ノクテリア 彼はまた「細菌」という言葉を、真正細菌類と古細菌の両方を含むが真核生る古れもろそ > わ細れ初いもにを あ、け最だれ一な古ら、がる物あ加 るそヴすリめは 物を含まないものとして使う。したがって彼にとって、細菌は「グレード くいるはなてテ一認 列怕てなら なづいれにつンュが配 8 っ的か ( 分類階級 ) 」の名前であるのに対して、ネオミューラは一つのクレード ( 分で基ていアかラ一とと基か性い 8 すにじ用リが大レ ) こ塩 o っ無な。 学信をテ身的グるの見。は 8 岐群 ) である。真核生物が属するクレードは、単純に生物である。なぜなら、 < 態と < ク自史の 8 き < 。にい z 形る z パア歴っで z 区実な確″ それは古細菌も真核生物も含んでいるからである。 胞あオリく 2 別 0 菌現い明 の細でアテド ( う大た細、てか 核び群男ロンるつ c にれ古がしる Q 血 カヴァリエⅡスミスは、ネオミューラが八億五〇〇〇万年前にようやく出 、よ妹プコあ、ゞ , らルる示す お姉ンアトで ℃得コいは味 現したと信じており、それは私たちがあえて考えてきた年代よりもずっと新糘質のコフミ剛菌 6 ら枝て数意へ ~ 性物トル 、カ細細カ側し種を右 しい彼は、古細菌が細菌の内部で好熱性への適応として、その独特な生化流専的生ミアらた古古朝泉た唆。何 合の学核しはなっ ノ「熱し示いがカ 学的特徴を進化させたと考えている。好熱性 (the 「 mophily) はギリシャ語動だい。岐をな種佐 細との菌も、 。も参 しにこはい真 古ほ種細ど近うのをち菌て期るのお写 紀紀 スア 代代代生一ンジ紀紀紀紀ビリ 生生生原原原 ~ ジオ紀ラ紀ム紀ンルドプ 新中古新中古一オレ亜ュ畳ル炭ホルルン 一 = = = = = 一ネパ白ジ三ペ石デシオカ PP E K J T P C D 0 PZ CZ MZ 合流すみのもの コル古細菌類 ( コル古細菌門 Ko 「 a 「 chaeotes ) ( ハロバクテサウム、メタノサルシナ、メタノコックスなど ( ューリ古細菌門 Eu 「 ya 「 chaeotes ) スルフォロプス、テスルフロコックスなど ( クレン古細菌門 C 「 ena 「 chaeotes) 前 年 古細菌が合流 NP MP 0

まったく繊毛ではないにもかかわらず、実際に基底小体をもっているように見えるのである。それぞ れのスピロへータが携えるプラケットはその基部に、ビタミン錠剤にかなりよく似た形の基底小体を 一つもっている。ただし : : : そう、ミクソトリカの独特のやり方を学んでしまった今となっては、こ れらの「基底小体」が実際には何であるとあなたは推理するだろう。そうなのだ ! これらもまた細菌 なのである。まったく異なった種類の細菌、スピロへータ型ではなく、卵形の桿菌なのである。 体壁の大きな領域にわたって、プラケット、スピロへータ、および基部細菌のあいだに一対一の関 係が存在する。それぞれのプラケットはそれにとりついた一つのスピロへータと、一つの基部細菌を もっている。これを見ると、サザーランドが「繊毛」を見た理由が容易に理解できる。 彼女は当然のように、繊毛のあるところには基底小体が見つかるだろうと予測した。 : そして、実際に調べたところ、見よ、そこに「基底小体」があったではないか。「繊 毛」と「基底小体」の両方がヒッチハイクしている細菌であることなど、彼女が知る可 能性はほとんどなかった。ミクソトリカがもっている唯一の本当の波動毛である四本の ペんもう 「鞭毛」についても、体の推進にはまったく用いられず、何千人ものスピロへータの 「ガレー船奴隷」によって推進される船の方向を操る舵として使われているように思わ プれる。ついでながら、そうだと言いたいところだが、このイメージ豊かな言い回しは私 のものではない。それは・・タムがつくった表現で、彼は、ミクソトリカについて 確 のクリーヴランドとグリムストーンの研究の後で、それ以外のシロアリの腸内にすむ原 不 生動物も同じトリックを使っていることを発見したのだが、こちらのガレー船奴隷は、 ヴ スピロへータではなく、鞭毛をもっふつうの細菌である。 テ ン さて、ミクソトリカに含まれる別の細菌、基底小体のように見える桿菌については、 LO ミクソトリカの体表における桿菌 (b) 、 プラケット ( b 「 ) 、およびスピロへータ ( s ) の配置 Cleveland and Grimstone[49] より

