の面倒は、ヒロナリが見ています。教え合うこと のように大会に参加しています。三年間の集大成 も時々はありますが、テスト対策用の問題を一緒として、他校の三年生が素晴らしい発表をしてい に解くだけでも、効果があるようです。勉強は一 る姿を見て、本校の生徒たちの気持ちを切らさず、 人でするよりも、仲間と一緒に取り組む方が、頑三年間、大会に参加できるように、部活動の活動 張れるようですね。フュヒトも二年生が勉強して 内容を工夫して、私も、もっと計画的に部活動を いる姿を見て、少しは焦りを感じているようです。 進められるようにしていきたいと思っています。 それでも大会準備の負担感が大きいようです。 部活動と勉強の両立を図ること。これは、大人 テストの結果と自分自身の勉強を振り返り、三年 になったときに、趣味と仕事の両立を図ることに 生になったら受験勉強に専念できるように秋の大繋がると思います。時間の使い方、計画的に進め 会には参加しないことが暗黙のルールになりつつ ること、自然科学部の活動を通して、身につけて あります。私としては少し寂しいというか、もっ欲しい能力です。 たいないと思っています。他校の三年生は、当然 特集原爆被爆者の人生を伝えたい鷯「おば " ノ究、ろ -c 大事業財団の副施設長一六向き〈らた障ーた平日研・ 込 止のば 私・ 7 キ祉ひのわ る 福円の行一 6 ン 定 ( 今なぜ副施設長研修に広島での被爆者の方の聞き取りま 福 ーら出会 社祉オ 6 やフィールドワークを行ったのか ? その体験からののく日合図福 るち月卩 月変化を誌面を通して伝えます。 9 ー集期 編定祉 国変 8 トビックス私には、ハンセン病を風化させない義務があるっ 1 日鯑 29 子どものしあわせ 2016 年 9 月号

何でそんなに高いのかって言うと、普通の水彩よ力があり、望遠鏡のセッティングや月の写真撮影 は、ほとんどヒロナリとソラ、フュヒトで行、つよ 、らしいのです。 りも透明感があって発色がいし うになりました。星空班としては珍しく高文連の と、女の子ら うーん、欲しいけど手が出ないー しい文章を書いていました。 全道理科研究発表大会に参加します。ヒロナリが 中心となって、星空班は月のことなどをまとめて 星空班は、研究よりも星空を眺めることが主な 活動です。八月であればベルセウス座流星群を見発表することになりました。 に郊外に出かけましたし、普段放課後に月の写真 定期試験に向けて を撮ったりしています。自然科学部の割に珍しく 大会準備に追われながら、生徒たちは本業の勉 屋外での活動が多い班ですね。 ノンナは皆勤賞です。屋外の活強にも取り組んでいます。九月は前期の区切りと 受験生なのに、、 なる定期試験があり、これで赤点を取ると、大会 動でハンナと会うたびに、二年生のヒロナリとソ に参加できなくなるのです。テスト前は、大会直 ラはハンナをちよします。「ちょすーとい、つのは 北海道弁です。からかうこと、いじることの意味前で許可を得た部活以外は運動部も文化系部活 も、練習を含めてすべての活動が禁止となります。 ですが、悪気がなくお互いに笑いがでるような それもあって、高文連の研究資料の提出までは、 ニュアンスのときに使います。ハンナは、ヒロナ リとソラにちよされるために、星空を眺めに来て根を詰めて部活動に集中しているのです。 星空班のソラは、赤点を取ることが多く、大会 いる節があります。一年生のフュヒトは、そのハ に参加できるか心配です。自然科学部の生徒たち ンナの姿を見て、先輩のちよし方を覚え、夏休み は、定期試験の勉強もお互いに協力することがで が明けた頃には、ヒロナリとソラをちょすよ、つに きていて、テスト前に何人かが集まって理科室で なりました。星空班の男子はこの三人だけで、後 は女子ばかりです。そのためか、ものすごく結東勉強会を行うようになっていました。ソラの勉強

