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検索対象: 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007
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1. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

義 定 び 及 五ロ 1 三ロ 用 67 つになる . ( 3 ) 発生事象は "work-related events こでの発生事象は , 業務や仕事に関連し wo ⅸは作業と訳されているが , て OH & S で扱われる出来事に限定している . " 発生事象 " については , ハイン リッヒの法則 * 1 やバードの法則 * 2 がよく知られている . 発生事象を , 重篤災害 ( 死亡や重症など ) , 微少災害 ( 軽症など ) , 無症事象 ( ヒャリハットなど ) な どと分類することもある . 3.10 利害関係者 (interested party) 組織 ( 3.17 ) の OH & s パフォーマンス ( 3.15 ) に関心をもつか又はその 影響を受ける , 職場 ( 3.23 ) の内部又は外部の人又はグループ . person or group, inside or outside the workplace ( 3.23 ) , concerned with or affected by the OH&S performance ( 3.15 ) 0f an organization ( 3.17 ) OHSAS 説 18001 解 ( 1 ) 職場の内外 " 職場の内部又は外部の " という文言が挿入された . ( 2 ) 利害関係者の関心の高まり OH & s マネジメントに限らす , 組織の経営管理について利害関係者の関心が 高まっていることは序文で述べられているが , 本規格の作成や認証制度の普及 は , そのような変化を背景にしている . 最近は , CSR ( 企業の社会的責任 ) 報 告書を発行する組織も多くなっているが , OH&S に関する記述も増えている . ( 3 ) 利害関係者の範囲 本規格の要求事項のなかでは , OH & S 方針を利害関係者が入手可能である 「 Heinrich, H. W. , ル面ス c 厩 p 怩〃 , 4 ed. , New York, N. Y. , McGrow-hill b00k Co. , 1959 」 「 Bird, Frank E. and George L. , Germain. Damage Co 厩川れ New York,N. Y. , American Management Assn. , 1966 」

2. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

4 OH&S マネジメントシステム要求事項 129 最終段落において , 必要に応じた外部の利害関係者との協議が要求された . ( 1 ) 利害関係者との協議 この細分箇条では , 労働安全衛生特有の要求事項として , 労働者の参加及び 労働者を含む利害関係者との協議が規定されている . 労働者を参加させるべき , あるいは協議すべき具体的な場面を提示し , 積極的な労働者の関与を要求して いる . 関連する他の細分箇条でも引用されている ( 例 : 4.6 マネジメントレビ ュー ) が , 本細分箇条の箇条書き部分を読めば , システムの多くの要素に労働 者を関与させることが必要であることがわかる . なお , 労働者の参加が要求される場面は , なにも一一に列記されているもの に限ったことではない . パフォーマンスの改善やシステムの改善のため , 労働 者の積極的な参加が促進されることを期待している . ( 2 ) 参加及び協議の手順 こでは手順が要求されているので , どのような場面にどのような要員 ( 労 働者側代表等 ) を参加できるようにしているか , あるいはその場面で提供・決 定された情報をどのように取り扱うか , などについて取り決めておく必要があ る . 場合によっては , それを文書化して周知することもあるだろう . ただし , 手順そのものの文書化は要求項目ではない . ( 3 ) 旧版での労働安全衛生委員会について 上述のとおり , 旧版では , " 労働者 ( 従業員 ) の参加と労働安全衛生委員会 等の取決めは , 文書化され , かっ利害関係者に周知されなければならない . " という記述があったが , 今回の改訂で削除された . " 労働安全衛生委員会 " はもともと原文にもない表現で , 和訳上で独自に 解釈されて 0 、たものであるカ : , この要求事項自体が大幅に変更されたこと , ま た委員会だけが協議の場面ではないこと , 組織規模によってはその委員会が存 在しない場合があることなどに配慮して , 07 年版の訳からは消えた . しかしながら , ②に述べたような労働者の参加・協議の場面を設定するう えでは , 委員会は重要な一要素となることはいうまでもない . 法規制上このよ 07 年版の解説 OHSAS 説 18001 解

3. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

146 るだろう . 第 2 章逐条解説 4.4.7 緊急事態への準備及び対応 ( 続き 1 ) 緊急事態の対応を計画する際 , 組織は , 関連する利害関係者のニーズ , 例えば , 緊急事態サービス及び隣人について考慮しなければならない . 組織はまた , 実施できる場合には , 適宜 , 関連する利害関係者が関与し て緊急事態状況に対応するための手順を定期的にテストしなければならな 組織は , 緊急事態への , 準備及び対応手順を , 定期的に , また特に定期 的なテストの後又は緊急事態の発生の後には , レビューし , 必要に応じて 改訂しなければならない ( 4.5.3 参照 ) . ln planning its emergency response the organization shall take account of the needs Of relevant interested parties, e. g. emergency services and neighbours. The organization shall also periodically test its procedure (s) to respond to emergency situations, where practicable, involving relevant interested parties as 叩 propriate. The organization shall periodically review and, where necessary, revise its emergency preparedness and response procedure(s), ⅲ particular, after peri- Odical testing and after the occurrence of emergency situations (see 4.5.3 ). 旧版からの変更点 ( 1 ) 新たな要求事項 第 1 文の要求項目は , OH & s の定義や職場の定義に対応している . 部分的 には , 4.4.3.1 ・・コミュニケーション " のなかで関連する手続きを設定した組織 もあるだろうが , あわせて検討すればよい . ( 2 ) 定期的なテスト及び手順のレビューに関する要求事項の強化 前段落で追加された要求事項に対応し , テストの際に " 関連する利害関係者 が関与して " が追加された . また , レビューが要求される場面として , 定期的

4. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

3 まえがき 食品安全を含む製品・サービスの品質問題 , 地球温暖化・有害化学物質の影 響などの環境問題 , 関係者の関心が高まりつつある雇用や労働安全衛生問題 , ネット社会での情報セキュリティ確保の問題などでは , 法制にも関わる社会シ ステムとしての課題も大きいが , それらの問題を直接に担う組織活動の責任が 大変重くなっている . 1987 年に国際標準化機構 (ISO) で制定された品質マネジメントを扱う ISO 9000 シリーズとそれを利用した国際的な共通基準に基づく認証制度は , 1996 年には環境マネジメント分野などに取り込まれ , 現在では , 世界で 100 万件と いわれるほどに普及している . 現代社会においては , 社会的な諸問題に対する 組織の責任が多様な利害関係者から問われ , 組織も適切なマネジメント ( 経営 管理 ) を実施していることを利害関係者に向けて実証することが必要になって いる . また , 組織は , 品質・環境・労働安全衛生・情報などそれぞれの分野ば かりでなく , 全体的な経営管理としても適切で有効なマネジメントシステムを 構築し運用することが , 経営上の利益のためにも , あるいは利害関係者の信頼 を得るためにも有効であり , 組織の持続的な発展に役立っと考えられるように なっている . このようなグローバルに認められたマネジメントシステムを構築 して実施し , さらに第三者機関からその適合性を自ら進んで実証してもらう制 度を利用するという考え方は , 社会問題解決と企業の健全な発展のためのアプ ローチの一つとして , " マネジメントアプローチ " ということができよう . 労働安全衛生分野でも , このような " マネジメントアプローチ " の導入が検 寸され , 1990 年代末には国際標準の制定が議論された . しかし , 各国におい て労働安全衛生は古い歴史をもち , 法規制との関係も複雑であることから , ISO や ILO ( 国際労働機関 ) では , 認証制度に直接に利用できるマネジメント システム要求事項を規格化することは見送られた . しかし , " マネジメントア プローチ " の有効性は , ニューアプローチ " として , 我が国では 1999 年 ( 平 一三ロ

5. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

200 これまでの図表にならって , 図表 3.4-4 にまとめておく . 組織側が配慮しなければならないことにも注意すべきである . マネジメントシ 顧客や関係者の明示的な要求ばかりでなく , 黙示的 ( 暗黙の ) 要求についても 第 3 章 OHSAS 規格の活用 ステムでは , このプロセスばかりでなく , 一連の相互に関係のあるプロセス として , 特に PDCA サイクルの観点から , その実施の状況を見ておくことが 有効である . ( 4 ) コミュニケーションマネシメント 環境マネジメントでは , 利害関係者とのコミュニケーションが重要であるの で , ISO 14063 (JIS Q 14063 ) として環境コミュニケーションのガイドライン が発行されている 10 ). そこでは , 環境マネジメントの重要なプロセスとして考 えられているとともに , 組織における全体的なマネジメントシステムのなかで の , コミュニケーションマネジメントの関係も考慮されている . 組織の利害関係者との関係が重要でかっ複雑になっている現代では , 本書で 主張した " マネジメントアプローチ " のなかで , コミュニケーションマネジメ ントは , 日常的にも緊急事態のときにも , 大変 , 重要な要素になっている . また , OH & S のなかでは , 本書 1.3 で取り上げたように , 労働者の参加と協 議が重要であり , それらとともに , コミュニケーションに関する要求事項は , " コミュニケーション , 参加及び協議 " ( 4.4.3 ) で明確にされている . 内部コミ ュニケーション , 来訪者とのコミュニケーション , そして外部の利害関係者か らの関連するコミュニケーションについて規定されている . " 参加及び協議 " も , 広い意味ではコミュニケーションマネジメントに含めることも可能であろ つ . 品質マネジメントに関しても , 顧客や供給者をはじめ , 幅広い対象について コミュニケーションがはかられる . 以上を , ( 5 ) チャンスマネジメント 環境マネジメントでは , 環境影響は , 有害な影響ばかりでなく , 有益な影響

6. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

4 OH&S マネジメントシステム要求事項 その情報の内容によって対応もさまざまであると思われる . 回答の必要性 , 組 織内での対応の必要性など , 適切な判断が行える要員に責任・権限・役割を与 えておくとよい . なお , IS014001 では , 4.4.3 の後段において , 著しい環境側 面に関する外部コミュニケーションについての要求が書かれている . OHSAS 18001 ではこれについてあえて要求されてはいないが , 特に緊急事態の発生時 などを想定し , マスコミ等を含む外部利害関係者への対応・情報公開の手順 , 責任・権限を明確にしておくことは , 企業の社会的責任を考えるうえで有用と 思われる . 特に EMS と OHSMS の統合システムを運用している組織において は , このような視点で外部コミュニケーションのプロセスを検討しておくとよ いであろう . 127 4.4.3.2 参加及び協議 組織は , 次の事項にかかわる手順を確立し , 実施し , 維持しなければな らない . a) 次の事項による労働者の参加 ー危険源の特定 , リスクアセスメント及び管理策の決定への適切な関与 ー発生事象の調査への適切な関与 ー OH & S 方針及び目標の策定及びレビューへの関与 ーその OH&S に影響する何らかの変化が生じた場合の協議 —OH&S 問題に関する代表者の選出 労働者には , OH & S 問題に関して誰が代表であるかを含め , 参加の 取決めについて情報提供がなされなければならない . b) OH&S に影響する変化が生じた場合の請負者との協議 組織は , 関連する OH & S 問題について , 適切な場合は , 関連する外部の 利害関係者と協議することを確実にしなければならない . 4.4.3.2 Participation and consultation 羽 organization shall establish, implement and maintain a procedure (s) for: a) the participation Of workers by their : OHSAS 説 18001 解

7. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

68 第 2 章逐条解説 ようにすること ( 4.2 ) , 法的及びその他の要求事項に関する関連情報を適切な 利害関係者に周知すること ( 4.3.2 ) のほか , コミュニケーションや協議 , 緊急 事態の細分箇条でも , 利害関係者が関係してくる . このような要求事項に対しては , それぞれの要求を満たすように利害関係者 の範囲を定める必要があり , マネジメントシステム全体で一定の範囲になるわ けではない . 3.11 不適合 ( nonco 0 れ n 晦 , ) 要求事項を満たしていないこと . [ISO 9000 : 2005 , 3.6.2 ; ISO 14001 , 3.1 引 参考不適合は , 次の事項からの何らかの逸脱である . ー関連する作業標準 , 慣行 , 手順 , 法的要求事項など . ー OH & s マネジメントシステム ( 3.13 ) の要求事項 . non-fulfilment Of a requirement [ISO 9000 : 2005 , 3.6.2 ; ISO 14001 , 3.15 ] NOTE A nonconformity can be any deviation 斤 om : ーー relevant work standards, practices, procedures, legal requirements, etc. ーー OH&S management system ( 3.13 ) requlrements. ( 1 ) ISO 9000 及び ISO 14001 と整合 全面的に変更された . 定義自体はこれら二つの規格と同じだが , ここでいう " 要求事項 " にはどのようなものが該当するのか , という疑問に対して補足す るため , 参考が追加されている . 品質マネジメント分野では , 従来の不良 , 不 良品 , 不良率などの用語は , 関連 JIS の改正にあわせて , 不適合 , 不適合品 , 不適合品率などの用語に置き換えられている . ( 2 ) 要求事項の対象 その対象は広く , OH & S マネジメントシステムの要求事項を含み , 組織の OH&S マネジメントのために計画された取決め事項も , 要求事項としてとら

8. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

4 OH&S マネジメントシステム要求事項 231 それらの運用及び活動のために , 組織は , 次の事項を実施し , 維持しなけれ ばならない . a) 組織及び活動に適用可能な運用管理策 . 組織は , これらの運用管理策 を全体的な OH&S マネジメントシステムに統合しなければならない . b) 購入品 , 機器及びサービスに関連した管理策 c) 請負者及び職場へのその他の来訪者に関連した管理策 d) 文書化された手順で , それがないと OH & s 方針及び目標から逸脱する かもしれない状態をカバーするもの e) 運用基準 . それがないと OH & s 方針及び目標から逸脱するかもしれな い明記された運用基準 . 緊急事態への準備及ひ対応 4.4.7 組織は , 次の事項のための手順を確立し , 実施し , 維持しなければならない . a) 緊急事態の潜在可能性を特定すること . b) そのような緊急事態に対応すること . 組織は , 顕在した緊急事態に対応し , それらに伴う OH & s の有害な結果を 予防又は緩和しなければならない . 緊急事態の対応を計画する際 , 組織は , 関連する利害関係者のニーズ , 例え ば , 緊急事態サービス及び隣人について考慮しなければならない . 組織はまた , 実施できる場合には , 適宜 , 関連する利害関係者が関与して緊 急事態状況に対応するための手順を定期的にテストしなければならない . 組織は , 緊急事態への , 準備及び対応手順を , 定期的に , また特に定期的な テストの後又は緊急事態の発生の後には , レビューし , 必要に応じて改訂しな ければならない ( 4.5.3 参照 ) . 4.5 点検 4.5.1 パフォーマンスの測定及び監視 組織は , OH&S パフォーマンスを定常的に監視及び測定するための手順を 確立し , 実施し , 維持しなければならない . この手順には , 次の事項を含めな ければならない . OHSAS 18001

9. 労働安全衛生マネジメントシステム : 日本語版と解説 : OHSAS 18001:2007

126 第 2 章逐条解説 zation shall establish, implement and maintain a procedure(s) for: a) internal communication among the various levels and functions Of the organization; b) communication with contractors and other visitors tO the workplace; C) receiving, documenting and responding tO relevant communications 斤 om external interested parties. 旧版からの変更点 ( 1 ) 新たな要求事項として作成 旧版では 4.4.3 の冒頭に書かれていた要求事項を , 14001 と整合した形とした . ( 2 ) コミュニケーションの手順 内容の明確化も含め ISO 内部・外部のコミュニケーション手順 , さらには請負者・来訪者とのコミュ ニケーションといった , 種別に応じた手順を検討すること , 及び特に外部の利 害関係者からの関連するコミュニケーションについては , 受け付け , 文書化し , 対応する手順が要求された . こでの文書化は記録をとることであり , 手順全 体の文書化は要求されていない . ( 1 ) コミュニケーションの重要性 4.4.3.1 では , ISO 14001 と対応させて , 手順の確立が必要なコミュニケーシ ョンの具体的な種類が提示された . b) は , OH&S ( 3.12 ) の定義と重ねて考え るとわかりやすい , 労働安全衛生において重要な要求事項である . ( 2 ) 請負者とのコミュニケーション 請負者に対しては , 例えば入構時教育のような 4.4.2 の教育訓練の必要性と ともに , 発生事象 ( インシデント ) の発生時における連絡窓口の特定など , コ ミュニケーション手段を合わせて規定しておくことが必要であろう . ( 3 ) 外部の利害関係者とのコミュニケーション 外部の利害関係者から届いた情報に対するコミュニケーションについては , 07 年版の解説

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3.4 全体的なマネジメントシステムでの OHSAS の位置付け OHSAS 用語の概念関係 205 ( 3.10 ) 利害関係者 ( 3.17 ) 組織 ( 3.23 ) 職場 ( 3.12 ) OH&S ( 3.13 ) OH&S ・ MS ( 3.16 ) OH&S 方針 ( 3.14 ) OH & S 目標 ( 3.3 ) 継続的改善 ( 3.2 ) 監査 ( 3.4 ) 是正処置 ( 3.11 ) 不適合 ( 3.18 ) 予防処置 ( 3.6 ) 危険源 ( 37 ) 危険源の特定 ( 3.21 ) リスク ( 3.22 ) リスクアセスメント ( 3.1 ) 受容可能なリスク ( 3.15 ) OH&S パフォーマンス ( 3.8 ) 疾病 ( 3.9 ) 発生事象 ( 3.19 ) 手順 ( 3.5 ) 文書 ( 3.20 ) 記録 図表 3.4-6 OHSAS で定義されている用語の概念関係