六十年前の昭和三十一年、こう程にのせるべく政治的指導力を発その場合、憲法改正の是非を決似 める国民投票は、「発議した日か 堂々と「憲法改正の歌ーを作詞し揮すると決心した」 た中曽根康弘元首相ですら、首相安倍首相がこう述べたのは第一ら起算して六十日以後百八十日以 在任時には「自らの内閣では憲法次政権発足直後の平成十八年十内において国会の議決した期日に 改正は政治課題としないーと明言月、英紙「フィナンシャル・タイム行う」 ( 国民投票法二条 ) ことか していたのである。 ズ」のインタビュ 1 に答えてのこら、平成二十九年後半にも実施さ 憲法改正は、戦後長きにわたっとだった。今となってはその意義れることになる。 て絶対的なタブ 1 だった。昭和一一と衝撃が半ば忘れられているが、 安倍首相の任期は平成三十年九 十二年に施行された連合国軍総司在任中に憲法改正を目指す考えを月末までであり、このシナリオ通 令部 (e=a) 製の現行憲法は、表明したのは、戦後の歴代首相でりなら任期中の憲法改正は実現す るか、ことはそう単純ではない。 中曽根氏にも指一本触れることも初めてのことだったのである。 できない神聖にして不可侵な不磨その安倍首相が、いったん掲げ最短シナリオを目指せば、野党 の大典として扱われてきた。日本た歴史的使命である憲法改正の旗や多数派メディアの反発は強ま 社会はその後遺症から、まだ完全を、自分で下ろすことなどあり得り、改憲反対キャンペ 1 ンは激し ない。問題は、改憲までのスケジさを増すことが予想できる。そう に回復できてはいない。 なれば公明党や、無所属の改憲派 そして、現職の首相として初めュ 1 ルと手順をどう考えるかだ。 自民党の憲法改正推進本部が描議員も一一の足を踏むことになりか て憲法改正を内閣の政治課題だと 明言したのが、第一次政権時代のく最短のシナリオでは、秋の臨時ねない。 国会から衆参の憲法審査会で改憲さらには、衆院議員は平成三十 安倍晋三首相だった。 「二十一世紀という新しい時代に項目の絞り込みを始め、来年一月年十二月に任期満了を迎えること ふさわしい憲法を、自分たちの手召集の通常国会会期中に発議にこから、安倍首相が衆院解散・総選 挙をいっ打つかという選挙戦略と で作るべきだ。憲法改正を政治日ぎ着けることを想定している。
で、皇位とともに伝わるべき由緒あさっている陛下に対して、その御事来、後者があるべき方策だと訴えて るものと公認されたのである。 情を多少ともお察し申し上げられるきた。 もう一つの懸念は、現行皇室典範 さて、そこで、誰でも少し考えれ国民となるために。 が直系継承を原則とし、それ以外の ば分かることだが、これらの神器や 場合についての規定を欠いているた 宮中三殿は明らかに祭祀具であり、 安定した皇位継承のために めに、皇位継承順位第一一位に当たら 祭祀施設である。それらが皇位と不 可分のものとして継承されるという ここまで論じて来て、やはり皇位れる秋篠宮殿下の法的地位が不明確 ことは、祭祀が皇位と不可分のもの継承の問題に触れないのは不十分だなことである。例えば、今のままで とされているということである。とと思うようになった。今回のリークは皇太子殿下か即位された場合、秋 すると、大喪の礼や大嘗祭と同様のがどのような意図から出たものなの篠宮殿下は皇太子にはなれない。っ 理由で、宮中祭祀も公的性格を有すかは定かでないが、皇位継承に対すまり、秋篠宮殿下も悠仁殿下も内廷 る皇室の行事ということになる。しる懸念も背景にあるのは容易に推察皇族とはならず、皇室経済法上、皇 かも、憲法第条の規定によってできる。その懸念とは二つである。族費という限られた経費の中で、実 「すべて皇室財産は国に属する」。っ 一つは、男系男子による皇位継承を質的には皇太子、皇太孫としての役点 まり、神器も宮中三殿も公的な財産規定する現行皇室典範の下では、悠割を果たさなければならなくなる。の なのである。 仁殿下以降は皇位継承者がいなくな皇位継承という緊急事態の中で、こ室 以上、天皇陛下の御公務にかかわってしまうことである。この懸念をの不整合を迅速に解消できるかは不 る論点四つについて論じてきた。