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検索対象: ちいさいなかま 2016年10月号
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1. ちいさいなかま 2016年10月号

ことを子どもに言ったこともあります ( 最低 ですね ) 。小学生になって、本人が本当にや りたいものか決まってからやるほうか、力も つくし、長く続けられると思います。入学前 は、友だちや家族とあそんだり、いろいろな ことを経験してみることのほうか大切だと思 います。 ( 長野 ) 習いごとは早く始める必要はないと思って います。自分でしたいと思わないことは「さ せられている」だけ。幼児期は、生きていく うえでの基礎となることを経験したり、学習 したりする時期。習いごとで、その大切な時 間か削られてしまうのはもったいないです。 それでも習いごとをするなら、学校に行き、 自分で考えたり、目標をもつようになってか ら、自らの意思でも遅くはないと思います ( 大阪 ) ・音楽家の方が「ピアノは三歳からやってま した」とか、水泳選手が「三歳からスイミン グ・ : 」などと一一一口うのを耳にすると、早い、っち から始めたほ、つかいいのかなと田 5 いますよ ね。でも、子どもさん自身が特に興味がなけ れよ、、 月学生になって興味をもったときにさ せてあげれば十分だと思います。 しろんなことに興味関 就学前の時代には、、 心を広げ、見たり、聞いたり、考えたりする 機会や、日常生活のなかでの経験をたつぶり させてあげてほしいです。 ( 大阪 ) ・三歳 5 四歳ごろから習いごとを始める子が 出てくるので、それを聞くとあせりますよ ね。でも、習いごとをすることが、必ずしも 本人の自信につながるわけではないと思いま す。四歳ごろは、他人と比べる力がついてく るので、逆に、習いごとでまわりと比較して 自信を失ってしまうこともあるのではないで しよ、つか ? 自信はほかのところでもつけら れると思います。保育園でがんばっていると ころをほめて家でもやるとか、保育園生活の なかでつく自信もあるので、先生と相談して いっしょに得意なところを伸ばしていっては どうでしようか ? ( 神奈川 )

2. ちいさいなかま 2016年10月号

育の役割を軽視するものではありません「切り替え」の例で言えば、子どものあそび込 み状態を体感して、あそびの内容や導人のしかたを吟味して改善したり、日課のあり方を 見直すなど、「保育のプロならではのくふうと配慮がたくさんあるはずです : 「かけがえのない自分」が感じられるとき 「気になる子」が変わる最初のきっかけは、おとなの子ども理解が深まるときでした ( 八 月号 ) 。続いてのきっかけは、さまざまな実践的なくふうのもと、子どもたちが「かけがえ のない自分ーを感じられる生活を過ごすことにあるのではないかと考えていますただ、 「かけがえのない自分と言いましても抽象的ですので、「今ここにいる自分ーが無条件に 尊重されているか、「誇らしい自分」や「必要とされる自分」がなかま集団の中で感じられ ているかという点に留意して、今後のお話では保育場面での子どもの姿を見ていきます 今回は、「誇らしい自分」に焦点をあてて考えてみましよう : ・くんの突然の変化 高知の保育者、国沢マキさんは、一一〇〇七年 5 一一〇〇九年の三年連続で保育合研「障害 のある子どもの保育」分科会ですてきな実践を報告されました。注 2 ) 国沢さんが四歳児か ら受けもったくん ( 自閉症 ) は、食事中に「おいしいねえーと声をかけたとたんに、 すに座ったまま後ろにひっくり返るなど、日に何度もパニックを起こしていました保育 カ酉の先生とともに、 パニックになったく 園がくんにとって楽しい場となるように、日己 んを受けとめつつ、ていねいな実践をされていきますそのなかで、ちゃんという少し 子ども自身が「新しい自分をつくっていく」プロセスとして発達をとらえることは、 子ども ( あるいは人間 ) がもつ、自ら変わっていく内的な力を尊重することでもあります。 本連載のタイトルが「「気になる子」を変えるとき」ではなく、「「気になる子」が変わるとき」であるのも、 子どもの発達への信頼を言い表したいという願いがあります。ただ、子どもの変化が私たちの目には見えにくいとき、 その信頼が揺らぐことがあります。そのため、連載前半では子ども理解のお話を中心にしてきました。 以上のことは、岩川直樹さんの本誌連載 9 月号の内容と相通じるものがあります。

