プレデター - みる会図書館


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1. AVP 2エイリアンズvs.プレデター

246 シリーズの世界観を発展させつつェイリアンをゲストス ズは、「プレデター』 ターに迎えたものに近くなっている。本作の中頃で『。フレデター 2 』の設定を 意図的に組み入れたのもその顕著な例ではないか。もちろん『エイリアン』シ リーズへの目配せも怠りなく、『エイリアン 3 』で犬の遺伝子を受け継くト ッグ・ウオリアー〃を登場させ、『 4 』では人間を母とする″ニューポーンー を登場させた前例を踏み、本作ではプレデターの遺伝子を受け継ぐ″プレデリ アン〃が登場するのである。だがこうなると、いよいよ現代の地球上に多様な ェイリアン新種が闊歩する″何でもあり〃状態になってきて、このまま数世紀 後にどこかの外宇宙で人類が″未知の〃怪生物と遭遇し驚愕する物語など、と ′いっか、ど ても成立しがたく感じるのも事実だ。『エイリアン』シリーズは、 こかの宇宙〃の物語として』シリーズと切り離し受け止めた方が賢明 。たつ、つ .0 筆者はそんな、競演を成立させるための策を否定するものではない。残念な がら日本ではプレデター人気は ( 一部の熱烈なファンを除き ) いまひとつであ るが、こうしてエイリアン人気にあやかって一作ごとに『プレデター』 ズが再生していくのを楽しく思っているし、新登場の″ザ・クリーナー〃のキ

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244 ャンルに昇華してしまったのがアメリカン・コミックの世界であった。アメコ ミ作品では・ハットマンとス ーマンが対決したり、各種ヒーローが正義の軍 団を結成して悪と闘うといった人気シリーズが存在するのである。 実はエイリアンとプレデターについても、映画以前にこのアメコミで対決を 果たしていた。両者のコミック化権を入手したダークホース社が、年の「エ ィリアンプレデター』 ( 邦訳あり ) で直接対決を描いたのだ。これはコミッ ク独自のシリーズ番外編にすぎなかったのだが、その後のプレデター映画第 2 弾『。フレデター 2 』 ( 囲 ) の終盤で、プレデターの戦利品コレクション室 ( ? ) にエイリアンの頭骨らしきものが映されたことにより、ファンの間では俄然、 映画版の両者対決もあり得るのではないかと噂になってしまった。はたしてこ の期待はフォックス首脳部に受け入れられ、叭年に最初の脚本が書かれてから 紆余曲折を経て、ようやく年に実現したという次第。この前作がアメコミ版 を意識したものであることは疑いなく、プレデターがクイーンから繁殖させた ェイリアンを惑星に配置して狩りを楽しむ、その争いに巻き込まれた人間の女 性が戦士に成長を遂げ、プレデターからも認められる、という基本的なアイデ アはコミックとほぼ同じだと言っていい。ただ未来世紀の植民星を舞台とした

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69 第 3 章ザ・クリーナー 水にコ、。 水を抜けしばらくすれば透明化機能も完全回復するだろう。。フレデターは頓着せず、 岸に上がった。シャトルポッドは完璧に水中に隠した、帰還の途につくまでは無用だし、任務 に失敗すれば自動的に消減するようセットしてある。あとは、単独行動ですべからく隠密のう ちに任務を成し遂げるだけだった。 このプレデターは長方形の金属ケースを肩に釣り下げていた。ケースといっても、左手首に 装着したガントレットに似て、いくつかのパネルやいくつかの突起物に覆われたある種の装置 このプレデターは″特 に見える。母船にいる同胞であっても、このケースを持つ者はいない。 別〃なのだ。 金属ケースだけでなく、これまで地球に訪れたどのプレデターとも、彼は異なっていた。戦 闘用の基本装備自体はさほど変わりない。表皮周辺の大気成分と湿度を調整する体表ネット。 肩から胸にかけて、または腰の周りに装着するプロテクター。両足の強化・フーツ。右手首には めるのは、長さを変えられる 2 枚の刃を収めたリストプレイドだ。右手首には、コントロール パネルを内蔵したガントレット。これで全身の装甲具の性能や、光学迷彩、装着兵器などをコ ントロール出来る。バックパックを背負い左肩に装着するショルダー・。フラズマ・キヤノンは、 。プラズマ砲と細長いコードで連結し、赤い 3 点 戦闘種族プレデターの常備品と言ってもいい レーザー・ポイントの照準器を備えるフェイスマスクは、もともと個体によってデザインが違 プレデタ うものの、前方を向いた捕食動物特有の両眼の位置や、広く平板な額、額の外周に盛り上がっ

