5 コ 第 5 章演習問題 安息香酸のべンゼン溶液では , 次のような会合平衡が成り立っている . 2 C6H5COOH C6H5— C C—C6H5 この平衡定数が Kc = 930 m 。 1 ー 1 dm3 であるとき , 濃度 0.01 mol dm 3 の溶液中では安息香酸の 何 % が会合体として存在しているか . 5 .2 PC15 の蒸気を加熱すると , その一部が PC13 と C12 に解離し , これらの間に次のような平衡 が成立する . 10Cm3 ずつ 4 回に分けて抽出した場合はどうか . ( i ) ~ ( ⅲ ) の結果を比較してどういうことが ルを 20 cm3 すっ 2 回に分けて抽出すると , 工ーテル相には何 % の X が移るか . ( ⅲ ) 工ーテルを ル 40Cm3 を一度に用いて 1 回で抽出したとき , 何 % の X がエーテル相に移るか . ( ⅱ ) 工ーテ る . X を含む水溶液 100Cm3 から 40Cm3 のエーテルを使用して X を抽出したい . ( i ) 工ーテ 5 . 7 水 ( 1 ) とエーテル ( 2 ) に対するある有機化合物 X の分配係数は K = C2/Cl= 10 であ 液を 1 dm3 だけつくりたい . それそれ何 cm3 ずつ混せればよいか . 5 . 6 いすれも 0.10 mol dm-3 の濃度の酢酸と酢酸ナトリウム水溶液を混せて pH 5.6 の緩衝溶 の電離度の違いを Le ChateIier の原理に基づいて説明せよ . めよ . ( ⅲ ) この溶液を 10 倍に希釈したときの乳酸の電離度住を求めよ . ( ⅳ ) 上の ( i ) と ( ⅲ ) この溶液中における乳酸の電離度住を求めよ . ( ⅱ ) 乳酸の 25 ℃における酸電離定数 Ka を求 5 . 5 0. lmoldm ー 3 の乳酸水溶液を調製し , 25 ℃で pH を測定したところ 2.44 であった . ( i ) 加させるには 02 を何モル加えればよいか . モル存在していた . ( i ) この平衡の濃度平衡定数 Kc を求めよ . ( ⅱ ) S03 の量を 3.0 モルに増 た . 平衡に達した後 , 混合気体を分析したところ , S02 が 1.5 モル , 02 が 2.0 モル , S03 が 2.5 5 . 4 体積 5.0 dm3 の容器を用いて , ある温度で反応 2 S02(g) + 02(g) = 2 S03(g) を行わせ 衡定数を求めよ . 2 NH3(g) の濃度平衡定数 Kc と圧平 に減少していた . この温度における N2 ( g ) + 3 H2(g) 5 . 3 体積 1.0dm3 の容器に 1.0 モルの NH3 を入れ , 200 ℃に保ったところ , NH3 は 0.82 モル この反応の圧平衡定数を求めよ . 1 モルの PC15 を 1 atm, 230 ℃に保ったところ , この気体試料の密度は 4.80gdm ー 3 であった . PC13(g) + C12(g) PC15(g) わかるか . 第 5 章 演習問題 75
ⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ 例題 8.12 NH4CI (s) は次のように HCl(g) と NH3(g) と平衡関係をもつ . NH4Cl(s) c=± NH3(g) + HCl(g) ( a) いま , 図 8 ー 4 ( a) のように , こわれやすいカプセル中に入れた NH4Cl(s ) を , 容器が 真空になったところで落下させ , カプセルをこわすと , 露出した NH4Cl(s) はやがて解離した気 体と平衡状態に達する . このときの独立成分の数はいくらか . (b) 次に , 図 8 ー 4 ( b ) のように , あらかじめ真空にしておいた容器中に気体の NH3 と HCI をそれぞれ適当量入れると , 固体の NH4Cl が析出して , やがて固一気平衡の状態に達する . のときの独立成分の数はいくらか . - 真空ポンプ HCI (g) (a) -4 真空ポンプ カプセル 落下 容器を真空にしたあとカプセルを落と してこわし , 中の NH4CI(s) を露出 . そのあと解離した気体と固一気平衡 . HCI (g) NH3(g) NH4CI (s) (b) あらかじめ真空にしておいた容器に HCI ( g ) と NH3(g) を適当量封入 . そのあと固一気平衡 . 