思い - みる会図書館


検索対象: 月刊福祉 2016年9月号
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1. 月刊福祉 2016年9月号

論文Ⅱ 祉 われる姿勢を示せば、メンバーは「今 7 プラスの視点カ ランク上の業務提供を推進していく。 福 1 ダーには、誰に対してもプラス月 すなわち、業務レベルの向上につながのレベルに留まるだけでいいんだ」とい る意識改革を遂行していくことか求めう思いを強く抱くようになる。よりよのまなざしを向ける姿勢か求められ られているのである き業務の実現に向けて行動を起こそ、つる。メンバーのなかにたとえ十分に役 との思いは雲散霧消し、チーム全体が割を果たすことかできていない人かい 5 キャリア責任カ たとしても、否定的な視点でその人を 利用者に対して常に質の高いサービ沈滞ム 1 ドに覆われるようになる。沈 スを提供していくためには、自分の滞ムードか業務レベルに与える影響はとらえないようにする。マイナスの視 キャリアに責任をもち、常に知識や技想像以上に大きい業務レベルは見、点でとらえてしま、つと、それがちょっ とした仕草や言動として表れ、相手に 同じレベルに停滞しているかのような 術を磨き続ける姿勢が必要となる 伝わってしまう可能性かあるからだ。 今、社会が福祉職に求める支援は、経錯覚を与えるが、実質的には低下の一 門途を辿るようになる。福祉サ 1 ビスに人の感性には、注目すべき重要な特徴 験則だけに頼った支援ではなく、専 性に裏打ちされた根拠のある実践、す求められる要求水準、すなわち、期待かある他者が自分をプラスの視点で なわち、エビデンス・べースト・プラ される業務レベルは同じレベルに留ま見ているかどうかは、明確なかたちで クティス (evidence-based practice) らない。常に上かり続けている。期待相手か示してくれなければ実感できな である。メンバ 1 から一目置かれ、常値が上かっているのに、提供される業いか、他者が自分に対してマイナスの にリスペクトされるリ 1 ダ 1 となるた務レベルか上からないという状態にな視点で見ているかどうかはちょっとし めにも、自分のキャリアに磨きをかければ、それが社会からどう判断されるた表情、立ち居振る舞い、動作などか る姿勢をもち続けることが求められてかは火を見るより明らかだ。業務レベら察知しやすいという特徴であるだ からこそ、リ 1 ダ 1 は十分に、いしなけ いる ルの低下とみなされるのである。こう 1 ダ 1 か常にればならないもし誰かに対して、マ した事態を防ぐには、リ 6 チャレンジカ ーダーの姿勢はメンノし ヾーこ多大な新しい何かにチャレンジするという姿イナスの視点で見る習慣がついてしま えば、それが相手に伝わり、信頼関係 影響を与える。現状維持だけに心を奪勢を一小すことが必要となる September 2016

