クリントン - みる会図書館


検索対象: 選択 2016年10月号
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1. 選択 2016年10月号

め、米欧との関係は日に日に悪化権体質は以前からよく知られてい 同記者はまた、国務長官時代に主席は、日米との対決にこそ、自 していて、とても軍爭同盟を結んる。身内をひいきすること、家族は、ほば直観的暈行動に廩重らの活路を見出すだろう。 でいる国とは田 5 えなくなってい や側近に重要な経済権益をばらまなオバマ大統領ではなく、政臠日本と欧州が米政府に期待する る」と、在トルコの英国人記者は くことなど、政治手法はロシアやで最もタカ派だったロバート・ゲのは、中国とロシアの行動を抑制 一一一一口う。エルドアン大統領自身の強中国の権力者に通じている。 ーツ国防長官とよく同一歩調をとできるだけの、具体的行動であり って、大統領説得に回ったという。指導力である。内には、中・ 宅スクワ " 北京 " テヘラン枢鼬 クリントン氏の根は「タカ派」だ。東欧諸国があり、東南アジア諸国 (f)00 関係国は、インド、イス東での反米・反イスラエル闘争へ 中国とロシアの当局者が何かに連合 (<U)(.XÄ<Z) にも非民主制国 ラエルを除くと、民主的な政父の支援継続を約束している。民主つけて、「クリントンは困る」と家は多い。自由主義陣営の隊列は 代か制度化されているとは言い難主義勢力を忌み嫌うことと併せ、 のシグナルを送るのも、両国がクかなり危なっかしいのである。 い国が多い。両国はイスラム過激中露の「反米同盟」に共鳴すると リントン大統領誕生を警 派のテロが重大な国内問題で、加 ころは大きいのである。 戒していることを示す。 盟諸国間の情報共有に閑心が強い。 オバマ政権の最終年に、急速にプーチン政権の場合、政 一方で、中央アジア諸国やアゼル形を現してきた反米同盟は、「国府の指揮下にあると見ら バイジャンは、自国の体制の保証の大統領選後、どうなるのか れるハッカー集団が、民 人として中露を頼っている。 プーチン大統領を礼賛するト一フ主党のデータを盗み出す トルコと並んで重要なのが、イ ンプ氏が当選した場合は、予測不など、情報機関を挙げてを饕 ランの関わりだ。 可能性が一気に高まるが、クリン露骨な「反クリントン , 在露外交筋は、「最近はロシアトン氏当選の場合は、むしろ反米の姿勢を見せてきた。 の外交関係者の間で、『モスクワ同盟が強化されるとの見方が多い。 一方、習近平王席は今 " 北京日テヘラン枢軸』といった、 クリントン氏をずっと取材して年七月に、「中国共産党 物騒な言葉を聞く。プーチン大統きたニューヨーク・タイムズ紙の創立九十五周年」を記念 領の反米世界戦略の中で、イラン マーク・ランドラー記者は、「クする演説を行った際、 がかなり重きをなしているのは確リントン氏は〇一一年の中間選挙で「と米国経済は見通 かだ」と一一一一口う。 民主党が敗北した後から、軍事問しが暗い。これからは中 イラン政府はオバマ政権と核合題に真剣に取り組むようになっ露だ」と語った。自己の 意を結んだとはいえ、最高指導者た」とし、軍高官ら制服組と深く政権の正統性を、共産党 であるハメネイ師は現在でも、「米付き合った結果、「軍事オタクにの歴史に求め、マルクス 国は信用できない」と公一言し、中なった」と指摘する。 主義回帰を国民に促す習 「反米同盟」に共鳴する地域大国が相次ぐ ( イラン最高指導者・ハメネイ師・左と、エルドアン・トルコ大統領 ) 17 中露主導「独裁国家連合」の増殖 2016.10 選択