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73 第 3 章ザ・クリナー レットの電子頭脳が、フェイスハガーを保存した液体から奴らの個体情報を分析し、 5 体それ ノンター船から逃 ぞれの″ェイリアン体紋〃を記録したのだ。これで彼のフェイスマスクは、、 げ出したエイリアンを探査できるようになった。サンプル入りのアンプルを注射器から弾薬帯 に移動させると、ついに。フレデターの任務が始まる。 彼の任務は、こうした何らかの事故で想定外に逃げ出したエイリアンを追跡・駆除し、同時 に、同胞であるプレデター種の訪問の痕跡をすべて消し去ることだった。我々の存在はまだ未 開の星の人類に、伝説以上には確と悟られてはならない。通常は、戦闘に敗れ、あるいは儀式 を成し遂げられなかった本人がガントレットの核爆弾を作動させて完全な証拠隠減を計るべき なのだが、それが果たせなかった場合、彼のような専門のプレデターが派遣される。彼は ザ・クリーナ ″後始末屋〃なのだ。 データを収集し船外に出ようとした″クリーナー″は、ただ一度のかすかな水滴音に気付い た。倉庫エリアから操縦エリアに続く途中の、船内で一番広い中央エリアに移動する。その床 一に蛍光緑色の血溜まりがあった。水滴音は、ここにもう一滴、液体が落ちたものだ。見上げた 先に、逆さに吊り下げられたプレデターの遺体があった。 戦闘装具ばかりでなく、皮膚までもが剥ぎ取られている。これはプレデター自身が行なう、 ノーカこれをなし得たはずはない。その証拠に、 殺戮の儀式だ。録画映像で見た通り、同胞のクレ・、 天井に伸びた両足はエイリアンの捕獲用樹脂で固められている。フェイスハガーだけでなく、

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192 を進めていた。キース調査官の作戦は失敗に終わったものの、ロサンゼルス事件は。フレデター の存在を証拠立て、機関は規模を大きく成長させていった。これは国家の存亡にかかわる有事、 地球文明の根本を揺るがす事件なのだと。 冫いくつかの代表的なプレデター出現事例 いま、″スティーヴンス大佐〃の前のモニターこ、 の記録が表示された。 ■ 1979 年南極圏。プーベ島の捕鯨基地が謎の核爆発で消失。この島には 1904 年にプレ デターらしき怪物の目撃報告が残されていた。 ■ 1987 年南米。軍特殊部隊ダッチ・シェイファー少佐が中南米某国にて遭遇。プレデター の遺体は自爆と思われる小規模核爆破によって消失。 ・ 1997 年ロサンゼルス。市警マイク・ハリガン警部補が遭遇。プレデターの遺体は母星の 宇宙船で帰還。市街某地には宇宙船発進時の小型クレーターが残されたが、その大気圏脱出は どのレーダーでも探知されてない。 ■ 2004 年南極圏。寒冷地探険ガイド、アレクサ・ウッズがプーベ島地下洞窟にて遭遇。古 代ピラミッドを擁した地下空洞は核爆発で消失、プレデターの遺体および宇宙船の観測につい ては前記と同様。怪生物の存在も報告されたが、未確認。〔附記〕残留放射線の測定において ーセント以上を示す。 は、四年、年、 g 年の使用核が同一であるとの可能性はバ この、再調査を詳細に行なえた最後の事件が決定的になった。特務機関およびその報告がエ