3. ちいさいなかま 2016年10月号

その姿を自他ともに認めることで「誇らしい自分」を確かに感じていったのでしよう : 「わかる」と「考える」 以上が、「誇らしい自分」を感じるための関係論的な基盤であるとするなら、手応えを 感じ誇らしく思える活動に関しても配慮が必要です具体的には個々の発達状况に即して 考える必要がありますが、ここでは考慮したい二つの点を簡単に記しておきます 一つは、子どもにとって「わかる」活動になっているかということですイメージやル ールを介在させたあそびにしろ、複雑な手順を含んだ製作にしろ、子どもによってはわか い内容である場合があります。わからない世界に向かって、主体的に立ち向かうの はむずかしいことです特に、ことばでのやりとりが一定できる子どもに対して、おとな は「この子はわかっている」と思いがちになりますので、保育で用意している活動が「わ 0 かる」内容になっているかは、ときどき確認してみたいところです 一一つ目に、子どもが自分なりに「考える」活動となっているかも振り返りたい点です 「わかりやすさ」の追求は大切ですが、油断すると、子どもが自分で考え、悩み迷いなが ら判断する余地を奪ってしまう可能性もあります前回からの「切り替え」問題でいえ ば、絵カードでの日課の提示はわかりやすいですが、子どもの内面の育ちからみて、次の 活動を自分で悩み考えることも課題になっていく子どももいるはずです本人が考える過 ロ王を / 、ハ、るカらこそ、注 4 ) ある課題を達成したときの手応えは大きくなるはずです どんなときに子どもは「誇らしい自分ーを子どもが感じているのか、それぞれの実践か らの知見をまとめて、ここで提案したことを是非とも確かめていただければと思います 0 0 0 0 0 注 4 こでは「考える」とまとめていますが、 何か概念的なことを頭の中で思考するという意味だけではなく、 「 ~ ではなぐ・・だ」と選んだり、「さっき ~ したから、次は・・・してみよう」と 修正したりするなど、行動のしかたを自分なりに迷いながら 考え判断する、幅広い心の働きを想定しています。

4. ちいさいなかま 2016年10月号

にあそんでいます。お当番さんは、ご飯、汁、 おかずを盛りつけます。少し盛りつけられたと ころで「レストラン開店で 1 す」と大きな声で 伝えます。すると自分であそびを切り上げてレ ストランにやって来ます。「お味噌汁減らして ください」「もう少し入れて ! 」「〇〇苦手だか らちょっとにして」など、自分の食べられる量 を自分で決めます 座る場所もいっしょに食べたい人も自分で考 え、伝えあい、話をして決め、料理がそろった ところでそのなかまと「いただきます」をして います。お約東は、遅くても一一時四五分まで にはレストランに来る、一二時二〇分までには 食べ終わる ( 閉店 ) 、おかわりは一二時まで、 など。まだまだ課題はありますが、空腹で食事 時間を迎え、好きな友だちと楽しく食べる心地 よさを感じてほしいと思っています おいしい関係で つながっていたいー 大きな目標は、「毎日楽しく食事ができるこ と」。それには、これらの活動の一つひとつの 経験かつなかり、いかされているようです。出 前クッキングをすることで、「食べるって楽し と感じ「自分も作りたいーという気持ちに なり、クッキングで「自分 ( たち ) で作った」 という自信かっき、「誰かのために作ってあげ たい」気持ちになる、その気持ちがお手伝い に、そして当番活動のレストランの盛り付けで いかされていることに気づきます ひまわり保育園では、夏休みになると卒園児 が「お兄さん・お姉さん先生ーになって来てく れます。在園中の楽しかった経験の記憶が「お 給食、おいしかったー。保育園、楽しかった ー」につながっているのでしようか、みんなが 「お給食楽しみ ! 」と言ってくれます。そんな ことばを聞くたびにうれしく思っています。 これからも、子どもたちの学びを支え、私た ち給食職員と子どもたちは「おいしい関係」で つながっていきたいです。

5. ちいさいなかま 2016年10月号

: 「切り替え」の主語は誰 ? ーー前回の振り返り 前回、「切り替え」問題を例に、子どもといかに関わるかという関係論的な視点だけで はなく、あそびの盛り上がりといった活動論的な視点で保育を見直す必要性を述べまし た。それは、「いかに子どもの行動を切り替えさせるのか」というハウッーへの違和感が 出発点になっていました。もう少しことばを添えてみます「子どもの行動を切り替えさ せる」と一一一口うと、その主語は保育者ですとすると、保育者が子どもの行動を効率的に統 制して子どもをうまく動かすことが優先され、子どもが自らの行動を自分のカで切り替え ていくプロセスが軽視されることになりかねません 活動や日課は、おとなが切り替えさせるものではなく、子ども自身が切り替えるものな のです , : 発達は「新しい自分をつくっていく」プロセス 発達というのは、子ども自身が「新しい自分をつくっていく」プロセスだと私は考えて います安心した心持ちでいて、なかまの姿にあこがれつつ、心置きなくたつぶりといろ し / 、み、 - っし」 いろな活動に参加し、さまざまな感情に彩られた経験を重ねて心を耕して、 結果として、新しい世界の見方、関わり方、感じ方を自ら身につけて、「かけがえのない しくそんなふうに発達をイメージしていますので、「切り替 自分」を確かなものにして、 え」の主語問題にもついこだわってしまうのです 子ども自身が「新しい自分をつくっていく」フロセスとして発達をとらえることは、保

