数万の票が左右されます。「まずは投票に行き、そして清き一票を と呼びかけ、当選まであと一歩、二歩のところにいる状態であることを強く訴えれば、一 気に数千票が動く可能性もあります。 一方で、投票前の 3 日間に何かスキャンダルが露呈するとリカバ 丿ーができませんから、

6. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

第 1 章議員秘書こそ、「人たらし」のプロフェッショナルである ・大統領は任期まで続けるべきである : 、 6 0 ・これ以上不倫疑惑を追及するべきではない : 一 .0 0 「世界一の大国である米国大統領を追い詰めてどうするのか。国益を損なうのではないか。 スキャンダルの暴露話はもう十分だし、聞きたくない」 これが、当時の米国民の感情だったのだと思います。 このようなケースは少々極端な例かもしれませんが、一切を否認して認めなければまっ たく異なった結果になったかもしれません。 また、悪評が流れるたびにいちいちこまめに消そうとしているようでは、器量の小さい 人と思われてしまうかもしれません。 いちばんいいのは、気に留めずに平静を装うことです。 先ほども申し上げたとおり、議員秘書がドロをかぶることは至る場面で見られます。 議員秘書のポスは、当然ながら国会議員です。国会議員は試験でなれるものではなく、 必す選挙で当選しなければいけません。 国会議員と一蓮托生の存在であること、それが議員秘書なのです。

7. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

たとえ有力な支持者からのお願いであったとしても、そのような違法行為が露見したら、 議員の落選は自明の理ですし、そのようなダーティなスキャンダルが露呈した時点で辞職 を余儀なくされると思います。世間は、違法行為を隠し通せるほど甘いものではないので す。 しかし、有力な支持者を無視できないのも事実。その人が議員を見限ったら選挙が危な くなるのも困ります。 もし、私が就職のあっせんや裏口入学を頼まれたら、素直に「わかりました」と答えま す。議員秘書としては支持者からあった要望に対しては「是」と答えるのが、議員のイメ ージを悪くしない唯一の答えだからです。 しかし、ここで重要なのはリスクの大きさです。 たとえば、裏口入学を実行し、その結果、得られる支持者からの支援と、裏口入学が露 見したときのリスク、どちらが大きいでしよ、つか それは考えるまでもありません。 私なら裏口入学を依頼されたとしても、違法行為に及ぶことはしません。「わかりました」 とだけ伝えておいて、ほっとくでしよう。 結果的に合格できなくても問題はありません。

8. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

思います 記者団が質問を投げかけたときに「私は寝てないんだ」という発言をしてしまった社長 の映像は、繰り返しテレビで放映され、「無責任な経営体質」を象徴する場面となり、多 くの消費者の反発を買いました。 しかし、あの場面を知る人物に話を聞くと、記者会見が長時間に及んだため、会社側が いったん会見を打ち切ったにもかかわらす、記者団が社長を強引に追いかけ回した結果「つ 、出てしまったひと言」だったのです。 政治家のスキャンダルでは、ビル・クリントン大統領 ( 当時 ) のモニカ・ルインスキー さんとの不適切事件が好例でしよう。 政府の特別検察官が大統領の偽証疑惑に乗り出し、刑事事件にまで発展しました。大統 領はテレビ演説で国民に「不適切な関係」を認めました。 この件について、当時の米国 0 co にたいへん興味深い調査データが残っています。 △大統領のテレビ演説をどう考えているか▽※複数回答有り 0 0 っ 0 0 ・大統領は辞職するべきである :

9. キーパーソンを味方につける技術 : 議員秘書だけが知っている

第 1 章議員秘書こそ、「人たらし」のプロフェッショナルである があるものならなおさらでしよう。しかし、大方の議員秘書は、ドロをかぶる責任の取り 方を身につけているものです。 議員秘書に限らず、一般的に責任を取らされるとき、周囲はどのように思うものでしょ うか。賛否を含めていろいろな声が聞こえてきそうです。 一般のビジネスパーソンであれば、周囲の目や悪評を気にしてしまうでしよう。 もちろん、議員秘書も自らの評判や評価は気にするものです。しかしその責任に大義が あるなら、議員秘書は責任を一手に引き受けることを恐れません。悪評も気にしません。 自分の評価は、他人がするものです。それを気にしたところで、何かを変えられるもの ではありません。だから気にしません。 もし、みなさんが同じような局面に立ったとしても妙な言い訳や弁解はせず、すべてを 黙認してしまうことで事態を改善できる場合があります。 企業の不祥事や政治家のスキャンダルのときの対応を見れば、効果的な対処の仕方は一 目瞭然ではないでしようか たとえば、かって発生した某食品企業の食中毒事件は記憶に新しいところではないかと