7 された。それは、暗号化と複号に使用する鍵を変える ことができる。七六年にウィットフィールド・ディフ これがなければインターネットは暗黒世界になる ルとアーチン・ヘルマンによって考案された公開鍵暗 号のことだ。これは、アルゴリズムの公開はもちろん 暗号技術 のこと、暗号化と複号に使用する鍵が違うので、片方 の鍵を公開することができる。 模円暗号化技術は、紀元前の昔から軍事用、外交用を中共通鍵暗号方式とは、暗号化に使う鍵と複号に使う 心として用いられてきた。暗号化の原理は暗号の基本鍵が同じ暗号方式のことである。暗号化・複号化のア 市 LO の 的なメカニズムである置換と換字を用いていた。コン ルゴリズムは公開し、鍵は公開していない。この方式 そ と ピュ 1 タが発達する以前の暗号は情報量の観点から構の一番の問題点は、送信者と受信者の両方が、誰にも 期 築されており、計算量の観点は入っていなかった。 時 分からないようにして、同じ鍵を知っておく必要があ る す 一九五〇年代以降の電子計算機の発展や計算理論のるという点だ。つまり、送信者と受信者が離れた場所 イ年進展を背景として、七〇年代に入って計算量を考慮に にいる場合には、お互いの通信に使用する鍵の秘密を レ 5 入れた暗号理論が構築さた。そして、七七年、守るために、配達、電話、あるいは他の伝送手段を利 場 0 が米国標準暗号となり、初めての商用標準暗号とな 0 用して鍵の情報を伝えなければならない。鍵を伝える 市 2 た。はアルゴリズムを公開したという点では画時に鍵を盗まれれば、暗号化されたメッセージはすべ 期的だったが、 理論的には、暗号化と複号に使用するて解読されてしまう。 鍵が同じの共通鍵記号であり、従来のものと変わらな 暗号技術は—が開発した「ー ( D a ( a かった。 Encryption Standard) が七七年に米国標準暗号とな 同じ時期に今までと違った観点の暗号化技術が発明 0 て以来、が八六年に開発した「」
最近は電話で対応する以外にインターネットを活用 コールセンター、ワンストップサービス、 する利用者も多くなってきており、インターネットで 履歴が分かるデータベース ハー側のナレッジ・マネジメ 直接やりとりをし、サー ントを活用して自動回答システムから回答を引き出し タ ( コンピ 1 タ・テレ たりする利用方法も可能となる。利用者からの電話を フォニ 1 ・インテグレ 1 ション ) 人間が受け、電話の内容をデータベースの情報に基づ いて回答し、その内容をデ 1 タベ 1 スに書き込む、そ 本円現在はやっている意外なビジネスがある。商品の受 れを次回への回答環境の構築とし、同時に顧客係は重 場億注や質問に応えるコールセンターである。特にワン・ 市 0 トウ・ワン・マ 1 ケティングと連動して顧客の直近の要な顧客の実状を常に把握し、管理者はシステムの正 の 0 そ 0 と 4 質問や、受注履歴などをデータベ 1 スで管理し、その常な運営と担当者へのヘルプを臨機応変にする。 期 デ 1 タに基づいて誰が担当しても同等の対応ができ、 このような一連の流れもやがてシステム側がかなり 時 る 顧客に過去の経緯を説明させる煩わしさを感じさせの部分負担してくれることになる。特に音声認識やテ す イ年す、過去の出来事の手際よい管理を印象づけ、しかもキストマイニングを活用し、インターネットを利用す レ 3 対応時間を短縮し、対応した内容も即時にデータベー ることによって、多角的にユーザーの欲求に応えるこ スに書き込み、次回の問合せに答える仕組みである。 とができる。 場 0 1 ・リレーションシップ・ 市 2 これに o ( カスタマ こうしたも二一世紀に入ると新たな技術によ マネジメント ) の機能を付加させ、定期的に顧客と対って省力化や顧客満足度をさらに上昇させる局面に入 話し、顧客の現在の欲求や心理状態を把握し、顧客とる。音声認識や音声合成により対応するとか、さらに サプライサイドとの関係を良好かっ緊密にすることに は動画像を活用したり、テレビカメラなどを使用し、 より、新しい関係を構築してゆく。 より具体的にコミュニケーションを行うなど、商品