6. ちいさいなかま 2016年10月号

給食室の先生がお茶碗ご飯ではなくおにぎりにしてくれていました。自分で盛り付けてい るお皿を見ると、なんと、おにぎりと高野豆腐とにんじんの含め煮だけの子か何人もいま した。「入れ忘れた ? 見た目がごちゃっとしているから ? 苦手な野菜か目に入ったから ? : いろいろ考えられます 新メニューで、おいしいものという記憶がないから避けた ? 給食室の先生、出番です ! 子どもに聞いて、おいしさも伝えよう さあ、ここからですね。このチャプチェを子どもたちにどう届けるのか 新メニュ 1 になった理由は、①習ってきたものを取りいれた、②みんなが食べられる ( 食物アレルギー、宗教 ) 食材であった、ことだと思います そこで、「チャプチェの中に何が入っているかわかる ? 。と、何が好きで何が苦手なの か、一つひとっ子どもに聞いてみることもありでしよう。「苦手なものが混ざっているか ら全部食べない」という選択をするより、「この中で食べられるものを食べて自分の力に しよう ! もう少し大きくなったら食べられるようになるよ ! 」と、作り手である給食室の 職員がお話に行くのもいいことだと思います。また、三歳児クラスには韓国のお友だちが いますから、「〇〇ちゃんのお母さんに、食べたことあるか聞いてみようか ? 、と、この 献立をもっと自分たちに引きよせるということも考えられます。そんなふうに、次には新 たなチャプチェになって、子どもたちの前に登場させてほしいのです。 以前、おいしいと思って献立に入れたとき、私がしたのは子どもたちがお皿の横に置

7. ちいさいなかま 2016年10月号

幼さの残る女の子がくんに関心をもち、くんもちゃんを受け入れ、トイレにいっし ょに行く姿が増えていきます夏のある日、クラスのみんなが飛び降りあそびをしている とき、くんが突然入ってきて飛び降りをしました。それまでそんな場面がなかったため と感嘆の声それは他の先生にも広がり、みん でしよう、一同驚きとともに「すごー と言っては何度も飛び降 なに見守られながら、彼はうれしそうな表情で「もういっかい りをしました数日後には、跳び箱と踏み板を使って跳んでいる他児のあそびに、 >* くん も参加し、子どもたちが踏み板の位置を調整しながら挑戦する様子も確認されています 五歳児になると、くんはよりいっそう友だちの活動を取り入れることが増え、クラス のなかまもくんのがんばりを自分のことのように喜ぶ姿が多くなっていきますそし て、運動会や卒園式では、くんは気持ちの崩れをなかまの支えで立ち直らせるという、 「感動のドラマ」を保育者も保護者も味わったのでした : 「もっと」やりたい手応えのある活動 くんは、「もういっかい と言っては、飛び降りを繰り返しました「もういっかい」 ということばは、その時期に、先生方が初めて聞いたことばらしいことばだったそうで とほめられ、くんは良い気持ちだったでしょ すなかまや多くの先生に「すごー うまた、飛び降りができたこと自体が彼にはうれしく、きっと自分なりの手応えを感じ ていたのではないかと思います単にほめればいいというものではなく、「子ども自身が 賞賛に値すると思える活動」 ( 五月号 ) に出会い、手応えを覚えるとき、子どもは「誇ら しい自分」を感じられるのではないでしようか 注 2 第 39 ~ 41 回全国保育団体合同研究集会要綱参照。 また、報告された実践は次の形でもまとめられています。 国沢マキ ( 2014 ) 「子育て支援・障害児支援における保育所の役割」 障害者問題研究』 42 ( 3 ) 、 26-31.

