たんとう ところが、最終的には Z<O+O の担当楽器はギターに決まる決め手 になったのはじゃんけんだった。集まったメンバ 1 のほとんどが楽器を持 っていない。たった一度の卒業ライプのために楽器を買いたくないという 、つしょ だれ 気持ちは誰も一緒だ。「あれがい」「これがいー 、」と、せつかく集まった めんどう 仲間たちでもめるのも面倒だし、「それだったら、じゃんけんで楽器を決 めよう」ということになったのだった。 ふつうはバンドを始めるときに、人気が集中するのがポ 1 カルやギター なのだが、 Z < O E-* O たちの最初のバンドは、「どうしてもボーカルにな しゅちょ一つ りたい」と主張した少年がいたため、とくにもめることもなくて決まった。 ゆず 「おごるから、ポーカルやらせてよ」と頼まれたからすんなりと譲ったん だと、後に Z << O E-« O はインタビューで答えている る 0 たの 0 0

いつばんてき へんせい なっている。それにボーカルを加えて 4 人編成になるのが一般的。もちろ ~ 凵 へんせい ん、 3 人組や 5 人編成のバンドもある たんとう えんそう 3 人組の場合は、ポ 1 カルがギターを担当するなど、楽器を演奏しなが ら歌うケースがほとんどだ。また 5 人組の場合はギタ 1 リストがふたりの へんせい ケースもあるし、キ 1 ボードやサックスなどの他楽器を加えて 5 人編成に なるハンドもある げんざい その点、オレンジレンジの場合、現在の 5 人のメンバーのうち、楽器は ギターとべースのみ。結成時にはこれにドラムが加わっていたが、今は、 たんとう 楽器担当者はふたりしかいない 対照的に目を引くのが 3 人のボーカルだ。ステージ上ではドラム ( 現在 なら はサポ 1 ト・ドラマー ) を中心にギタ 1 とべ 1 スが並び、その前を 3 人の おど こうせー ふくざっ ボ 1 カリストが歌って踊る形式になるため、動きも音も複雑な構成で、派 げんざい

・ >-OI の加入 O に最初に声をかけたのは < O Z だった。一人はともに 「 Z 」の大ファンだったこともあって、バンドを組むことに なったときに < E-* O z の頭にすぐ浮かんだのが 0 だったのだろ 誘われてバンドに加入することになっただが、彼も音楽教育を受 けてきたわけではなく、楽器もできなかった。バ ンドに入ったときに空い えんそう きょつみ ていたパ 1 トはべ】スとボーカルである楽器演奏に興味があったし、歌 たんとう うのは嫌だったので、べースを担当することに決める さそ えんそう いきなり「バンドをやろう」と誘われ、やったこともないべースを演奏 することになった >- O だが、 あまりプレッシャーは感じていなかったと さそ 0 0 0 -4

会まではわずか 1 ヶ月しか時間がなかったのだから、それもしかたがない でも、まったくのしろうとだったメンバーが、楽器を練習して、 えんそう >- の曲をコピ】して、人前で演奏するところまでこぎつけることができた。 セロからのスタートにしては上々だ。何よりも Z < O O と e-* O z の気持ちの中に、「バンドって面白い」という気持ちが生まれたことが 大きかった。 — O —は、このライプを客席で見ていたという。身近な友人たち えんそう がステ】ジに立っているのを見て、「楽器が演奏できるとかっこ、 と実感したという ンドをやりたいという 無事に中学を卒業して高校に進学してからも、 しゆっえん 気持ちがつづいていた。あいにく、卒業ライプに出演したメンバ 1 のうち、 同じ高校に進んだのは z < O ()* O と < E-" O < Z だけ。そのほかは、ば ( いな」

第 2 章オレンジレンジが生まれるまで その頃はアルバイトも部活もなかったから、時間はいくらでもあった。 ひま 暇でぶらぶらしているなら、楽器を覚えてバンドをやるのも面白いだろう、 と思ったのだ。それに Z O f-« O と e-« Z から、「コピ 1 ふたん だよ」と聞いていたので、それほど負担になるとは思っていなかった。 オレンジレンジのメンバ 1 と楽器の出会いは、特別に深い思、 , 力あった、 という人は少ない どちらかというと、それぞれがなんとなく出会ってい るように見える たんとう ギター担当の z O E-* O は、もともとはドラムかべースの希望だった。 たんとう じゃんけんでギタ 1 を担当することに決まったときも、とくに嫌がった様 すなおしたが 子はない。みんなで決めたことに素直に従った。高校に入って新しくバン ドを作るときに、べ】スへ転向することもできたはず。けれども z O E— 0 ころ 0 0