3 1 8 ランテヴ この巡礼が始まったとき、私たちのタイムマシンは最低速で離陸し、何万年とい 定てタし在えとのてはミ知菌 暫しス。存とこりれとラ未球 の表セたはたるならこク、ウ う単位の時間を意識していた。加速してカンプリア紀にまでさかのぼり、道すがら つをンき拠 ( あかめの 2 在コて証るがて認こ 動物の巡礼者たちを拾っていくあいだに、私たちは、何百万年、さらには何億年に ーレ 現、れるあ一 四色 はりさすこヴっ的 対応できるようにギア・チェンジをしてきた。しかしカンプリア紀は驚くほど最近 端たな持テに般な 0 、先あみ支内ン係一は でのにとをのラ関、で である。この地球上の生物の履歴の圧倒的に大きな部分は、原核生物以外の何もの 枝群いれ類の的はう の妹しこ数生群そわ でもなかった。私たち動物は、最近になっての付け足しである。カンタベリーに向参れ姉等 多発類は ラスト・ストレッチ をぞのにで・と統分て。 〉れ物のの正っ系たいる かう最後の追い込みのために、わがタイムマシンは、耐えられないほど本書が冗漫 ラ 語そ生るい填も 、いつま 物のいな力は用にま菌 になることを避けるために超高速運転に人らなければならなし。 : まとんど乱暴なと のるりてた根はでに係召腸ス あ残しも、れ部こ関当大 . プ菌 言えるほどの大急ぎで、今や真核生物と古細菌を含めるようになった私たち巡礼者彎てはろもはそ内このに レ熱 し菌下群性、の。互ア ナ示細を外能で類る相リロ、好 は、私が最後のランデヴー ( 真正細菌とのランデヴー ) と想定するところに向か げを正根る可の菌す、テり 置真らなのも細在がク回体 って、スピードを上げてさかのぼる。しかし、それは二つ以上のものかもしれず、 図位、かかつる正存るバ計 . 旧緑 す真があノ時葉 ある真正細菌と私たちは、他の真正細菌よりも類縁が近いということがあるのかも哈リ根ュうと。致はアら E の カツの統らも , る一でシから 菌い当伝はが。す不の、上 o か / しれない。左ページの系統樹に根を描いていない理由は、そのような不確実さのゆ細な本 よい印味のもに 物 正のなる 3 しな x 意解るく真ア植ね えである。細菌は、すでに見たように、また〈タクの物語〉で認めるように、最高真根的い一かしはを見いと写ジの 真正細菌

3 1 4 ランデヴー ランデヴー地点で起こったことについての不確かさの後で、そして実際には、この恥部を覆うイ チジクの葉っぱの背後に、どれほどのランデヴーが隠されているかについての不確かさの後で、ほと んどの人の意見が一致しているランデヴーに戻ってくるのはちょっとした救いである。すべての真核 生物 ( 少なくともその核の遺伝子 ) の巡礼者たちは、次に古細菌 (archaeans—かっては archae- あるいはのいずれであろう bacteria と呼ばれた ) の合流を迎える。それがランデヴー、 9 、 0 、 とも、言った者勝ちである ( あるいはむしろ、この二、三年の研究しだいである ) 。しかし、原核生 物、あるいは一部の人々がまだ使っている呼び方では、細菌類は、二種類の非常に異なったもの、真 正細菌類と古細菌類からなっている。そして支配的な意見によれば、古細菌は真正細菌類に対するよ りも私たちに近い親戚であり、それこそが、二つのランデヴーをこのような順序に置いた理由である。 しかし、〈歴史的大ランデヴー〉という変わった状況のもとでは、私たちの細胞の一部は真正細菌類 に近く、核が古細菌類に近いのだということを覚えておかなければならない。 オックスフォード大学の同僚トム・カヴァリエⅡスミスがもっ生命の初期進化の見方は、微生物の 多様性についての彼の該博な知識に満ちあふれているのだが、その彼が、古細菌と真核生物の両方を 包括するが、真正細菌は排除するものとして、ネオミューラ (Neomura) という言葉をつくった。 古細菌

