5 ー 2 球面調和関数 95 40- , 日 , 十 2 ) 中心ポテンシャルの場合 , る . 球座標の原点 7- = 0 は , 沢 0- ) は % = 0 で 点 , 仇のと点 0- , 日罅 + ) は同一の点なので , 波動関数は 1 つの点で ない . したがって , 日 = 0 と応で″ ( 乙日 , の , Ø( のは有限である必要があ z 軸方向は物理的に特別に意味のある方向では ( 5. 16 ) はただ 1 つの値をもっという 1 価性の条件から次の条件が導かれる . 日罅が不定で , 特異点である . 訳 0- ル = 0 このために ( 5. 17 ) という境界条件を満たす必要がある ( 本章の演習問題 2 参照 ). ( 5.14 ) 式の積分がだ→で収束するためには , 尸沢 ( 2 →。 ( 1 ケ ) , した がって , ) は条件 % →で R ( わ→。 ( 1 ケ ( 5. 18 ) を満たす必要がある . 00 つはよりも速く 0 に近づくことを意味する . 5 ー 2 球面調和関数 固有値方程式 ( 5.9 ) の解日 , のを球面調和関数という . 形の球面調和関数 襯 ( 〃 , の = Ø氤の広 ( の を求めようにの節では簡単のために〃を襯と記す ). ( 5.13 ) 式の解の ( のに対する微分方程式 ( 5.13 ) 卍の ー襯 2 の の境界条件 ( 5. 16 ) を満たす 1 価で規格化された解は こでは変数分離 広 ( の = 1 2 応 ( 襯 = 0 , 士 1 , 士 2 , であることが容易にわかる . 規格化定数 1 / V ツは規格化条件 ( 5. 19 ) ( 5.20 ) ( 5.21 ) ( 5. 22 )
5 ー 2 球面調和関数 97 規格化条件を満たす ( 5.12 ) 式の解は したがって , Ølm( の = ・ PPI(cos の ( 5.29 ) である . このように ' して , 球面調和関数 Y 篇 ( 仇の = 4 鼠 / + I) ! ( 襯 = 0 , 士 1 , 士 2 , ・ ( 5.30 ) が得られた . ( ー 1 ) ( " + 衂 ) / 2 という因子の意味は第 7 章で明らかになる ( 第 7 章の演習問題 10 参照 ). 球面調和関数 ) 篇 ( 仇のは正規直交条件 sin0d0 ( 仇の ) 篇 ( 日 , の = öö に従う . また球面調和関数 ) ( 仇のは正規直交完全系を作るので , 波動関 数″け , 仇のは 召以 cos のび 2 兀 ( 5. 31 ) R 氤わ ) ( 仇の と展開可能で , 展開係数氤わは RIm(r) = / sin / = 0 , 1 , 2 の球面調和関数 ) 篇 ( 日 , のを示す . ( 5. 32 ) ~ = 0 2 ( 5. 33 ) である . 1 4 一十 0 , 0 3 3 Sin 日 e 士 , 0 COS ( 5. 34 ) 8 応 4 15 32 5 16 15 8 2 土 2 ~ Y Sin oe Sin 日 COS 十 2 , 土 1 2 , 土 2 ( 3 cos2 一 1 ) 2 , 0