図 8-4 独立成分の数 c を考える . 解 ( a ) 化学種の総数は NH4CI, NH3, HCI の 3 つであるが , 次の平衡関係式 CNH3] CHCI] CNH4Cl(s)] または K' = CNH3] CHCI] K' CHCI] = CNH3] が 1 っと , 濃度関係式 CNH3] = [ HCI ] が 1 つ成り立っているので , ( 独立成分の数 ) = {( 化学 ゆえに , ' の系は 2 成分系である . いので式の数は 1 つであるから , ( b ) この場合 , 化学平衡式は成り立っているが , 濃度関係式 [NH3] = CHCI] が成り立たな ゆえに 1 成分系である . c = 3 ー ( 1 + 1 ) 種の総数 ) ー ( 関係式の数 ) } より ている . 両相における / の物質量をそれぞれ房の , 房のとすると , 平衡時には両相における化学 いま , ある物質 / が定温・定圧のもとで , 住相と相の 2 相に分かれて平衡を保っ 例題 8.13 ⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡ ポテンシャル〃 . ( の , 〃 . ( のが等しくなければならないことを示せ . 解 / のもつ全 Gibbs エネルギーを Gi とすると , T, 尸一定のとき次式が成り立つ . ( の ( a ) こで d 〃 mol だけ住相から相へ移行する過程を考え , その過程で系の Gibbs エネルギーが dG. だけ変化したとすれば , 移行後の Gibbs エネルギーは 166 ー第 8 章熱力学の化学、の応用
は Cs / Ca の濃度比で決まるから , 溶液を希釈したり濃縮したりしても , その pH はあまり 変わらない . 外から変化がもたらされたとき pH を一定に保とうとする作用を緩衝作用 (buffer action) といい , この作用をもっ溶液を緩衝溶液 ( bu 仕 er solution) という . 式 ( 5.25 ) から明らかなように , Cs / Ca の比を調節することにより , 任意の pH の緩衝溶液 をつくることができる . なお , 弱塩基とその塩の混合水溶液もまた緩衝作用をもっ . 緩衝 溶液は , 溶液の pH を一定に保つ目的で , とくに分析化学や生物化学の分野で広く使用さ れる . 例題 5.5 酢酸および酢酸ナトリウムを , いすれも 0. lm 。 ldm ー 3 含む緩衝溶液の pH はいくら か . また , この溶液 1dm3 に , 1.0moIdm -3 の塩酸を 10Cm3 だけ加えると pH はいくらになる か . 解酢酸の pKa = 4.76 ( 表 5 ー 1 ) , および Ca = Cs= 0. lmoldm ー 3 を式 ( 5.25 ) に代入すれば , pH = 4 . 76 となる . 1.0 m01 dm-3 の HCI 10 cm3 中に H30 + は 0.01 モル含まれる . それを加えたとき , CH3COO CH3COOH 十 H20 の反応が起こり , 溶液中の CH3COO ーは 0.1 ー 0.01 = 0.09 モル 十 H30 + に , また CH3COOH は 0.1 十 0.01 = 0.11 モルに変わる . すなわち , Cs = 0.09m01dm ー 3 および Ca = 0.11 m01 dm-3 となる . このときの pH は , Cs 0 . 09 pH = pKa 十 10g = 4.76 十 10g = 4 .67 Ca 0 . 11 となる . 塩酸を加えた結果 , pH は約 0.1 しか変わらないことに注意せよ . これに対して , 同量の 塩酸を純水 1dm3 に加えれば , pH は 7 から 2 まで変わる . ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢ 新 . 6 相の間の平衡一分配平衡 互いに溶け合わない 2 種類の溶媒に , ある溶質を加えて振とうすれば , 一般には , この 溶質はそれぞれの溶媒に対して異なった量だけ溶解する . すなわち , 2 つの液相に溶質が 分配され , 平衡状態に達する . これを分配平衡 (distribution equilibrium または partition equilibrium) という . この節では , 化学平衡とは多少性格を異にするものではあるが , 分 配平衡の問題を取り扱う . 