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検索対象: ROSではじめるホビーロボット #05
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1. ROSではじめるホビーロボット #05

3.2.4 足 今回はヒザと足首のサーボは実装を見送ったため、足の付け根のみ動作するようなサーボ配置になり ました。この軸があると「お辞儀する」「見上げる」といった動きは可能なので、ひとまずこれでいっ てみましよう。 さて、サーボの出力軸だけを連結して動かす ( 肩などに多いです ) ことを片持ち軸と呼んだりします が、この固定方法はサーボの出力軸がねじれる方向に力がかかるため、カのかかる部分では両持ちにな るよう設計することが多いです。一般的なホビーロボットでは出力軸の反対側に軸を設けるのですが、 スペースの都合で今回はアーチ状の部品で支える構造に挑戦してみました。 0 2 か所で支える 回転 体のフレームにアーチ部品を沿わせるためのガイドを作成しました。アーチは” C ”の形にして軸から 逃げないよう工夫しています。将来的に歩行させたくなった時にもこのように強度を確保しておけば安 心ですね。こういった複雑な形状をアイデアからダイレクトに実現出来るのは 3D プリンタがあってこ ジが回せるように穴を設けるのは忘れていません。 工はせず、サーポホーンを埋め込んだだけです。ドライバーでネ は見送ったので、肩のピッチ軸のみを取り付けました。複雑な加 足と同じく、本当はヒジが動くようにしたかったのですが今回 3.2.5 腕 そです。良い時代になりました。 17

2. ROSではじめるホビーロボット #05

3.3 3D プリント さて、サーボの取り付け設計が出来たので、ようやく 3D プリンタの出番です。といっても、 3D プ リンタ出力に関しては # 03 で紹介しましたので、今回は出力したものを組み立てていく手順に注目して 紹介していきます。 3.3.1 フィラメント 今回は # 03 発行後に普及しはじめたポリカーボネートフィラメントを使用して出力しました。この素 材は ABS と比較して、強度と柔軟性に秀でており温度変化による収縮も少ない特性を持っています。 重量や強度、寸法精度の気になるロボット用途としては実に優秀な素材です。今回は特に足のアーチ部 分の強度に不安があるため、思い切って全体をポリカーボネートフィラメントで出力してみました。 ポリカーボネートは ABS と比べてややべタっく傾向があり、 ABS で出力に失敗 ( べースからはがれ る等 ) していたモデルでも成功する事が多いように感じます。一方で、基部の面積が広いもの ( 基板ケ ース、足裏、 etc) を出力すると、サポート材が強固ではがせない出力になる事が多くなりました。適 材適所で使用していく方が良さそうです。 3.3.2 出力したモデルの組み立て Afinia H480 したモデルを組み立てていきます。はじめに示した各部品は無事に組み込む事が出来た 18 ーボとの結合は体の組み立て後に紹介します。 ーボホーンはちゃんと組み込めましたし、多少アラがありますがアーチ部品も出力できていますね。サ 足とプーツは別々に出力したものを塗り分けてからはめ込み、一つのパーツに組み立てています。サ のでしようか ? ? まずは足から見ていきましよう。

3. ROSではじめるホビーロボット #05

続いて最も内部が混雑している体パーツです。こういった小型のホビーロボットでは機体の全体サイ ズが小さくなるほど、サーポケープルが占めるスペースが気になってきます。今回の体は特に小さく、 そもそもケープルが体に収まらない量になっていたので思い切ってケープルを短く加工しました。 こういった場合、基板側ではんだ付けされている側を短くする ( はんだ付けしなおす ) か、ケープル コネクタを付け直すかでいつも迷います。今回は SG92R のサーポケープルが非常に簡単にはんだ付け 出来るようになっており、基板側を加工する方が楽だという結論になりました。首、腕、足、全てのサ ーボについてケープルを 7 ~ 10cm になるよう加工しました。 体の内部には各サーボと電源ケープルをまとめるために小さなユニバーサル基板を置きました。サー ボや組み立て用ネジの隙間に押し込むように置いてなんとか収まっています。 電源基板 19