よりも、むしろ、ショウは推薦入試の準備を理科 になってしまうと思うので、部活動なのに顧問が 室でやっているだけですね。 「指導しない」場面を作ります。審査員に迷惑は かけられませんので、当然、体裁は整えるように 九月の活動・果物班 指一小はしますが 果物班は二年生のミナミがリーダーで、一年生 他の班に比べて、計画的な果物班ですが、それ のケイコとカョが共同研究者として、ゴ 1 ルデン でも大会の提出締切に間に合うかぎりぎりのとこ ウィーク明けくらいから一緒に実験をしていまし ろです。でも、このギリギリ感が生徒たちを大き た。自然科学部では、研究テーマを基に班の名前 く成長させることになると思います。 が付いています。果物班は、果物の皮から香りの 九月の活動・星空班 成分を抽出して分子を推定する実験をしていま す。ミナミは考察が得意ですが少しおっちょこ 部長のショウと同じくらい、副部長で星空班長 ちょいです。試験管をひっくり返したり、薬品に のハンナも三年生で受験勉強が忙しいはすなので 引火しそうになったり、とミナミの実験スキルはすか、部活に顔を出しています。受験生にも息抜 号 まだまだ発展途上ですね。一年生の割に実験上手きは必要ですね 月 なカョと、場を和ませるケイコのお陰で実験方法 部活のミ 1 ティングで配る自然科学部通信のハ 年 が少しすっ洗練されていきました。 ンナの記事はいつも味わい深いです。八月末の記眦 ミナミは二年生らしく、実験デ 1 タからモル計 事に最近欲しい品として、「人間の欲は尽きぬもせ 算をして、有機物の推定を試み、それを研究資料 ので、欲しいものがわんさかあるのが自分というあ としてまとめています。研究資料のまとめ方も含人間です。今、それとなく狙ってるのは水彩絵のの めて、部員同士の話し合いを大切にしています。 具です。ただの水彩絵の具じゃなくって、十二色 私が口を出すと、部員の研究ではなく、私の研究 で二万三千円するというお高めの品物なのです。

◆先人語をきなが 5 第 3 回 自然科学部の九月は大会準備 山川宇富 北海道の夏は短いと言われますが、夏休みも短 研究資料の提出に追われ く、お盆を過ぎれば始業式です。本州の長い夏休 高文連全道理科研究発表大会は、毎年十月上旬 みが少し羨ましいですね。 に行われます。ただ、事前審査の都合で、研究資 本校の自然科学部は、夏休みが終わるといつも 料の提出は九月初めなので、ますは研究資料の完 よりも真面目に活動しています。八月の終わりか ら九月にかけて北海道高等学校文化連盟 ( 道高文成に追われます。残念ながら、三年生の部員は大 学受験準備のため、誰も大会に参加しないため、 連 ) 主催の理科研究発表大会の準備が本格化する からです。実験や考察を繰り返し、研究資料の作研究資料の作成は二年生を中心に行っています。 もともと、三年生の部員数は他の学年に比べて少 成、発表資料の作成と発表練習と放課後や土日を なく、全員が大学進学を希望しているので、夏休 使って、部活の生徒たちは一所懸命に取り組みま み前後あたりから、理科室に来る頻度が少なくな す。本当は、もっと余裕を持って取り組んで欲し りました。でも、部長のショウは、受験勉強と並 いのですが、毎年、夏休み明けに、宿題を忘れた 行しながら後輩たちの面倒を見ています。という 小学生のような焦り方で、大会準備をしています。 ( 北海道高校教育学習会 )

一作訳 CD O 日 イいズこ店 0 ラ丿ムみ書 トケ アゅ波 o Z 島 スイ」ま岩 のマー 上イく ロウさ と思いきや、日本の児童文学界においては、むし と勇気を見込まれ、重大な仕事を任されます。絵 ろ「根性 , や封建的な上下関係、「管理主義。な本としても読める短い美しいこの物語を読み終え どにたいするアンチテーゼとしての作品が多く生たとき、私は泣いていました。ドイツ兵に呼び止 み出されてきています。現実の子どもたちの世界められるのを恐れながら氷の上を滑る、スイッシ を反映し、部活動のなかの人間ドラマを描いたも ュー、スイッシュー、というスケートの刃の音が、 のも多いようです。ほんの一部しか読めませんで緊張感をともなってスピードと優雅さを伝えます。 したが、 数ある作品のなかで、身体や精神の感覚 『たまごを持つように』 ( まはら三桃、講談社、 さや の描写に力がこめられていて心に響いたものを紹〇九年 ) は、中学弓道部の物語。不器用な早弥を 介します。 主人公に、スランプに陥った友人の葛藤も見つめ、 ルイ 1 ズ・ボーデン『ピ 1 トのスケートレース』淡い恋愛模様を交えた二年間が描かれていきま ( ニキ・ダリ 絵、ふなとよし子 / 訳、福音す。重きが置かれているのは、この競技の精神・ 館書店、一一年 ) は、第二次世界大戦下のオラン哲学です。弓を引くとき射るとき矢が的に当たっ ダが舞台。十一の町をつなぐ運河をスケートで滑たときの感覚、自信のなさや不調を乗り越えてい り通す国民的な競技「エルフステーデントホト く内面の過程がこまやかに描出されています。タ あくらん の完走者に憧れる十歳のピートが、スケートのカイトルは、弓道の世界の教えⅡ「握卵」から。 。、 0 、 is ⅲ eT ⅱ R ⅲ みと

