読が一〇〇 % 不可能な暗号通信システム」などを開発 0 4 値化コンピュータの出現 することだ。「粒子 , 「波、という二つの異なる性質を もっ量子の特徴を応用して超並列計算を実現するのが 次世代 量子コンピュータである。量子コンピュータでは、量 子の波としての性質を利用し「 0 」「 1 」に加え、両 4 量子コンピュ 1 タ 方の状態をとり得るという「物理状態の重なり合い」 模円現在のコンピータでは、半導体回路の性能向上もを利用する「量子ビット」を使う。現存コンピータ 場近いうち限界に達し、大きな技術革新は望めない。そでは、「 0 」「 1 」を表すビット素子を使うので、同時 市り の こで二一世紀には超計算能力をもっ ( デオキシ に一通りの計算しかできない。これに対し、「 0 」「 1 」 そ と リボ核酸 ) コンピュータ、量子コンピュ 1 タの実用化 の状態とその両方を表現できる量子ビットが一〇個並 期 が期待されている。 時 んでいれば、一度にできる計算が二の一〇乗 ( 一〇二 る す QZ< コンピュータは、 QZ< がアデニン (<) 、四 ) 通りとなって、超高速計算が可能となる。量子素 イ年チミン (e) 、シトシン (0) 、グアニン (c) という子数を多くすれば、指数関数的に計算能力が上がる。 レ 0 四つの塩基からなることを応用して、現存コンピー 九八年九月、北米 zæo 研究所はコンピュー タの「 0 」「 1 」という二進法から四進法の演算がでタの米国特許を取得した。また東京大学・埼玉大学・ 場 0 市ワ ~ きるので、これまでのコンピータの一〇〇万倍の高早稲田大学連合は「遺伝子解析装置」の開発に取り組 速計算が可能になる。 んでおり、東京大学総合文化研究科は「真空管コンピ 一方、量子技術応用の研究も世界的に盛んになった。 ュータ」程度の能力をもっ z < コンピュータを二〇 この研究の目標は量子という微小世界の不思議な現象〇一年に実用化すると発表している。九九年一月、三 「量子もつれ」を応用して、「量子コンピータ」「解菱電機先端技術総合研究所の竹内繁樹研究員は、四ビ
ように説明している。コーラやジュ 1 スの自動販売機 の前に、携帯電話を手にして立つ。携帯電話を自販機 6 株取引、オークシ , ン、音楽、予約、街角でコマース 運営の会社にかけ、自販機の商品番号を電話機ボタン で入力すると、希望した商品が自販機ポケットに落ち 5 モバイルコマ 1 ス ( 0) てきて、お金も払わずに商品を手にすることができる。 代金はどうなるのであろうか。代金は携帯電話会社が 模円インタ 1 ネットを使った個人消費者向け 0 の自動的に携帯電話の持ち主を認識して、あらかじめ登 場億コマースで、ショッピング ( 3 ー⑤参照 ) と並ん録してあったその人の銀行口座から引き落とすことに 市 0 の 0 で期待されるのが、移動体のモバイルコマース (>0) よって回収される。 そ またモバイルコマース時代になると、電話機そのも と 4 である。 期 のが、サッカーの入場券や航空機のチケットにもなる。 これまでのコマースでは、消費者が使う端末はパ 時 る ソコンであった。しかし、ショッピングではデジ携帯電話で注文した入場券や航空券は、デジタル情報 す ク 年タルが、そしてモバイルコマースでは携帯電話、として電話機のメモリ 1 内に記憶される。サッカー競 イ レ 2 次世代 ( 2 ー③参照 ) など、ノンパソコンの新技場に着いて入口で、携帯電話をもって入場すると、 しいインターネット機器が消費者側の端末として使わ入口上の発信機からの電波が、電話機内のメモリーで 場 0 市 2 れる。 チケットの有無を確認してゲ 1 トを自動的に開く。自 モバイルコマ 1 スの普及促進に最も熱心なのは、世分の席の場所には、電話機が音声で自動的に案内して 界の携帯電話機メーカートップのフィンランドのノキくれる。入場料金などは、自販機の場合と同じように ア、そして同二位スウェーデンのエリクソンである。決済されてしまう。 ノキアは携帯電話を使うモバイルコマース像を次の こうしてモバイルコマース時代の携帯電話は、単に 8
