第 章 : ュー。フに入れ加熱すると肉に注射した水分が固まります。 つまりアレルギ 1 表一小に「牛乳、卵、大豆」と書いてあっても、その食品がそのまま使 われているのではなく、そこから抽出した成分が水を固めるために使われているのです。 この注入による増量・味付け方法は、べーコン、焼豚、鮭、牛タンにも応用されていま す。いずれにも裏ラベルに「乳化剤」という表示、あるいは「乳、大豆」のアレルゲン表 示があればこの方法が用いられていることになります。 また、同様の考え方で輸入の牛肉に直接牛脂を注入する方法があります。輸入の赤肉は ハサバサしていますから、乳化させた牛脂を注射器で注入します。 1 日置くと水は肉に入 り、脂は肉のすき間に残り、霜降り肉になるのです。焼き肉チェーン店では、「やわらか 仕上げ」などと書いてある場合があります。 また、生の小肉を添加物で結着し、大きな形にするのも増量と言えます。現在では、食 品用瞬間接着剤とも呼ばれる酵素 ( トランスグルタミナーゼ ) がよく使われます。サイコロス テ 1 キ、ステーキ、ローストビーフ、トンカツなどがそうです。有名ホテルの偽装メニュ 1 でも有名になりました。いずれも添加物なしには作れないものです。 ・添加物なしにはつくれない食品
もしこれが私たちの生活に不可欠な物質というのなら、私たちは必死の思いでできる限 りの情報を集め、神経質にとらえなければなりません。しかし、アスパルテームは私たち の食生活にとって必須ではない添加物です。 他の添加物もなくても、 しいものや、工夫や努力次第で摂らずにすむことも多いのです。 であれば、「安全性がよくわかってないものはいらないでいいではありませんか非 科学的といわれるかもしれませんが、私たち消費者にとっては、それで十分なのではない でしようか。そして、その判断しか出来ないのも現実なのです。 「四・四 % の安全」は安心か 「安心・安全ーという一言葉は聞かない日がないというくらい れています。語呂もいいので使いやすいのでしよう しかし、安心と安全はまったく別ものです。 「安心」とは、不安材料が無いこと。心配のないこと いろいろな業界でさ
第 5 章 ・添加物が本当に怖い理由 [ 図表、豚骨ラメンの栄養成分表 ( 例 ) エネルギー 671 kcal たんぱく質 16.6g 脂質 39.6g 炭水化物 62.1 g ナトリウム 3.8g 塩化ナトリウム NaCl ( 注 ) 食塩相当量 = 2.56 ( 換算値 ) ナトリウム Na 添加物のナトリウムも含まれるので 2.5 が目安となります 図表、 2 ] 清涼飲料水の栄養成分表 ( 例 ) 、 . エネルギー表示 熱量 ( 1 00 当たり ) エネルギー 48k ( たんぱく質 0g 脂質 炭水化物 1 2g 129
【原材料名】 塩飯、ハンバーグ、ボテトサラダ、スパゲティ、福神漬、 加工デンプン ( 添加物 ) 調味料 ( アミノ酸等 ) 、増粘剤 ( 加工デンプン、増粘多糖類 ) 、グ リシン、酢酸 Na 、 pH 調整剤、ソルビット、リン酸 ( Na ) 、 乳化剤、酸味料、甘味料 ( サッカリン Na ) 、保存料 ( ソルビン 酸 K) 、香辛料抽出物、着色料 ( カラメル色素、紅麹色素、紅花 色素、赤 1 02 、黄 4 、黄 5 、赤 106) 、香料 激安ハンバーグ弁当の裏側 [ 図表 02 ] = バン / ←グ弁当の食材に表示されいる添加物 調味料 ( アミノ酸等 ) 、 pH 調整剤、加工デ ンプン、リン酸 (Na) 、着色料 ( カラメル色素、 紅麹 ) ②デミグラスソース増粘多糖剤 ( 加工デンプン、キサンタンガム ) 、 調味料 ( アミノ酸等 ) 、酸味料、カラメル色素 調味料 ( アミノ酸等 ) 、酸味料、 pH 調整剤、 0 