本解消するためには、皇室典範第 1 条透明で、思わぬ混乱を招かないとも た え 稿の基調にあるものは、新聞各紙にを改正して女系継承を認めるか、第限らない 考 現れた国民各層の思いと同じ、感謝 9 条 ( 養子の禁止 ) または第条以上二つの懸念は、憲法における 改 である。そして、ささやかな報恩の ( 皇族身分の取得の制限 ) を改正し緊急権の問題と同様、事態が発生す 思いも添えられている。国民の一人て旧皇族の血筋を引く男系男子に皇る前に議論し、決定しておくべきも 8 一人の心を理解しようと努めてくだ籍取得を認めるかしかない。私は従のなのである。
ピュ 1 ターにとっては屁のような問題で、一瞬でも、私 「要は、ル 1 ルを変えればいいんじゃないですか」という が、ワーツというような感懐というのを、彼は一切無視 んですね。例えば、桂馬は左右の一一マス前へ飛んで動き してやってくるから、怖いわけです。 ますが、これを横っ飛びにする。そうすればコンピュ 1 タ 1 の方がどうしようもなくなるでしよう。それでもコ 西部でも、同じことで、文章だって、極端な話をす れば、僕がここにカンマを入れるかど、つかとい、つこと ンピュ 1 タ 1 会社の人間がなんとかしたら、また、その は、コンピュ 1 タ 1 はわからないと思、つ。コンピュ 1 タ 時にル 1 ルを変えればいい。もちろん論理的にいうと、 1 職人、デ 1 タ整理屋もわからない。僕だけがわかるこ コンピュ 1 タ 1 はいろんなルール変更の可能性も全部組 と。このカンマは必要であるとか、この文章は真ん中で み込んだ上で考えさせることもできるんだろうけど : 「。」でちょん切って二つの文章にすべきだ、ということ 黒鉄先生、そこが怖いんですよ。人工知能は人間の までは、絶対、コンピュ 1 ターは追いっかないんです。 考えたものをさらに俯瞰してみて、人間がこういうこと を未来考えるであろう、それで、準備をしておこうとい 黒鉄しかし、もともと句読点というものは、日本語 になかったでしよう。下々が文を読むよ、つになってきた 、つこともできるよ、つです。 ために、わざわざ読みやすいように打ってやったんです 西部それはあるんだけど。でも、僕はア 1 ティスト ね。今や招待状やら何やら、句読点だらけで、あれは失 の黒鉄さんから、そういうお話をうかがいたくないな。 黒鉄いえ、僕は、それが良いことか悪いことか、言礼な話ですが、ともかく、そういうル 1 ルもコンピュ 1 タ 1 が変えそ、つな気がするんです。 っているんじゃないですよ。 西部でも、そうかな。ル 1 ル変更も含めてコンピュ 西部しかし、黒鉄さんが、例えば、粘土細工で人間 1 タ 1 ができるのは人間技のほんの裾野、ほんのちょっ智 の骸骨をつくっているとして、その指を、次にどう動か としたパタ 1 ン化しやすいことではないですか。という儒 すかとい、つことは、コンピュ 1 タ 1 ごときが絶対、予想 なんてできないですよ。コンピュ 1 タ 1 職人、デ 1 タ整 のも、未来の確率分布なんかわからないんですから、予 測というものが成り立たない、そういうワンス・フォア・頼 理屋には、そんなこと絶対できない オ 1 ル ( 一回限り ) なのが人間のライフ ( 生 ) ですから、 黒鉄それはできないですね。しかし、それは、私が 7 細々とっくってるのが私の問題だということです。コン確率なんか想定できるはずがない。日本人が一億二八〇幻
ことさえわかっていれば、「国民に政府の政策にかんす しかも事後には米英の議会調査会は自分らの誤りを認 めたというのに、我が国の小泉純一郎なる ( 元 ) 首相る決定権が帰着する」という意味での「国民主権」の具似 3 は、今もなお「大量破壊兵器の不在を証明する責任はフ体的な在り方は、各国家の歴史とそれによってもたらさ れた個別の現状に応じて、様々でしかありえない。アメ セインにあった」と言い張っている。それが今も与党自 リカ型民主主義を最良と思い込む幼稚園児の水準にまで 民党の公式見解となっているのみならず、そのことの不 ズム、そんなものに日本の政界 ( のみ 当を咎める世論も一切起こっていない。