太平洋の覇よろめく米国 特別リポート オバマ対中外の負の遺産 日本がポッダム宣一一一一口を受諾した 強化と経済の機会拡大の一一戦略をは既成事実と化している。そこでなった品目別に損得を論じる経済 四日後のニューヨーク・タイムズすり合わせた」 ( ゼーリック前世が揺るげば、カのバランス専門家の細かい議論が主だ。かっ 紙に「太平洋の覇権、いまやわが 銀総裁 ) 環太平洋戦略的経済連携は崩れる。経済では中国に依存し、ては「米国の陰謀」論も盛んで、 手に」の見出しが躍り、一一一十五歳協定 (eææ) がオバマ政権下で批安全保障では米国に頼る微妙なアに参茄すると公用語は英語 の若さだったジェームス・レスト准されるかどうかが不透明になっ ジア諸国の動揺はすでに顕著にな になり、日本の文化も滅びるなど っている。 ン記者が「太平洋の『カの均衡』は、ているのだ。仮に成立したにせよ、 との極論も出回ったが、その米国 もはや存在しない。少なくとも当トランプ共和党、クリントン民主 九月一一十六日から始まった日本自体に反対論が台頭してい 面、かっていかなる洋上にも集結党両大統領候補が e 「反対」の臨時国会での審議は、関る事態を日本の反対論者たちはど されたことのない海、空、科学力を競い合う珍現象が米国内に出現税引き下げあるいは撤廃の対象とう受け止めるのか のかぎりなく圧倒的な結合に支えしていることは、太平洋における ビポット政に厳しい現実 られた米国の『カの優越』だけが均衡を崩す結果をもたらさないの ある」と書いた。 米中関係の文脈の中で、戦略論の両輪は、一一人の大統領候補によ 以来、米国優位の地位は、国際八年間にわたるオバマ政権のアとしては米国の国益に死活る反対に直面し、議会では一本の 環境が大きく変化したにもかかわジア政策の成否を判断するのはま的意味を持っと説いた解り易いコ糸でかろうじてつながっている状 らず、基本的には不変 -\ 」言ってい だ時間を要するだろ、つが、現時点ラムがある。ウォール・ストリー 况にある。成立に失敗すれば、米 いだろう。が、ブッシュ前政権批で出現しているのは北朝鮮が度重 ト・ジャーナル ( ) 紙九月七国の信用はヘビー・プローを受け 判の立場もあって軍事力の行使に なるミサイル、核実験を続け、中日付にコラムニストのウィリアるだろう」、「トランプが当選すれ すこぶる慎重な政策を貫いてきた国が東シナ海、南シナ海で勝手なム・ < ・ガルストン氏が書いた一ば事態はさらに悪化するからこそ、 オバマ政権には、大きな負の遺産行動を続けている事実だろう。と文で、「オバマ大統領の対アジア共和党の外交政策の専門家たちは が露わになってきた。「軍事力のりわけ南シナ海での軍事基地構築『ピボット ( 軸足 ) 政策』と彼を見放した。さらに一部はクリ 「太平洋の覇権」よろめく米国 2016.10 選択
して説明し、トランプ候補を批判 繰り返した。 動向から、現時点で採決に付して した。ゼーリック氏は米通商代表ブッシュ元大統領が一九八 も否決される」との意見を繰り返 してきたので、ホワイトハウスと としての経験を積み、ブッシュ前 八年の共和党大会で大統領候 政権下の国務副長官だった〇五年補の指名を受けた際に行った の協議は続けられるだろう。議会 日 九月に、中国に対し水面下で意見有名な演説がある。スピー 側の意向を汲んで付帯決議などの 交換をしたうえで「平和的台頭」チ・ライターのペギー・ヌー x' 条件付きで会期ギリギリに成立さ ラ せるとの臆測も生まれている。仮 の次には「利害共有国 (stakehol ナン女史によると「私の一言 な統 に和らかの妥協が成立したとして der) 」になってほしいとの「スだ。増税はしないっ Readmy く大 0 を平すマ も、次期政権下ではどのよ テークホルダー演説」を行った人を s 〕 no new taxes") 」との たオ はる 、つな扱いを受けるのか。クリント 物だ。アジア太平洋のルールは米表現で増税なしの公約をした のす す席 主導でつくるが、最終的には中国のである。 