かんたん まったところで、そう簡単にバンドができるはすもないそれでも Z O さんせい O に賛成した仲間が何人かいて、バンドがスタートすることになった。 ゅめ おそらく、それぞれに Z<O+O と同じような夢を抱いていたのかもし れないただ自分から行動を起こすほどでもなく、おばろげに「バンドを やってみたいな」という思いを抱いていたのだろう。ちょうどそこに z O O から声がかかって、みんなの思いがひとつにまとまり、 ハンド活動 へ向かうようになった。 まよ ゅめ 夢が動き出したら、そこからはもう迷うことはなかった。まずギター だれ たんとう べース、ドラムのうち、誰が何を担当するか決めなければならない z < O E— O の希望はドラムかべースだった。父親がドラムセットとべ 1 かれ スを持っていたからだ。まだ中学生だった彼らが、新しい楽器を買うよう けいざいてき よゅう るな経済的な余裕はなかったから、とりあえず家にある楽器を選んだのであ 第 2 章オレンジレンジが生まれるまで -4

手なパフォ】マンスを見せるようになる みりよく ・の魅力 おどろ 「ポ 1 カルが 3 人」と聞いて驚く人もいるだろう。 3 人のボ】カリストが そんざい えんそう ジ存在するバンドは、これまであまり例がない楽器を演奏しながらメンバ たんとう ーのそれぞれが、曲ごとにボーカルを担当することはあっても、歌だけを ふくすう オ担当するポーカリストが複数のバンドはあまりないからだ。 といっても、オレンジレンジのような形が特別な形式なのかといえば、 ふくすう そういうわけでもない ヒップホッブ系のバンドでは、ボ 1 カルが複数と たんとう いうこともよくある。歌を歌うポーカルに加えて、ラップを担当するメン ハーが入る場合があるからだ。ヒッフホップミュ】ジックでは歌詞をラ たんとう

Z<O+O は、さっそく「バンドをやろう」と仲間たちに亠尸をかけた。 おう ゅめ その呼びかけに仲良しの友人たちが応じて、バンドの小さな夢が形になり 始めるなかには z O O の考えを「ちょっと無理だよ」と思った友人 えんそう けいけん きよ、つみ もいただろう。楽器演奏の経験もない人たちが、ただ興味があるからと集 ・ O—I<> のコピーからスタート ているわけではないし、何をどこから始めればいいのかわからずにいた z ~ うつ が、卒業を目前にして、ついに行動に移したのだ。 中学 3 年も終わりに近づいてきて、「中学校生活の思い出にバンドをや ほんかくてき ってみたい」という思いが強くなり、ようやく本格的な行動を起こしたの だった。

↓つよ - っしゅ一つ それでは日本人の聴衆の心をとらえるのはむずかしい やまあらし N < や山嵐は、英語ではなく、日本語でラップできないか、そ しんけん ど / 、じ れに真剣に取り組んだアーティストである日本語を使って独自の音楽を てんかい またた わかもの ま展開させる面白さが、瞬く間に日本の若者たちにも伝わって、のよ わかもの うな若者の心をとらえたのである とはいっても、まだ中学生だった O は、 いきなり兄たちのバンドに さそ 入ってラップをやらないか、と誘われたときは、とまどったという。 えんそう 音楽は好きだったし、楽器演奏もやってみたいという気持ちは抱いてい だから、兄の O から誘われたとき、 c< O はできればドラムをやっ てみたいと思ったそうだ。でも、すでに O z というドラマ 1 が いたし、まったくのしろうとの O が O < Z を追い越せるはず さそ

O はギターを続ける道を選んだ。 MJ カ たんとう 担当の楽器がギターに決まったとき、家の倉庫を探してみたら、運よく 中古のギタ 1 が見つかった。まだ使えそうだったから、それで練習を始め ることになったのである。ところが練習を重ねていくうちに、中古のギタ ーは使い勝手が悪く、音もよくないと気づいた。 」よ - つみ ギタ 1 についてどんどん興味を持ち始めた z 0 ()* O は、中古ギタ】で 、刀・刀イ、 なっとく は納得できなくなって、思い切って新品のギタ 1 を買った。当時の価格で 一」つか ノドを組む 9 万円近くする高価なギタ 1 だった。だから、高校で新しいバ、 たんとう ときにも、せつかく買ったギターをやめず、そのまま担当するようになっ たのである ・ボーカリストーー 0 0 0