「公明正大の欠堕ちたグロ 1 バリ ならず官界も財界もマスコミ界も ) がなだれ込んでいっ 如ーもここまでくれば御立派というか処置なしという たのだ。しかもアメリカは「イラクのネーション・ビル か、物を言うのにも無理やりに気力を奮わせなければな らなくなる。「莫迦につける薬はない」としかいいよう ディングは ( 対日占領の ) 方式でやる」と公言し ているのに、それに恥辱を覚える日本人はいないも同然 のないのが日本の政治家 ( をはじめとする公的な場での であったのだ。そしてもちろん、「国家建設」という態 表現者のほとんどすべて ) の精神水準なのである。 バグダッドは国際テロの根拠地であるという理屈も動度そのものが、国民の歴史を無視するという意味で近代 主義の誤謬である、と指摘する者もほとんどいなかっ 員された。これを嗤うしかないと思うのは次の理由から た。こうした手合いはとても一人前の国民ではないとし である。一つに、アラブのテロリズムはイスラム原理主 かこの老人には思われなかったのである。 義に立脚しているのにたいし、イラクを支配しているの そんな愚行に走っていた小泉政権が、国内政策でいわ は ( かってのエジプト大統領ナセルの流れを汲む ) ・ ゆる郵政改革に血道を挙げているのにも、日本国民の八 ス党つまり「アラブ社会主義 , の政党であって、イスラ 割が盛大に声援を送っていた。庶民の少額貯金 ( の巨大 ム原理主義とはかなり離れたところにある。その原理主 義はエジプトやサウジアラビアに出自するのであって、 な集積 ) が外国に流れていくことにも、郵便局が地域コ ミュニティの一つの結節点であることにも、日本人は無 フセインの周辺においてではない。こういう原則的な理 解すらどうでもよいとされるのだから、「気の触れた者関心だというのだから、それをアメリカニズムの前で拝 に物を言っても始まらない」と悪態を吐きたくもなろ、つ跪する「非国の民 , と呼ぶのがふさわしいとこの老人は というものであった。 考えた。実際に、喧嘩文章が多くなったので、売国奴と か非国民とかいった戦前の品の悪い単語を、それを記す 一一つに、「イラクに民主主義を実現させる」というロ 文脈については十分に気を配りながら、遣、つことが時々 実についてだ。「民」が人民ではなく国民をさすという しる
に味方するような言動はしたくないと決心していた。こ 責任である」という米英日三国が繰り返した理屈である。 んなとき、この男には妙に心静かになる癖があり、本人 何らかの物体が「存在すること」を証明するのは、その としては自然体で生きているという安寧感を持って呼吸物体を見つけ出して証拠として持ち出せばよいのである していたのである。 から、可能である。しかし、それが「存在しないこと」を 証明するのは、「悪魔の証明」と呼ばれているがごとく、 アメリカの国家テロに味方する日本人をジャパ公と呼び 不可能である。もっと詳しくは、イラク全土を、地下何 ブッシュ・ジュニアのイラク侵略を批判しつづけるのを 十メ 1 トルまでかは定かならねども、ともかく「皆悉調 知識人の義務とした 査ー ( あらゆる事態について調べること ) をしないかぎ 翌々年に始められたブッシュ・ジュニアのアメリカ軍 り、物体の不在証明は不可能だ。そんな馬鹿気た要求を がイラクに侵攻したのをこの老人は、国家テロであり つきつけるところに、「難くせをつけて侵略 ( 覇権拡張 「侵略であるとみなした。なぜといって、フセイン政 のための先制武力攻撃 ) をやりたい」というアメリカの 権がー・ーー実はかってアメリカがイラクに ( イランイラ ( 精神的に ) チャイルディッシュで ( 物理的には暴力団の ク戦争時に ) 渡したーー大量破壊兵器が残存していると やりかたも同然の ) ヴァイオレントな性格が剥き出しに いう証拠が一つもなかったからである。そればかりか、 されている。そうだとしかこの老人には思われなかった。 