コンプトン - みる会図書館


検索対象: 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]
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1. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

6 ー 4 コンプトン散乱と X 線の粒子性 がドは 02 十た 12 ー 2 々 1 ) 十 2 カ c3 襯 ( 々 0 一々 1 ) 十襯 e2c4 襯 e2c4 十が c2 は 02 十々 12 ー 2 た 1 cos の したがって 襯 ec ( た 0 ーた 1 ) = カ々 0 た 1 ( 1 —cos の がえられる . ー 155 ( 6.26 ) 波動べクトルの大きさんをた = ( 2 応 / 幻によって波長スでおきかえると , ( 6.26 ) はコンプトン散乱による X 線の波長の変化を次のようにあたえる . 」ス = ス 1 一石 2 応力 (l—cos の meC ( 6.27 ) これは観測された」スの散乱角依存性のみならず , 大きさもうまく説明するの ここに現われた である . 2 応ん 〃 2 ℃ C ( 6.28 ) を電子のコンプトン波長とよぶ . コンプトン散乱の説明にアインシ = タインの 光子理論が必要なことは , 」スがプランク定数に比例しているのを見れば明らか であろう . かりにカ→ 0 とすれば , 波長の変化はおこらないのである . 実はトムソン散乱を光子理論で説明することもできる . ごの場合 , 光子は運 動量の大きさを変えずに方向だけを変えるので , X 線の波長は変わらないので ある . また , 光子の運動量変化を吸収して反跳を受けるのは , 電子ではなくて 原子全体である . こう考えると , ( 6.27 ) の電子の質量襯。を原子の質量 M でお きかえた式であたえられるわずかな波長の変化が実はおこっているはずである . しかし , M は襯。の 103 倍以上も重いので , この波長変化は無視できるという わけである . 1. 波長 0.71 Åの x 線がグラファイト ( 炭素原子の結晶 ) に入射するとき , 散乱角 90 。 のコンプトン散乱による波長変化はいくらか ? 電子の代りに炭素原子が反跳を受けも っとしたら , 波長変化はいくらか ?

2. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

1 う 2 6 粒子・波動の 2 重性 また , 上の例題 2 で述べた 1 次元結晶の場合 , 2 は N2 に比例する . がランダムであったら , ドは N に比例することを示せ . 6 ー 4 コンプトン散乱と X 線の粒子性 もし原子の位置 前 2 節で述べたように , 結晶による回折は , X 線の波動性 , つまり重ねあわ せの原理が成立し位相差による干渉を示すことの証拠である . ところが , 同じ x 線が別の場合には粒子性を示すのであって , その代表例がコンプトン ( A. H. Compton) の実験である ( 1923 年 ). 図 6 ー 10 のように , 固体 S によって散乱された X 線を分光器 C にかけ , 散乱 波の強度を波長の関数として測定する . 分光器といっても , 図 6 ー 4 の結晶 C で あり , プラッグ条件を利用して X 線の波長を測定するのである . 日キ 0 つのビークはス 0 より長波長のス : のところにある . 波長の差」ス = 石一石は″→ 0 2 つのビークが現われる . 1 つは入射波と同じ波長石のところにあり , もう 1 れる . これは入射 X 線のスペクトルと見てよい . 〃半 0 のときには散乱強度に 散乱角 0 = 0 のときには , 入射 X 線の波長石のところに 1 つビークが観測さ 図 6 ー 10 トムソン散乱とコンプトン散乱 .

3. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

6 ー 4 コンプトン散乱と X 線の粒子性 で 0 であり , 0 が増すとき 1 —cos ″に比例して増大する . 153 波長変化を伴わない散乱をトムソン散乱とよび , 波長変化を伴う方をコンプ トン散乱とよぶ . 前 2 節で扱ったのはトムソン散乱であり , X 線を古典的電磁 波 , 電子を古典的な荷電粒子として一応説明することができたわけである . 方 , コンプトン散乱の方は , x 線を光子と見なすことによってはしめて説明す ることができる . 光子が固体原子に束縛されている電子をはしきとばすことに よってエネルギーを失い , その振動数が低くなり , したがって波長が長くなる のである . ァインシュタインの式コンプトン散乱の説明の基本になるのは , 光子のェ ネルギーおよび運動量を電磁波としての光の角振動数および波動べクトルにむ すびつけるアインシ = タインの式である . 波動べクトルた , 角振動数 = 黻の 電磁波を光子の集団と見るとき , 光子のエネルギー E , 運動量盟はそれぞれ次 の表式であたえられる . E = カ明 ただし , 力はプランク定数を 2 応で割ったものであり , Dirac ) の導入した記法である . 2 応 〃 = カた ( 6.21 ) デイラック (). A. M. ( 6.22 ) 0 ) = 2 つを代入して振動数ソで書けば , ( 6.21 ) の第 1 式はプランクの仮定し たエネルギー量子んにほかならない ( 第 4 章 ). 一方 , 古典電磁気学によれば , エネルギー E の電磁波はその進行方向に E / c の大きさの運動量をはこぶこと が知られているので , 盟 = ( E 効 ( たな ) であり , これに第 1 式の E = カ黻を代入し て , ( 6.21 ) の第 2 式がえられる . さて , 波長 2 が数 A の x 線の場合 , 0 ) = ( 2 / ス ) 1018S ー 1 であり , 光子の工 ネルギーはカ 10 ー 16J 103eV となる . これは原子中の電子の束縛エネルギ ーの 102 倍もあるから , コンプトン散乱を考える場合には , 電子が原子内に束 縛されていることを無視して自由粒子と見なすことができる .

4. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

光子 ( 光量子 ) 108 , 399 の生成・消滅演算子 の占拠数和 0 の放出と吸収イ 07 光速度 17 光電効果 18 , 108 光波 3 黒体 87 固体電子のエネルギー・バンド 固体の比熱 79 , 108 固有関数 93 , 187 , 222 周期的境界条件 周期表 12 , 引 9 終状態 322 重心運動 338 91 イ 0 / 重陽子 ( 重水素原子 ) 14 縮退 237 , 370 シュテルン一ゲルラッハの実験 211 20 び 386 寿命 127 主量子数 287 シュレーディンガー表示 シュレーディンガー方程式 の一般解 2 イ 7 時間をふくまない 固有状態 222 固有振動 85 , 89 の重ねあわせ 固有値 93 , 187 , 222 固有値問題 89 , 92 258 141 , 2 イ 0 165 , 189 93 36 37 時間をふくむ 状態 2 炻 状態べクトル 衝突パラメタ 166 , 188 2 イ 2 118 コンプト 座標表示 作用素 コンプトン散乱 152 , イ / 7 ン波長 155 , 156 サ行 サイクロトロン運動 サイクロトロン半径 消滅演算子和 2 , イ / 5 , れ 8 シールド効果 3 イ 5 真空 3 , 4 , イ 03 , イ 20 真空放電 11 シンクロトロン放射 振動量子数 370 振幅演算子 253 45 186 99 3 重水素核 14 散乱 16 散乱確率 32 イ 散乱断面積 117 , 326 散乱波 24 散乱問題 32 / 時間推進演算子 磁気双極子遷移 磁気モーメント 磁気量子数 287 125 イ 7 0 263 水素原子のエネルギー準位 水素類似原子 287 スカラー積 226 ステファンの法則 106 195 スビ 295 ン スビン 1 重項 ( 3 重項 ) 3 研 スビン角運動量 27 イ スビン一軌道相互作用 スビン座標 297 スビン磁気モーメント スビン・ゼーマン効果 スビン量子数 298 46 スペクトル スレーター行列式 3 イ 8 35 イ 295 300 仕事関数 自然幅 自然放出 質量数 質量分析 109 49 , イ / / 40 12 128 , イ 08 静止エネルギー 26

5. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

1 ) 8 ド・プローイと湯川秀樹 ド・プローイの物質波は , 量子論の発展史上 , プランクの量子概念となら ぶ独創的な発想といわれる . 光については昔から粒子説と波動説の対立があ ったけれども , 物質波動説はド・プローイの独創である . 当時 ( 1923 年 ) は 光量子理論によるコンプトン効果の説明が発表されたばかりで , 光のもっ粒 子・波動の 2 重性がようやく深刻な課題として意識されはしめた時期である . ド・プローイは , 電子や陽子と光子の違いは静止質量の差だけだと考えるこ とによって , この 2 重性を一挙に物質全体におしひろげてしまった . この発 想はのちに波動場の量子論としてハイゼンベルクとパウリ ( w. pauli ) により 定式化され , さらに湯川秀樹による素粒子論の創始につながることになる . 原子核内で陽子や中性子の間に働く非常に強い短距離型の相互作用 ( 核カ ) は , 電磁場とはちがう ( 重力場ともちがう ) 新しい波動場によって伝達される と湯川は考えた . この波動場も粒子性を示すはずであるが , そのコンプトン 波長が核力の到達距離になることを指摘し , 後者が 10 ー 15m 程度であるた めには , 粒子は電子の約 28 倍の静止質量をもつべきであると予言した ( 1934 年 ). これが現在応中間子 ( pi 。 n ) として知られている粒子である . ド・プローイは当時の量子論研究の主流ーーポーアを中心とするいわゆる コペンハーゲン学派から孤立していたし , 湯川についても事情は同様である . それがかえって破天荒な発想を可能にしたのかもしれない .

6. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

5 ー 7 ゾンマーフェルトの量子化条件・ 6 粒子・波動の 2 重性 目 ー 1 ー 2 ー 3 ー 5 ー 6 次 6 ー 1 6 ー 2 6 ー 3 6 ー 4 6 ー 5 6 ー 6 6 ー 7 序論・ 結晶による X 線散乱 波動の複素数表示・ コンプトン散乱と X 線の粒子性 ド・プローイの物質波・ 幾何光学とニ ートンカ学・ シュレーディンガー方程式の発見・ 7 量子力学の確立 7 7 7 7 ー 7 7 7 4 序論・ 電子波の回折・ 確率振幅としての・ 不確定性原理・ 運動量表示の波動関数・ シュレーディンガー方程式とエネルギー準位 調和振動子のエネルギー準位・ 問題略解・ 索引 X111 ・ 139 ・ 140 ・ 141 ・ 148 ・ 152 ・ 1 う 6 ・ 159 ・ 165 ・ 169 ・ 154 ・ 209 ・ 199 ・ 19 ろ ・ 188 ・ 184 ・ 179 ・ 175 ・ 171 ・ 170

7. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

154 6 粒子・波動の 2 重性 はしめ静止していた電子に運動量カた 0 の光子が衝突し , 運動量カた 1 でとび去 り , その反跳で電子は運動量をもっとしよう . この衝突過程は図 6 ー 11 のよ うに図示するとわかりやすい . 時間が左から右にむかって経過すると考え , 絵 ko 巻物のように眺めるのである . 実線 : 電子の運動量 . 波線 : 光子の運動量 , 図 6 ー 1 1 コンプトン散乱 . 衝突前に光子のもっていた運動量が衝突後の光子の運動量と電子の運動量の 々 0 使っていることに注意してほしい . ただし , 電子の静止エネルギー mec2 をふくむ相対論的なエネルギーの表式を カ 0 十襯 ec2 = カ 1 十 [ 襯 e2c4 十 c2. カ 2 ] 1 / 2 同様にエネルギー保存則を書くと カた 0 = カん 1 十盟 和に等しいという運動量保存則を書くと ( 6.24 ) ( 6.23 ) lq 図 6 一 12 運動量保存則 . 運動量保存則 ( 6.23 ) をあらわす図 6 ー 12 から , 電子の運動量の大きさを次の ように書くことができる . カ = カ [ 々 02 十々 12 ー 2 た 0 々 1 cos 〃 ] 1 / 2 ( 6.24 ) と ( 6.25 ) からカを消去せよ . ( 6.24 ) の右辺のカ 1 を左辺に移項し , 両辺を 2 乗すると [ は 0 一々 1 ) 十襯 ec2 ] 2 = 襯 e204 十 c2 が 右辺に ( 6.25 ) を代入すると [ 解 ] 例題 1 ( 6.25 )

8. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

1 う 6 6 粒子・波動の 2 重性 6 ー 5 ド・プローイの物質波 光の場合 = であって , アインシュタインの式 ( 6.21 ) によって光子のエネ ルギーと運動量の大きさの関係に翻訳すると E = ( 6.29 ) となる . 静止質量襯の自由粒子のエネルギーにたいする相対論的な表式 2 1 / 2 E = c [ 襯 2 ド十カ ] ( 6.30 ) と比較すると , 光子は静止質量 0 の粒子であると考えることができる ( このよ うな粒子は光速度で走る . 1 ー 7 節問題 1 参照 ) . ド・プローイは , この静止質量が 0 であるという相違点を除けば , 光子も電 子や陽子におとらず立派な粒子なのだと考えた . その光子が , 一方では波動性 を示すのであるから , 電子や陽子のような物質粒子も波動性を示すにちがいな いとド・プローイは推測した . 波動性の方に重点をおいて , 光は電磁波である というのであれば , 同様に電子も電子波という波動であり , 陽子も陽子波とい う波動なのである . その角振動数のおよび波動べクトルたは , 粒子としてのェ ネルギー E および運動量と , やはり ( 6.21 ) で関係づけられると考える . し たがって , 光の場合の = に代って , ( 6.30 ) に対応する式 が成立する . = c は m2 十々 2 ] 1 / 2 ただし ( 6.31 ) ( 6.32 ) であって , 2 応 / が静止質量襯の粒子のコンプトン波長である . 半 0 の場合 の波動を物質波 ( またはド・プローイ波 ) とよふのである . この 2 重性こそ量子論にとっていちばん基本的な事実なのであるから , ド・プ ド・プローイは一挙に物質全体におしひろげてしまったのである . このようにして , アインシュタインの場合には光に限られていた粒子・波動 の 2 重性を ,

9. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

170 7 ー 1 序論 7 量子力学の確立 前章のおわりで量子力学の基本となるシュレーディンガー方程式を提示した けれども , これについてなお 2 つの重要な問題が残っている . 第 1 は , この方 程式の未知変数である波動関数が何をあらわしているのかという問題であ る . 第 2 は , 第 1 の問題と関連することであるが , シュレーディンガー方程式 が解けたとして , その解からさまざまな物理量に関する情報をどうやって引き 出すかという問題である . シュレーディンガー自身は , 波動光学が光を電磁波と見なすのと同し意味で , 電子を電子波と見なした . 電場べクトルが電磁場をあらわす量であるのと同し 意味で , 波動関数は電子場をあらわす量であり , 電子の電荷や質量は 2 に 比例する密度で空間に連続的に分布していると考えた . 第 2 章のプラウン管の 例で電子を粒子として扱えたのは , 電子波の波長が無限小と見てよいほど短く , 幾何光学に相当する近似がゆるされるからだとした . しかし , 電子波の波長が無限小とは見なせない状況下でも , 電子が粒子のよ うにふるまう現象がおこる . たとえば電荷を測定すれば , 測定値はつねに一 ( またはその整数倍 ) であり , ーどの 1 / 7 とか 1 / 13 というような半端な値になる ことはないのである . 波動光学が光電効果やコンプトン散乱を説明できないの と同様に , このような電子の粒子性をシュレーディンガーの波動一元論で説明 することはできない . シュレーディンガーの発見した数学的形式は生かしつつ , 波動関数の正しい 物理的意味づけを最初におこなったのはポルンである ( 1926 年 ). ポルンによれ ば , 古典力学の粒子と同様に電子についてもその位置を問題にしてよろしいが , 位置測定の結果については一般に統計的な予測しかできない . 位置測定の結果 , どこに電子が見出されるかわからないけれども , 同し実験を何回もくり返した 場合 , ある点の近傍に電子が見出される確率はそこでの 2 の値に比例すると いうのである .

10. 量子力学 Ⅰ[物理入門コース 5]

140 6 ー 1 序論 6 粒子・波動の 2 重性 第 1 章で指摘しておいたとおり , ローレンツーアインシュタインの古典的な 電子論は , 真空の ' 励起状態 ' として電子 ( = 荷電粒子 ) と光 ( = 電磁波 ) を考える 2 元論であった ( 以下 , 誤解のおそれがないかぎり , 可視部以外の波長の電磁波 たとえば X 線ーーーも光とよぶ ) . 実際 , 古典論の粒子と波動はエネルギー の蓄積状態が全く異なる . 電磁波のエネルギーは空間的にひろがり , エネルギ ー密度 ( = 1 m3 あたりのエネルギー ) は振幅の 2 乗に比例する . 振幅を小さく することによって , エネルギー密度をいくらでも小さくすることができる . 方 , 粒子のエネルギーは空間的に集中し , しかも静止エネルギーより低い値を とることができない . 第 4 章で述べたアインシュタインの光量子論は , この古典的な描像に疑問を 投した . 光電効果やこの第 6 章で述べるコンプトン効果 (Comptoneffect) もっと一般には物質粒子とのエネルギーのやりとりの際 , 光はエネルギーの集 中した粒子のようにふるまうのである . しかし , 一方では光が電磁波であるこ とを示す確かな証拠があって , 18 世紀の光の粒子論に戻るわけにもゆかない . 光は粒子・波動の 2 重性をもっと考えざるをえないのである . この第 6 章の前 半では , X 線を例にとり , この 2 重性についてやや詳しい説明を加えることに しよう . ところで , 光が粒子・波動の 2 重性をもっとすれば , これまでもつばら粒子 とされてきた電子や陽子が波動性を示すこともあるのではないか , とド・プロ ーイ (). de Broglie) は考えた ( 1924 年 ). この物質波 (material wave) という概 念の導入によって , 粒子・波動の 2 重性が一挙に物質全体におしひろげられた . ローレンツの古典論にあった光と電子の差別は消え , その代りに光そのもの , 電子そのものが粒子・波動の 2 重性をもっことになったのである . この 2 重性 を統一的に把握するための理論体系が , 量子力学にほかならない . ド・プローイの発想を波動力学 (wavemechanics) という形に定式化し , 物