2. 月刊福祉 2016年9月号

集 特 人を育てる職場づくり たか、か重要なポイントとなる。問題自身か取り組む日常業務を常に自己 よきチームリーダーとなるための 解決や業務改善に向けて率先垂範して点検する姿勢を一小す。チ 1 ム内に問題 必須要素 行動を起こしてきたという実績のあるや課題がある時、他者の業務内容の ではどうすれば、ここに示す 3 つの リーダ 1 の指示は、メンハ 1 の心に響チェックから入るのではなく、自らの 役割を着実に果たすことかできるチ 1 きやすい。「自分たちも責任をもって業務に取り組む姿勢や手順、方法など ムリ 1 ダーになることかできるのだろ行動を起こさなければ」との思いに駆をチェックする姿勢を示す。その結果、 うかそのためには、次に示す 8 つのり立てることかできる 改めるべき点があった場合、まずは自 ) ノ 1 ー 力を身につけることか必要となる らが改善に向けて行動を起こす。 2 使命把握カ ※ここで紹介する 8 つの力は、筆者が『福祉職員キャリア リ 1 ダ 1 には、福祉職場で働く職業ダーに問題や課題かある時、他者に責 パス対応生涯研修課程テキスト』に示した「頼れるチー ムリーダーに求められる力」を加・除筆、整理したもの人としてどのような使命を果たすため任を帰するのではなく、自分自身の業 である に働くのか、法人や各事業所が掲げる務を振り返り点検する姿勢を示せば、 率先垂範カ 使命や理念を果たすためには、何をしメンハ 1 からの信頼感も高まる。業務 ーダ 1 には、人に動けという前に なければならないのか、的確に把握す上、課題や問題があっても、「自分たち まず自分が動くとの姿勢が求められることが求められる。同時に、どのよのせいにされることはない」「リ 1 ダー るチ 1 ム内に改めるべき点かあるうなハ 1 ドルがあろうとも、使命達成は常に自分たちを守ろうとしている」 との安心感が醸成されるからである 時、その一歩を人に先んじて踏み出すに関して妥協はしない、必ずやり遂げ 1 ダ 1 はメノ、、 という姿勢だ。リ 、ノ 1 にるとの姿勢を示すことが求められる 4 意識改革カ プロフェッショナルな職業人に求め 問題解決や業務改善に向けて行動を起そうした姿勢が、メンバ 1 を鼓舞し こすよう指一小を出す立場にあるが、そ「自分たちも使命達成に向けて行動をられるのは、単に意識のみを改革する の際に、メンハ 1 かためらうことなく起こさなければならない」という思い ことではない。業務遂行のすべての側 動いてくれるかどうかは、それまでを強くさせることにつながるからだ。 面で確実なレベルアップを図ってい く。次代を担、つプロとして、常にワン 1 ダーかどのような姿勢を示してい 3 自己点検カ 29 月刊福祉 September 2016

3. 月刊福祉 2016年9月号

表 2 各県のあいサポーター数・あいサポート企業数 ( 2016 年 5 月 31 日現在 ) ら施行された。 的取扱いのほか、障害のある人かきるサポーターになってほしいと いては共通のものを使用して、あ この法律により、障害を理由筆談や読みあげなど、行政機関等いうあいサポ 1 ト運動の理念は、 いサポート運動をさらに推進して として正当な理由なくサービスのおよび事業者に対し、負担になら鳥取県内にとどまるものではない。 いく。あいサポート運動への参加 提供を拒否するなどの不当な差別ない程度の配慮を求めているのに 2010 年度の島根県をはじについて関心のある地方公共団体 対して、それに応じない めとして、広島県、長野県、奈良におかれては、気軽に声をかけて ふじみ みよし ⅱ 7 5 9 4 0 四 0 5 ( 合理的配慮をしない ) 県、埼玉県の富士見市および三芳いただければと田」う 4 ・ -6 4 ・ 4 ・一 っ 4 ー - 4 ・ ことも、差別に当たると町、鳥取県が友好交流提携を結ん 最後に された。 でいる韓国江原道 ( カンウオン ちちぶ こうした差別を解消すド ) 、山口県、埼玉県の秩父市、 あいサポート運動の究極的な みなの よこせ ながとろ るためには、障害のこと横瀬町、皆野町、長瀞町および理念は、障害の分野に限るもので おがの を知り、障害のある人に小鹿野町並びに岡山県と運動の推はない。障害のある人、高齢者、 ちょっとした手助けを実進に関する連携協定を締結し、共子ども、外国籍の人などすべての 践する、あいサポ 1 ト運同であいサポート運動を推進して人が、地域において互いに困って いる 動のような取り組みが、 いることは支え合、つとい、つ、地域 これからますます大切に こうした連携を通じて、あい の「支え合い」機能を高めて、 なると考える。 サポート運動の理念か全国に広「地域力」アップにつなげようと まっていくことをめざして活動しするものである。こうした理念の 「あいサポート造 ていく 実現に向け、引き続きあいサポー の広がり ト運動の推進に努めていきたい、 2 今後の取り組み 現在、本県では、和歌山県やと考えている のばりべっ 障害のことを知っても北海道登別市との協定の締結に ※鳥取県では、障害のある人の思いを大切にし、 共生社会の実現を推進するという観点から、 らいたい、理解してもら向けた準備もすすめている 「障害」を「障がい」と表記することとして いますが、本稿では編集の都合上「障害」と いたい、できるだけ多く 協定を締結した地方公共団体 表記しています の人に障害者とともに生とは、パンフレット 、ヾッジにつ あいサポーター数をあいサポート企業数 実施主体 鳥取県 島根県 広島県 長野県 奈良県 埼玉県富士見市、三芳町及び秩父市並びに 横瀬町、皆野町、長瀞町及び小鹿野町 山口県 岡山県 63 , 875 28 ′ 626 1 4 乙 309 35 ′ 665 1 2 ′ 455 2 , 817 5 20 2 , 238 298 , 905 一三ロ 他県との連携 0 0 0 0 99 月刊福祉 September 2016