元職員が五年間に及んでその証拠をつかも、つと努 「くたばれ鬼畜米英、がんばれフセイン . と事態を形容 みつひろ 力したのに何も発見することができず、「既に廃棄され したのは新右翼「一水会」の木村三浩であるがーー彼の たと思われる」という報告を国連安保理に提出しようと 編集したムックにこの男も一文を載せているーーいずれた していたのに、アメリカ政府がそれを一貫して阻止して にせよ、最初の一年間、アメリカ批判に起ち上がったのと ん きたという事実すらがとうに暴露されていたのである。 はこの二名だけであった。そのあと漫画家の小林よしの ら た イラクの石油資源が独仏などの介入によって混乱させりが日本の保守派をアメリカに追従する「ポチ保守」と られるのを ( アメリカに本拠地をおく ) 石油メジャ 1 が 批判しはじめた。あとの知識人は、強かれ弱かれ、アメシ 邪魔立てしようとしてフセイン政権批判を企画した、と リカに追随することしかしなかったーー「発言者」に加万 いうは当時からあった。それを老人が丸ごと信じたと 担してくれていた若者たちのなかにすら、「文句なしに いうのではない。老人が最も強く拒否したのは、「大量破強いアメリカに反発・反抗することの虚しさ」などを指 壊兵器が存在しないことを証明するのはフセイン政権の 摘しはじめ、次第に当誌から離れていったのである かいじん
( の九条改正案 ) はあのままでは反とは異なる高度で複雑な要素が入っシナ海の実効支配を開始し、フィリ 対だ。九条はまだ議論もできていなている場合が多い。いま世界中で流ピンが国際海洋法に基づく仲裁手続 いし時期尚早だ」と語った。 行の「ポピュリスト ( 大衆迎合主きに着手したのは二〇一三年一月だ 改憲勢力が 3 分の 2 を超えますよ義 ) 的なポリティシャン」であってった。仲裁裁判所は参院選の翌々日 うにとの願いを込めて一票を投じたは困るのだが、たまたま米国から来にあたる十二日に、中国が南シナ海 人々は少なくなかったはずにもかか日した友人の元政府高官が「私が e のほば全域について主張していたい わらず、この二人の冷ややかと思わを観たり、日本の新聞を読んでいわゆる「九段線」の境界線に国際法上 れる、そこまで言わなくともまるでて妙だなと思ったのは日本を取り巻の根拠はないとの判決を出した。が、 人ごとであるかのように感じられるく国際環境の変化をテ 1 マにした政中国はこの判決を一片の「紙くず , と 憲法論は一体何ごとであろうか。っ治家がいなかったことだ。米国でも称して無視する態度を示している いに、 3 分の 2 を超えたという高揚選挙となれば、必ず身近な問題がイ米国のオバマ大統領、カ 1 タ 1 国 感は感じられない。もちろん、政治ッシュ 1 となるのは自然だが、外防長官らと同様に中国批判に動いた 家としての判断にはわれわれのそれ交・防衛は国の基本政策でこれが論のは安倍晋三首相だろう。二国間首 じられないなどあり得ない」と語っ脳会議、国際会議を問わず中国批判 田久保忠衛氏昭和 8 ( 1933 ) 年生 を繰り返し、去る七月十五日にはモ ていたのには反論できなかった。 まれ。芻年に早稲田大学法学部を卒業、時 ンゴルの首都ウランバ 1 トルで開か法 事通信社に入社。ワシントン支局長などを 世界の常識無視するニつの動き れたアジア欧州会議にの 歴任。退社後、杏林大学社会学部教授を経 「国民の憲法」を世に訴えてから三合わせて開かれた会談で李克強首相 て、現在同大学名誉教授、シンクタンク に向かって直接仲裁裁判判決の受け社 「国家基本問題研究所」副理事長。専門は 年が経過した。国際情勢の変化をい 新 国際政治学・国際関係論。法学博士。第 ちいちチェックしてきた私にとっ入れを求めた。 回正論大賞受賞。著書に『憲法改正最後のて、日本が対応できるのかどうか、苛中国の露骨な膨脹主義政策に対抗産 チャンスを逃すな』『激流世界に生きて』立っ場面の連続だ。その中で気になすべき米国の対外政策はどうなって論 ( 以上、並木書房 ) 、「戦略家ニクソン』 ( 中 いるかを真剣に議論する日本の政治 る動きを一一つだけ指摘する。中国が 5 公新書 ) など多数。 世界の常識を無視するかのように南家を残念ながら私は知らない。オバノ
