9. - みる会図書館


検索対象: 化学熱力学中心の基礎物理化学
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1. 化学熱力学中心の基礎物理化学

こでは簡単のため , 反応式が A 十 B ー→ P で表される反応を考えよう . A と B の初濃度を CAO および CBO とし , 反応開始後の時間 / の間に A の濃度がェだけ減ったとしよう . そうすれば , 時刻のときの A と B の濃度 はそれぞれ CAO ーエおよび CBO ーエであるから , そのときの反応速度は式 ( 9.14 ) より d(CA0—x) = k(CA0—X)(CB0—X) ( 9.16 ) こで CAO は定数であるから , 式 ( 9.16 ) は次のように書ける . dx = k(CA0—X)(CB0—X) dt = 0 のときェ = 0 であるから , 式 ( 9.17 ) を = 0 , ェ = 0 から一 = なェ = ェまで積分す る . で与えられる . ( 9.17 ) れば dx 0 (CAO—X)(CBO—X) CAO— CBO 0 CA ーズ この型の 2 次反応の積分速度式として最終的に次式が得られる . したがって , CBO( CAO—X) 1 CAO— CBO CAO( CB0—x) ある時刻における A または B のどちらかの濃度がわかればェがわかる . そこで , いろいろ な時刻で A または B の濃度を測定し , 式 ( 9.18 ) の右辺の量を時間に対してプロットした とき , 原点を通る直線になればその反応は 2 次反応であると結論できる . また , その直線 の勾配から速度定数の値を決定することができる . 例題 9.2 エタノール中で臭化イソプチルとナトリウムエトキシドを混合し , 混合後の時間の 関数として濃度を測定したところ表 9 ー 2 に示すような結果が得られた . この反応が 2 次反応で あることを示し , 速度定数を求めよ . 表 9 ー 2 1 ー ln ( 9.18 ) ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ CNaOEt] m01 dm-3 0 .0532 0 .0485 0 .0451 0.0427 0 .0407 0 .0376 0 .0341 CC4H9Br] m01 dm-3 0 .0275 0 .0228 0.0193 0 .0169 0 .0150 0 .0119 0 .0084 [NaOEt] m01 dm-3 CC4H9Br] m01 dm-3 0 .0505 0 .0475 0 .0446 0 .0419 0 .0398 0 . 0370 0 .0340 0 .0322 t/mi n t/min -4 戸 0 「 / ワ朝 0 .0762 0.0732 0 . 0703 0 .0676 0 .0655 0 .0627 0 .0596 0 .0580 0- っ 0 LO 「 / 0- っ / 0- 1 ・亠、ー人 11 ワ 198 第 9 章 化学反応の速度と反応機構

2. 化学熱力学中心の基礎物理化学

がどのような変わり方をするかに関心をもつが , これは次節で述べるように , 反応速度の 分子論的な解釈においてたいへん重要なものとなってくる . 反応速度の実験をいろいろな温度で行うと , 一般的には , 速度式に現れる濃度との関係 は変わらないが , 速度定数の値は温度が高くなるにつれて大きくなる . 速度定数と温度の 間の関係は , Arrhenius によって経験的に見い出された次の式によって表される . ん = ス e-Ea/RT 上式中のスと Ea は個々の反応で決まった値をとり , それぞれ頻度因子 (frequency fac- tor) および活性化エネルギー (activation energy) と呼ばれる . また , この式 ( 9.47 ) を Arrhenius の式という . 式 ( 9.47 ) の対数をとったかたちは次のようになる . Ea 十 ln 員 RT ( 9.47 ) ( 9.48 ) ln ん = または Ea 10g ん = 十 10g ス 2 .303RT 上の関係は , いくつかの温度で速度定数を求め , その対数を絶対温度の逆数に対してプロ ットすれば直線になること , またその直線の勾配と切片から Ea とスが得られることを示 している . 実例を 1 つあげておこう . 表 9-3 は , 気相中でのヨウ化水素の分解反応 2 HI H2 十 12 について , 種々の温度で得られた速度定数の値を示したものである . 図 9 ー 4 は , これらのデータを式 ( 9.49 ) に従ってプロットしたものであり , 10g んと 1 / T の間に 良好な直線関係が認められる . 直線の勾配と切片から , この反応に対する活性化エネルギ ーおよび頻度因子として Ea = 185 kJ m01-1 とス = 8.5 x 1010 m01 ー 1 dm 3 s ー 1 が得られ る . なお , 図 9 ー 4 のようなプロットを Arrhenius プロットという . 表 9 ー 3 種々の温度におけるヨ 十 2.0 ウ化水素の気相分解反応 の速度定数 T/K た / m01 ー 1 dm3 s-l 3.95X10 ー 2 781 2 . 5 X 10 ー 3 716 1 .16X10 ー 3 700 683 5 .12X10 ー 4 666 2 .20X10 ー 4 647 8.59X10 一 5 1 .22 X 10 ー 6 575 3.52 x 10 ー 7 556 ( 9.49 ) 0.0 30 一 ー 4.0 2.0 T ー 1 / 10 ー 3K ー 図 9 ー 4 ョウ化水素の気相分解反応に 対する Arrhenius プロット 208 第 9 章 化学反応の速度と反応機構