第 7 章デジタル社会システム B to C コマースの本命は「クリック & モルタズ型企業」 伝統的大企業 新興べンチャー企業 B to C インターネット 小売市場 クリック & モルタルズ型企業 バーチャル & リアル商店 クリック & クリック型企業→ バーチャル商店 129 経済主流派の人々から見ると、 1 チャル商店やバ ーチャル証券会社よりも、多数の実在店舗をもち企業 プランドカも強い伝統的大企業に高い信頼感を抱くの は当然だろう。こ、つして著名な実在店舗を展開する伝 統企業とディスプレイだけで見られる新興べンチャー 企業との勝負は明らかになった。 「クリック & クリック型企業ーと「クリック & モル タルズ型企業」の対決はあらゆる業種で見られる。こ の両者の競合が最も鮮明なのは米国での自動車の販 売・仲介市場だろう。これまでは新興オートバイテル やカーポイントが主導権を握っていた。ここにゼネラ ル・モーターズは、自社販売店すべてをネットワーク で結んだ自動車販売のコマースサイト「バイパワー」 を立ち上げた。また全米自動車ディーラー協会は、加 盟一万九五〇〇店をネットで結んだ「ドライバ 1 ズシ ート・ドットコム」を設立して、自動車販売の新興べ ンチャー企業に土俵の外に出ることを強制するのであ る。
第 6 章バイオ・インフォマティクス ボストゲノムの世界 ヒトゲノム解読 DNA に存在する 30 億個 もの塩基配列で構成され た遺伝子情報の解読 日欧の 2000 年 6 月 85 % 以上の ゲノム解読に成功 セレーラ ゲノミックス社 インサイト社クレイグ・ べンター CEO 研究機関 HUGO 米主導の 国際会的機関 N 旧 DNA が タンバク質を創る メカニズム 遺伝子の解明 ゲノムデータ べースによる 情報サービス タンバク質の 機能解明 ボストゲノム 九八年にセレーラゲノミッ クス社は世界最高速のゲノム 解読機を大量に導入、ゲノム 解、に技術をフル活用し て技術とバイオ研究技術 を融合し、「バイオ・インフ オマティクス」を完成させた。 従来遺伝子研究は、原因遺伝 子の位置を染色体の中に見つ けようとする手法で解明され てきたが超高性能の技術 を活用し、従来とは全く逆に ゲノム塩基配列を先に解読 し、その後コンピュータで遺 伝子の配列を明らかにしてそ の機能を解明してゆく手法を 確立し、わすか九カ月という 短期間にヒトゲノムのほとん どの解読を終えた。 DNA チップの 普及 ゲノム創薬 ヒト科学の 驚異的発展 ド イ メ ラ医 る。
ト . 。」 ( ス スーマ、 ( ル ン一 ( ~ シ弓 レト = ( 、し メ「集取 イ、収株 会 ( ) モ & 府ス「スク ロ術 ク技的 z = 子ジンレリ cr»イ号略 o o レ電ビイプクぼマ暗戦新 ~ 1 一 1 1 2 3 、 4 」 5 6 7 8 9
第 3 章インターネット・プラットホーム COP の育成とマーケティングへの活用 コミュ二ティ・ファインタ、 ーやリコメンド機能によ るメンバー集め 0 あいまい検索 0 ユーサーとのマッチング ウェブ・コンテンツに よるメンバー集め 0 ウェブ・マガジン 0 コミュ二ティことの コンテンツ コミュニティ・オブ・ インタレストの形成 →同じ関心を持つ 人々同士の緩い コミュニティ コミュ二ティ・オブ・ プロシューマーの形成 →実践的ノウハウ / 知識を向上させて いくための集まり 知識の集積と定型化 0 発言履歴の DB 化 0 FAQ / 辞典などの共有 知識づくり 0 テンプレートによる 発言内容の定型化 情報のマイニング 0 ユーザーの特性把握 0 キーバーソン抽出 0 重要議題抽出 マーケティングへの フィードバック 0 マーチャンダイジング 0 カスタマー サティスファクション 0 商品開発 メーカー / リテーラー からのフィードバック 0 開発 / 製品情報 0 業界情報 等 報を提示していくことが可能となってい なければならない。 