2. 選択 2016年10月号

して説明し、トランプ候補を批判 繰り返した。 動向から、現時点で採決に付して した。ゼーリック氏は米通商代表ブッシュ元大統領が一九八 も否決される」との意見を繰り返 してきたので、ホワイトハウスと としての経験を積み、ブッシュ前 八年の共和党大会で大統領候 政権下の国務副長官だった〇五年補の指名を受けた際に行った の協議は続けられるだろう。議会 日 九月に、中国に対し水面下で意見有名な演説がある。スピー 側の意向を汲んで付帯決議などの 交換をしたうえで「平和的台頭」チ・ライターのペギー・ヌー x' 条件付きで会期ギリギリに成立さ ラ せるとの臆測も生まれている。仮 の次には「利害共有国 (stakehol ナン女史によると「私の一言 な統 に和らかの妥協が成立したとして der) 」になってほしいとの「スだ。増税はしないっ Readmy く大 0 を平すマ も、次期政権下ではどのよ テークホルダー演説」を行った人を s 〕 no new taxes") 」との たオ はる 、つな扱いを受けるのか。クリント 物だ。アジア太平洋のルールは米表現で増税なしの公約をした のす す席 主導でつくるが、最終的には中国のである。 戻出ン候補には健康問題、自ら役員に 取議 なっているクリントン財団の私的 もには平和的に参茄してほ だが、当選後のブッシュ大 を会 感脳 統領は上下両院を民主党に握 在首利用、私用のメールアドレスを公 しいと提案している。 存連 ゼーリック氏に代表される共不 、ロられて増税を余儀なくされた。 務に使用していた問題などの疑惑 ) ン CD 党の知識人の間には、につ冷戦に勝利し、湾岸戦争にも が残 0 て〔る。両候補とも「最高 いて「いまのままでは反対だ」と勝って得意の絶頂にあった大 司〈呂に相応しいかどうか の態度を取ってきたクリントン候統領は一九九一一年の選挙で敗退し事者だ。さらに一一一一口えば、ピポット 九月の幻、関連首 補ならば、大統領に就任したあと た。クリントン候補は仮に当選し政策は彼女が一一年十月号の米誌脳会議で特徴的だったのは、南シ で意見を修正し、賛成に転じてくてもブッシュ一兀大統領の一一の舞い「フォーリン・ポリシー」の「米ナ海問題とくに中国の南シナ海に れるのではないかとの期待が込めにならないか。それだけではない。 国の太平洋世紀」とのタイトルでおける行動を違法とする仲裁裁判 られていたと考えてよかろう。と第一期のオバマ政権で同候補は国書いた論文が土台になっている。所決定にはなるべく一言及しないと の中国への配慮だった。中国の経 ころが、同候補は八月十一日にミ務長官としてを促進した当前一一一口をいくつも翻せるのか 済力に依存し二尹カ面では米国 シガン州ウオレンでの演説できっ 太平洋での存在感は復活するのか に寄りかかろうとするアジア諸国 ばり「私はに反対している し、選挙後も反対するし、大統領オバマ大統領は外交・防衛政策権を握る共和党のライアン下院議の特殊事情を考えると、の としても反対する」と言い切って最大のレガシー ( 遺産 ) として長、マコネル上院院内総務、民主成否は日本を含めたアジア諸国に しまった。九月一一十六日の両候補 を来年一月までの任期中に議会党のペロシ下院院内総務らをホワも少なからぬ影響を及ばす。太平 間討論で、「転向」を批判されたで成立させようと央ムエ作を続けイトハウスに招き、協力を要請し洋における米国の存在感は次期政 クリントン候補は、直ちに反対をている。九月十一一日に議会の主導た。ライアン議長は「両党議員の権下で復活するのだろ、つか 07 」、 d 9 「太平洋の覇権」よろめく米国 2016.10 選択