4. 月刊福祉 2016年9月号

全国に広がる 「あいサポート運動」の取り組み 鳥取県福祉保健部障がい福祉課 のが、あいサポート運動であり、 「あいサポート運動」とは 次の 4 つのポイントを実践する取 り組みとなっている 「あいサポート運動」は、 20 〇 1 まず、障害について理解する ・病気や事故は、いっ起こるか 09 ( 平成幻 ) 年Ⅱ月日に鳥取 わかりませんし、誰にでも起 県独自の取り組みとしてスタート きる可能性があります。した した。「障かいを知り、共に生き がって、障害は誰にでも生じ る」をスローガンに障害の特性や 得るものです。 配慮方法を理解して、障害のある 人が困っている時に手助けや配慮 ・障害は、多種多様で同じ障害 をする運動である でも一律ではありません ・障害は、外見でわかるものだ ひと言で「障害」といっても、 その種別はさまざまである。身体 けではなく、外見からはわか 障害、知的障害、精神障害、発達 らない、わかりにくい障害 ( 聴③ 障害と大きく 4 つに分けられる 覚障害、内部障害、発達障害、 が、身体障害には、視覚障害、聴 高次脳機能障害など ) もあり ます。そのために、周囲から 覚障害、肢体不自由、内部障害な どがあり、視覚障害をみても、視 理解されす悩んだり、苦しん だりしている方もいます 力や視野の状態に応じて障害の状 况や程度もさまざまだ。また、同 ・周囲の理解やちょっとした配 慮かあれば、こうした生きづ じ障害であってもその程度は一律 ではない らさを感じないで生活でき、 こうした障害のことを、まず 地域で活躍できることがたく さんあります 「知ること」から始めようとした 経緯 〇 ②ちょっとした手助けや配慮祉 刊 をする 月 ・障害のある方に冷たい視線を 送るのは避けてください。 ・障害があるからと決めつけな いでくたさい ・障害をひとくくりで見るので はなく、一人ひとりその人自 身を見て接してください ・障害のある方が困っているよ 、つであれば、声をかけ、でき る範囲でサポートしてくださ あいサポートバッジをつけ て声をかけやすくする ・あいサポートバッジを身につ けることにより、気軽に声を かけやすい環境をつくること かできます 4 あいサポートの仲間の輪を 広げる ・あいサポート運動に共感する 仲間の輪を広げ、ともに生き る喜びを伝えてください September 2016