第 4 章ハード 次世代旧カード ロロロロ ロロロロ ロロロロ ロロロロ 住民票交付銀行カード 印鑑登録カード 保険証 診察券 クレジットカード 免許証 ポイントカード 定期券 「田 ど、経済的問題点も早急にクリアしなけ ればならない そうした課題とともに実際に配布する 際の告知や、教育手段、さらには *0 カ 1 「・ 1 ノ ーダ 1 ライターの問題や、その 背後にあるシステム開発といったわれわ れの目には次世代—0 カードだけが視野 に入るのだが、 その O カードが利用さ れるための様々な仕組みが必要となって くる 計画では二〇〇二年八月から、住民基 本台帳がカ 1 ドに記慮され、個人が 携帯することになる。そこで採用される であろう—O カードは次世代の多機能型 のものになる予定である。 0
第 2 章インターネット・アプライアンス ウェアラブルー・コンピュータ 日声合成 同時通訳 日円む言哉 アンテナ 腕時計型 液晶表示 務署、市町村役場や学校、それに人間同士の交際の仕 方や外交のスタイルも劇的に変わる可能性がある * のルイス・ガースナ 1 会長は、ウェアラブ ル・コンピュータによって名刺交換も必要なくなると 次のように語った。「ビジネスで新規の人と会った時、 その人の名刺情報は握手した瞬間に、自分のウェアラ プル・コンピュータに記億され、眼鏡を通して見るこ ともできる。二度目に会った時には、その情報が自動 的に呼び出され記憶がよみがえることになる」。 わすか五年前に、街角や社内でこれほど携帯電話を 一見かけるとは誰も想像しなかったであろう。革命 は私達の生活もこのように想像ができないくらい、変 化してしま、つのである。
はじめに ともあれ、新しい世紀をリードするのがだということは誰の目にも明白ではある。では、具体的にどのよ うな技術がいっ生まれ、どれだけのインパクトで我々の生活に影響するのだろうか。という用語がこれだけ 氾濫し、毎日のようにそれをテーマにした本が出版されているが、そうした素朴な問いかけに正面から答えたも のは管見にしてない。 本書では、取り上げた次世代技術について、それがビジネスとしてインパクトを与える年次と、その際の市場 規模を数字で示した。もちろん、こうした予測が無謀なものであることは、著者も承知している。ただ、世紀の しいとの思いから、日々各所で発表される数字やこの分野の親しい 変わり目にあたり目安になる指標があっても、 プロ達との議論を参考に踏みこんでみた。ほんの一翼ではあるがビジネスを担ってきた者の試みとご理解い ただきたい。 読者の方々が迎える新しい世紀の理解に、本書がいくらかでもお役に立てれば望外の喜びである。 なお出版にあたっては、今回もまた東洋経済新報社出版局の大貫英範氏にお世話になった。記して感謝致しま 平成一二年一一月 利
第 6 章バイオ・インフォマティクス 21 世紀医療のカギを握る DNA チップ 定期検診の 精度は 上がる ! A さんの血液 DNA 解読機 DNA チップ 0 ゲノム創薬 ↓ テーラーメイド医療 A さんの血液を短時間で解析 ↓ 遺伝要素の解明 体質の解明 ている。 このように、遺伝子と解明により各人の体質 と病気になる可能性をはっきりさせることにより、テ ーラーメイド医療と予防が可能になるわけである。 そのためにゲノム試薬は重要な役割を担っている。 普及するために手頃な価格水準にすることが今求めら れている。各企業がもっている微細化技術、物性、繊 維・材料素材研究の成果をこの分野に投入することに より、この大市場をターゲットにすることができる。 ヒトの細胞のガン化は約一〇万個ある遺伝子のいく つかに傷または変質があると発症するといわれてい る。ガン細胞の遺伝子の性質や正常細胞の遺伝子を調 査すれば、将来のガンの発症確率などが解明できる。 また、病気の原因を究明し、その治療に活かす方法も 研究されている。手頃な価格水準になれば、 QZ< チ ップは爆発的な需要が期待できるのである。
超高齢化社会の必需品 ハリアフリ 1 ・インフォマティクス 超高齢化社会を迎えて、われわれはどう快適に老後を過ごすかを考える時代になった。 どんなに頑丈な人間でも、どんなにテーラーメイド医療が進んでも、いっか身体の自由が奪われる時がくる。 その時の力を活用し、家庭内では食事、風呂、トイレ、移動などにロポットが活用され、家庭から外へ、 小型または大型車で目的に沿った形で外出、散歩、買い物、食事ができるようなシステム作りに大きな需要が出 てくるであろう。 また、食事も外部からのケ 1 タリングサービスだけでなくレシピを選択すると自動的に材料の注文から調理ま でシステムが稼働し、料理が作られる仕組みも出現するであろう。 最近ではペットまでロボット化し、日ヒヒ 矢育コンピュータで感情まで表現できるようになっているが、われわれの 生活はいやしであるとか、会話であるとかが重要であるので肉親者や友人といつでも映像を交えたコミュニケー ションができるようになり、さらには、ロポットペットと会話ができるよ、つになるであろ、つ。 高齢になり、しかも独居生活をすることになってもロボテック・システムとインフォマティクスがわれわれの 生活の自由をサポートしてくれる、そんな生活密着型のバリアフ リー・インフォマティクスの出現が待たれる。 150