こうした開かれた、 水平的な関係性が確保されて初めて、売 り手と買い手の対立構造から離れた信頼 感を担保することができる。ューザ 1 グループを介したマーケティングの利点 はここにある 加えて、ユーザー・グループの確保に は、もう一つ大きなマーケティング上の 効果が期待される。それは、商品 / サー ビスの販売から開発にいたるまでの各種 の「知識」の交換と蓄積である。ューザ ーの声、現状の商品 / サービスに対する 疑問やクレームから、ヘビー・ユ 1 ザ 1 による「プロフェッショナルーな改善要 求 / アイディアにいたるまでの多様な知 識を、ユーザ 1 ・グループの形成と運営 によって、企業側は手に入れることがで きる。
第 1 章デジタル・インフラ 家庭向け大容量高速インタネット接続インフラ 無線 LAN ソニー、 MCI ワールド コムジャパン、 xDSL 東京めたりつく通信 NTT 東西、 NTT 、 ME 、 日本テレコム、 銅製電話線 CATV 新生ジュピター テレコム、 光ファイバー / 同軸ケーブ丿レ 500K ~ 1 .5M ビット FTTH インフラ 、サービス 提供者 ネットワーク 設備 当面の通信 , 、速度 ( 毎秒 ) 光フ ! IOM ビット 80M ビット ( 最大 ) N TT 東西 2.4GHz 帯無線 ア 500K ~ 1 .5M ビット 1 M ビット めた背景は * ( 1 ー⑤参照 ) 、 0 < ( 1 ー ③参照 ) などとの争奪戦が激化したことにある。 * ()n や O < > が高速インタ 1 ネット接続の担い手 として急速に普及すれば、光化された基幹網の重要な アプリケーションが奪われてしまうからだ。 ZE-*+ は 各家庭での通信速度が遅くなるシェアドアクセスを採 用して、安い敷設コストで家庭への光化を推進する。 この方式では、各家庭が一斉にサービスを利用すると 通信速度が落ちるが、「それでも普段は一メガビット 程度で利用できる」と Z は説明している。光ファ イバーは東西が定額制インターネット接続サ 1 ビスとして提供している— Z ( 総合デジタル通信 網、毎秒六四キロビット ) より、一メガビット、約一 五倍速い計算となる。 各家庭への光ファイバ 1 は最終的には三〇メガビッ トまでに性能を向上できる余地をもっているので、二 一世紀のデジタルインフラの本命は光ファイバーであ り、ここでも日本は最も先進的普及国へ躍り出ようと している。
4 であり、になるとこれが一二八ビットになる。三 二ビットで表現できるのは約四三億であるが、一二八 世の中のあらゆるものにインターネット番号が ビットで表現できるアドレス ( 住所の番地 ) は四三億 付与される の四乗になる訳で、とても表現できないような数にな る。からになぜ変わるのかといえば、四三億 の * アドレスでは、足りなくなってきたからだ。イ 模円これからは、携帯電話、車載コンピュータ、電子レンターネットに接続させる機器一台一台にユニークな ンジ、テレビなどがインターネットにつながるといわ アドレスが付けられるので、四三億のアドレスで 市 1 の れているので、こうした機器一台一台に—アドレスは足りないという事態となり、一二八ビットの そ と を割り付けていっても「これだけの数があれば大丈夫 , 6 を選択するというわけだ。 