スパゲティ 増粘多糖類、クチナシ色素、紅麹色素、 紅花色素 増粘剤 ( 加工デンプン、増粘多糖類 ) 、ソルビ 0 ポテトサラダ ット、調味料 ( アミノ酸等 ) 、 pH 調整剤、グ リシン、酢酸 Na 、香辛料抽出物 調味料 ( アミノ酸等 ) 、酸味料、保存料 ( ソ ルビン酸 K ) 、甘味料 ( サッカリン Na ) 、合成 着色料 ( 赤 102 、黄 4 、黄 5 、赤 106 ) 、香料 0 キャベツの千切り表示なし 乳化剤、 pH 調整剤、調味料 ( アミノ酸等 ) ②白こはん 0 ハンバーグ 0 福神漬 23
図表新植物性ホイップクリトム ( 例 ) ー 章・・ 植物油脂、乳製品、砂糖、還元水飴、粉あめ、メタリン酸 Na 、カゼイン Na 、乳化剤、安定剤、カロチン色素 ・添加物なしにはつくれない食品 [ 図表匀植物性脂肪 & 添加物入りラクトアイス ( 例 ) 【名称】 ラクトアイス無脂乳固形分 8 % 植物性脂肪分 1 00/o 【原材料名】 糖類 ( 砂糖、水飴 ) 、植物性脂肪 ( ノ←ム油、ヤシ油 ) 、乳製品、 コーン、食塩 ( 添加物 ) 香料、乳化剤、安定剤 ( 増粘多糖類 ) 、着色料 ( アナト一色素 ) ゆる「生クリームもどきです。 人工的な香りでべったりした重 さが - 古に残り主亠 9 いま人気の、牛乳に混ぜるだけ で簡単にホイップクリームが作 れる粉末タイプのものは「植物性 ホイップ用油脂食品」と表一小され ています。いずれにしても添加物 なしにはできない食品です 最近、麻酔で用いる笑気ガス ( 亜 酸化窒素 ) を使用した輸入品のス プレ 1 式ホイップクリ 1 ムが出 回っています。こちらも手軽で便 利と人気です。 また、このホイップクリームを
[ 図表旬指定添加物 ( 化学的合成品 ) の増加 1970 年 . 国会決議 1974 年 : AF-2 禁止 1977 年 . OPP 指定 1978 年 . TBZ 指定 主な出来事 1 00 200 300 400 [ 品目数 ] 500 ( イメージ図 ) 1 ・ 950 ーー 1 ・ 960- 一 -1 ・ 970 ーー - ↑ 980 ーー 1990—2000—20-1 ・ O 国際汎用添加物増加 2005 年 . 『食品の裏側』発刊 2000 年 . 統合化にて 12 品目削除 2008 年 96 2013 年 8 月現在 : 436 品目 ( ボストハーベスト 2 品目追加 )
汎用添加物」なのです。 当時違法で現在は合法という食品はほかにも 一括表示 あります。輸入品の業務用ソ 1 スに使われてい どれだけ使われても一括り た乳化剤「ポリソルべ ート」は 2008 年当時 違法で回収されましたが、現在は国際汎用添加 一括表示という言葉は何度も登場しました。 物として認可され、添加された輸入品が販売さ ~ 実例を示します。 れています。 ①食品工場向けの調味料〔図表マ 5 一括表一小は「調味料 ( アミノ酸等 ) ーです。 ユ図表 a 5 ] ①加工食品用の調味料 ( 例 ) L - グルタミン酸 Na 20.00/o 塩化カリウム 5.0 % クエン酸三 Na 3.6 % リン酸水素二カリウム 2.3 % 乳酸カルシウム 2.2 % DL - アラニン 1 .9 % 5- イノシン酸 Na 1 .7 % L - 酒石酸水素カリウム 1 .6 % フマル酸ー Na 1 .6 % コハク酸 1 .6 % D ーソルビトール 1 .0 % コハク酸ー Na 1 .0 % L- リジン塩酸塩 0.8 % 炭酸カリウム ( 無水 ) 0.8 % D しメチオニン 0.6 % L - アスパラギン酸 Na O. 3 % L- アルギ二ン 0.1 % たんぱく質加水分解物他 53.9 % 表示調味料 ( アミノ酸等 ) 250