乳幼児期に親子の肌の触れ合う濃密な慈しみこそ 子どもの心を培う原体験を豊かに 子どもの心を安らげ、満足感を得させる大きな要 虐待を受けた子どもの心を回復させることはと 因です。 ても難しく、心の傷を癒すことはとても困難なこ 乳幼児は泣き声を上げることによって意思を表 とです。この負の教訓から得られることは子ども 明します。それは生理現象であったり、何かがし に心を潤す原体験を豊かに味合わせてやりたいと たかったり、してほしいという表明です。泣き声 い、つことです・。 に応えてもらえなければ心を安らげることができ 先に書いたことの繰り返しになりますが子ども ません。虐待を受けた乳幼児は目がうつろなだけ 期は発達段階に応じて違いがありますが、親や周でなく、泣くことさえしないという話を聞きます。 りの人々からの庇護なしに生存することができま そして成長するにしたがい自分の意志で行動範 せん。発達段階に応じた庇護こそがその子その子囲を広げ、身体の活動を活発にし、物事に対する の人間としての尊厳を確保する基礎となります。 関心を広げ強めていきます。むやみに物を叩いた 作文の中の子どもたち 8 会 夫 子育ては子ども心を大切に ( ) 中 勉強にばかり気を取られていると子どもの真の力をのばせない 2 田枦

マッキーの共育讃歌 54 時代を見据える 日々のことばに励まされて 聖カタリナ大学山本万喜雄 「プロフィール」 やまもとまきお 1946 年愛媛県に生まれる。健康教育学専攻。都立高校 ( 定時制 ) 教諭を経て、 1974 年より 20 ] 2 年まで愛媛大学教育学部に勤務。 この間 4 年にわたって教育学部附属養護学校校長を併任。地域に 根ざした健康教育、子育て支援活動に関わっている。主な著書と して「えひめの教育未来へのかけ橋」 ( 青磁社 ) 「共育はよろこび」 ( 創風社出版 ) 「いまこの一冊」 ( 愛媛民報社 ) 「マッキーの子育 て讃歌」 ( 草土文化 ) などがある。現在、愛媛大学名誉教授、聖カ タリナ大学特任教授。 その時代の姿を刻みつづける詩人 日本国憲法の精神に則り、すべての子どもたち の幸福をはかるために制定された児童憲章。 児童は、人として尊ばれる。 児童は、社会の一員として重んぜられる 児童は、よい環境のなかで育てられる。 これが制定された翌年の一九五二年、朝鮮戦争 の真っ最中に日本子どもを守る会が誕生しまし た。この会は発足以来、子どもの生命を尊び、そ の人権の確立と平和・民主主義を守る運動を進 め、一九六四年から毎年『子ども白書』の刊行を 重ねています。 この白書の中にその時代の子どもの姿、幸せを 奪う権力への抵抗を刻んできたのが、詩人の小森 香子さん。長年私は、それらの詩にどれ程励まさ れてきたことでしよう。一九七〇年は「公害国会」 と呼ばれた年でしたが、一九七一年版の『子ども 白書』にはこんな詩が載っています。 0

木の肌は、とてもクつるつるしています。 木登り上手な猿さえも、すべり落ちるといわ れて、サルスペリの木と呼んだのでしようね。 花の色は鮮紅色のものがよく見られますが、 白色のもの、淡紫色のものもあります。 サルスペリは、ミソハギ科の喬木 ( 樹高の高 い木 ) で、高いものは六くらいの樹高があり ます。 七月初めの頃から、九月の末くらいまで咲き 続けます。 樹は硬くて緻密なので、細工物の材料として 使われています。 陽炎が立つほどの炎暑に負けることもなくし おれることなく毅然として咲き続ける花に感動 を覚えるのは、私だけでしようか 百日紅ごくごく水を飲むばかり こぼれ日にさそはれ見るや百日紅 水原秋桜子 石田波郷 61 子どものしあわせ 2016 年 9 月号