期 とい、つのか、 p--« a-4 > 6 である。 一台一台のパソコン、ゲーム機、携帯電話、テレビ、 時 る アドレスが増えるとい、つだけでなく、バケット自動車などこれからの製品のほとんどはインタ 1 ネッ す イ年を暗号化して送受信でき、バケット送信者の認証がでト上の一つの部品として、今までのように単独製品が レ 5 きる。また、アドレスの自動設定ができることや、スタンドアローン的に存在するのではなく、相互に トラフィック中、定時間性が必要なバケットがどれで ″デジタル的関係〃を保有しながら各々の機能を発 場 0 市 2 あるかといった機能もで新たに追加された。 揮する構造になっていく。 A-«とは、インター、不ット・プロトコルの略、イン 五年前までのパソコンはワ 1 プロだとか表計算で利 ターネット・プロトコルとは、インターネット上で通用され、ほとんどの人がこんなに毎日メールを活用す 信する際の約東事、はバ ージョン 6 で、現在使わる時代が来るとは、誰も考えなかった。しかし、この れている > 4 で表現できる—アドレスは三二ビット 五年間の大変化を思い返せば、これからやってくる家 78
自宅から投票できるシステムが登場 ュ電子政府 これがなければビジネスで成功できない ビジネスモデル特許 伝統的大企業が創るインターネット相互型利用市場 インタ 1 ネット・マ 1 ケットプレース インターネットと従来展開の複合型 クリック & モルタルズ 自動車がネット端末機に変貌する 自動車にハンドルがなくなる ネット銀行がマイクロペイメント銀行になる マイクロペイメント これがなければインターネットは暗黒世界になる 暗号技術 を略卸情報収集システム ニ四時間株売買が可能となる - oz ( 電子株取引 )
5 電話回線がそのままで高速デジタルになる ることなく、既存電話回線を利用して高速通信サービ スが提供できるメリットがある。 勿論インターネット時代の高速通信網は光ファイバ ーが本命である。わが国は光ファイバーを基幹網に敷 設し終わった普及先進国である。しかし、米国をはじ めとする先進国でも光ファイバー敷設は遅々として進 模円の「」はデジタル・サプスクライバ んでいない。このため < などへの期待が高く、 ・ライン ( デジタル加入者回線 ) という意味である。米国では多くの地域電話会社がサ 1 ビスを開 市 0 の 0 「 * 」にはいろいろな文字が当てはめられて、始し、二〇〇〇年に米国利用者は二〇〇万人に達する そ 0 とワのいろいろな回線を表すようになっている。 とも予想されている。 期 のうち、最もわれわれの身近にあるのは、 時 < *-Äについて、わが国ではこれまで光ファイバ る す ( 非対象型デジタル加入者回線 ) である。こー敷設が進行していることもあって、グループ イ年れはツイストペアという既存銅製電話回線を利用しては積極的にこの普及促進に取り組んでこなかった。し レ 2 最大毎秒一〇メガビット程度の高速インターネット通かし、郵政省も、わが国の全家庭に光ファイバー網が 信を実現する。この一〇メガビットという高速通信は敷設されるのは二〇〇五年頃になるので、それまでの 場 0 市 2 電話局から加入者宅までの下り回線だけで、逆方向の暫定として、サービスを希望するインターネ 上り回線は最高六四〇キロビット程度であるのが一般ット利用者には、このサ 1 ビスが受けられるようにす 的だ。このように下りと上りの速度が異なるので < ることで、グループなどを指導している。 ( アシンメトリックⅡ非対象型 ) と呼ばれる。電話会 では勿論、普通の電話による音声通話も同 社にと 0 て、新しい光ファイバーなどの回線を敷設す一回線で可能となる。音声の場合は、四キロへルツ以 っ 1