場」となる場合、直ちにそこでの支員長が「日本の防衛費は『人を殺すた注意したが、民進党の山尾志桜里政 援活動を休止・中断する。 めの予算』ーと発言し、与野党の出席調会長は、黙ったままだった。結 次に、国家又は国家に準ずる組織者からの発言撤回要求が相次いだ。局、藤野氏は、番組中に発言を撤回 藤野氏は「税金の使い方を改めてすることはなかった。これは、極め が登場しないことを確保した上で、 いく、軍事費が戦後はじめて 5 兆円て重大な発言で、共産党の本音だっ A-EO 等での「駆け付け警護ー・「任 論 務遂行のための武器使用」、領域国を越えましたけど、人を殺すためのた。これが後に大問題となる。 安倍晋三首相は自らので、 の同意に基づく邦人救出等の「武力予算ではなくて、人を支えて育てる る の行使」を伴わない警察的な活動が予算。これを優先していく , と述べ「今朝放送された Z Ⅱ日曜討論で ぐ め できるよう法整備した。 たことから、公明党の石田祝稔政調民進党のパ 1 トナ 1 共産党の政策責 を 法 武力の行使と評価されてはいけな会長は「まずですね。さっきの ( 人任者である藤野保史議員の「日本の い。そこで武力の行使と評価されな殺し予算発言 ) 取り消した方がいい 防衛費は『人を殺すための予算』と妣 い場所で支援活動を行うという仕組ですよ。人を殺すための予算だなんの発言には耳を疑いました。国民を 本 みでできている。ややこしい話だけてね。それは大問題ですよ」と糾守る為昼夜分かたず汗を流す自衛隊 れども、日本の憲法がそうなってい弾。稲田朋美政調会長も「それは言員やその家族に対する侮辱であり、 るから仕方がない。きちんとした正い過ぎですよ。 ( 防衛費は ) 日本を憤りを感じます。もっとも志位和夫 で 守るためですから」。野党のおおさ委員長も『自衛隊は憲法違反、将来 確な議論をしようと思えば、そ、つい うややこしい話をきちんと押さえ、 か維新・下地幹郎議員は「防衛予算解散する。だけど災害時には活用す 発 政府見解を踏まえて議論しないと可が『人を殺すための予算』というのるし防衛出動もさせる』との趣旨を 笑しなことになる。 テレビで述べ顰蹙をかっています。予 は訂正した方がいい」。日本のここ ろ・和田政宗議員は「『人を殺す予そんなご都合主義が通るはずがあり殺 防衛費を「人を殺す予算」発一言 算』というのは、私は政治家の発言ません。全く無責任です。あくまで人 参院選の 6 月日、テレビのとしてマズいとおもいます。国民の共産党と共同歩調をとる民進党も同 3 日曜討論で共産党・藤野保史政策委命を守るために国防がある」などとじです。この無責任な民進党、共産
☆編集者へⅱ愛知県尾張旭市の 会社員、二宮力さん ( 浦歳 ) から。 8 月号、高市早苗総務大臣の 「私は電波を停めるとは言ってい ない」を大変興味深く読んだ。こ の問題は明らかに高市大臣の答弁 を悪用しようと野党やメディアが 仕組んだトラップだと思う。高市 大臣の答弁を批判している著名な ジャ 1 ナリストは「高市さんが言 ったから問題だ」と言っている。 つまり自民党以外の政党の大臣が 言っても「問題にならない , と言 っているに等しい。「報道の自 編集者へ 由」が危ないと言っているが、本来の解釈を答弁しただけである。 音はいかに高市早苗大臣そして安メディアは「高市発言」などと言 倍晋三首相を窮地に立たせるかがっているが「発言」ではなく「答 目的なのだろうと思った。 弁」である。「発言」と称して高 編集者か、ら高市総務大臣も言われている通市さんの独自な言い分と印象づけ り、高市大臣の答弁は電波法の従たいようだが、法律の解釈をその まま答弁した高市大臣になんの落 ち度もない。もし野党側の質問に 高市大臣が「法律にはあるが私は 箋さほ、、る 何の対応もしない」と答弁すれば それこそ国務大臣として大問題な のだろうと思う。法務大臣に「死 刑を行うべきでない」と質問し て、大臣が「死刑をやらないと言 うことはできない」と答弁すれば 批判するのだろうか 新聞やテレビは報道の自由が脅 かされているというが、「報道の 自由」は全く脅かされていないか 国民の「言論の自由」や「知る権号 利」が新聞やテレビによって脅か 9 されていると私は思う。言論を危 成 平 うくしているのはメディアだ。 論 ( 栃木県さくら市・歳 ) ☆編集者から凸一宮さんのおっ証 さし絵・五江渕真弓 9