化 ) してつくられます。このため「アミノ酸か らできた甘味料」とアビールされていますが、 合成甘味料 遺伝子組み換え技術によってつくられています いま、番気になる添加物 「アス。ハルテーム ( フェニルアラニン化合物 ) 」と ノンカロリ 1 、カロリーオフに多用される合 ~ 表示に ( フェニルアラニン化合物 ) を併記するのは、 成甘味料。いろいろな種類がありますが、中で フェニルケトン尿症の方に注意を促すためです。 も業界で「御三家」といわれる、非常によく使 安全性についてはさまざまな論議があり、米 われるものがあります。それはアスパルテーム、 国でも過去一一転三転しています。現在でも安全 スクラロース、アセスルフアム ( カリウム ) で性を疑問視する学者もいますが、多くの食品に す。 使われています。 合成甘味料といえば、サッカリン、サッカリ 使用基準はなく、どんな食品にも使えます。 ンナトリウムが有名ですが、かって発がん性が ~ 低カロリ 1 甘味料と呼ばれますが、砂糖の いわれて一時禁止になったことから、消費者の 200 分の 1 の使用量で同じ甘さが出せますか ら、カロリーはほとんどないといえるのです イメ 1 ジか悪く、消費量の伸びはありません しかし、審議を終えたサッカリンカルシウムが 「スクラロ 1 ス」は砂糖に一番近い甘味で、 2012 年肥月に認可されました。 砂糖の 600 倍の甘さがあります。清涼飲料水 アスパルテームはフェニルアラニンとアスハ のほか菓子類にも使われていますが、各食品別 ラキン酸というアミノ酸を合成 ( メチルエステル に使用量の規制があります ・特別付録 149 245
章・・ 【原材料名】 大根、きゅうり、なす、れんこん、しようが、シソの葉、こ ま、ブドウ糖果糖液糖、アミノ酸液、しようゆ、食塩、醸 造酢、たんぱく加水分解物 ( 添加物 ) 調味料 ( アミノ酸等 ) 、酸味料、保存料 ( ソルビン酸 K ) 、甘味 料 ( サッカリン Na ) 、合成着色料 ( 赤 102 、黄 4 、黄 5 、赤 106 ) 、 香料 ・激安ハンバーグ弁当の裏側 冖コメント〕 添加物のサッカリン z は、合成甘味料〔 * で砂糖の 代替品です。砂糖の Lnoo 倍の甘味を持ちます。つまり砂 糖の L.noo 分の 1 の量で済むため、はるかに安上がりです。 ソルビン酸 sz- ( カリウム ) はよく知られる合成保存料〔 * 四 です。着色料は、タール ( 石油由来 ) 系の合成着色料〔 * ⅱ〕 を 4 種類組み合わせて鮮やかな赤色に仕上げます。 この場合の香料は、福神漬にシソの香りをつけるものです シソの合成香料〔 * 朽〕は、 2 ーベリナアルデヒド、リモネン、 ーピネン、ナギナタケトンなど、さまざまな化学物質を組 み合わせてつくられます。しかし何種類使われても「香料」 という「一括表示」で 0 です。「シソ風味」のひじき、昆 布佃煮、ふりかけなどにもよく使われています
私たち消費者の矛盾した行動 これだけ添加物が使われる理由は何か。そこにはやはり大きなメリットがあるからです 次の 5 つです。 それはすでに述べましたが、 ①安い ( 増量、置き換え、輸入品 ) ②簡単 ( だしも料理もっくらなくていい ) ③便利 ( いつでも買える。長期保存。手間いらず ) ④ きれい ( 家庭でつくるより色・形がきれい ) ⑤ オイシイ ( つくられた濃い味 ) 「添加物は嫌だ」とみなさんおっしゃいますが、実際に消費者が買うものの優先順位は、 この 5 つに集約されるのです。 日本にもある食材なのに、わざわざ輸入する。日本で加工できるのに外国の原料で現地 加工し、出来上がった調理済み食品を輸送のためのエネルキーを使って持ってくる 172