戻出ン候補には健康問題、自ら役員に 取議 なっているクリントン財団の私的 もには平和的に参茄してほ だが、当選後のブッシュ大 を会 感脳 統領は上下両院を民主党に握 在首利用、私用のメールアドレスを公 しいと提案している。 存連 ゼーリック氏に代表される共不 、ロられて増税を余儀なくされた。 務に使用していた問題などの疑惑 ) ン CD 党の知識人の間には、につ冷戦に勝利し、湾岸戦争にも が残 0 て〔る。両候補とも「最高 いて「いまのままでは反対だ」と勝って得意の絶頂にあった大 司〈呂に相応しいかどうか の態度を取ってきたクリントン候統領は一九九一一年の選挙で敗退し事者だ。さらに一一一一口えば、ピポット 九月の幻、関連首 補ならば、大統領に就任したあと た。クリントン候補は仮に当選し政策は彼女が一一年十月号の米誌脳会議で特徴的だったのは、南シ で意見を修正し、賛成に転じてくてもブッシュ一兀大統領の一一の舞い「フォーリン・ポリシー」の「米ナ海問題とくに中国の南シナ海に れるのではないかとの期待が込めにならないか。それだけではない。 国の太平洋世紀」とのタイトルでおける行動を違法とする仲裁裁判 られていたと考えてよかろう。と第一期のオバマ政権で同候補は国書いた論文が土台になっている。所決定にはなるべく一言及しないと の中国への配慮だった。中国の経 ころが、同候補は八月十一日にミ務長官としてを促進した当前一一一口をいくつも翻せるのか 済力に依存し二尹カ面では米国 シガン州ウオレンでの演説できっ 太平洋での存在感は復活するのか に寄りかかろうとするアジア諸国 ばり「私はに反対している し、選挙後も反対するし、大統領オバマ大統領は外交・防衛政策権を握る共和党のライアン下院議の特殊事情を考えると、の としても反対する」と言い切って最大のレガシー ( 遺産 ) として長、マコネル上院院内総務、民主成否は日本を含めたアジア諸国に しまった。九月一一十六日の両候補 を来年一月までの任期中に議会党のペロシ下院院内総務らをホワも少なからぬ影響を及ばす。太平 間討論で、「転向」を批判されたで成立させようと央ムエ作を続けイトハウスに招き、協力を要請し洋における米国の存在感は次期政 クリントン候補は、直ちに反対をている。九月十一一日に議会の主導た。ライアン議長は「両党議員の権下で復活するのだろ、つか 07 」、 d 9 「太平洋の覇権」よろめく米国 2016.10 選択
ムロ WORLD 上下両院では長らく「一割以下」 米国で「世襲政治家」が流行らぬ理山ーー 中露主導独裁国家連合の増殖 ■ューラシアの大半覆う「反米同盟」 旧 ORLD ・情報カプセル ハチカン銀行改革は見事に「頓挫」 盟ローマ法王が守旧派に変節 アルカーイダが着々と覆 ■ビンラディンの息子を「旗頭」に 囲シンガホールが「先端研究の都」にーー窺制緩和」で世界を魅了する島国 中国が独ハイテク企業を「爆買い中」ーー第四次産業革命「丸 ) 」とパクる」戦略 。多重危機を抱えたアジアの海 ー日本「国防力」に透ける限界 中国政争乱戦の行方 ■習近平は三期目」を全うできるか 14 12 3 連載〈巻頭インタビュー〉ケント・カルダー , ーー崩れそうなアジアの「冷たい平和」 ・特別リポート ・太平洋の覇権よろめく米国 オバマ「対中外交」の負の遺産 天皇の生前退位や「もんじゅ」廃炉のような大問題で、意外にも安 倍は二階と協議もせず、出番を与えない。経産省人脈が動かす政 権なのに、長く大臣を務めた「ドン」二階が蚊帳の外。微妙な隙間 カ昿がりだした。 ( 48 頁 ) 6 盟連載↑着権力の研究〉 新潟県新潟日報ーー 政治・情報カプセル 翠相候袖小泉進次郎の孤独 ■試金石「農政改革」の怪しい雲行き 。安倍とニ階虚飾の蜜月 ■「経産省主導政権」の歪んだ人間模様 連載〈政界スキャン〉新べラル保阯は死んだのか アベノミクス「手詰まり」の象徴 ただのお飾り「規制改革推進会議」ーー 品南スーダンで自衛官職の危機 ー「駆け付け警護」なる安保法の虚構 連載〈罪深きはこの官僚〉 藤本武士 ( 資源エネルギー庁ガス市場整備室長 ) ーー「接待攻勢」受けガス業界と癒着 「反原発知事」を袋叩きにした県紙 太平洋のルールを決めてきた米国が、その地位を守れそうにない。顕著 なのは TPP だ。対中国戦略の要になるはすが、自国での批准すら危うい 体たらく。足元を見る中国海空軍は、日本周辺で好き放題を始めた。 ( 6 頁 ) 2016.10 選択