分配平衡に達していれば , 各相における溶質濃度の比は , 一定温度では一定になる . す なわち , 2 つの液相中の溶質濃度を CI, C2 とすれば , ( 5.26 ) で定義される K は , 温度で決まる定数になる . の K を分配係数 (distribution coeffcient または partition coeffcient) と呼び , また式 ( 5.26 ) の関係 を分配の法則という . 分配の法則は Henry の法則から導かれる . 図 5 ー 2 に示すように , 2 つの液相 ( 液相 1 , 2 ) と気相に溶質 気相 2 液相 2 液相 1 図 5 ー 2 Henry の法則に基づいた 分配の法則の説明 73 分配平衡 相の間の平衡 新 . 6
これを Le ChateIier の原理 (principle of Le ChateIier) という . 以下 , 基本的な 3 つの 条件の変化 , すなわち反応種の濃度 , 圧力および温度の変化に対して , 平衡の位置がどの ように変わるかを , LeChateIier の原理と関連づけながら考えてみよう . 5.4.1 濃度変化により平衡はどう変わるか 化学反応が平衡状態にあるとき , 反応種の 1 つを外から加えたときどのような変化が起 こるだろうか . 重要な点は , 平衡定数は個々の反応種の濃度にはよらず , 一定の値を示す ということである . したがって , Kc の値が一定に保たれるように組成が調整される . 例題 5.1 にあげた反応を例にとって考えよう . CH3COOH 十 C2H50H = CH3COOC2H5 十 H20 CCH3COOC2H5] [H20] CCH3COOH] [C2H50H] Kc = ( 100 OC) ( 5.10 ) ( 5.9 ) この反応が平衡にあるとき , 外から水を加えたとしよう . 水の濃度が増加するから , 式 ( 5.10 ) の分子は大きくなる . そこで , Kc = 4.0 という要請が満たされるためには , 分子の [CH3COOC2H5] が減って , 分母の [CH3COOH] と [C2H50H] が増さなければならない . したがって , 式 ( 5.9 ) の反応が , 水を加える前に比べて , より左側に進行したところで新 しい平衡状態に達する . 言い換えれば , 水の濃度増加という外的条件の変化をできるだけ 少なくする方向に平衡が移動するわけで , これは LeChateIier の原理と一致する . 例題 5. 1 の ( i) と ( ⅱ ) におけるエステルの生成量の違いも , Le ChateIier の原理に基づいて理 解できるだろう . 水溶液中で酢酸とエタノールを反応させることは , 酢酸とエタノールか ら出発した平衡混合物に後から水を加えることと等価である . 5.4.2 圧力変化により平衡はどう変わるか 圧力変化の影響を最も強く受けるのは気相反応である . アンモニアの合成反応 N2(g) + 3 H2(g) 2 NH3(g) ( 5.11 ) を例にとって , 圧力変化が平衡の位置をどう変えるかを見てみよう . 式 ( 5.11 ) の圧平衡 定数は次式で与えられる . PNH3 カ N2 加 2 Kp ( ェ NH 田 ) 2 ( ェ N2 の ( ェ H2P ) 3 XNH3 工 N2 工 H2 3 (P)-2 ( 5.12 ) こで , 力は分圧を , ェはモル分率を , また P は全圧を表す . いま , 平衡にある混合気体 を圧縮して全圧を増したとしよう . P が増したとき , 式 ( 5.12 ) のが一定値に保たれ るためには , 工 NH , な N 洋 H. 3 が大きくならなければならない . したがって , , とェ H , は減少 し , 一方 H 。は増大する . すなわち , 式 ( 5.11 ) の反応は , 圧力が増す前に比べて , より右 側へ進行したところで新しい平衡状態に達する . このことから , 気相化学平衡で圧力を増 すと , 気体の分子数が減少する方向に平衡が移動することが見てとれるだろう . 一定体積 のもとでは , 気体の分子数が減少するほど圧力は低くなる . したがって , 上の結果は , 圧 66 ー第 5 章化学平衡