334 なりわい 生命の多様性は化学的なものである。私たちの仲間の巡礼たちによって営まれる生業は、化学という 領分における幅広い技能におよんでいる。そして、これまで見てきたように、化学的技能のすべての レバートリーを見せているのは、古細菌を含めた細菌類である。集団として見た細菌は、この地球上 における化学の達人である。私たち自身の細胞の化学反応でさえ、ほとんどは細菌の寄生労働者から の借り物であり、それは細菌ができることのほんの一部を表しているにすぎない。化学的には、私た ちとある種の細菌との類似性は、その細菌と別の細菌との類似性よりも大きい。少なくとも、化学者 として見るならば、もし細菌以外のすべての生物を消滅させてしまっても、生命の多様性の大きな部 分は残されていることになるだろう。 この物語の語り手として私が選んだ特別な細菌である好熱菌、テルムス・アクアティクス ( e ミま。ミミ ) は、分子生物学者から愛情を込めてタク (Taq) と呼ばれている。他の細菌は、 異なる特別な理由から、ここでは適さない テルムス・アクアティクスはその名前が示唆するように、 好んで温泉にすむ。それも非常に熱い湯である。ランデヴーで見たように、古細菌の多くは、好執 菌か超好熱菌であるが、この生活様式は古細菌だけの専売特許ではない。好熱菌や超好熱菌というのの下思 でと圧を は、分類学的な区分ではなく、むしろ『カンタベリー物語』に出てくる教区司祭、粉屋、医学博士に度こ高と 温きがこ 似た、職種あるいは身分のようなものである。彼らは他の誰もが生きていけないような場所で生きてのべ水る 上く、す 以驚は騰 いる。ニュージーランドのロトルア、米国のイエローストーン公園、あるいは中央海嶺の火山噴出孔点はれ沸 沸のすで のやけどするほどの熱泉のなかで生きているのである。テルムスは真正細菌の超好熱菌なのである。なると温い 常れる高ほ 彼らは沸騰寸前の熱湯のなかで、ほとんど何の間題もなく繁栄することができる。ただし、もう少し正さえとて 、だ思っし しいにもこ 穏やかな七〇前後のほうをより好みはするが。これで世界記録保持者というわけではけっしてないも見うは起 通常の水の沸点をゆうに超えた一一五℃まで繁栄することができる海生古細菌が存在するのである。

3 1 0 魅力的で、本当に謎めいている。 、カなる生化学的トリ かって自由生活をしていた細菌を私たちの生命のなかに取り込んだのは、 ) ゝ ックなのだろう。現在でも実演されているこのトリック、それなくしては生命がただちに停止して しまうようなトリックとは何なのだろう。最も重要な二つは光合成と酸化的代謝である。光合成は、 太陽の力を利用して有機化合物を合成し、その副産物として大気に酸素を供給する。酸化的代謝は 酸素 ( 究極的には植物に由来する ) を使って有機化合物をゆっくりと燃焼させ、もともと太陽から きたエネルギーを移転させる。こうした化学的技術は、〈歴史的大ランデヴー〉以前に、 ( 異なった ) 細菌によって開発されていた。そしてある意味で、今でも細菌しかそれはできないのだ。変化した のは、彼らが今や、その生化学的な技巧を、真核細胞と呼ばれる特定の目的のためにつくられたエ 場のなかで実践しているということだけである らんそう 光合成細菌はかって藍藻と呼ばれていたが、これはひどい呼び名である。なぜなら、その大部分 は藍色ではないし、どれも藻類ではないからである。大部分は緑色で、緑色細菌と呼んだほうがよ いくらいだが、なかには赤み、黄色み、褐色み、黒みを帯びているものもある。たしかにいくつか のものは藍色をしてはいるのだが。「緑色」は時には光合成を表す言葉としても用いられ、その意 味でも、緑色細菌はよい名前である。彼らの学名はシアノバクテリアである。彼らは古細菌よりも むしろ本物の細菌であり、はっきりした単系統群であるように思われる。言い換えると、彼らのす べては ( そして他には一切いない ) 、シアノバクテリアに分類されてきた単一の祖先に由来するの である。 藻類やキャベッ、マツの木や草の緑色は、それらの細胞内にある葉緑体と呼ばれる小さな緑色の * 1 細菌類 ( 古細菌も含めて ) は、窒素 固定についても独占権をもっている ( 落雷と人間の産業化学者を別にす れは ) 。