5. 月刊福祉 2016年9月号

論文Ⅳ う思いをもち福祉業界へ入ってきたに の感情変化を起こさせることが特徴の え、トップを独占している。「人や社 ひとつであり、そうしてみると葬儀社会の役に立ちたい」も 3 位や 4 位に位もかかわらず、感情か限界に達した や借金取りも感情労働者である。葬儀置し、毎年 3 割を超えている 寺、福祉労働者は職場を辞めよ、つと決 社は、参列者に対して悲しみの感情が 2008 ( 平成 ) 年度の調査から断するのだ。その苦しみの背後には、 沸き起こるように立ち振る舞い、セレは、「直前の介護の仕事を辞めた理由」福祉労働における職場の人間関係があ か設定された。正規職員に限定するとる。福祉労働においては、労働者の精 モニー中には自分の声を駆使してい る。借金取りは、声をす ) 」ませ客に恐辞めた理由のトップは、 2008 年度神的犠牲に成り立っ現場からの脱却を 怖の感情を起こさせる。マニュアルやから 2013 ( 平成 ) 年度まで「法図らなければならない 訓練によって、その職務に求められる人や施設・事業所の理念や運営のあり 労働環境を整える 感情状態を雇用者に管理されているも方に不満があったため」であった。 2 のが感情労働なのだ。 014 ( 平成 ) 年度は「職場の人間 福祉労働の対象者は、病気や障害の 関係に問題があったため」がトップとある人、子ども、高齢者であるがゆえ 福祉労働者が対人援助の業務におい てストレスとなることは、自己の感情コ に、コミュニケーションの難しさも相 なった。正規と非正規職員の合計で ントロ 1 ルを行い、なおかっ利用者か感は、 2012 ( 平成幻 ) 年度以降「職まって、そもそもストレスを受けやす 、状况にある。さらに厄介なことは、 情変化を起こすようなシャドーワーク場の人間関係に問題があったため」か を際限なく求められるからであろ、つ トップで、それ以前は「法人や施設・ 利用者や家族との関わりにおいて傷つ いた職員が、職場上司の無理解によっ 事業所の理念や運営のあり方に不満が 福祉労働者の苦しみ あったため」がトップになっていた て職場環境において手当てされるどこ 介護労働安定センタ 1 では、毎年いずれにしても、賃金の低さや利用者ろか、労働者自身の個人の能力の問題 にされてしまい、二重のストレスにさ との関係というよりは、職場内の人と 「介護労働実態調査」を実施している 人との関わりによって生じる問題であらされるのである 現在の仕事を選んだ理由を「働きがい 労働環境を整えることは、労働安全 のある仕事」とする者が毎年 5 割を超る。やりかいや社会に貢献したいとい 月刊福祉 40 September 2016

6. 月刊福祉 2016年9月号

トップの生きる姿勢が 経営を左右する 「ココイチ」こと「カレーハウス CoCo 壱番屋」を経営する株式会社壱番屋の創業者、宗次徳ニさ ん。 53 歳で社長の座を退き、特定非営利活動法人イエロー・エンジェルを立ち上げ、現在は、広 く社会貢献活動を行っている。養父母に育てられ、 6 畳ー間のアパートで暮らしながらも人をうら ゃんたり、誰かを恨むことはなかったという宗次さんの生きる姿勢に、経営者としての哲学がある。 インタビュアー 原田正樹 日本福祉大学社会福祉学部教授、 月刊福祉編集委員 ら一生懸命な人をサポートする奨 学金事業を行ったり、早起きや掃 除の実践運動を行ったり、ひきこ もりの子どもか通っているフリー いろ スク 1 ルを支援したり : ・ いろな困っている人かいて、その 人たちを支える団体もいろいろあ ることを知り、そ、つい、つ人たちを 支援するクいろいろなエンジェ ル / になろ、つとい、つことで、法人 を「イエロー ・一→ル」と〔 う名前にしたのです ところで、歳で身を引く とい、つのはかなり早いと思、つので すか、すぐに割り切ることかでき たのですか 宗次もともとあまり物事に執着 しない生き方をしてきましたか ら。それに後から思えば、やり尽 くしたという気持ちかありまし た。十分やってきて、会社も右肩 上がりで、気がつけば私よりも有 能な人材か育ってくれていたの で、譲っていいなとスッと田 5 えた 原田 45 月刊福祉 September 2016