3. 選択 2016年10月号

ない」と指摘する。 が政治の舞台に立ち続けていたた ランプ現象 オハマ大統領夫人の前に、「フめだ。 ( またはサ オー・モア・イヤーズーと当米をところがブッシュ家は、ジェブンダース現 浴びた大統領には、ロナルド・レ氏が今年の共和宀兄指名争いで、ト 象 ) を見抜 ーガン氏とヒラリー氏の夫、ビ けなかっ ランプ氏に「低エネルギー男」と ル・クリントン氏がいる。絶大な攻撃され、木っ端微塵にされた。 た」ことが 人気を誇ったレーガン氏は一一度の 前出のヘス氏は、王朝の条件と指摘されて 結婚から、息子一一人と娘一一一人がい いる。政治 して、「子供、孫が多いこと」を た。娘たちは早くから女優やモデあげる。ブッシュ家はジョージのプロたち ルを目指し、息子たちはラジオ・ ( 子 ) 、ジェブ氏の代までは、そのが知名度に ショーのホスト、コメンテーター 点で成功していた。ただ、前大統固執した結 などを務めて、政治の周辺にいた。領は娘一一人、ジェブ氏は一一男一女果、「一般 だが、長男は違法な金融取引に と、今後は数がぐんと少なくなる。の市民が何 かかわったとして起訴された ( そ を考えてい 「ーの姓はどうでもいい」 の後、無罪判決 ) 。異母弟は、レ るのか分か ーガン崇拝者にとって信じがたい 米国の有権者は、いかに知名度らなかっ ことに、熱心な民主党支持者にな があっても、働かない候補者、視た」 ( ワシン ってしまった。もちろん、一一人と界から消えた候補者には厳しいのトン・マンスリー誌のデビッド・ 識が広まると、共和党エスタブリ である。 も公職とは無縁だった。 ッシュメントは変化のスピードに アトキンス記者 ) というわけだ。 ブッシュ家より前に一一人の大統米国の政治学者が、過去一一世紀だが、ある民主党議会筋は、「政完全に取り残されてしまった。 領を出したのは、アダムズ家 ( 第に当選した米上下両院の議員を調治エリートは愚かではない」と言 その世論はおおむね、「候補者 一一代と第六代 ) 、ハ リソン家 ( 第九べたところ、近親者が以前に議員う。「事前に内々で世論調査をしの姓はどうでもいい」と考えてい 代と第二十三代 ) がある。しかし、だったという例は約一〇 % だった。て、ジェブが本命」いう感触を得るようだ。昨年の zno 世論調査 どちらもその子孫たちは、名家で一九六六年以後は、この比率は七た。ブッシュ家だからという理由では、五一 % が「候補者がどんな あることを攻撃されるなどして、 % 以下に下がる。四分の一以上が だけではない」というのだ。選挙係累かでは投票しないーと答えた。 公職から消んていった。 世襲の日本の衆議院と比べると、戦の初期は確かに、ジェブ氏がメオバマ家であれ、トランプ家であ 今回の選挙戦を前に、ブッシュ王朝が強い国とは言い難い ディアの世論調査でも先行してい れ、「旬」でいられる時間は、そ 家とクリントン家が残っていたの 今回の大統領選では、民主・共た。ただ、トランプ氏が急速に台れほど長くはないのが、今の米世 も、大統領退陣後も妻、子供たち和両党の幹部やメディアが、「ト頭し、「ジェブは弱いーという認 論の実態である 0 を」 R に」 新興名家が現れては消えていく ( オバマ大統領・上とトランプ大統領候補の家族 ) ・ CTORY IN IN"IANA 、・ w ・ Yo 汁