3. 化学熱力学中心の基礎物理化学

では簡単のために , A, B ともに分子量財をもつ直径びの球形分子であるとしよう . ま た , 単位体積 ( 1cm3 ) 中に含まれる A , B 分子の個数をそれぞれ , とし , それらの平 均速度を 4 としよう . いま , ある 1 つの分子に目をつけると , その分子は単位時間にの 距離だけ進む . もしいま注目した分子だけが動き , 他は静止しているものとすれば , の分子は直径 2 びで長さの円筒内に存在する分子と衝突する ( 図 9 ー 6 ). 図 9-7 2 つの分子の衝突のタイプ . ( a ) 相対速度 = 0 ( b ) 相対速度 = 2 レ 図 9 ー 6 注目した分子 ( A ) が単位時間に ( c ) 相対速度 = / 2 他の分子と衝突する回数の説明 単位体積中の気体分子の数を川とすれば ( このはとの和になる ) , この分子 が単位時間に衝突する回数は で与えられる . 実際には , すべての分子が運動しているので , 目をつけた分子の絶対的な 速度のかわりに , 他の分子に対する相対的な速度を使わなければならない . この相対速 度は次のようにして評価できるだろう . 2 つの分子の衝突のタイプとして , 極限の状況は 図 9 ー 7 の ( a ) と ( b ) のように考えられる . ( a ) は 2 つの分子が擦り合う場合で , ( b ) は 正面衝突する場合である . これらの場合 , 相対速度はそれぞれ 0 と 2 となる . そこで , 平 2 として見積もられるだろう . したが 均的には相対速度は図 9 ー 7 ( c ) に示したように って , 1 個の分子が単位時間に衝突する回数 / 1 は / 1 = v/ 2 川 と表される . 単位体積あたりの全衝突数 / 11 は , 川個の分子がそれぞれ / 1 回衝突するか ら 1 2 1 応び 2 uNt2 で与えられる . こで , 1 / 2 の因子が入ってくるのは , そのままでは同じ衝突を 2 回数え上 げているためである . 乙 1 には A と B の衝突だけでなく , A どうしおよび B どうしの衝 突数も含まれている . A と B の衝突数 ZAB は , / 11 から A どうしと B どうしの衝突数を差 し引いて得られる . すなわち , 兀び 2 云 NA + ) 2 ー AB 2 11 v'T 1 1 1 兀び切 NA2 び 2 ″ 2 2 2 211 衝突理論と遷移状態理論 当 9.7 反応速度の理論