226 10 散乱 雑である . そこで , 波束が原点付近に到達しない / < 0 では以の = 0 とし て , 入射波として平面波を使い , ( 9.86 ) 式を適用するのである . 10 ー 3 部分波展開と位相のずれ 照 ). 波動関数″ 0- , のは角に依存しないので , ″ , のはルジャンドル 中心ポテンシャルの場合の波動関数は球面調和関数で展開できる ( 5 ー 2 節参 多項式 Pl(cos の 0 ( ので , ″ 0- , の = RI(r)PI(cos の ( 10. 37 ) と展開できる . ん 0- ) を軌道量子数 / の部分波 (partial wave) という . レ ( わ = 0 の領域ではん 0- ) はカ ( ん - ) と〃 l( 耘 ) の 1 次結合で表わされる ( 5 ー 6 節参照 ). そこで % →でレ ( わが十分に速く 0 に近づけば , R 命 - ) のだ→ での漸近形は ん 0- ) = な。 s カ ( ん - ト sin のん - ) ] 1 AI sin ん - 一 - ー十の 2 1 ( 10. 38 ) と表わせる . ある . 、ア こで ( 5. 88 ) 式を使った . のは実数の定数 , は複素定数で ポテンシャルレ 0- ) = 0 の場合のん 0- ) は原点で正則なカ ( 耘 ) なので , ん ( わの→での漸近形は RI(r) = カ ( ん・ ) ー→ ( 10. 39 ) →々 である . ( 10.38 ) と ( 10.39 ) 式を比べると , 実数はポテンシャルによる軌 道量子数 / の部分波の位相のすれ ( phase shift) を表わすことがわかる . 図 1 Æsin ん - ー 10 ー 6 を見ると , のの符号は の > 0 < 0 であることがわかる . 入射平面波 e ・ = e ikr cos 0 引力 [ レ ( わ < 0 ] の場合 斥カ [ レ ( わ > 0 ] の場合 を ( 5.94 ) 式を使ってルジャンドル展開し , ( 10.40 )
5 ん 2 = ん十えう十のを Sin ー 3 軌道角運動量演算子 99 ( 5.39 ) sin 〃 DO sin20 Dp が導かれる . ( 5.9 ) 式と ( 5.39 ) 式を比べると , ( 5.9 ) 式は軌道角運動量の大きさの 2 乗 〃に対する固有値方程式 ん 2 ) 篇 . = / ( / 十 1 ) が ) 篇 . ( 5.40 ) であり , ) 需 . は固有値 / ( / + 1) が ( / = 0 , 1 , 2 , ・・・ ) に属する固有関数であるこ とがわかる . また しのの = カ〃れの襯 . ( の 27 なので , Ylm は角運動量の 2 成分の固有値カの固有関数 , ( 〃 = 0 , 士 1 , 士 2 , ・・・ ) んう砌 = カ襯こ務 ( 5. 41 ) ( 5. 42 ) であることがわかる . このようにして , 球面調和関数 ) . ( , のはの 2 と庄の同時固有関数で , 固有値は / ( / + 1 ) がとわ , ただし / = 0 , 1 , 2 , ・ ( 5. 43a ) ( 5. 43b ) であることがわかった . / を軌道量子数 ( あるいは方位量子数 ) , を磁気 量子数という . 〃と乙の同時固有関数は ( 5.43 ) 式の / との値をもっ球 面調和関数砌以外には存在しないことを第 7 章に示す ( 第 7 章の演習問題 物理量を測定するときに得られる測定値は物理量演算子の固有値に限られ るので ( 6 ー 2 節参照 ) , 軌道角運動量の z 成分しの測定値はカの整数倍に限 られることがわかった . 〃の固有値 / ( / + I) がの平方根 / ( / + 1 ) 力が固有状態の軌道角運動量の 大きさであると古典力学との類推で考えられる . しかし / > 0 の場合 , この 値はん ~ の固有値の最大値 / カよりも大きい . 7 ー 5 節で示すように , この事 10 ) .