4. 選択 2016年10月号

太平洋の覇よろめく米国 特別リポート オバマ対中外の負の遺産 日本がポッダム宣一一一一口を受諾した 強化と経済の機会拡大の一一戦略をは既成事実と化している。そこでなった品目別に損得を論じる経済 四日後のニューヨーク・タイムズすり合わせた」 ( ゼーリック前世が揺るげば、カのバランス専門家の細かい議論が主だ。かっ 紙に「太平洋の覇権、いまやわが 銀総裁 ) 環太平洋戦略的経済連携は崩れる。経済では中国に依存し、ては「米国の陰謀」論も盛んで、 手に」の見出しが躍り、一一一十五歳協定 (eææ) がオバマ政権下で批安全保障では米国に頼る微妙なアに参茄すると公用語は英語 の若さだったジェームス・レスト准されるかどうかが不透明になっ ジア諸国の動揺はすでに顕著にな になり、日本の文化も滅びるなど っている。 ン記者が「太平洋の『カの均衡』は、ているのだ。仮に成立したにせよ、 との極論も出回ったが、その米国 もはや存在しない。少なくとも当トランプ共和党、クリントン民主 九月一一十六日から始まった日本自体に反対論が台頭してい 面、かっていかなる洋上にも集結党両大統領候補が e 「反対」の臨時国会での審議は、関る事態を日本の反対論者たちはど されたことのない海、空、科学力を競い合う珍現象が米国内に出現税引き下げあるいは撤廃の対象とう受け止めるのか のかぎりなく圧倒的な結合に支えしていることは、太平洋における ビポット政に厳しい現実 られた米国の『カの優越』だけが均衡を崩す結果をもたらさないの ある」と書いた。 米中関係の文脈の中で、戦略論の両輪は、一一人の大統領候補によ 以来、米国優位の地位は、国際八年間にわたるオバマ政権のアとしては米国の国益に死活る反対に直面し、議会では一本の 環境が大きく変化したにもかかわジア政策の成否を判断するのはま的意味を持っと説いた解り易いコ糸でかろうじてつながっている状 らず、基本的には不変 -\ 」言ってい だ時間を要するだろ、つが、現時点ラムがある。ウォール・ストリー 况にある。成立に失敗すれば、米 いだろう。が、ブッシュ前政権批で出現しているのは北朝鮮が度重 ト・ジャーナル ( ) 紙九月七国の信用はヘビー・プローを受け 判の立場もあって軍事力の行使に なるミサイル、核実験を続け、中日付にコラムニストのウィリアるだろう」、「トランプが当選すれ すこぶる慎重な政策を貫いてきた国が東シナ海、南シナ海で勝手なム・ < ・ガルストン氏が書いた一ば事態はさらに悪化するからこそ、 オバマ政権には、大きな負の遺産行動を続けている事実だろう。と文で、「オバマ大統領の対アジア共和党の外交政策の専門家たちは が露わになってきた。「軍事力のりわけ南シナ海での軍事基地構築『ピボット ( 軸足 ) 政策』と彼を見放した。さらに一部はクリ 「太平洋の覇権」よろめく米国 2016.10 選択

5. 選択 2016年10月号

人以上が関わるため、「我が社はての「インデックス・ファンド」社が類似のファンドを作り、世界イデリティは非上場で、ジョンソ 金融ではなく、ハイテク業界」とを創設した。 中から資産を集めていった。 ンは米国でトップクラスの女性資 の声もある。契約で同システムを 同社の「ヴァンガード tnoo イ ポーグル氏の「低コストのイン産家だが、メディア露出や公の場 使う金融機関も多く、世界中で約ンデックス・ファンド」は、「 co デックス連動ファンドは、必ず高 に臨むことは極端に少ない。 十五兆ドルがこのシステム頼みだ。」指数に連動したものコストのヘッジ・ファンドより稼 政局とは一心同体 業界のもう一つの特徴は、株式で、負け知らずの低コスト、一般げる」という哲学は、ファンド運 から商品市場まで各種の指数 ( イ向けファンドとして大人気を博し用者からよく嘲笑された。だが、 最後に金融オリガルヒの政治カ ンデックス ) に固執することだ。 た。ファンドが発売された七五年実績では歯が立たない。リーマ に触れておこう。米ウォール街は、 ヴァンガードの創業者であるジの cn & 終値は九〇・一九で、昨 ・ショック後の低金利、量的金融伝統的に民主、共和両党に強い影 ョン・ポーグル氏は、世界大恐慌年末の終値は一一〇四三・九四だっ緩和 ( ) の金余り時代になると、響力を持つ。特にアセット・マネ が起きた一九二九年の生まれで、 た。ヴァンガードの成功後は、他インデックス・ファンドに勝つのジメントは、金融制度の安定、 今年八十七歳。 はほんの一握りになった。 長期的な経済成長で政府と利害を プリンストン大 手数料を比較すると、ヘッジ・共有する上に、年金基金を大顧客 学で経済学を学 ファンドが長年、「リターンの一一に抱えているため、政府は絶対に んだあと金融業 〇 % 」だったのに対して、ヴァン損をさせられない。 ク 界に入り、四十 一ガードは、年間経費率が ティモシー・ガイトナー前財務 代で同社を創設 ロ〇・二 % 以下だ。かくして、「高長官が一一〇一三年一月末で退任し の した。 リスク・高リターン・高コスト」た際、在任中の情報が公開された。 グ ボーグル氏は、 のヘッジ・ファンドや投資銀行か前長官が最も頻繁に接していたの 株式銘柄や蠧 ら、「低リスク・低リターン・低が、フィンク氏で、一〇 5 一一年 氏 商品に個別投資 コスト」のアセット・マネジメンの一年半に約五十回、長官執務室 でフ をするより、数 トに莫大なカネが流れた。ここ数から電話し、多い時には週四日会 ス 込 ン 百の銘柄を指数 年は不振のファンドや金融機関のった。これでは一心同体である。 化したものに投 民主党員であるフィンク氏には、 ロ資産管理部門を次々と吸収してい の 資をするほ、つか った。 クリントン当選後には「次期財務 業 簡単であり、損 業界で唯一の女性トップ、フィ長官」との観測も強い。だが、 資 をする確率も減 デリティ・インベストメンツ時点で彼は、並の国の財務大臣が な ると確信。七五 O のアビゲイル・ジョンソンは、 想像さえできないほどの、権力 A 」 ラ 年に米国で初めー ... 物創業者の孫娘で現在五十四歳。フ権威を持っているのである。 d 工蜘 0 還 7SH. 山、 ,Q 山 H 、 1 AIIianz ⑩ 2016.10 選択 87 必ず儲ける資産運用の「王者」たち