4. 化学熱力学中心の基礎物理化学

解この反応は次の反応式で表される . (CH3)2CHCH2Br 十 C2H50Na (CH3)2C=CH2 十 C2H50H 十 NaBr 実験データから , 種々の反応時間に対応した臭化 イソプチルまたはナトリウムエトキシドの消失濃 度朝 ) を求める . この工と一 = 0 におけるそれぞ れの反応物の濃度 ( 初濃度 ) を用いて式 ( 9 . 18 ) の右辺の量を計算し , 反応時間に対して プロットすれば図 9 ー 2 のようになる . このプロッ トは原点を通る直線を与え , これよりこの反応が 2 次反応であることが示される . また , 直線の勾 配から速度定数を求めるとん = 0.33 mo に 1 dm3 min-l が得られる . 図 9 ー 2 表 9 ー 2 のデータに対する式 ( 9.18 ) 9.4.3 擬 1 次反応 速度式が式 ( 9.14 ) で与えられる 2 次反応で , 反応物の一方 ( たとえば B ) が他方に比べ 0 0 30 50 0 のプロット 20 40 0 10 20 0 0 60 80 100 120 140 ー /min て大過剰に存在する状況を考えてみよう . この場合 , 反応による B の減少量は , はじめの 量に比べると非常にわずかな割合である . したがって , 反応の進行中 B の濃度は実質上一 に = 々 CBO が含まれてくる . すなわち , となり , 1 次の速度式と同じ形になる . ただしこの場合 , 速度定数の中に B の初濃度 CBO = k'CA dCA 定に保たれると考えてよい . このとき式 ( 9.14 ) は ( 9.19 ) 質を大過剰に存在させる方法が有効となる . たとえば , 次のかたちの 3 次速度式を考えて に積分速度式を利用する方法は実際的ではなくなる . このようなとき , いくつかの反応物 反応次数が高くなるにつれ , 積分速度式は急速に複雑になり , 反応の次数を決定するの る . dm-3) に比べて大量に存在するため , 反応の進行中 , 水の濃度は一定とみなすことができ ち , 約 5 mol dm ー 3 ) は , もう一方の反応物質の臭化ープチル ( 初濃度が約 0.1 mol 1 であげた反応も擬 1 次反応と考えることもできる . 溶媒中に含まれる 10 % の水 ( すなわ 溶液反応では , 通常溶媒が大過剰に存在するため擬 1 次反応となる場合が多い . 例題 9. tion) と呼ぶ . 応は見かけ上 1 次反応になる . このような反応を擬 1 次反応 (pseudo-first-order reac- このように , ある 1 つの反応物質を除いてそれ以外の反応物質が大過剰に存在すると , 反 みよう . dCp = た CA2CB 9.4 速度式の決定 積分速度式 199

5. 化学熱力学中心の基礎物理化学

か . 解表 9 ー 1 の実験データを式 ( 9.10 ) に従ってプ ロットすると図 9 ー 1 が得られる ( ただし , こでは 自然対数のかわりに常用対数を用いている ). log [ 臭化ィープチル ] との間に良好な直線関係 が認められ , これよりこの反応が 1 次反応であるこ とが結論される . また , 直線の勾配からた = 0.050 h-l が得られる . このんの値を式 ( 9.12 ) に代入し て半減期を求めると , ん 2 = 13.9 時間となる . 図 9 ー 1 反応時間に対する 9.4.2 2 次反応 のプロット log [ 臭化たプチル ] が得られた . この反応が 1 次反応であることを示し , 速度定数を求めよ . また , 半減期はいくら / = 0 , CA= CAO から一 = 0 ー 1.4 0 0 10 0 20 30 40 50 t/h 2 次反応 (second-order reaction) には 2 つの型の速度式があり , それらを区別して考 える必要がある . 1 つは , ただ 1 種類の物質 ( A ) が反応を起こし , その反応速度が A の濃 度 ( CA ) の 2 乗に比例するような場合で , 速度式は次式で表される . dCA = ん CA2 もう 1 つは , 2 種類の物質 A と B が反応に関与し , 反応速度が CA と CB の積に比例する 場合で , このときの速度式は次式で与えられる . dCA = kCACB はじめの場合は , その速度式 ( 式 ( 9.13 ) ) はすぐに積分できる . な CA = CA まで積分すると , CAO すなわち 1 CA2 1 CAO ( 9.13 ) ( 9.14 ) ( 9.15 ) が得られる . したがって , 反応開始後のいろいろな時刻でを測定し , 1 / CA を / に対し てプロットしたとき直線が得られれば , その反応は式 ( 9.13 ) の型の 2 次反応であるとい える . また , その直線の勾配から速度定数の値が求められる . 第 2 の型の 2 次反応の場合 , その速度式 ( 式 ( 9.14 ) ) は , B の濃度 ( CD を A の濃度 (CA) で表すことができれば積分可能となる . CA と CB の関係は反応の化学量論に依存す 9.4 速度式の決定 積分速度式ー 197