表 2 ー 3 水 H20 ( モル質量 18.016gm 。い ) の latm における物理化学的性質 固体 H20 = 氷 ( 0 ℃ ) 密度 = 0.915gcm ー 3 , 比体積 = 1.093Cm3 g-l 蒸気圧 = 4.579 mmHg 融解熱 = 333.4 kJ kg-l = 6.007 kJ m01 ー 1 第三法則モルエントロピー = 41.0 J K-I mol-l 比熱容量 = 2.113 kJ K-I kg-l 液体 H20 粘度 密度 表面張カ蒸気圧 蒸発熱 (mPa s) ()N m-l) (mmHg) ()J kg-l) (g cm-3) 2493 1 .7921 4 . 579 0 .9999 75.64 17.535 2447 1 .0050 0 .9982 72 . 75 0 .6560 55.324 2402 0 .9922 69 . 56 0 .4688 2356 0 .9832 66.18 149.38 0 .3565 2307 0 .9718 62 . 61 355.1 0 .2838 2257 0 .9584 58.85 760.00 第三法則モルエントロピー = 63.2J K-I m01 ー 1 ( 0 ℃ ) = 87.0 J K-I m01 ー 1 ( 100 。 C ) 比熱容量 = 4.18 kJ K-I kg-l ( 0 ~ 100 。 C の間 ) 凝固熱 = ー 333.4kJkg ー 1 ( 0 ℃ ) 気体 H20 = 水蒸気 ( 100 OC) 密度 = 5.880 x 10 ー 4 g cm-3, 比体積 = 1701 cm3 g-l 第三法則モルエントロピー = 196.2JK ー 1m01 ー 1 定圧比熱容量 = 1.874 kJ K-I kg-l 凝縮 ( 液化 ) 熱 = ー 2257kJkg ー 1 = ー 40.66kJm 。 1-1 いろいろな性質のうちいくつかは後章で説明が行われる . 温度 ( ℃ ) ワ 3 4 -8 一 -0- 2.6 液体のいろいろな性質ー 33
えることができることを示している . 詳細は第 8 章の熱力学の中で示される . 第 3 章演問題 と蒸気圧の関係は表のように与えられている . 水蒸気蒸留の際のおよその沸点を求めよ ( 比例 3 . 7 1 ーオクタノールを 1 atm(760mmHg) のもとで水蒸気蒸留した . 1 ーオクタノールの温度 中の硫黄の分子式を求めよ . 3 . 6 50g の二硫化炭素に硫黄 1 .28g を溶解したとき , 沸点は 0.239K 上昇した . 二硫化炭素 る . この不揮発性物質のモル質量 (g m 。に 1 ) を求めよ . 3 . 5 ある不揮発性物質 5g を水 100 g に溶かした溶液の蒸気圧は , 100 OC で 748.8 mmHg であ 下水 1dm3 に飽和溶解しているメタンガスを全部取り出したら 25 ℃ , latm で何 dm3 になる 3 . イメタンガスは天然ガスとして地下水に含まれていることが多い . いま 30atm, 60 。 C の地 ころ , 25 OC, 1 atm で 3.176 gdm-3 であった . N204 のモル分率と分圧を求めよ . 2NOD が平衡に達したところで気体の密度を測定したと 3 . 3 四酸化ニ窒素の解離 (N204 OC でのべンゼンの蒸気圧はいくらか . のまま 20 ℃のべンゼンに通じてその蒸気で飽和させたところ , べンゼンが 3.60g 蒸発した . 20 3 .2 室温で 17 OC, 1 atm 下で 10.0dm3 の体積を占める乾燥空気があった . この空気を 1 atm 密度は 25 OC で 1.096gcm ー 3 である . 水 100.0 g を混せて得られた溶液の重量モル濃度と容量モル濃度はいくらか . なお , この溶液の 3 コ硫酸ナトリウムの結晶 NaS04 ・ 10H20 ( 分子量 : 322.19 , 無水 NaS04 ; 142.04 ) 32.2 g と 計算 ). また , このとき留出する 1 ーオクタノールと水のモル比はいくらか . 1 ーオクタノールの蒸気圧 温度 / ℃ 蒸気圧 /mmHg 温度 / ℃ 蒸気圧 /mmHg 100 41 . 