言わ - みる会図書館


検索対象: ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム
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1. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

166 びぼケ 美貌のスー。ハーモデルはかって知ったる家の廊下をつかっかと通り抜け、ダイ一一ングルーム とびら への扉を開けた。 「光司狼 ! 話があるって言ってるでしょ ! すぐうちに戻ってきなさい ! 」 こうちょう 怒りのあまり生き生きとほおを紅潮させている美女の姿。迫力。 その場にいた全員が一瞬ぽかんと見とれてしまうような。 と、光司狼が母親のほうへは視線も向けず、ぼそっと言った。 「うるせえ女」 「なんですって ! 」 「こっちは食事中だぜ。話があるならここで話してけばいいだろ」 「あーっそ ! そうゆう態度に出るに私はあなたのためを思えばこそ、こうしてわざわざみ んなのいないところで話を聞いてあげようと思ってたんだけどに」 う、ん、クエスチョンマークがいちいち″ ! 〃付きの特殊文字。 激しい人だ。 われ しかしこうして怒りに我を忘れている様さえ美しいのは、やはりスー。ハ ーモデルの存在感と いうやっか。 おやじ 「遠慮はいらねえよ。なんの話かだいたい見当はつく。親父の会社の話だろ ? 」 「わ、わかってるのね。なんてこと。あなたがそんなコだったなんて・ : ! 」 えんりよ さま ろうか

2. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

162 「それで、父さんは今どうしてるの ? 嵐もまた、冷静ではいられない様子で訊いてくる。 水月ほど・フアザコンではないにせよ、こういうときはしつかり長男する嵐である。 しほうはつぼう 「さあ。よくは知らないけど、資金ぐりで四方八方駆け回っているらしいわ」・ 「俺たちはなんにもしなくていいのかな」 「まあ、嵐。あなたたちがそんなことを心配することはないのよ。うちには十分な貯えがある し、私だって稼いでるんだから、あの人からの送金をあてにする必要なんてないの」 「え、そうじゃなくて。俺たち、なんか父さんにしなくていいのかなって。資金援助とか」 「嵐」 蘭子はあきれたように我が子を見た。 「あなた、ほんとにやさしい子ね。昔からそうだったわね。でも、お父さんは家族らしいこと なんて一度もしてやしないでしよう ? なんでも一人で決めて一人で動くのが好きな人なの。 だから今度のことも一人でなんとか切り抜けるわよ。大丈夫、心配はいらないわ」 きつばりそう言うと、蘭子は食卓のソルトに手を伸ばす℃ と、ふいに横からクレームがついた。 「蘭子、それ以上、味濃くすんなよ。病気になるぜ」 母親を名前で呼び捨てにする男。 かせ たくわ

3. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

もともとめったに何かにノメリこむタイプではない。 水月様はそうカンタンに心をつかまれたりはしないのだ。 でもいったんノメりこむことに決めたら。 絶対宝物指定。 何より誰より自分より世界より、守るべきたったひとつの。 佑。 おざき 「とにかく。もう自転車のことなんかで尾崎佑を傷つけるようなマネはしないでください。僕 のことが気にくわないとおっしやるなら、僕は同好会やめますから。いいですか。すでに先輩 コたちのやってることは犯罪なんです。これ以上佑に何かしたら、こんどこそ警察に」 「そんなに芸能界がいいのか」 「は ? 」 " 自転車のことなんか〃と言い切った水月の言葉は、とうとう同好会会長をも前に出させてし 一まう。 ほとんど大人と変わらない体格をしたその少年は、ゆっくりと水月に近づきながら、さらに ドスのきいた声で続けた。 おまえ 「瀬川は存在自体が派手だからな。芸能界は性に合うかもしれんが」 しよう

4. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

「え、なに ? 父さんの会社がどうしたの ? 」 みづき 母親のただならぬ様子に、水月も不安そうな顔をして光司狼を見つめる。 そして蘭子はもう限界よというかんじでそれを吐きだした。ペッ。 「ニューヨークの友だちが言っていたわ。海谷グループが急速に。ハワーダウンした背景には自 社株の流れが大きく関係しているって。しかも、その株を動かしたのは日本の一個人投資家だ と言うのよ。私、その個人投資家の名前を調べてもらったの。そしたら」 その先を口にするのは苦痛だと、、蘭子の顔がゆがむ。 佑がドキドキ顔で目の前で展開されるドラマを見守っている。 ふわわん美少女主婦・ヒナコにばかばんサッカー野・ジョーも、今は手を取りあって ( ら コ ぶらぶだねっ ) 息をのんで見つめている。 そして隣の家の美貌戦士・蘭子がとうとう言った。 「出てきた名前はコウシロウ・セガワ。そうよ、光司狼 ! あなたの名前が出てきたのよ ! 」 び「え、うそ」 ~ 水月と佑が同時に言って顔を見合わせる。 - 蘭子はもう止まれない。キッと息子をにらんで続けた。 「光司狼あなた、海谷グループの自社株を買い占めて、他の会社に乗っ取らせようとしている そうじゃないの ! 信じられないわ ! いったいどういうつもりなの岬」 かぶ かいや