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たヘルメットラインに大差はな、。 戦闘兵器と狩りの戦利品を身体のそこここにぶら下げる点 も含め、いずれもが成人儀式に赴いた戦士たちと同じだった。 金属ケースに加え、彼があたらしく持っ装備を指摘するなら、肩にかけた弾薬帯だろう。帯 にはこれまでのプレデターが持たなかった、特殊な弾薬とカプセルが装着されている。無数の 傷に覆われたフェイスマスクも、これまでの戦闘の履歴を明白に物語った。身体も他の個体よ りひとまわり大きいではないかーー彼は成人して久しい、練達の戦士なのだ。そして彼の任務 とは、純粋な狩りにあるのではなかった。 岸に上がったプレデターは、フェイスマスクのビジョンを切り替え森を見回した。熱源を探 索し、小動物の他に何も生物がいないことを確認すると、左手首のコントロールバネルを操作 し、通常のモードにないビジョンに切り替える。森の奥に、ハンター船の上部が出現した。彼 のフェイスマスクは、光学迷彩を破って透明なハンター船を視認できるのだ。プレデターは数 時間前にハンター船が作った巨大なクレーターに移動した。 船の上部にはプレデターと等身大の穴が開いているが、光学迷彩は失われていない。他の機 能もおおむね正常に働くだろう。プレデターは穴に登って、ハンター船に乗り込んだ。 現場検証の警察官のように、プレデターは船内を調査する。倉庫エリアにはガラス部分が砕 けた標本容器。もちろん閉じ込めたフェイスハガーは 1 体も残っていない。ガラス両脇の金属 保護部分に、蛍光緑色の血がこびりついていた。脇に、腹部を破られたプレデターの死体。ひ

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怠らず、空間を横断して正面のトンネルに進んだ。 配管の影に 1 体のウオリアー ・エイリアンが潜んでいる。それは自分たちを追って来た人型 の危険な生物を認めるが、膝まで水に浸かって光学迷彩を施さないプレデターは、ウオリアー を通り過ぎ、何か小さな装置を壁に投げた。壁に食い込んだ装置が光条網を作った。トンネル の行き先のビームにまがまがしい悪意を感じ取ったウオリアーは、通路を引き返すプレデター を追って、 ドーム型合流点に潜み寄った。 ドームに戻ったクリーナーは、右の整備用通路を持ったトンネルに入る。少し進んで、刺に 覆われた黒く長い尾が天井を走り、ドームに向かったのを見た。振り返り、クリーナーはフェ イスマスクの中で成分調整された母星の空気を大きく吸い込んだ。 天井を走った黒い尾は、 ドームに入って壁を伝い、水の中に姿を消した。向こう側の、まだ 足を踏み入れてない水路から黒光りする頭が浮かび上がり、水中に没した。これでウオリアー が 3 体出現。 ドームの壁に張り付き、クリーナーは上を窺った。最後の 1 体が、天井を埋め尽 グ クリーナーは自分がやって来たトンネルにに くす配管の影で蠢いた。 4 体、だがまだ早い テ ンじり寄りながら、戦闘開始のコールを待った。 プレデターをやり過ごした最初のウオリアーが、トンネルの端から頭を覗かせた。水中に潜 章 第んだ仲間は、。 トームの端と端に 2 体。もう 1 体は天井だ。ウオリアーは細長い頭部の下の小さ よだれ こぼ な顎を広げ、粘着質の涎をだらだらと溢した。甲高い鳴き声の混じった威嚇音をプレデターに うごめ

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・クリーナーの目標が定まった。 ″巣〃作りをしているのだ。プレデター 彼は己の装備を再点検した。〈ビッグ・ディーンズ〉での″ヌーヴェル・ウオリアー〃との 闘いは装備のいくらかを消耗した。ショルダー・プラズマ・キヤノンの片方を失い、さらにフ ェイスマスクを傷付けられ、 3 点レーザー・ポイントの照準器は応急手当てでは機能回復しな かった。本来の自分のキヤノン砲は残されたが、射撃はカンに頼ることになる。右腕の″リス ウィップー ト・フレイド〃は使用に堪える。携えた武器のうち、カミソリ鞭の″スラッシャー・ と、・フレイド様の刃を円盤の周囲に何枚も付けた手裏剣″レイザー・ディスク〃も 2 枚とも無 事だ。どちらもコン。ハクトに刃先を収納し、腰のベルトに収まった。たすき掛けの弾薬帯に残 された沸酸溶解液カプセルの残りは少ない。そしてクリーナーは、最初に宇宙船を消した収縮 爆薬のケースで持ち込み、プレデターが慣習的に行う戦利品アクセサリーのようにして携帯し てきたひとつの″銃〃を見た。 それは地球で言うところの″ゥージー (> N —) サ・フマシンガン″に似ていた。それも、も 争ともと小型化されたサ・フマシンガンのウージーを、さらに携帯性を重視して再設計された″ミ リガン警部補が死闘 存ニ・ウージー co 〃の方だ。 年ロサンゼルス事件で、マイク・ハ 章の末青年プレデターを倒した時、被害者の一族は人間の警部補を勇者として讚え、かって人間 第から戦利品として奪った 1715 年製マスケット銃を表敬の意味で返却した。プレデター種は このように、激闘の戦利品を身に付ける習慣だけでなく、堂々の戦闘を勝ち抜いた者を称賛し、

