見つめ - みる会図書館


検索対象: ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム
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1. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

水月がぎくりとしたように嵐の横顔を見つめる。嵐が続けた。 「うん、王女。ハールが登場してきたのなんてごく最近だろう ? なのに例の写真には由宇だけ じゃなくてわざわざ水月の女装写真も載せてた。てことはそいつの目的は最初から由宇じゃな くて水月だったのかもしれない。水月になんらかのうらみを持ってて、水月のことを調べあげ ていく途中で、王女。ハ 1 ルが水月のやっている役だってことを見つけたのかもしれないぞ ? 」 「僕にうらみ ? 」 「何か心当たりがあるかい、水月 ? 」 「そんなの : ス山ほどあるよ」 「水月」 、「しかたないだろ、嵐。僕だって好きで生徒会役員に気に人られてるわけじゃないよ」 という水月の言葉に、。ハソコンの前にいた光司狼がブッとふきだす。 「そーいやおまえ、高等部に人って以来、やたら上級生にウケいいよな。生徒会長までおまえ に色目使ってるぜ ? 「そういう言い方やめろよ。あいかわらず下品だね、光司狼」 「そりやどうも」 下品が天然。 光司狼は水月の攻撃的なせりふなど意に介さない。すずしい顔のまま先を続けた。 てんねん かい

2. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

130 思いあまってしたことだけど、佑の瞳は揺れている。波のように。ウルんじゃって。 言いかけた嵐のせりふを佑がさえぎった。 「嵐、オレんこと迎えに来いよ。ぜったい、来るよな ? 」 力強く見つめてくる佑の瞳のチカラが、嵐にその心を伝える。 そして嵐の心はといえば、さっきまでの凶暴さがうそのように凪いでいた。 静けさ。 佑ちゃん、 ノートのなせる技。 そうしてようやく自分を取り戻した嵐は、今度こそしつかりと佑の瞳を見つめかえして言っ たのだ。 「ああ、わかった約束する。すぐに迎えに行くよ。待ってろ佑」

3. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

158 両側から見つめられて。 いよっ、嵐ちゃん ! 両手に花っ ) そうして。 嵐ちゃんは思うのであった。 どーしてだ ? どーして俺のまわりはホモばっかりなんだーツに

4. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

「え、なに ? 父さんの会社がどうしたの ? 」 みづき 母親のただならぬ様子に、水月も不安そうな顔をして光司狼を見つめる。 そして蘭子はもう限界よというかんじでそれを吐きだした。ペッ。 「ニューヨークの友だちが言っていたわ。海谷グループが急速に。ハワーダウンした背景には自 社株の流れが大きく関係しているって。しかも、その株を動かしたのは日本の一個人投資家だ と言うのよ。私、その個人投資家の名前を調べてもらったの。そしたら」 その先を口にするのは苦痛だと、、蘭子の顔がゆがむ。 佑がドキドキ顔で目の前で展開されるドラマを見守っている。 ふわわん美少女主婦・ヒナコにばかばんサッカー野・ジョーも、今は手を取りあって ( ら コ ぶらぶだねっ ) 息をのんで見つめている。 そして隣の家の美貌戦士・蘭子がとうとう言った。 「出てきた名前はコウシロウ・セガワ。そうよ、光司狼 ! あなたの名前が出てきたのよ ! 」 び「え、うそ」 ~ 水月と佑が同時に言って顔を見合わせる。 - 蘭子はもう止まれない。キッと息子をにらんで続けた。 「光司狼あなた、海谷グループの自社株を買い占めて、他の会社に乗っ取らせようとしている そうじゃないの ! 信じられないわ ! いったいどういうつもりなの岬」 かぶ かいや

5. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

102 「〈っ ? 」 、「うん、僕はなんでも一番が趣味だからね。停学回数も・一番を目指すことにしたんだ。ふふ」 「ふふ、って」 水月の「ふふ」はこわい。 ぼーぜんと自分を見つめる王女ューに、敵国の王女。ハールが敵をもうっとりさせる余裕な微 笑みを浮かべて言った。 「ねえ佑、こんどは不純同性交遊で停学ってどう ? 」

6. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

佑は涙目になって嵐を見あげたが、今の嵐の視界にはもう佑は映っていない。 倒すべき敵の姿が在るだけだ。 サッカーやスポーツの現場でなら、この集中力も評価すべきファイトと変わるのだが。 でも。 ファイトなら佑だって負けない。 ム はばたく羽のように広がった佑の両腕。 3 公衆の面前で。 びキス。嵐ちゃん仲間の視線が痛いぜ。 ュ プ時間が止まってたかんじ。 ラ ゆっくりとくちびるが離れてゆく。 びとみ 見つめあう瞳と瞳。

7. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

148 体が勝手に動いてしまう。 気づいたら、嵐は佑を抱きしめてキスしていた。 何度も、何度も。 むさぼるようにくり返されるキス。 もう周りなんか見えてないんだね、嵐ちゃん。 戦士は守るべき相手を知って、初めての恋に目覚める。 そして眠り姫はいつだってキスで起こされるもの。 くちびるヘのキスは目覚めの合図。 閉じていた佑の瞳が花びらのようにひらく。 ゆっくりと。 嵐はそんな佑の瞳を間近で見つめたまま、せつない声で言った。 「俺のものだ佑。なにがあっても、佑は俺が守る : ・ ! 」 胸がつまった。 〃オレノモノ〃

8. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

水月様、お声が少々不穏です。 佑、大あわて。 「水月といるときはぜんぜんタイクッじゃなかった ! でも、それ以外がっ」 「ふ」 水月様のロもとがわずかに弛む。 「それ以外 ? ほとんどずっといっしょだったのに ? 」 「えーと」 「水月、佑を追いつめるなよー 嵐が横からフォローを人れてくる。 水月があでやかに徴笑んで返した。 「わかってる。追いつめたりしないよ。佑に責任はないんだ。僕はむしろ佑にあやまんなきや いけない」 「え ? 」 ぽかんとして自分を見つめてきた佑のむじやきな瞳が、今の水月にはセッナイ原因。 世界でたったひとつ。 やっと手に人れた宝物。 ふおん ゆる ひとみ

9. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

光司狼の腕の中にいた幼なじみが飛び出し、水月に駆け寄った。 「ごめん ! 」 「佑」 。ハジャマのすそをひつつかまれて、水月が目をみはる。 佑は大きな瞳をさらにいっそう大きくして、その中に水月の姿を包み込む。 見つめられて、水月は思う。 この瞳だけだ。 僕が欲しいのは。 キャシャでキュートでヤンチャな妖精はそして、ニッと笑って言った。 「考えなしに言っちまって悪かったよ、水月。けどさ、マジでなんとかなりそーな気イすんだ オレ。そりや今すぐとかはムリかもしんねーけど、ちゃんと説明すりやみんなだってナットク してくれるよ」 不敵な少年の不敵な笑顔。 「オレ、みんなのことだましてんの、ほんっとーにヤだったんだ。だからこれっていい機会な のかもしんねーぜ。なっ ? そんな思いつめることねーって。当事者のオレがそー言ってんだ からよー 佑、てんで前向き。 チャンス

10. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

206 嵐はそう叫んで、バッと佑を両腕の中に抱きしめた。 「だいじなんだ、佑・ : ! 佑のことが自分より何よりいちばん、大切なんだよ ! 」 「嵐」 息苦しくなるくらい強く抱きしめられて、佑の心が嵐の叫びに共鳴する。 ぎゅっと目を閉じて、それからゆっくりとその目を開けて、佑は言った。 「嵐、オレ、今かなりイーカンジなんだ。自分がどうしたいかハッキリわかってるし、自分の しなきゃいけないこともちゃんとわかってる。そんなカンジなんだ 「佑 : ・」 「オレのコト信じて、もーちょっとのあいだ、だまって見ててくんねーかな」 ふしぎな空気が流れる。 嵐は腕に余裕をもたせて佑の顔を見つめられる距離を作る。 なんて綺麗なんだろう。 いつのまにきみはこんなに綺麗になったの。 佑。 佑はくつきりと大きなその瞳に嵐を映しだして続けた。 キレイ