02 100 760 . 0 99 39.1 水の蒸気圧 733.3 99 98 37.2 707 . 3 98 97 33.6 97 682 . 1 96 31.9 657.7 96 3 . 8 グリセリン ( 分子量 92.1 ) は不揮発性物質である . 23.0g を水 500g に溶かした溶液があ る . この溶液の ( a) 25 OC での蒸気圧 , ( b) 沸点 , ( c ) 25 OC での浸透圧を求めよ . この溶液の 密度は 25 OC で 1.007 gcm-3, 純水の蒸気圧は 25 OC で 3168 Pa, 1 atm は 1.01325X105 Pa で ある . 3 . 9 ショウノウの融点は 179.5 ℃である . 25.0g のショウノウにナフタレン ( C10H8 ) を 0.640 g 溶かしたものの融点は 171.5 ℃であった . ある有機物 1.78g を 40. ()g のショウノウに溶かし て融点を測定したところ 169.5 ℃であった . ショウノウのモル凝固点降下定数とこの有機化合 物のモル質量 (gmol-l) を求めよ . 3 コ 0 あるタンパク質 ( 分子量 25 , 00 のの lgdm ー 3 の溶液の浸透圧を , 半透膜を隔てて平衡に 存在する純水の水柱の高さで表せ . このときの温度は 25 OC である . 25 OC の水の密度は 0.9970 g cm 3 , 重力の加速度は 980.7 cms-2 である . 第 3 章演習問題ー 49
くさんの水分子が水素結合によって鎖状に連なった構造が存在しており , この鎖の中の隣 接した水分子を介してプロトンが受け渡されていき , 結果的にはプロトンが移動したこと になるという機構が考えられている ( 図 10 ー 10 ). 第 10 章演習問題 10.7 25 。 C において , 電気伝導率測定用セルに 0.02M の KCI を入れたところ , その抵抗値は 2500 であった . 同じセルに 6X10 ー 3M の NH40H を入れたところ , 抵抗値は 10000 であった . 6X10 ー 3 M の NH40H の当量伝導率を求めよ . ただし , 25 OC における 0.02 M KCI 溶液の伝導 率んは 0.00277 Scm-l である . 70 . 2 CaS04 の溶解度は 25 ℃で 0.667 g dm 3 である . 表 10 ー 2 を用いて , 25 ℃における CaS04 飽和水溶液の伝導率を計算せよ . 10 . 3 25 OC で , KCI, KN03 および AgN03 の無限希釈における当量伝導率はそれぞれ 149.9 S , 144.9 Scm2eq. ー1 および 133.3 Scm2 eq. ー1 である . この温度で , AgCl の無限希釈に cm eq. おける当量伝導率はいくらか . 70. イセル定数 0.2063Cm ー 1 の伝導率測定用セルを用いて 0.020m01dm ー 3 の酢酸水溶液の抵 抗を測定したところ , 888Q であった . この濃度における酢酸の電離度および電離定数を計算 せよ . 70 . 5 弱電解質溶液の当量伝導率を濃度 C の関数として測定し , C を 1 / に対してプロ ットすれば直線になること , また , その直線の傾きと川の値から電離定数 K が求まることを示 せ . クロロ酢酸水溶液について得られた次のテータ ( 25 。 C ) を用いて , このプロットによりクロ ロ酢酸の電離定数を求めよ . ただし , = 362 S cm2eq. ー1 である . C-1/mol-1 dm3 II/S cm2 eq. - 16 32 64 128 53 . 1 72 . 4 96 . 8 127.7 256 512 164 205.8 249.2 1024 7 0 . 6 HCI と NaCI の混合水溶液があり , HCI および NaCI の濃度をそれぞれ C, C' (mol dm-3) とする . 3 種のイオンの輸率朝一 ー ) をそれぞれの移動度 (uH, ttNa, ucl) と濃度 H' NEi' ロ で表す関係を示せ . 10. 7 水溶液中 25 ℃の H + , Na + , CI ーの移動度は , それぞれ 3.63X10-3cm2s ー IV -1 , 5.19X 1 『 4cm2s ー 1 V-I および 7.92X10 ー 4cm2s ー 1 V-I である . ( i ) 1X10 ー 3m01 dm-3 の塩酸で , H + が運ぶ電流の割合はいくらか . ( ⅱ ) NaCI をこれに加え , 塩が 1 .0m 。 ldm ー 3 になるようにし たとき , H + , Na + および CI- が運ぶ電流の割合はそれぞれどうなるか . 電流の輸送がイオンの移 動度と濃度によって支配される様子に注意せよ . 第 10 章 演習問題 235