309 歴史的大ランテヴー 合して、より大きな細胞をつくることであった。最近の再現の一つとしての〈ミクソトリカの物語〉 によって、どういう種類の事態が起きたのかを理解する心の準備はできている。 おそらく一一〇億年ほど前に、太古の単細胞生物、ある種の原Ⅱ原生動物が、細菌と奇妙な関係を もつようになった。つまり、ミクソトリカと細菌の関係によく似たものである。ミクソトリカの場 合と同じように、同じことが二度以上、異なる細菌とのあいだで起こり、これらの出来事の間隔は たぶん、億年単位であっただろう。私たちのあらゆる細胞は、個々のミクソトリカと同じように、 細菌に人り込まれていて、それらの細菌が宿主細胞との何世代にもわたる協力関係によって、細菌 起源であることがほとんど見えなくなるところまで変身をとげるようになったのである。ミクソト リカと同じよ一つに、、 しやそれ以上に、細菌が真核細胞の生活のなかにあまりにも緊密に巻き込まれ るようになったために、そもそも細菌が存在したことの発見が非常に大きな科学的勝利であった。 私は、共生に関する第一級の専門家であるサー・ディヴィッド・スミスが、一つの細胞内における かって異なった要素であったものが協力し合いながら一緒に暮らすことについて使った、「チェシ ャ猫の笑い」という比喩が好きだ。 細胞という生息環境のなかで、侵入した生物は徐々に自らの体の部品を失っていき、全体的な背景の ばくろ なかに溶け込んでいくことができ、かっての存在を曝露するものはいくつかの遺物たけになる。実際、 不思議の国のアリスがチェシャ猫に出会ったときのことが思い起こされる。アリスが猫を眺めている と、「それはきわめてゆっくりと、尾から始まって、にやっとした笑いを最後に、消えていきました。 その笑いは、残りの部分が消えてしまった後でさえ、しはらくは残っていました」。細胞内には、チェ シャ猫の笑いのようなものがたくさん存在する。その起源をたどろうとする者にとって、この笑いは

3 ] 3 歴史的大ランテヴー うに、分子遺伝学者にとっては幸運である。 リン・マーギュリスは、ミトコンドリアと葉緑体が共生細菌であるという考え方 ( 現在ではほと んど普遍的に認められている ) を推進するうえで大きな貢献をしたが、繊毛についても同じことを しようと試みている。〈ミクソトリカの物語〉で見たような、それを再現している可能性をもっ現 象に着想を得て、彼女は、繊毛をスピロへータ型の細菌にさかのぼらせる。残念ながら、ミクソト リカの類似例の美しさと説得力を考えれば残念ではあるが、繊毛 ( 波動毛 ) が共生細菌であるとい う証拠は、ミトコンドリアと葉緑体の場合にはマーギュリスに説得されたほとんどすべての人から、 説得力がないとみなされている。 〈歴史的大ランデヴー〉は前向きの歴史における真のランデヴーであるから、私たちの巡礼は、 これから先は、厳密にばらばらの巡礼とならざるをえない。真核細胞という協定に加わったそれぞ れの参加者の、別々の過去をはるかな昔のなかに姿を消すまで歴史をさかのぼって巡礼していかな ければならないか、思うにそれは、不必要に込み人った旅になってしまうだろう。葉緑体もミトコ ンドリアも、もう一つの原核生物のグループである古細菌類よりも、真正細菌類のほうに類縁性が ある。しかし私たちの細胞核の遺伝子は、わずかばかり古細菌のほうにより近い。そこで、私たち の過去をさかのぼる物語の次のランデヴーは古細菌とのものになる。