7. 月刊福祉 2016年9月号

たことがよかったですね。支えに むことはなく、基本的には大好きかいて、そこでアルバイトをして宗次一方、他人に相談できなく C もなりました。 なりました。迷惑をかけるのでは 自分の生活はまかなえるよ、つにな な父でした。 つらい状況でも打ち込める ないか、アドバイスを受けたらそ 原田 りました。そのアルバイト代で、 原田そのお父さんが亡くなった ものかあったということですね ほかの友達から譲り受けたテ 1 プの通りにしなければ申し訳ない、 時にはショックでしたか。 などと思ってしまうのです。で宗次そうですね。私は社会福祉 宗次それがそんなにショックでレコーダ 1 に初めて録音したのが もなく : : : 。変わった性格なので交響楽団でした。それがクも、さまざまな経験は経営者に法人中部善意銀行の理事も務めて いて、毎年テープルマナー教室に しよう。高校 1 年生の 1 学期の期ラシックとの出合いです。歳でなってからすごく役に立ちまし 末試験の数学の時間に、「お父さ喫茶店を始めて、その後食堂を経た。自分が実践しなければいけな中学 3 年生の子どもたちを 200 いとか、今関わっている人のため人くらい招待するんです。その時 んか危篤だから病院に行きなさ営してからは完全に遠のいていま には、「今大変でも耐えなさいね。 に一生懸命やりたい、という思い い」と言われて、病院に行きまししたが、引退する直前にまた聴く などはことごとく過去の経験からきっといい将来か待っているか たが、 3 時間後に亡くなりましよ、つになりました。 ら」といつも話しています。苦労 た。でも、それがなかったら多分原田高校 1 年生からアルバイトつながっています 子どもの貧困か大きな社会しなければ強くなれないという面 原田 留年していたんです。亡くなったをされて自立していたということ がありますし、自分の境遇を嘆い 翌々日に先生が友達ふたりを連れですね。もっと一一一口えば、幼少期か問題になっていますが、そ、つい、つ 境遇のなかでも宗次さんのようにて不平不満を言っても成長にはっ てアパ 1 トに来てくれたのですら家族を支えていたわけですし。 なかりません。それに、人生は自 宗次父は何もしてくれなかった経験を糧にするには、何が大切だ が、その暮らしぶりを見て、「こ 己責任ですからね んなにつつましい生活をしているので、自分でうどん粉を焼いて塩と思いますか 原田人生の自己責任ということ 宗次「私の場合は」という話し なら、留年なんかさせられない」をつけて食べたり、食べられる草 について、も、つ少し詳しくお話し かできませんが、不幸に思わない を採って食べたり、木に実ってい と配慮してくれたのです。 る柿を採って食べたりという日々こと、自分の境遇を嘆かないことしてください 大変な経験を糧にするには 小学生、中学生には少し難 でした。 でしようかそれと、何か目標を宗次 原田高校にあがってからはアル原田幼少の頃から自分で生きてもっことで乗り切ることもひとっしいかもしれませんが : いかなければいけないという環境の方法でしよう。私の場合、中学だ、最近は若い人でも「ワークラ ハイトをされていたそうですね 校の部活動でバレーボールを始めイフバランスが大事」「ゆとりか 宗次同級生に豆腐屋さんの息子だったのですね ウォッチング ~ ロ 16 月刊福祉 48 September 2016