9. AVP 2エイリアンズvs.プレデター

208 ー・ヒュ ー・モードに固定し、ズームをかける。まだ フェイスマスクのビジョンをプレデタ 雨の降りそ・ほる〈ビッグ・ディーンズ〉の屋上に昇ったプレデター・クリーナーは、町を走査 した。そこかしこに成体工ィリアンの痕跡が認められた。おそらく、ヤッらを生み出すェイリ アン・マスターもどこかにいるはずだ。その変種ェイリアンの細胞サンプルは取っていないか ら、追跡モードで捜し出すことは出来ない。これまでの経験から言って、プレデター・モート とこかにいる。 で発見できるのかも確信が持てない。だが、。 電気の戻らない町並みを見渡す。通りに残った自動車のヘッドライトもほ・ほなくなった。燃 くすぶ えていた発電所もいつの間にか消火活動が放棄され、施設は雨の下で黒煙だけを燻らせ続ける。 まさにガニソンの町は廃墟だ。それでもまだわずかな灯りを残した施設があった。人間用にこ うこうと照らすのではなく、自家発電の能力を残しながら、薄暗く光を内側に吸収している。 さらにズームアップすると、無数のエイリアンの痕跡が感知された。成体工ィリアン : : : ウォ リアー・ ェイリアンが各エリアに蠢き、さらに一画全体をェイリアン向けに環境改善している。 うごめ

10. AVP 2エイリアンズvs.プレデター

明らかに他のウオリアーを上回る巨体だ。額部はエイリアン成体らしいのつべりとした丸みを 帯び、同時に円盤状の平らな面積を持っている。それはまるで、プレデターの広い額と同じだ った。額の上部は後方に甲羅が伸び、その殻の脇や下から太く長い触角が何本も突ぎ出て、垂 れ下がる。 : まるでドレッドへアーのように。肩や胸の外骨格を、青白い筋肉のような腱が 覆っているのもウオリアーと異なる点だ。だが何より新個体を特徴付けているのは、紡錘形の 後頭部から垂れ下がったドレッドへアーと、顎部の四隅から生え出る″ 4 本の触手″を備えた 外顎だろう。それはまさしく、プレデターの肉体的特性を受け継ぐものだった。 言うなれば彼は、エイリアンの遺伝子にプレデターの遺伝特性を採り込んだ、あらたなるエ ィリアン種ーーー″プレデリアン〃だー プレデリアンに吹き飛ばされたウオリアーは、その強大な力を認めつつ″主〃に平伏し、自 分の獲物ーー人間のホームレスーーーを差し出した。これまでウオリアーやフ = イスハガーに見 えない指令を送ってきたのもこのプレデリアンだ。ェイリアン・クイーンがいればウオリアー おは女王に仕え、獲物の殺戮を繰り返す一方で、クイーンの産み落とした卵からすぐにフ = イス デ ( ガーが飛び付けるよう、″巣〃作りにも励む。殺戮と繁殖、それがクイ 1 ンに仕えるウオリ ・エイリアンの本能だ。そして彼らはあたらしい主 : : : プレデリアンというあらたなる 章 第 昆虫の女王蜂や女王蟻は、生まれた時から女王になるべき特異な遺伝子を持っていたわ ″王〃を得た。