6. 選択 2016年10月号

いわゆるトランプ現象そのもの 、国の負債の増大、労働倫理の 論月 なのだろう。自由貿易主義の金字低下、多文化国家における愛国心 者ク塔と称され、米大陸、オセアニア、の希薄化の五つがある、と指摘し 選一アジアにまたがる広大な地域で、 ている。犠牲になってきたと感じ いま参茄しているだけで十一一カ国てきた中間層による中央支配層に 伏氏 からなる大貿易圏をつくる構想は、対する不満が「トランプ現象」を るラ すト あっという間に米国の「雇用を脅巻き起こしてきたとの説明だ。ト 致と かす悪の根源」と化してしまった。ランプ候補がそれを煽り立て、ピ 点 ) 大統領選が激化するにつれてュ ー・リサーチ・センターなどの 反対の声は強まり、そうでなく世論調査機関の「自由貿易協定は Q- る とも保王義傾向の強い民主党が米国にとって悪いものだ」の回答 07 」 d 七月にフィラデルフィアで党大会者数はぐんぐん右眉上がりになり、 しゅんせつ ポロー礁に海警局の公船、浚渫船、関係者から激しいオバマ批判、同を開いた時に会場を埋め尽くしたその大部分がトランプ支持者であ 軍輸送船十隻を集結させた。中国時に一一人の大統領候補に対する絶のは「反」のサインだった。ることが判明している。十一月八 の南シナ海における行動を否定し望に近い悲鳴が上がっているのだ。 ジョージ・・・ブッシュ元日の大統領選挙では下院議員の全 たオランダ・ ーグの仲裁裁判所一例を挙げれば、日本でも則が大統領の経済担当補佐官だったト員、上院議員の一一一分の一が改選さ 知られているアメリカン・エンタ 決定を無視する中国のデモンスト ッド・・バックホルツ氏は『繁れる。選挙民に対してが対 レーションにほかならない ープライズ研究所 ( ) のマイ栄の代償』と題する著書の中で米中国の重要な戦略だと説いても通 ピポット政策は効果を上げたのケル・オースリン氏だ。公にして国を襲っている病気の根底には、 じにくい異常な雰囲気が米社会に かとの疑問の前に仮借のない「既いる意見の中心は、「大統領は中出生率の低下、貿易のグローバル醸し出されてしまった。 成事実ーの積み重ねがある。特に国批判を繰り返すだけで、相手の 欠がクリントンでも危うい スカボロー礁を押さえれば西沙諸基地建設は遅れるどころか東南ア、′ 島のウッディ・アイランドと南沙 ジアのカの均衡は変わってしまっ トランプ候補の一一一一口動に危機感を央情報局 ( o — < ) 長官、ロバ ト・・ゼーリック前世銀総裁ら 諸島のミスチーフ礁との間に戦略た」と断じ、ここでの批准抱いた共和党の前・元政府高官五 的三角関係が形成され、中国は海に失敗したら米国の影響力はさら十人は八月に「トランプが選ばれだが、とくにゼーリック氏は五月 上の面を支配する。防空識別圏の に低下し、同盟諸国は、米国に盾たら米国史上最も無謀な大統領に十七日付、八月七日付のに 設定は時間の問題となるのだ。事つき、中国に媚態を一小すドウテル なる」と厳しい共同声明を出した。一一回にわたってが米国の経 態は急を告げている。だからこそテ大統領を真似るだろうと擎星ロすジョン・ネグロポンテ元国家情報済および安全保障戦略にとってい 共和党系の学者、研究者、元政府る。 局長官、マイケル・ヘイデン元中かに意義あるものかを委曲を尽く 「太平洋の覇権」よろめく米国 8 2016.10 選択