性質のタイプ 質量関連のもの P- レー T 関連 その他 熱エネルギー関連 表 6 ー 1 工ンタルピー 内部エネルギー 熱容量 (J K-I) など ) 体積 ( cm3, dm3, m 物質量 (mol) 質量 (kg, g) 示量性 (kJ, kcal など ) 自由エネルギー (J K-I, cal K-I) 工ントロピー CkJ, kcal など ) 系の性質のいろいろ 示強性 密度 (g cm-3, kg dm-3) 溶質の濃度 (mol dm-3, m01 kg-l など ) 比体積 (cm3 g-l, dm3 kg-l) 部分モル体積 (cm3 m 。 1 ー 1 ) 圧力 (atm, Pa, mmHg ( To な ) など ) 温度 (), ℃ ) 比熱 (J K-I g-l, cal K-I g-l など ) 部分モル内部エネルギー (J m 。 1 ー 1 部分モルエンタルピー 部分モルエントロピー ( JK 化学ポテンシャル ( kJmol ー 誘電率 , 屈折率 , 粘度 m01 ー cal m01 ー 1 ) cal K-I m01 ー 1 ) kcal m01 ー 1 ) cm3 ずつ入っている水を一緒にすると 300 cm3 となるが , そのとき体積という状態変数は 加成性 (additive) であるという . 加成性のある変数は示量性 (extensive) の変数である . 質量 (mass) や物質量 ( この名称はモル数 , mole number, と呼ばれていた ) なども示量 こで注意しなければならないのは , 1 cm3 あたりの質量 変数の代表格である . ただし ( 密度 , density) や 1 m01 あたりの体積 ( モル体積 , molar volume) のような量は示強性で あることである . 例題 6.1 次の変数 ( 性質 ) は示強性であるか , 示量性であるか . ( a) ある塩化ナトリウム水溶液中に含まれる溶質の物質量 ( b ) 上の塩化ナトリウム水溶液の濃度 解 ( a ) 示量性 , ( b ) 示強性 ある系の変数すなわち性質が特定の値をとっているとき , その系は「定まった状態 (definedstate) にある」といわれる . なま温かいジュースに入れたばかりの氷のかたまり を系として見るとき , 氷は融解しつつある最中であるので , 定まった状態とは考えない . 1 気圧 , 37 ℃にある生理食塩水 ( 0.15m01dm ー 3 ) は定まった状態にある . もし系の諸性質 が時間的に変化せず , 新たに物質やエネルギーの増減がなければ , その系の状態は「熱カ 学的平衡 (thermodynamic equilibrium) にある」という . 系に物質またはエネルギーの流入・流出が継続しているが , 諸性質に時間的な変化がな く一定の場合は , 系は「定常状態 (steady state) にある」という . 気温が 20 OC の部屋で 恒温槽中の水温が正確に 25 OC に保たれている場合 , 水面から水が蒸発しており , 熱が水 78 ー第 6 章ネルギーと熱力学第一法則 ⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅢⅢⅢⅢⅢ
断熱可逆膨張で谷からのまで温度が下がったので , 式 ( 6.38 ) より = 7 心 ( の一ム ) これは負の値であるので , 外界から見て仕事を評価するときは一とする . Step3 : 状態 3 から状態 4 ( 召 4 , 協 , TD まで等温可逆圧縮する . このとき , Step1 と同様 に△仏 = Q3 十 = 0 であるので , 外から圧縮のために消費された ( 作業物質 としては取得した ) 仕事Ⅳは , そっくり一 Q3 として , 低熱源へエネルギーを 捨てている . Q3 = - Step 4 : 状態 4 から状態 1 まで断熱可逆的に圧縮する . Step 2 と同様 Q4 = 0 であり , な された仕事躡はそっくりそのまま内部エネルギーの増加に相当し , 温度はの からムまで上昇する . = Cv ( ムー (I) = △し 以上を総合すると , △ U については , 当然のことながら 1 サイクルで 0 となる . △ U = △ UI 十△し十△仏十△仏 = 0 △ UI と△仏はもともと 0 であり , △し十△仏はとを見てのとおり , 互いに打ち消 し合って 0 となっている . 次に仕事について考えてみよう . 前章の例題 6.9 で等温過程の例を , また , 例題 6.12 で 断熱過程を検討した . そこでは , 系が可逆的に膨張するときに最大の仕事をなし , 一方 , 可逆的に圧縮されるとき , 外界の立場からは最小の仕事ですむことを示した . いま考えて いる可逆カルノーサイクルは , 理論上最大の仕事を外界になしていることがわかるであろ う . 熱機関内の作業物質がなす仕事と , なされる仕事 , およびその差し引き ( 系が外界に なした正味の仕事 ) の量的関係を目視できるように図 7 ー 3 に示してある . 正味の仕事 ( 仕事の総計 ) ル = + + + = 十において , 理想気体の状 態方程式をあてはめると , 式 ( 6.30 ) から 1 1 1 (PI, 隋 , Th) 等 温 可 逆 膨 ( P2, ち , Th) 逆 圧 Ⅳ 3 2 Step 4 Step 2 Step 3 可 可、 逆 逆圧縮 膨 3 3 張 3 ( TI) ( , レ 3 , TI) (b) Step 1 と 2 で (a) 1 サイクルで作業気体が (c) Step 3 と 4 で 外界へなす仕事 ( 1 , 2 , 3 , 4 外界になした仕事 外界からなされた仕事 で囲まれた部分 ) 図 7 ー 3 P- レ状態図で表したカルノーサイクルとその仕事 120 ーと自由エネルギー : 熱力学第一 , 第二 , 第三法則の統合 第 7 章 工ントロピ
( ー ) 3 = 0 , 嬬 3 ー 3 垢 2 十 3 2 垢ー 3 = 0 である . 一方 , 臨界点 ( , , 飃 ) では式 ( 1.29 ) は次のように書かれる . 曲線Ⅲは , 1 つの実根と 2 つの虚根をもっている . 臨界点で垢の 3 つの実根は等しくか = 3 わ , 2 十 -- ・ー っ臨界体積であるから , 垢 3 わ十 式 ( 1.30 ) と式 ( 1.31 ) は一致するはずであるから , 各項の係数は等しい . 3 = わ十飃 / , 3 2 = 〃 / , よって が得られる . 4 = 3 長 2 , 27 わ ' 飃 = わ = 3 = わ / 27 わ 2 8 3 飃 ( 1.3 の ( 1.31 ) ( 1.32 ) 例題 1 . 8 数学的には , ある関数が変曲点をもっとき , その関数の 2 次微分の値が変曲点でゼ 口になる . また臨界点では van der WaaIs の 1 次微分はゼロである . これらのことを利用して ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅡⅢⅢ日ⅢⅢⅢ 解臨界点で = を考慮して , 式 ( 1.31 ) は 式 ( 1 . 32 ) と同じ結果を求めよ . また式 ( 1.31 ) のに関する 2 次微分は 3 2 ー 2 わ十 式 ( 1.31 ) の垢に関する 1 次微分は 3 ーわ十 6 ー 2 ろ十 い . 9 相応状態 以上 3 つの式による連立方程式を解くと式 ( 1.32 ) が得られる . けると , 各種気体の相互関係を見るのに便利であろう . すなわち , 式 ( 1.23 ) に式 ( 1 . 32 ) ことは , 実在気体間の差異は臨界点の違いで表される . そこで匕塚 T を臨界点と関係づ 1 . 8 で導かれたように , van der Waals 式のパラメターが臨界定数で表されるという を代入すると = T/ 飃とおくと , 式 ( 1.33 ) は次のように ( 1.33 ) となる . 書ける . 20 第 1 章 いま , = P/Pc, = / , 体 気