259 94 ア行 アインシュタイン 5 アハラノフ - ポーム効果 昇降ーー 生成ーーー 索 213 引 〕基ノこ、ポテンシャノレ 力行 位相速度 位相のずれ 位置演算子 1 次演算子 1 次独立 35 227 37 127 126 井戸型ポテンシャル 47 階段型ポテンシャル 角運動量 143 角運動量の合成 163 角振動数 34 確率振幅 12 , 136 確率の流れの密度 66 , 138 確率の保存 126 67 3 次元の 無限に深い 108 44 確率密度 ガーマー 11 , 66 , 138 12 EPR のパラドックス 242 運動量演算子 34 永年方程式 200 江崎玲於奈 76 , 89 工ノレミ 工ノレミ 工ノレミ 演算子 位置ーー 運動量 軌道角運動量 工ノレミ 消滅 エネルギー準位 127 37 34 , 119 ート多項式 ート共役 ート演算子 16 124 124 59 98 124 完全系 28 完全性条件 130 規格化条件 28 , 38 , 39 球調和関数 114 球座標 91 軌道量子数 99 軌道確率密度 107 軌道角運動量演算子 基底状態 17 , 46 基底 128 期待値 122 基準振動 27 98 34 球ノイマン関数 159 , 169 136 , 234 スピン角運動量 136 , 234 / 、ミノレトン 両立する 145 37 132 球ハンケル関数 球べッセル関数 球面調和関数 行列力学 42 偶然縮退 105 クレー ッヒーベニ 109 110 109 95 ・ポテンシャノレ
170 から , ( ⅲ ) ( ⅳ ) を示し ( ⅱ ) ( メー以 2 ー 1 27 ! 能 ~ ~ 士おゆ dz ~ 刊 + 1 手カ e 土 i(l 刺 + 1 ル ( 1 ー Z2 ) 0 + 1 ) / 2 d [ 刊 + 1 は一 1 ) e ん + ( 1 ーメ ) 衂 / 2 ( - ー 1 ) ( 襯刊 l) / 2 ( 7.90 ) 式の Cim との比較で ( 5.30 ) 式の という因子を導け . / 角運動量 ん + 国″ ( の e 團 = 0 2 ( 2 ワ ! ) 2 2 [ 十 1 sin 日 d = 丘 ( 日 , のに対する次の式の符号以外の部分を導け . sinlOeilP 4 27 ! ) 2 積分公式 ( 1) と ( 5.26 ) 式を使って , 次の関係を示せ . 2 2 / 十 1 ( 複号同順 ) (v) 〃と乙の同時固有関数は球面調和関数以外には存在しないことを示 せ .
227 (a) 0 0 10 ー 3 部分波展開と位相のずれ 、、お 0 な > 0 0 ( 月 い月 = 0 の場合 60 / ん < 0 / 図 10 ー 6 位相のずれ矼 ( a ) 引力の場合 , レ ( わ = 0 の場合 ( 破線 ) に比べて , 波動関数は引き込まれる ( > 0 ) , (b) 斥力の場合は押し出される ( öl< 0 ). ) の漸近形 ( 5.88 ) を使うと , = ( 2 / + 1 ) ( ) cos の 1 ( 2 / + 1 ) cos のい ikr COS 日 2 ~ ー→ 2 ん厚 0 ( 10. 41 ) と変形できる . (/'(r,t)=u(r)e ー / のプ に注意すると , の・々に比例する項は 入射平面波を入射球面波の重ね合せとして表わしたもので , e ・々第 - に比例す る項は素通りして行った平面波を射出球面波の重ね合せとして表わしたもの であることがわかる . 7- →での入射球面波はポテンシャルレ ( のの影響 を受けない . したがって , ポテンシャルレ 0- ) が存在する場合の波動関数 だ→での散乱波は ( 10. 42 ) 式と ( 10. (1) 式の差 こ = ( 2 / 十 1 ) / 髦浦・ い . この事実から ~ は次のようになる . の入射球面波の部分は , ( 10.41 ) 式の入射球面波の部分と一致せねばならな に→ c 。んだに 0 ん / ー髦→鴫 ( cos のに e 1 ( 10.37 ) のん 0- ) に漸近形 ( 10.38 ) を代入した ( 10.42 ) ー / ん r ( 10.43 )