7. 選択 2016年10月号

ビ出演して「プーチン大統領から直接相 3 「、 談されている」「イスラエルが本気で和一一、〕一一第、 マイスラエルのネタニヤフ政権が、米大 平の重要性を自覚し直すことが必要だ」一睾一 ( 」第 「バレスチナもファタハとハマスの内輪 統領候補クリントン氏の体調不良に小躍 もめをますどうにかしないといけない」 りしている。イスラエルの高官が、「 ( ク と自らの役回りを得意げに言い触らして リントン氏が倒れ ) トランプ候補が勝っ いる。ロシア、エジプト、イスラエルの 可能性が出てきた」と歓迎するコメント 三首脳に共通するのは、オバマ政権の外 を中東系ネットメディアに寄せた。ネタ 交チームに対する反感と不信感だ。 ニヤフ首相の側近である駐米大使や顧問 米国が仲介した中東和平交渉は一一〇一 ネットメディアも台頭か、トランプ陣営と綿密に連携している 四年に停止したまま、打開の動きを見出七二年の調査開始以来、最低を記録した。という指摘も出ている。 せていない。ただし米国としてはシリア最高値だったのは七六年の七二 % 。当マトルコの諜報機関「国家情報機構 ( を足掛かりにイランやエジプトなど中東時、ベトナム秘密文書の暴露やウォータ e) 」がドイツ国内での活動を強化し で影響力を強めていく口シアへの警戒心 ーゲート事件が新聞などで報じられた。ているという。ドイツ側の調査では同国 は強い。今夏の動きを察知したホワイト年代別でみると、これらの報道を記應にで活動する情報員は六千人にも達する。 ( ウスは九月に入り、イスラルに対しとどめて〔る五十代以上では「信頼する」このうちどれほどが正規のー」ント 中東和平交渉に乗り出すロシア 一九年度から十年間で総額三百八十億ドという回答は比較的多かった。一方、十であるかは不明だというが、彼らの監視 「仲介」したエジプトの思惑 ル ( 約四兆円 ) に上る過去最大規模の軍事八歳から四十九歳までの層は一一六 % だ。対象はギュレン派を中心とした反エルド ロシアのプーチン大統領が、米国の仲支援を約束し、懐柔に必死だ また支持政党別では、共和党支持者の信アン勢力だ。ギュレン派内部にスパイを 介が暗礁に乗り上げている中東和平交渉 頼度が昨年の三二 % から一四 % に急低下送り込み、工作活動を行っているようだ。 をロシアのカで再開させ、来年一月の退 マイラクのサダム・フセイン元大統領の している。理由として「 ( メディアが ) ト 任を前にしたオバマ政権の鼻を明かそう ランプよりヒラリーに好意的」という点長女、ラガド・サダム・フセイン氏が、 と画策を繰り広げている。イスラエルの を挙げ、大統領選報道が影響している。 一一〇一八年のイラク総選挙に出馬する可 ネタニヤフ首相と、パレスチナ自治政府米国で、旧来型メディアへの国民の信こうした背景について、レーガン政権能性が浮上した。同氏はイラク政府から のアッパス議長をモスクワに呼び、まず頼度が劇的に低下している。調査会社・の財務次官補で、コラムニストのポール逮捕状が出たため、ヨルダンで亡命生活 直接会って話し合うよう八月から盛んにギャラップが九月に発表した数字では、 ・クレイグ・ロバーツ氏は、「メディアを送ってきた。しかし八月にイラク議会 働き掛け、九月にはあわや実現寸前とい テレビや新聞といったマスメディアをの九〇 % が六社の超巨大企業に買収され、が大赦令を可決したため訴追される恐れ 「信頼する」と回答したのは昨年より八 うところまで囀ぎ着けた。 報道や論説の独立性が消減した」のを理がなくなったのを機に、合法的に帰国し 仲介役はエジプトのシシ大統領。テレポイント低下の三二 % にとどまり、一九由に挙げている 国会議員への道を模索しているという。 WORLD ・情報カプセル 米国で「旧来型メディア」への信頼低下 巨大資本に支配されたことが原因 REUTERS/AFLO WORLD 情報カプセル 2016.10 選択