6. 化学熱力学中心の基礎物理化学

式 ( 9.11 ) から , 1 次反応では反応物の濃度は時間とともに指数関数的に減少し , その減少 1 次反応であるかどうかのもう 1 つの判定法は半減期 ( な / 2 ) を利用することである . 半 の仕方 ( 減少速度 ) がたによって決まることが示される . で表される . ln CA = ーた / 十ス lnCA= ーた / 十 lnCA0 13 . 5 18 . 3 26.0 30 . 8 37.3 43 . 8 3 .15 4 .10 6 .20 8 .20 10 . 0 り積分定数が決まり , その結果次式が得られる . こでは積分定数である . A の初濃度朝 = 0 のときの濃度 ) を CAO とすれば , 変数を分離して積分すれば これよ ( 9.1 の したがって , をいろいろ変えて CA を測定し , ln CA を一に対してプロットしたとき , そ れが直線になればその反応は 1 次反応であるということができる . さらにまた , その直線 の勾配から速度定数の値が求められる . 式 ( 9.10 ) はまた次のようにも書ける . CA= CA0exp(—kt) ( 9.11 ) 減期とは , 反応物の濃度が最初の値の半分に減るまでの時間のことである . ん 2 と CA = CA0/2 を式 ( 9.1 のに代入すれば , ln 2 ん 0 .693 ん そこで , / = ( 9.12 ) が得られる . 式 ( 9.12 ) は , 1 次反応の半減期は反応物の初濃度には無関係に速度定数のみ で決まることを示している . 一方 , 高次反応の場合 , 半減期は速度定数だけでなく初濃度 にも依存する . したがって , いろいろな初濃度に対応した半減期を測定したとき , それが ある一定の値を示せばその反応は 1 次反応であるということができる . 10 % の水を含むアセトン中で , 臭化切ィーブチルは切プーブチルアルコー丿レに変化す 例題 9.1 る . この反応は次の反応式で表される . (CH3)3COH 十 HBr (CH3)3CBr 十 H20 25 OC で , 臭化 - トプチルの濃度を時間の関数として測定したところ表 9 ー 1 に示すような結果 ⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅡⅢⅢⅢ 196 t/h 0 第 9 章 表 9 ー 1 C(CH3)3CBr]/mol dm-3 0 .0639 0 .0701 0 .0776 0 . 0859 0 . 0896 0 .1039 化学反応の速度と反応機構 [(CH3)3CBr]/mol dm-3 0 . 0101 0 . 0142 0 .0207 0 .0270 0 .0353 0 .0529