336 としても、基本的な化学的反応のレベルでは、生物の多様性の圧倒的大多数は微生物によるものであ り、そのうちのかなりの部分が細菌によるものであることに疑いの余地はない。生物多様性の物語は、 それがもつばら化学的な多様性であるかぎりでは、細菌によって語られるのが正しいのであり、それ がタクであってもまったくかまわないのである 伝統的には、それも無理からぬことだが、かってこの物語は大型動物、つまり私たちの視点から語 られていた。生物は動物界と植物界に分けられ、その違いはかなり明瞭であると思われた。菌類は、 よく知られているものの多くが特定の場所に根を下ろし、研究しようとしたときに歩き去ることがな いので、植物のうちに人れられた。一九世紀になるまで、私たちは細菌について何一つ知っていなか ったし、強力な顕微鏡を通して初めて細菌が見えたとき、人々はこれを世界像のどこに位置づけてよ いのかわからなかった。ある人はミニチュアの植物だと考え、別の人は、ミニチュアの動物だと考え らんそう た。さらにまた別の人々は、光を捉える細菌を ( 「藍藻」として ) 植物に人れ、残りは動物に人れた ほとんど同じことが「原生生物 (protist) 」 ( 細菌とは異なる単細胞真核生物で、細菌よりははるか に大きい ) でも行われた。緑色のものは原生植物、残りは原生動物とされた。原生動物のよく知られクムてよ物。 る一しに生 けチ遊析微し た例はアメーバで、かってはあらゆる生物の大祖先に近いものと考えられていた。これは、とんでも 続の浮分のて し彼にン O ない大まちがいで、なぜなら、細菌の「眼」を通して見ればヒトとほとんど区別がっかないからだ。 揮と辺ガ o 張 8 主 発一周ト こういったことはすべて、すべての生物が目に見える解剖学的特徴によって分類されていた時代のをタ海ツもた 才ンソョとし ことで、それで言えば、細菌は動物や植物に比べてはるかに多様性に乏しく、原始的な動物や植物とのエッシく見 機ヴガのな発 臨・ル < 少を 片づけられても、無理からぬことだった。分子が提供するはるかに豊かな情報を使って生物を分類しすクサ、種 なりわい えイ、るて新 たレはいつの 始め、微生物によってなされる幅広い化学的「生業」を検討し始めたとき、事態はまったく別のもの 4 となった。これから説明するのは、現在事態がどのように見られているかの概略である。

258 者たちが再発見するまでほとんど無視されていた。ついでながら、抗生物質 (antibiotic) という名 前がこびりついているのは、可哀相である。これらの薬剤は厳密に抗細菌性であり、抗生物質ではな く抗細菌剤と名づけられていれば、患者たちが医師にウイルス感染症に抗生物質を処方するよう要求 する ( 無効なだけでなく、逆効果をもたらすことさえある ) ことを止めるかもしれない。もう一つノ ーベル賞の受賞対象となった子嚢菌類はアカバンカビ ( ミ。き。 ra crassa) で、このカビを使って、 ビードルとテータムは「一遺伝子一酵素仮説」を提唱することになったのである。それから、パン、 酒、ワイン、ビールをつくる人間に友好的な酵母、そして膣炎のような不愉快な病気を引き起こす非 友好的なカンジダ菌がある。アミガサタケや珍味とされるトリュフも子嚢菌類である。トリュフは伝 アルファ 統的に雌プタの助けを借りて見つけられる。雌プタは、雄プタが分泌する性ホルモン、アンドエロ ステノールのように思えるにおいに強く引きつけられるのである。トリュフが存在を明かすにおいを つくりだす理由は明らかではないが、それが ( まだ究明されていない何らかの興味深い形で ) 私たち にトリュフを美味と感じさせるのかもしれない。 食用キノコの大部分および、食べられないことや毒があることで悪名高いキノコ類の大部分、たと えばマッタケ、マッシュルーム、アンズタケ、イグチダケ、シイタケ、ヒトヨタケ、テングタケ、ス たんしきん ッポンタケ、サルノコシカケ、ホコリタケは、どれも担子菌類である。担子菌類は、さび病や黒穂病 と呼ばれるような植物の病気を引き起こすことで経済的にも重要である。一部の子嚢菌類と担子菌類 は、グロムス菌類と呼ばれる特殊化したグループの菌類とともに、植物と共同して、植物の根毛に菌 根という構造を形成する。これはきわめて注目すべき話なので、ここで簡単に述べることにしよう。 じゅうもう 私たちの腸の絨毛や菌類の菌糸が、消化と吸収の表面積を増やすために非常に細くなっているこ とは見た。それとまったく同じように、植物も土のなかの水分と栄養分を吸収する表面積を増やすた