8. 選択 2016年10月号

三兄弟の父親で、名家の総帥だ 上下両院では長らく「一割以下」 ったジョー ( 元米駐英大使 ) から 見ると、第一一一世代にあたる孫は一一 十六人。の娘キャロライン 米国で琶襲政治第が流行らぬ理由 駐日大使や、シュワルツエネッガ ー前カリフォルニア州知事の妻だ このため、米国のメディアには、 ったマリア・シュライハー氏ら、 ドナルド・トランプ共和党候補イトハウスでは「子供の肥満」に の登場により空前の話題を集めた取り組んだ。プリンストン大学卒数年後には「オバマ家」「トラン にぎやかで華やかな顔ぶれだが、 米大統領選では、「この次は誰がで、父親は地元シカゴに根を張っプ家」が新たに、米国の政治王朝国政では下院議員が最高だった。 目下、米議会にいるのは、ロハ 出てくるか ? 」も注目されている。た、黒人活動家。政治・社会活動 ( 名家 ) に加わるという、気が早い 現ファースト・レディのミシェ への素養はむしろ夫よりあったほ観測がある。ただ、中・長期的に ートの孫で第四世代のジョゼフ ル・オバマ夫人や、トランプ氏のど。「彼女を赤じゅうたんで迎え見ると米国の有権者は、世襲候補 ( 八〇年生まれ ) 下院議員だけ。一一 にそれほど温かいわけではない。 娘イヴァンカ・トランプ氏の動向る選挙区は多い」 ( ワシントン・ 期目の民主党若手として、央ム内 が関心の的だが、世襲候補の賞味ポスト紙 ) と、一一〇一八年中間選 の座り込みや委員会活動、選挙区 どの名家も長くは続かない 期限がどんどん短くなるのも最近挙での「上院進出」を予想する声 回りと縣大叩に汗を流す毎日だ。 は多い。 の米政治の特徴だ。 米政治の名家として一、一一を争二人の大統領を出したルーズベ サーシャ、マリアの二人の娘も うケネディ家、ルーズベルト家か 本命視されながら大衆的プーム ルト家は、フランクリン ( ) の息子一一人が下院議員になった。 とは無縁のヒラリー ・クリント早くから注目された。娘たちへのら見ていこう。 ン民主党候補。集会で一番盛り上待望論があまりに高いため、オハ ケネディ家は、大統領 ( ) 、ただ、長男ジミーは、カリフォル がるのが、ミシェル夫人をゲストマ大統領は「公職に就くことはな司法長官 ( ロハート ) 、上院議員 ( 工 ニア州知事選で敗北。ロサンゼル に迎える時だ。九月のバージニアいーと早々に将来の政界進出を否ドワード ) の三兄弟の世代後は、 ス市長選では予備選段階で敗退し、 低迷期に入った。三兄弟の息子た弟のフランクもニューヨーク州知 州の集会では、これからホワイト定せざるを得なかった。 ハウス入りしよ、つとい、つクリント イヴァンカ氏は堂々たるホステちの世代で最も期待されたのは、事選に一一度敗北した。 ン氏の前で、ミシェル夫人に対しスぶりに加えて、無軌道な父親をの長男ジュニア。叔米政治史家のスティープン・ヘ て「フォー・モア・イヤーズ ( あ操る「賢女ーというイメージもで父のエドワードは「お前が最大のス氏は、「世襲政治家の法則とし て、有権者は一度だけは、下駄を きあがって、ラブコールが相次ぐ。希望だ」と励まし続けたものの、 と四年 ) ! 」の合唱が起こった。 ミシェル夫人は好感度、支持率クリントン夫妻の一人娘、チェル 一度も国政に挑む機会がないまま履かせてくれるとい、つのかある に、一九九九年に自ら操縦する飛しかし、その後は、自分自身の価 とも常時七割を維持。演説からダシーも政界に「興味はある」と発 値を示さなければ、支持してくれ ンスまで高い表現力を持ち、ホワ言している。 行機の事故で死亡した。 WORLD 米国で「世襲政治家」が流行らぬ理由 12 2016.10 選択