7. 化学熱力学中心の基礎物理化学

( の ( の = 分配係数 が導き出される . 第 8 章演習問題 8 コ次の反応では 448 OC でヨウ化水素が 78 % 生成する . H2(g) + 12(g) 2 HI(g) 次の各問に答えよ . 答はすべて有効数字 2 桁で示せ . (a) 圧平衡定数 Kp はいくらか . また濃度平衡定数 Kc とはどのような関係があるか . ( ヒント : H2(g) と 12(g) は平衡時それそれ何 % 存在するかを最初に考えよ . ) (b) 0.050m01 の H2 と 0.010m01 の 12 を混合して反応させたとき , 平衡に達すると HI は 何 m01 てきるか . (c) 10.0dm3 の反応容器に , 0.50m01 の H2 と , 0.50m01 の 12 を入れると , 平衡において 何 mol の 12 が残るか . また容器中の全圧は何 atm か . ( ヒント : 気体の全物質量は何モルか . 全圧の計算には理想気体とみなして計算してよいもの とする . ) 8 . 2 次の反応は T = 298 K で = 870 , △ Hf9 = ー 10.38 kJ である . T = 373 K における を概算せよ . A2(g) + B2(g) = 2 AB(g) ( ヒント : dln / dT = △″ e / RT2 において△ e が温度に依存しないとして , この式を積分 TI(= 298 ) のとき ln ( 1 ) , の ( = 373 ) のとき ln ( 2 ) とおいて ln ( 2 ) を求めよ . 8 . 3 CH4(g) + 2 02(g) C02(g) 十 2 H20(/) の反応は , 常温 ( 25 (C), 常圧ではどちらに進 むか . を求めて論せよ . ( ヒント : CH4, H20 ( g ) の△ GF 値を調べ , △ G9= ー TIn から値を求める . ) 8 . イ S02(g) と C12(g) S02C12(g) の反応について , 298 K と 400 K における平衡定数を推 定するために , 次の熱力学量を利用する . 計算の手順に従った下の各問に答えよ . S02(g) C12(g) S02C12(g) △ l--lf€ kJ m01 1 - 296.8 0 ー 364 △ Gf9 kJ mol 1 ー 300.20 0 ー 320.08 J K-I m01 1 248 . 11 222 .96 311.83 J K-I m01 39.87 33.91 76.99 Cp ( a) 示された化学反応式に従って S02(g) と C12(g) から S02C12 が生じるときの 298 K に モル熱容量変化△ Cp をそれぞれ求めよ . おける反応熱△″ e ( 298 ) , 工ントロピー変化△ S9 ( 298 ) , Gibbs エネルギー変化△ G9 ( 298 ) および定圧 ( b ) ( c ) ただし , 298K における K を求めよ . p ( 298 ) 温度 T における反応熱△〃 e ( T ) が , 次式で与えられることを示せ . △ H9(T) = △〃 e ( TI ) + △ Cp()— TD TI → T の温度変化に際して , 熱容量は不変とみなしている . d ln K d T △〃 e の関係に上の△ fF(T) を適用して , ln Kp ( 400 ) および Kp ( 400 ) を求めよ . 2 第 8 章演習問題 189

8. 化学熱力学中心の基礎物理化学

dCA] dt で表されるとすれば , とわはそれそれいくらか . ( ヒント : 速度式が—dC/dt = た C 〃で与えられる反応の半減期と初濃度の関係から考えて みよ . ) C という反応に対して次のような機構を仮定したとき , この反応の速度式はど 9 . イ A 十 B のように表されるか . 中間体 M に定常状態近似を用いて解け . 2 A : = ~ M, 々 2 M 十 B - ー→ A 十 C 9 . 5 アセトンジカルボン酸の水溶液中における加水分解反応の速度定数がいろいろな温度で調 べられ , 次のようなテータが得られている . この反応の活性化エネルギーはいくらか . 時間 /min ェ / m01 dm-3 4 9 15 24 37 53 83 0 .0059 0 .0114 0 .0163 0 .0221 0.0272 0 .0315 0 .0364 9 . 6 ある化合物 A の溶液中での分解反応は 1 次反応に従い , その活性化エネルギーは 52.3 kJ mol-l である . A の 0. lmoldm ー 3 溶液は , 10 。 C で 10 分間に 10 % が分解した . ( i ) 10 。 C にお 化学反応の速度と反応機構 ける速度定数 , ( ⅱ ) 20 ℃における速度定数 , および ( ⅲ ) 20 ℃で 10 分間に分解する割合 ( % ) を求めよ . 216 第 9 章