8. 月刊福祉 2016年9月号

集 特 人を育てる職場づくり パーバイザ 1 の不在や、シス新しい人間関係の構築や組織人として する。また、職場での人間関係に悩んて、スー 1 ビジョンが定着しの日々の業務等により、不安や緊張で だりする。そのため、過度なストレステムとしてスー いつばいであるに違いない にくいことなどかあげられる。また、 や心理的負担を生じて、いわゆるハ 1 ビジョンはス まず、書き言葉を媒介にして、それ ーハ 1 ハイサ 1 ンアウトになりかねない。このハーンス 1 とス 1 ハ 1 ハイジーの契約によって開らの思いを把握することか大切となる アウトを予防するためにも、ス 1 困っていることや悩んでいることを箇 ビジョンの支持的機能は不可欠であ始するとされている 1 ビジョンを条書きでもよいので、書き出してもら しかし、私はスー る。ある程度、経験を積んできた中堅 ノアウトとなり もっとわかりやすくとらえてよいのでう。書き出した内容を本人に話し言葉 クラスの職員か、ガ 1 、 ービジョン はないかと考えている。最初から組織で補足してもらい、スー 職場を辞めることは、組織全体にとっ にス 1 の「きっかけ」とする。あくまできっ ーハイサーかいるのではない て大きな損失となる かけなので、改めて時間をとり、現場 ハ 1 バイシーか同じような状況のだから、できることから始めるのか の上司 ( ス 1 パ 1 バイサー ) が話を聴 に直面しても、自らのカで克服、解決よいだろうそこで、次のふたつにつ いていく。職場全体で共有し、解決し いて提案したい。 できるよ、つにサポ 1 トすることで、専 なければならない内容であれば、職員 ひとつは、コミュニケ 1 ションノー 門職としての成長につながる。このこ ービジョ とからわかるよ、つに、スー トの活用である近年の学生の特徴と会議の議題とすることで、ピア・スー ービジョンの機会とすることも考え ンは大切な人材育成の方法のひとつでして、思っていることを表明すること ノーハイシーはア ある。人材育成の方法は、職場研修でか往々にして苦手なようである。現実られるなお、スー : について困ってドバイスの内容を含め、感じたことや いえば、、 Ot++*—*-+ 、に困っていても「 : いる」と言わないこのことは新人職考えさせられたこともノ 1 トに記録し co などに分類される。また、チュー タ 1 制度を導入し、継続的な人材育成員も同様であろうし、新人以外の職員ていくそのことが、次回のス 1 にもあてはまるかもしれない。特に新ビジョンにつなかっていく を行、つ組織も増えている も、つひとつは、ス 1 1 ビジョン自体の課題とし人職員は、利用者との関わりを含む、 1 ヒジョンに 35 月刊福祉 September 2016

9. 月刊福祉 2016年9月号

2 いわたさき 岩田咲子さんは、曙荘の元職員で、当時は川柳や俳句な どの代筆を行っていた。弱視の現在は、その頃覚えた方 法で自分でも創作を行っている 部屋は全室南向きで正面には富士山も見える。岩田さんは、シクラメンや 葉ボタンなどを育てるのも趣味。「日当たりがいいからよく育つんです」 0 。リ , 叮の応を 松ーーし 。ホつれレ 食堂のポードには主菜の代替品の有 無など本日のメニューを表示。また、利 用者の札には「刻み食」「ご飯小盛」 など記載しておき、職員全員の共通理 解が図れるようにしている 屋常食 小々盛り 部屋のドアは色 分けされており、 弱視者が識別で きるようになって いる 食事は、 3 食とも施設内で調理。 食堂はすべて座席指定で、グ ループごとに時間差で着席し温 かい物は温かいうちに出せるよう にしている 護予防プログラムなどを充実させている 取材日は、曙荘の開設時から交流があ る籐編みクラブか開催されていた。ほか にも、短歌、俳句、日 , 柳、陶芸など全部 でのクラブかあるスティックホール クラブの最古参メンバーだという田中一 夫さんは、「曙荘の暮らしは生活にリズ ムがあるからいいですね。また、競技を していると頭を使うから元気でいられ る」と、楽しそ、つに話す。 理事長の本間さんは、「隣接する特別養 護 ( 盲 ) 老人ホーム、聖明園富士見荘が 老朽化しているため、建て替えが今後の 課題です」と語る曙荘の利用者が要介 護になった時にも、なるべく大きな変化 か起きないような快適な生活を送っても らいたいと考えるからだ。 また、同法人ではもうひとつの柱とし て、盲大学生奨学金制度を行っている 視覚障害者を対象とした奨学金制度は、 わが国でも唯一であり、利用者は卒業後 大学教授や弁護士、公務員など各分野で 0 活躍している 視覚障害のある高齢者が心豊かに暮ら すための支援と、盲大学生が未来へ飛躍 するための支援。多角的なサポ 1 トは、 視覚障害のある人々にとって精神的にも 大きな支えになっているに違いない。