4. ROSではじめるホビーロボット #05

1 あらすじ 2 完成 ! ( 仮 ) ードウェア構成 4 びじゅありぜーしよん 3D モデルを ROS で動かそう 5 6 あとがき 1 あらすじ 前回までの連載では要素技術や各部品の紹介を行ってきましたが、この巻からは後半戦ということで 紹介してきた内容を組み上げてロボットらしくしていこうと思います。今回は「 ROS ではじめるホビー ロボット # 03 」で制作した外装兼フレームにサーボを組み込んでみたり、 ROS のシミュレーション環境 でモデルデータを扱ってみたりしようと思います。 前半は外装にどのような加工を施してサーボと組み合わせているのか、引き続き Fusion360 と Afinia H480 を使用した作例を示していきます。後半では実機を ROS の UI から動かすための準備を進めてい きます。 今回もどうかお付き合い下さい。 登場人物 「お姉さん」 ものづくりか好きで欲しいものがあれは ます作り方を調べるタイプの性格。 最近はロボット制作に八マっている。 識樺の喫茶店でアルバイトをしている。 校めー 「識樺 ( シルカ ) 」 お姉さんの事を実の姉のように 慕っているが、時折変な制作物の実験台に される事が悩み。 実家の喫茶店を手伝っている。 03

5. ROSではじめるホビーロボット #05

取り付け位置を決める作業に必要なので、サーボホーンも作成します。先端の丸い部分をスケッチで 作図する際はフィレット機能を使用するとそれらしい線を引くことが出来ます。 サーボホーンは最終的にフレーム側と結合するため、サーボとは別のパーツとして扱えるように作成 3.2.2 頭 します。 は同じ位置で繰り返し使用するため、一ツールを第持ノのチェックボックスは ON にしておきましよう。 を一作成ノイし出リしてサーボがネジ留め出来るような台座を作ったりしていきます。サーボのモデル モデルを頭モデルと重ね合わせて、一修正ノ - 合ノメニューから一切ク取クノを使用したり、サーボの耳 頭には首のヨー軸 ( 今回は Z 軸 ) 用にサーボを取り付けてみました。サーボを首に作成したサーボの みようと思います。 イプの頭部にしてみました。目にカメラを仕込むのは制御基板をもう少し小型化出来た時に再挑戦して た基板を押し込んでみたところ、カメラが収まりそうに無かったため、今回は目の穴を閉じて描き目タ # 03 で作成した頭のモデルデータですが、気に入らなかった輪郭などを少しずっ修正しています。ま ターゲットボディ ツールボディ 新規コン . い・一 ツールを持 0 1 択済み 切り取り OK ーキャンセル 13

6. ROSではじめるホビーロボット #05

3 ハードウェアの説明 それでは # 03 で紹介した外装にサーボを組み込んでいく手順を紹介していきましよう。 3D モデリン グには # 03 で紹介しました Fusion360 を引き続き使用します。 Fusion360 の操作に関する内容は # 03 で 紹介しましたので、本章ではサーボをどのように組み込んでいったのかに注目して説明を進めようと思 います。 Fusi 。 n360 の操作に関する参考書やネット記事はかなり充実してきたと思いますので、細かい 操作に関しては他の情報ソースにお任せしようと思います。本書では具体的な作例の紹介に注力しま す。 今回作成していく口ボットには次の部品を組み込みます。 ・サーボ (SG92R) 5 っ サーボも設計時の予定通りの SG92R を、合計 5 っ使用します。 Amaz 。 n や秋月電子などでひとつ 500 円で購人出来る財布に優しいサーボです。 5V 電源で動作するので、簡単な電子工作用に使用す る目的にはとても相性が良いです。 ・ Edison と PWM 基板 # 02 で紹介した Edison からサーボを制御する回路を搭載します。 Edison には Sparkfun 製の Base プロック、 UART プロック、 12C プロック、 PWM 制御用には PCA9685 基板を使用しています。 What you rnake? ・電源 (5V) のケープルと分配基板 内部にバッテリーを組み込むことも検討したのですが、今回は外部からの 5V 電源に接続して動か すことにしてみましよう。

7. ROSではじめるホビーロボット #05

5.1 STL ファイルを出力する RViz では DAE 、 OBeL STL の 3 種類の 3D モデルデータを扱うことが出来るようです。 この中から 今回は Fusi 。 n360 が出力可能な STL 形式を採用して進めて行きます。 さて、再び Fusion360 の操作です。 3D モデルを STL 形式で出力するのに最も簡単な操作は、一ファ イ / - た刀ブツンノメニューで 3D プリンタ用のデータとして出力する方法です。この時に気を付けな いといけないことは、 3D モデルの回転中心を原点に合わせておくことです。サーボであれば下図のよ うに出力軸の中心を XYZ 軸の原点に合わせた状態で出力します。出力するデータをあらかじめ原点に 寄せておくことで、 RViz 側で楽に扱えるようになります。なお STL 出力データで上では原点からのモ デル位置が維持されるため、顔、髪、耳といったパーツ間の位置関係は組み立てた状態を維持したまま 出力すると都合が良いです。回転の中心を合わせるのがポイントです。 択マ 0 30 フリント メッシュをフレじュー 三角形の数 リファインメント リファインメントオフション マ出力 フリントユーティリティに送信 ー OK キャンセ ) い 3D モデリングした各部品を STL に出力し、組み合わせれば y 。 bicon が組み上がるように準備しま す。今回は以下のモデルを STL 出力しました。 BootsLeft . stl B00tsRight. stl Face . stl HairBack. stl ArmLeft . stl ArmRight. stl B0dyLeft. stl BodyRight. stl HairFront . stl KemonomimiLeft . stl KemonomimiRight. stl LegLeft. stl LegRight. stl SG92R_horn_X. stl SG92R_horn i. stl S692R servo. stl 27