第 3 章インターネット・プラットホーム ナレッジ、マネジメント : ビジネスモデルの一例 ホームページへ アクセスする きっかけ 通常は ここから入る 統合的 ーコミュニケーション プラットホーム 知識 DB 知識利用 シナリオ作り 製品の購入 WR BR ビジネス PR ジェネラル ボータルサイト ウエプ バブリック 目的指向型バーソナライズコンテンツ ウエプページ ボータル ボータル チャット メーリング リスト アンケートプラウザ 会議室 マーケティング DB 目的指向 DB バーソナライズ DB 分析 CRM 工ンジン 工ンジン 商品企画 デマンドチェーン・マネジメント DCM 製品 A 製品 B 製品 C 製品 D 製品 E 製品 F 企業 A 企業 B 企業 C 企業 D 企業 E 企業 F 個人情報 DB AGENT 工ンジン KM 工ンジン 49 は必要となってくる。 co は、 0 やワン・ト ウ・ワン・マーケティングから ーソナライズ・マーケティン グへ、さらにその付加価値を押 し上げる目的に活用されていく であろう 個々のニーズを把握し、個々 に対して的確な情報を展開する ワン・トウ・ワン・マーケティ ングから、を含むパーソ ナライズ・マーケティングに向 けて、新たな展開が始まってい る。
第 1 章デジタル・インフラ 次世代携帯電話サビス KDDI cdma2000 (MC—CDMA) 800MHz 帯 2GHz 帯 NTT ドコモ W—CDMA (DS—CDMA) 通信事業者 J ーフォン W—CDMA (DS—CDMA) 通信方式 2GHz 帯 2GHz 帯 周波数帯域 欧州が先行し、米国は後進国となる。 利・・ノ ト月月 ューザーにとって一番重要なのは、次世代携帯電話 9 3 ビ年年 でどんなサービスが受けられるかである。ドコ 2 4 4 0 0 モは•- モードを発展させ、各種コンテンツに映像や音 6 0 0 2 2 楽を統合する「モバイルマルチメディア」を次世代サ ービスの戦略的な柱とする。この結果高速インターネ 月月 ット接続、音楽、映像や— > ( 5 ー②参照 ) ソフ トの配信サービス、テレビ電話などに使えるようにな 4 0 次世代携帯電話は、日本が世界に向けて発信する 「先進—」であり、欧州、米国も z ドコモの•- ト月月 モードなどに続いて、先行する日本で新サービスがど 5 4 ビ巳年年 のように普及し、活用されるかに熱い視線が注がれて 4 0 0 O O いる 2 2 データ通信速度 サービス開始 し全国サービス展開
第 5 章ソフト 車載インターネット端末となる次世代力ナビ , 0 マイクロプロセッサ、オペレーティング システム (OS) をもつ完全な 車載コンピュータシステム 0 道路・渋滞・レストラン・街案内情報を インターネットを介して取り込む 0 電子メール送受信機能、ゲームソフト や音楽の受信機能 0 インターネットを介する買い物用端末 ( モバイルコマース端末 ) 次世代カーナビゲーション システム 自動車搭載用 インターネット端末 105 も、レストランの予約、音楽やゲ 1 ムソフトの受信と いう機能も備わる。 ナビ研究会は八六年に設立された「ナビゲーシ ョン・システム研究会」を母体にして再発足した。こ ヾ 1 はカ 1 ナビメーカ 1 が中心で れまでの研究会メンノ あった。これに対し—ナビ研究会は、—関連メー カーにも入会を呼びかけて、メンバ 1 を充実する。 また、自動車全体をコンピュータ化して、走るコン ピュータ「」実現に向けて世界の有力自動車 メ 1 カーが力を入れ始めている ( 7 ー⑤参照 ) 。これ と並行的にインタ 1 ネット端末でもある次世代カーナ ビを載せた自動車が走り回る時代が到来して一一一世紀 初頭にわが国は「自動車時代」を迎える。