9. 化学熱力学中心の基礎物理化学

= な = 0.318X103.2 = 32.8 ( Scm2eq.-1 ) = 0.682 だから , また = な 1 = 0.682 x 103.2 次に , 式 ( 10.32 ) からにがわかる . 32.8 (Scm2eq. ー 1 ) = 3.40X10 ー 4 (cm2s-1 V-I) = ALi/F = 96500 (C eq. ー1) = ACI/F = 70.4 / 96500 = 7.30X1 『 4 (cm2s-1 V-I) なおここで , スを F で割って得られる″の単位が cm2 s-l V-l となることを確かめてみよ . Li = 70.4 (Scm2eq. ー1) 10.5.2 輸率の測定 輸率の測定には , 移動界面法 , Hittorf 法 , 起電力測定法の 3 種の方法が用いられるが , こでは Hittorf の方法による輸率の求め方について記そう . 図 10-8 は , Hittorf が輸率 測定のために考案した装置を示したもので , また図 10 ー 9 は , 測定の原理を示すため , 2 枚 の電極の間の溶液を 3 つの部屋に分けて描いたものである . いま , この装置に電解質溶液 を満たして , Q C の電気量を流したとする . このとき , 陽極付近で起こるイオンの当量数 の変化を調べてみよう . まず , 電極上で放電するため Q/Feq. の陰イオンが消失する . 方 , 図 10 ー 9 に示した中央の部屋から陰イオンが流れ込む . 流れた全電気量のうち , 陰イオ ンが運んだ分は「 QC だから , この流れ込んだ陰イオンの当量数は「 ( Q / F ) となってい る . したがって , 陽極室での陰イオンの当量数の変化△〃 an 。 de は Q Q △ nanode F F - △ nanode Q/F 同様にして , 陰極室での陽イオンの当量数の変化△〃 cath 。 de と陰イオンの輸率は ・一 - △ ncathode Q/F ( 10.37 ) ( 10.38 ) 十 厂 ( Q/F) eq. Q/F eq. に ( Q/F) eq. Q/F eq. 図 10 ー 9 Hittorf 法による輸率測定の原理 図 10 ー 8 Hittorf の輸率 測定装置 232 イオンの移動と電気伝導 第 10 章 電解質溶液

10. 化学熱力学中心の基礎物理化学

して , それぞれ平均値 2.07 および 4.18JK ー lg ー 1 を用いよ . 7 . 9 1 気圧のもとで , 1 モルのべンゼンがその沸点 80.2 ℃で蒸発する際の△ S , △ス , △ G を求 めよ . ただし , 80.2 ℃におけるべンゼンの蒸発熱は 423Jg ー 1 であり , べンゼン蒸気は理想気体 の法則に従うものとする . 7 コ 0 25 ℃において , 3.00 モルの理想気体を 1 . 00 気圧から 5.00 気圧まで定温可逆圧縮する ときの△スと△ G を求めよ . 7 .11 27 ℃ ( 300K ) , 760mmHg のもとで , 2.0m01 の理想気体 A と 3.0m01 の理想気体 B を 定温・定圧混合するときの△ S △〃△ GmiX はそれぞれいくらか . 7 . 72 液体のモル体積は圧力によって変化しないものとして , 20 ℃において 1 モルの液体工タ ノールを 1 気圧から 25.0 気圧まで加圧したときの△ G を求めよ . ただし , 20 ℃ , 1.0 気圧にお ける液体工タノールの密度は 0.789gcm ー 3 てある . ( ヒント レ = ( 6 6 の T , レ dP レ dP △ G を atmdm3 単位て求めたあと , J 単位に換算せよ . ) 7 .13 25 ℃ , 1 気圧における次のような標準生成熱△″ F および標準工ントロピー se の値か ら , ( a) 25 ℃ , 1 気圧における反応 CuBr2 ( s ) = CuBr(s) 十 (1/2)Br2(g) に伴う△ flé, △ se, △を求めよ . (b) この反応が自発的に右へ進むためには , 1 気圧のもとで温度を何度以上にすればよい か . ただし , △〃および△ S は温度により変化しないと仮定する . CuBr2(s) CuBr(s) Br2(), 1 atm) △ Hf9 ()J m 。に 1 ) ー 139 一 105 30 . 7 se (J K-I mol-l) 126 91 . 6 245 . 3 7 .14 標準状態 ( 1 atm, 298.15 K) における次の反応 H2(g) + ー 02(g) ー→ H20(/) について , △私 e と△ se の値から△ Cre と△ e を計算せよ . ( ヒント . △ e = △ G9 ー P △レ = AG9—△ ngRT △ 72g は気体の物質量の変化を指す . ) 第 7 章 演習問題 153