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218 「嵐にさせるわけいかねえんじゃないの ? 」 「そんなこと言ってないよ ! 父さんは光司狼と話をしに来るんじゃないのに」 おさ 声を抑えてはいても、感情はにじみ出る。 光司狼は新聞を折ると、ソフアから立ちあがった。 「俺はいねえほうがいいって。な ? 」 そう言って光司狼は四つ折りにした新聞の端で水月の肩をぼんとたたくと、リビングを出て いってしまう。 ひとり取り残された水月はロの中でつぶやいた。 「ばか」 「光司狼ッ ! 明日おじさん来るってホントかッ ? 」 。ハジャマ姿の熱血少年、気にせず今夜も光司狼クンの部屋に飛びこみます ! 「もう来んなって言ったろ ? 」 。ハソコンデスクの前にいた光司狼、シプイ声。 ゅう が、佑はぼかんと笑って。

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168 「つもりって ? 」 ふてぶてしいほど落ち着きはらった光司狼の声。 蘭子は火がついたように反応した。 ぼうがい 「なんのために父親の妨害をしているのかってことよ ! 光司狼、わかってるのにあなたが 今つぶそうとしている会社は、あなたと血のつながったお父さんの会社なのよそんなこと をしたってあなたにはなんのメリットもないでしよう ! 」 ばくだい 「メリットならあるぜ。俺の手にはマージンもふくめて莫大な金が人る」 「光司狼・ : ! 」 これにはさすがに周囲の空気が凍りつく。蘭子が言った。 「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。光司狼、あなた、ただお金を手に人れたいだけのために株を 動かしたっていうの ? 」 「ほかになんか理由がいるわけ ? 」 「光司狼、あなたね・ : 」 わなわなとこぶしをふるわせながら、蘭子は言いたくもないことを言わなければならなくな った自分とそうさせた息子とを心から呪った。 「ああ、もう。こんなことを思い出させたくはないけれど、あなたはまだ戸籍上は海谷光司狼 なのよ。忘れたの ? 」 こお のろ こせき

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でも。 「 : ・ : ・そうだね」 世の中には前向きが在りやー後ろ向きが在るのである。 そーゅーもんなのである。 水月はひっそりと微笑んで、自分を見あげてくる佑の頭をなでた。 「佑はなんにも心配することないよ。由宇のマネージャーは僕だからね。由宇が仕事をしやす いようにしてあげるのが僕の役目だよ。ごめんね、どなったりして」 そう言って、そっと佑のひたいにキス。 ム コ うーわー、おっかねー び静かになればなるほどこわい水月である。 さて。 ぼうがい こういう天然サディストが自分の独占欲を妨害されるとどうなるか。 ュ ラ こう←なるのである。

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みづき 「水月「オマエさあ」 と王女ューのかっこした佑 ( 由宇 ) が言った。 1 撮影スタジオ。 ふたりの王女の戦闘シーン。 ( 声なし ) そうにゆう 、背景はプルースクリーン。後で合成した oo 画面が挿人される。 。ハピョン星から来たふたりの宇宙少女は、ケンカするのに剣なんか使わない。 指先から出る。ハワーオーラ ( ューはピンク、。ハールは。ハープル ) で戦う。 ンユ。、ツ なんて相手に先制攻撃しながら、王女。ハールな水月が佑のほうに顔を向ける。 「なに ? 」 ☆ 7 ☆そしてきみはやつはり僕のアイドル ゅうュウ

9. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

132 からまれるのにもいいかげんへキエキしてきたそのとき。 「ちいちゃん、いる ? あなた今日、瀬川くんを呼び出したんですって ? 」 うつわ、すげー美人 ! ふいにがあいて、そこからぞ 0 とするような美女が顔をのぞかせる。 しおり 「紫織か」 紫織 ? じゃこの人が嵐がフッたっていう・ なんでその人がここにいるんだろ ? 「あら、ごめんなさい。お客さまだったの」 「これは客ではない。人質だ」 「ちいちゃん、あなたったらまたそんなこと」 「紫織には関係ない。口をはさむな」 おうぼう あきひこ 「横暴な人ね。秋彦さんとは正反対だわ。すこしはお兄さんを見習ったらどうなの ? 」 「ふん。その秋彦を裏切ろうとしたくせに、よくそんなことが言えるものだな」 秋彦 ? こいつ、兄貴がいたのか。 あとと ってあれ ? たしかこいっ道場の跡取りとか言ってなかったつけ : ・ ? フツー跡取りって長男がなるもんだよな ? ? なが どうも話がよくみえなくて、ふたりの顔を交互に眺める佑である。

10. ラブ・ユー : ぴかぴかドットコム

「オレ来るって言ったじゃん」 「佑」 びよ、んと横ジャンプしてちゃっかりべッドの上に座っちゃった佑に、光司狼クンにらみを きかせますが、佑、めげず。 「したくねーならしねーでいいよ。でもオレもうひとりじゃ寝れねーカラダにされたから、 いらしょに寝るのオマエのギムじゃん」 「おまえなー 「光司狼、オマエ、アフターケアって知んねーの ? 」 佑ちゃん、一本 ! ム だが光司狼クン、めちゃくちやイヤそう。あんた何もそこまでロコツに・ 「来いよ、ホラ。ハナシ聞いてやるからさ」 枕の横をぼんぼん、なんてたたいてみせて、佑がニッコリ寛大なおかーちゃんさながらに光 び司狼を手招く 0 ュ光司狼クン、ますます迷惑そう。 「なに言ってんだ、おまえは」 ラ 「まーまー。・オマエ、親父さんに会わねーって言ったんだって ? 」 「水月のやっ」 かんだい