8. ちいさいなかま 2016年10月号

イラスト 柏木牧子 大きくなった子どもたちの姿から 運動会の親子競技ではパパやママ といっしょにおばけごっこ。母ちゃ 食事のグループを決め、自分が今日 ん会でママ同士の親睦を深めるな どの保育士と食事するのかを朝の会 ど、おとなも楽しんだ川月でした。 で伝える生活を始めていきました。 1 月のえんどうくみ・・・・・・・・・・ 9 月号の「食事」に書いたよう保育士や座りたい席にこだわり始め に、だんだんといっしょに食べたい る姿が出てきて、そろそろ食事のテ 1 か月 第 7 回 月のえんどうくみ 「わかるカーが育っマきたことで 安できる生活に 自分でできることを増やしていこう。 、保育士の支えで自分の気持ちを話したり、 ・友たちとの関わり方を学んでいこう。 楽しいあそびの中で、保育士や友たちと笑いあい、 共鳴・共感しあえる体験をいっぱいしよう。 愛知・名古屋市瑞穂区・定員 100 名 7 時 5 時産休明け 55 歳児 こすもす保育園 1 月のねらい 2015 年度えんどうくみ KH くん ( 13 年 4 月生 ) KS くん ( 13 年 6 月生 ) MN ちゃん ( 13 年 7 月生 ) Y A くん ( 13 年 7 月生 ) YK ちゃん ( 13 年 7 月生 ) HK くん ( 13 年 9 月生 ) NO くん ( 13 年 9 月生 ) KO くん ( 13 年 9 月生 ) NS くん ( 13 年 11 月生 ) YS ちゃん ( 13 年 12 月生 ) YN ちゃん ( 14 年 1 月生 ) T M くん ( 14 年 2 月生 ) 担当保育士・ちかちゃん ( 12 年目 ) ・けいくん ( 7 年目 ) ・ゆかちゃん ( 1 年目 ) 夕方臨職 1 名

9. ちいさいなかま 2016年10月号

子どもたちのそのときのようすは、見た人でなければ伝えることはできません。食事の 場面を給食室の職員が見ていなければ、結果 ( 残りぐあい ) で判断してしま、つのです。、つ ちの園は今は、給食を作り上げたらおやつの準備をするので、毎日子どもたちのようすを 見に行くことができません。定期的な話しあいをもって保育とつながることをしています が、同時に、保育者から日常的に、疑問や子どもの姿を伝えてほしいのです。給食室職員 はそれを受けとめて、次回献立の中にまた入れたときは、自分の目で確かめ、給食室の中 でそのことを共有していく、そしてまた献立を進化させていく。その繰り返しで、そのメ ニューが愛着のあるものになっていきます ずいきの甘酢漬けやわけぎのぬたなど、子どもたちに歓迎される食べ物ではない、特別 栄養価か高いものでもないものを献立に入れたときは、その意味や気持ちを子どもやおと なに伝えたくて、園中を奔走していました。自分の作ったものがどうか、意見を聞きたい いたものを「わあ、私これ好きゃねん。おいしいよーとパクッと食べてしまうこと。「あ あ、おいしかった ! お皿もピカピカになったし、二人で食べたらおいしかったなあ」。苦 手なものがあるからご飯の時間がいやだとならないように、一人でいやなものに正面から 向きあう時間を長くするより、誰かいっしょにその時間を肯定的に過ごしてくれると、そ の時間は「いい時間」として子どもの中にちょっとずったまっていくのではないかなあ そして保育者の出番です ! 日常的に疑問や子どもの姿を伝えてね

10. ちいさいなかま 2016年10月号

[ 表示税別 ] く保育をもっと楽しく ! ーーーひとなるの夏の新刊 > どの子も“がんばりたい気持ち”を秘めている ! 子どもも大人も 元気になる保育 萩原光・渡辺久美子◎著 B5 変形・ 144 ページ・定価 ( 本体 1600 円十税 ) " 気になる行動 " の裏側にある " がんばりた い気持ち " が見えてくると、子どもと保育士 の心が響き合いはじめます。すると、子ども 荻原光第渡辺久美子 はどんどん変わっていきます。そしてそれ は、保護者の方々や職員同士の関係でも 同じ。だれもが楽しく、自分らしく力を発揮 、できる保育をつくる秘訣を、と。ておきエピ ソードを通してお伝えします。 ホンネの 第持ちの ツみ支え方 子どもも大人も 元気になる保育 旧 BN978-4-89464-239-3 partl “自ら育つカ " を支える " 心のメカニズム” 1 子ともの心の中で起きていること 2 子どもの SOS と変化の兆しをつかむ PartII 子どもの心が見えると保育が変わる 1 安心して自分を出せる保育士と子どもの関係づくり 2 子どもたちの底力が花ひらく活動・行事 は変わる は、みんながつながり、 ) 大切な " 宝物 " です。 ひとなる圭房 http://hitonarushobo.jp 〒 113 ・ 0033 東京都文京区本郷 2-17-13-101 TEL 03-381 1 -1372/FAX 03-381 1 - 1383