編集室の窓 本読 ) 近び購込す版買 東京新聞社会部記者・望月衣産している下請け企業労働者は 料ま】子おお回、 . 回 さ も 塑子さんによる『武器輸出と日輸出に対して極めて慎重です。 内方会だ税 誌売 圧巻なのは、第三章「潜水艦案のるく 本企業』 ( 角川新書 ) が、七月 こ望守み円売本発 ナ の希を込 8 販 一〇日に刊行になりました。 受注脱落」の衝撃です。日本と 読ごもしゅ ッ オーストラリアとの商談では、 二〇一五年五月に日本で初め 購をど申み 個・号 ◇読好お分 * 月ンバす て武器展示会が横浜で開かれ、 フランスが潜水艦受注に成功し 年ラかけ 間脈社 ました。望月さんは、ドア一つ 防衛にも応用可能な民生用技術 年書泉はす のの料で加オ新た の積極的な活用という防衛省の でも機密の塊といわれている潜 ◆誌最い 働きかけが多くの研究者を結び水艦を他国に売り渡すことが、 付けているという記事が目にと技術流出になり、いかに難しい まりました。 問題があるかを冷悧に分析され ています。 第一章「悲願の解禁」では、 二〇一五年一〇月の防衛装備庁 防衛省が「売れ、売れ」と拍 の発足を扱い、「平成のゼロ戦」車をかけても、軍需企業の関係 と言われて〔る " 心神一戦闘機者には戸惑〔や躊躇があること の公開を記しています自主生をきちんと書かれた望月さんに 産できるまでに至っている軍需よる本書は、安保法制に関わる 産業の幹部は海外市場進出を目武器輸出問題を学習できる貴重 指しています。が、何万点もの な労作です。 部品で構成している戦闘機を生 子どものしあわせ 定価 594 円 ( 本体 550 円 + 税 ) 2016 年 9 月号 ( 787 号 ) 2016 年 9 月 1 日発行 編集 . 日本子どもを守る会 子どものしあわせ編集委員会 〒 170-0005 東京都豊島区南大塚 2-17-10 民教連内 電話 : 03-5319-3645 FAX : 03-5319-3646 発行 : 本の泉社発行者 : 比留川洋 〒 113-0033 東京都文京区本郷 2-25-6 電話 : 03-5800-8494 FAX : 03-5800-5353 E-mail : mail@honnoizumi. CO. 」 p http://www.honnoizumi.co.j p/ 銀行口座 : ゆうちょ銀行〇一九店 ( 当座 ) 0137225 郵便振替 : 00130-6-137225 印刷 : 亜細亜印刷株式会社 製本 : 株式会社村上製本所 】◇

旧 BN978-4-7807-1041-0 C9337 Y550E 9 7 8 4 7 8 0 71 0 41 0 定価・一 + 税 本の泉社 1 9 2 9 5 ろ 7 0 0 5 5 0 4 特集 1 8 歳「成人」社会 ~ 「成人」とは何か ~ 論文 : 田中治彦・林大介・宮下与兵衛 ・安藤耕己・高橋亮平 ことしの子ども最前線 こども食堂 / 待機児童問題 / 「多様な教育機会の確保法案」 熊本地震と子どもたち 本体 2000 円 + 税 子どもをめぐるこの一年 東日本大震災後を いのちと健康 / 医療 / 家庭 / 福祉 / 司法 生きる子どもたち / 学校 / 地域 / 文化 / メディア / 環境 〒 1 13 ー 0033 東京都文京区本郷 2 ー 25 ー 6 mail@honnoizumi.co. JP 03 ( 5800 ) 8494 0 3 ( 5 8 0 0 ) 5 3 5 3 子どもの しあわせ 父母と教師を結ぶ雑誌 787 号 201 6 「子どもを大切にする国」をめざして 2016 日本子どもを守る会編 K になあ g うのこ ? とか・ つ 晋なら こん〒ま ) んれヒを や、は 本の泉社 本の 合図の 21 世紀を生きる人と 社会に役立ち、感動 共有できる本づくり 編集・日本子どもを守る会〒 1 70 ー 0005 東京都豊島区南大塚 2 ー 1 7-10 民教連内 TEL. 03-5319 ー 3645 FAX. 03 ー 5319 ー 3646 発行・本の泉社 東京都文京区本郷 2-25 ー 6 TEL ℃ 3 ー 5800-8494 FAX. 03 ー 5800 ー 5353 〒 1 1 3-0033 http://www.honnoizumi.co.jp/ E-mail:maiI@honnoizumi.co.」 p 子ども白書