10. 月刊福祉 2016年9月号

大事」「働き過ぎだ」と言う人はやかすのとは少し違う。奨学金もまっとうで正攻法だと思います。ていれば、川言いたいところを 6 多いです。でも、若い頃からゆととても大事です。でも給付型がす原田お客様本位ということを、 か 7 でとどめよ、つとい、つ気持ちに りばかりを求めてもどうなのかとべてよいとは思いません。金利を社長時代から大事にされていますなるものです。トップの人は、 思うのです。今がよくても幻年なくすとか返済額を割り引くとよね。最後に、社会福祉法人など「自分のため」「法人のため」では 後、年後、年後はどうでしょ いった対応は必要だと思いますか、の経営者に向けてメッセージをい なく、「社会のため」「利用者のた う。年金を十分にもらえるとは限借りたものは返すという基本は教ただけますか め」「職員のため」を常に意識し りませんし、他カ本願は通用しまえないといけないと思うのです。宗次人の問題、コストの問題なて、皆が幸せになれるように動か せん。将来の自分自身のことを考 どいろいろあると思いますが、やなければなりません。「この施設 利用者・職員の幸せは えて生きてほしいです。 はり上にいる人が、身を粉にしてで働けてよかった」と皆か思える 経営者次第 原田子どもたちが、将来に向け 働くべきだと思います。誰よりもよ、つになるかど、つかは、やはり経 て自分の生き方に責任をもっとい 原田福祉業界は、介護保険事業自分に厳しく一生懸命働いていな営者次第ではないでしようか 、つことか大事だということですね。 ければ、職員はその経営者にどこ に株式会社か参入するようにな もし私が社会福祉法人の理事 宗次そんなに大それたものでは り、顧客の満足度や営業、経営のまでもついていこう、という気に長だったら、利用者さんのところ なくてもいいんです。がんばった視点なども入ってきて大きく変わはなれないのではないでしようか に 1 日 1 回は顔を出して、「お元 ら手が届くような目標でいいのでりました。一方で、お金のためだ職員は、ちゃんと見てくれていま気ですか ? 」と話しかけると思い す。目標があると、楽しいでしょ けに参入したのではないかと感じすからね。利用者も見ていると思ます。現場に足を運ぶことで問題 る企業もあり、経営者によって います。現場で働いている職員は点もわかりますから、まずはトッ 子どもの貧困を断ち切ってまったく違うということを感じてどんなに心を込めてサ 1 ビスをプか動かなければダメです。 います いくために社会のあり方も見直し 行っても、相手に届かなかったり、 原田それは企業であろうと法人 ていかないといけないという視点宗次新しい事業を起こそうと逆にクレームかきたりして嫌になであろうと同じだということです についてはどうですか 思った時に福祉業界は参入しやする時もあるでしよう。どんな組織ね。大変よいお話を聞かせてくだ 宗次大人として子どもたちの将 いのかもしれませんね。ただ、イ 也でも不満はあると思いますが、一さり、ありかとうございました。 来への希望が実現できるように支社との差別化ということでは、お生懸命な姿は誰の目にもわかりま えていくことは必要です。ただ甘客様本位を徹底するのかいちばんすから、トップが一生懸命に働い 原田 49 月刊福祉 September 2016