8. ROSではじめるホビーロボット #05

複雑な形状に挑戦した足の付け根は下図のように設計通りの形状で出力され、組み立ても問題ありま せんでした。 ただ、 3D プリンタで出力する際についたアーチ形状の細かなガタが原因で、 あまりスムーズに回転 するとは言いづらい手触りになってしまいました。積み上げる方向にまたがる曲線の出力に弱いのは印 刷の仕組み上どうにもならないので、次回は出力方向を工夫してみるなどして改善を試みようと思いま 今回もうーっ挑戦したケモミミパーツですが、下図のように穴をあけて真鍮線 ( 細かい工作に使われ る金属の細棒です ) を刺し込んでいます。 3D プリンタならば頭と一体成型する事は簡単なのですが、 接合部の細さを考えると金属の芯を入れた方が安心だと考えました。人型ロボットが転倒した際、頭部 には大きな力がかかりやすいため、ケモミミのような細いパーツは折れてしまわないように考慮する方 が良いでしよう。 21

9. ROSではじめるホビーロボット #05

モデルのネジ位置を決めていく際、ネジを回すためのドライバーが通るスペースがあるかを意識しな がら作業しないと、出力しても組み立てられない ! なんてことになってしまいます ( 筆者もたまにやり ます・・・ ) 。この頭の場合、サーボのネジにアクセスするためにおでこのあたりにドライバー径より少し だけ大きい穴を追加しました。 今回はデザイン画に描かれていたケモミミパーツも 3D モデルを作成しました。まずは一フォー必を作 成ノ機能で耳を作成します。筆者も初めて作りましたが、「ケモ耳描き方」などで検索するとコツみ たいな情報がわかるので、ざっくりと作ることが出来ました。需要のある情報は人手し易くて助かりま さて、耳は頭に沿って取り付け出来る必要がありますね。こういう場面で活躍するのが一修正ノイボ、デ ィを分甜ノ機能です。作成した耳をモデルを髪モデルで分割すると、頭の上に出ている部分とそれ以外 で簡単に分割する事が出来ます。とても便利な機能なので是非活用してみて下さい。 0 ) イ、 - チ疆集 するボディ 分割ツール 分割ツー応を拡張 14 1 選択済み X 1 道根済み

10. ROSではじめるホビーロボット #05

5.2 description ノヾッケージ Fusion360 から出力した STL ファイルを使った ROS パッケージを作成していきましよう。ロボット のモデルデータを扱うパッケージは desc ⅱ ption という名前で作成する暗黙のルール ( ? ) があるそう なので、今回作成するパッケージは yobicon_description という名前になります。なお、パッケージを 作成する環境には ros-xxx-desktop-full がインストールされており、ホームの—/ros_ws に ROS ワーク スペースが構築済である前提で進めます。 5.2.1 パッケージの作成 パッケージの作成手順をおさらいしておきましよう。 —/ros—ws/src まで移動し、 catkin—create_pkg コマンドでパッケージを作成します。依存関係には最低限のものだけを指定しました。 "ros ws/src$ catkin-create_pkg yobicon-description std-msgs rospy SuccessfuIIy created files in 'V/ros ws/src/yobicon description. Please adjust the values in Created folder yobicon description/src Created file yobicon_description/CMakeLists. txt Created file yobicon_description/package. xml トーー launch トーーー CMakeLists. txt 作成したパッケージにファイルやフォルダを追加し、下記のような構成になりました。 5.2.2 ファイル構成 package. xml. トーーーー ArmRight. stl トーーー ArmLeft. stl meshes L— display. launch トーーー S692R servo. stl トーーー S692R horn i. stl S692R horn_X. stl LegRight. stl トーーー LegLeft. stl トーー - KemonomimiRight. stl KemonomimiLeft . stl トーーー HairFront. stl HairBack . stl トーー B00tsRight. stl トーーー BootsLeft. stl トーーー BodyRight. stl BodyLeft. stl L— texture. png 28 一一 yobicon. urdf トーーー scripts トーー package. xml