3 ー 4 調和振動子 ことを注意しておく ). 固有関数が 1 つしか存在しないので , ( ェ ) = 0 か ″は ) = 0 である . すなわち , 固有関数はェの偶関数か奇関数 である . ( 3. 4 の式を と表わすこともできる . = 1 または c = ( 3.4 の ( 3.41 ) 定数 c を波動関数″は ) のパリティ ( parity ) あるいは波動関数″は ) に対 応する状態のパリティという . c = 1 の場合にはは ) は偶関数なので , パ リティは偶 (even) だという . c = -1 の場合には″は ) は奇関数なので , パ リティは奇 (odd) だという . ある演算子のいくっかの異なる固有関数が 1 つの固有値をもっ場 , 固有値は縮退しているという . 〃個朝と 2 ) の固有関数が 1 つの固有値をも つ場合 , この固有値は〃重に縮退しているという . あるエネルギー固有値 E が縮退している場合にも , ( 3.38 ) , ( 3.39 ) 式を使 って , 固有関数が決まったパリティをもつようにできる . しかし , 図 3 ー 8 か らもわかるように , 1 次元問題では束縛状態は節の数で指定され , 節の数の 異なる束縛状態のエネルギー固有値は等しくない . したがって , 1 次元問題 の束縛状態はすべて縮退していない . 位置エネルギーレは ) がェの偶関数でなければ , 波動関数は決まったパ リティをもたない . 3-4 調和振動子 調和振動子水は高い所から低い所に流れる . 古典力学では , 安定なつり 合い点は位置エネルギーレ ( ェ ) の極小値に対応する . したがって , = 〃が 質点 ( 質量襯 ) の安定なつり合い点だとすると , ルギーは は ) レ ( の + プ襯の ' は この点の近傍での位置エネ ーの 2 ( 3. 42 )
目次 第 3 章演習問題 61 4 1 次元問題 2 ーー反射と透過・ X11 4 4 4 4-3 4 4 4 ー 4 デルタ関数 78 トンネル効果 71 ー 2 階段型ポテンシャルによる反射と透過 ー 1 1 次元の自由運動 65 67 ー 5 連続固有値の固有関数のデルタ関数規格化 ー 6 周期的境界条件と状態密度 84 第 4 章演習問題 86 ー 7 3 次元の自由粒子 85 80 5 中心ポテンシャルの中の電子 球座標での 3 次元問題 5 5 5 5 6 物理量と期待値 ー 5 交換関係リ。 ー 4 関数空間と物理量の行列表現 6 ー 3 工ルミート演算子 124 ー 2 物理量と期待値 ー 1 物理量と演算子 119 6 6 6 6 6 第 6 章演習問題リ 9 136 6-7 プラとケット ー 6 振動量子の生成消滅演算子 5-1 球座標でのシュレーディンガー方程式 91 ー 2 球面調和関数 95 ー 3 軌道角運動量演算子 98 ー 4 動径方向の波動方程式 5 巧水素原子 5 ー 6 3 次元の井戸型ポテンシャル ワ磁場の中の電子 ( 1 ) 第 5 章演習問題 114 100 102 108 126 ・ 91 ・ 1 19
9 ー 3 時間に依存しない摂動 等式 は摂動論が適用できる必要条件である . 197 ( 9.33 ) ( 9.32 ) 式の右辺の和では , C 霧 = 0 として襯半〃とした . その理由は波動 関数 ( ミ用の規格化条件 = 1 十ス ( C * 十 C ) 十 0 ( ス 2 ) ( 9.34 ) である . この条件が任意の値のスに対して成り立っために , スの係数が 0 C 十 C * ( 9. 35 ) という条件が導かれる . この条件から Re C9n) = 0 が導かれるが , すぐに示 すように lm (%) は不定なので , lm C%z) = 0 とおける . すなわち , ( 9. 36 ) ( 9. 29b ) 式で〃 = 襯とおくと , の固有値 ESO) に対する摂動論での 2 次 もス→ 0 で島 0 ) ( のになるなの固有関数なので lmc は不定なのである . である . ″ ,. ( ミス ) がの固有関数ならば , 〃を実数とすると。ス ( ど , ス ) の補正項 ES2), E}i2) = 〃羸 C9k) = 〃々々れ ( 9. 37 ) 々半〃、 0 ) ー第ん、 ( 0 ) が得られる . スの 2 次の項までをまとめて , ス = 1 とおくと , 行の固有値 En の近似値 En E}P) 十〃十 ( 9. 38 ) が得られる . ( 9.38 ) 式から , 〃 0 の基底状態の固有値房のへの摂動論の 2 次 の補正項 E { 2 ) は正ではないこと , Ef2)$0, がわかる . 例題 9 ー 1 ( 一様な電場の中の 1 次元調和振動子 ) ェ方向を向いた一様な 電場 E の中に , ェ軸に沿って単振動する電荷ク , 質量襯の 1 次元調和振動 子がある . この振動子のハミルトン演算子〃 = 〃 0 十 ' ,