は憲法改正発議に必要な 3 分の 2 選挙結果について一部メディアや 参院選の結果をどう読み解くか ( 162 ) を超えました。いわゆ野党は、「自民党は憲法改正を 参議院選挙は自民党と公明党のる改憲を支持する議員が衆参両院 ( 選挙期間中 ) 語らなかった。従 与党圧勝で終わりました。国民がで 3 分の 2 以上の議席を得たのはって ( 選挙結果が ) 憲法改正に信 憲法改正も含めて安倍晋三首相の戦後初めてです。このことの意味任を与えたと考えてはならない」 路線を支持したことを物語っていは非常に重く大きく、いま、国会 ( 共産党、小池晃書記局長 ) のよ ます。政治家はいまこそ、国民に憲に議席を有する人々は憲法改正とうな発言がなされています。 法改正について語りかけ、発議し いう歴史的使命を担ったことを深果たしてそうでしようか。安倍月 国民投票を実現していく時です。く自覚してほしい。 首相はアベノミクスによる経済政年 非改選議員も含めて自民党、公 安倍首相が今後、憲法審査会に策をしつかりと前に進めていくと成 明党、おおさか維新の会、日本のおける議論を進めていく考えを示繰り返しました。確かに憲法改正 こころを大切にする党の合計議席したのは当然なのです。しかし、 について街頭演説で訴えたりする証 【特集】憲法改正の秋 第な法改正目 = 月る猶予はい ジャーナリスト櫻井よしこ さくらい 8 8
後、当然のごとく織田空将に白羽のら海上の動きと合わせるように、東深刻さが理解しづらいせいか、特段 矢がたった。だが当時の自民党政府シナ海上空では、驚くべきことが起の外交的対応もなされていないよう は「田母神論文」を「踏み絵 [ としこりつつある。中国空海軍の戦闘機だ。だからニュ 1 スにもなっていな い。問題は、こういった危険な挑発 た。踏まなかった織田空将が空幕長が航空自衛隊のスクランプル機に対 となることはなく、航空支援集団司し、極めて危険な挑発行動を取るよ行動が単発的、偶発的に起こったわ うになった」と指摘し、こう明かしけでなく、現在も続いていること 令官を最後に退官した。それ以降、 だ」と指摘。こう訴えた。 航空自衛官はク隠れキリシタンツのた。 ごとく、歴史認識と使命感を受け継「攻撃動作を仕かけられた空自戦闘「余計な刺激を避けようと、こちら いでいる。航空自衛隊と政府与党と機は、いったんは防御機動でこれをが引くだけでは日本の弱腰を見透か 回避したが、このままではドッグフされ、中国軍の行動はさらにエスカ の確執は今に始まった話ではない。 アイト ( 格闘戦 ) に巻き込まれ、不レ 1 トし、軍による実効支配が進ん 明かされた「ドッグファイト」 測の状態が生起しかねないと判断でしまう。まさに中国の思うつばで という実戦 し、自己防御装置を使用しながら中ある。 ( 中略 ) 中国は今回、間違い 騒動の経緯を振り返ってみよう。国軍機によるミサイル攻撃を回避しなく一歩踏み出した。今、中国はこ 先ず六月二十八日「東シナ海で一触っつ戦域から離脱したという。 ( 中れらの動きに対する日本政府の反応 即発の危機、ついに中国が軍事行動略 ) 冷戦期にもなかった対象国戦闘を見ている。 ( 中略 ) ことは急を要 中国機のミサイル攻撃を避けよう機による攻撃行動であり、空自創設する。政治家はまず、ことの深刻 と、自衛隊機が自己防御装置作動」以来初めての、実戦によるドッグフさ、重要さを認識すべきである。今 のまま放置すれば、軍による実効支 と題した織田元空将の論文がネットアイトであった」 上 ( プレス ) に公開された。論さらに「今回の事例は極めて深刻配が進むだけでなく、悲劇が起きる 文は同月、相次いだ中国海軍の領海な状況である。当然、政府にも報告可能性がある」 ジェネラル 元将官にここまで言われ、政府は 侵犯や接続水域侵入に触れ、「これされている。 / だが、地上ではその