、 P F 【 0 な相疋での訓練もあった」と、米月に、中国の主張を全面的に退け党・共和党からも特に発言はなかコラムニスト、ギデオン・ラック る裁定を下したばかり。 軍関係者は言っ。 った。「しかも共和党主流は、ドマン氏は、オバマ政権が、環太平 南シナ海の領有権問題では、フ係争中の海域で大規模事演習ナルド・トランプ候補との距離を洋経済連携協定 ( e p-«æ) でも苦戦 測りかねているので、安保問題でしていることを挙げ、「大統領は、 ィリピンの訴えを受けたオランを行うこと自体、中国とロシアは ダ・ ーグの常設仲裁裁判所が七東南アジア諸国に対して、「国際モノが言いにくい」と、在米邦人看板外交政策である「ヒポット ( 太 法より武特派員は言っ。 平洋重視 ) 』が太平洋の波間に沈 だが、米国の言動が廩重なのはむうちに、退陣するという悲しい 力」を誇示 したことに同盟国には歯がゆい事態である。事態に直面している」と辛辣なコ なる。プー 英フィナンシャル・タイムズ紙のメントをした。 チン大統領 9 はこれに先 議 中露が自信を深める背景には、 だろう。首相だったカリム・マシ 会立って、「こ 首 の問題では、ユーラシア大陸をつ、民主主義モフを秘密警察 Z の長にすえ たのも、忠臣を Z に置き、強 中国に連帯退潮の大きな動きがある。 れ し、その立今年九月、中央アジア・ウズベ権統治を強める狙いだ」。マシモ 州場を支持すキスタンの独裁者、イスラム・カフ前首相はウイグル系で、彼が表 る」と旗幟リモフ大統領が七十八歳で死去し舞台に立つのは中国に嫌われると たとの発表で、旧ソ連の中央アジの配慮もあったとされる。 鮮明にした。 て平和五原則ア五カ国に緊張が走った。隣国力中央アジア諸国では、ソ連時代 なや国際法やザフスタンのヌルスルタン・ナザに共和国ごとに国家保安委員会 国際機関のルバエフ大統領は、直後に首相を n) が設置され、治安維持を 担った。ロシア人が民族エリート 中決定も無視交代させ、また長女を上院議員に 確した、中露任命して、体制の引き締めを図っをリクルートし、独立後も体制護 持の権力機関として機能し続けた。 有の「無法」た。 を観演習だ 0 た。在モスクワのロシア人中央アジカリモフ、ナザルバエフら各国独 裁者は治安機関に全面的に依拠し 価米政府はア専門家は言っ。 演習につい 「カザフスタン憲法では、大統領て、長期政権を維持した。 ておおむね死去の場合に上院議長が代行を務カリモフ死後、五十九歳のシャ 独沈黙し、野める。長女を上院議長にする布石フカト・ミルジョエフ首相が後継 民主主義退潮の大きな動き 15 中露主導「独裁国家連合」の増殖 2016.10 選択
巻頭インタビュー 中国の協力を取り付ける必要があった。ないが、米国にはウクライナ人など東 崩れそうなアジアの冷たい平和 南シナ海の紛争より、この一一つの地球欧系有権者も多い。せつかくクリミア アジアでは北が核実験を行一年前よりずっと良くなった。 的課題が優先した側面はある。 問題でロシアに圧力をかけているのに、 中国が東シナ海、南シナ海で中国は鉄鋼や造船の過剰生産が重荷ー安倍政権の外交は、ワシントン日本が緩める側に回れば、米国で問題 になるだろ、つ。 的姿勢を続けています。今のアジア情で、経済問題は未解決だ。習近平政権ではどう評価されていますか ? 勢は「冷戦」でしようか ? は今後も外交成果を追い続けるだろう。カルダー米国は安倍政権の積極的 憲法改正について、米国は「日本の カルダー「冷たい平和」または「冷 オバマ政権は中国にもっと厳し外交に満足している。ただし、例外が国内問題」とい、 2 並場だ。安保法制で、 たいデタント ( 緊張緩和 ) 」だろう。アく臨むべきだという声がありますが 一つある。それは対露政策だ。 日米協力に必要な態勢は整った。 ジアには各国間に相互不信があり、時 長 ー次期政権で米国のアジア外交は ハリ ~ 米政平 かたつごとに深刻になっている。 ど , つなりますか ? ン 、プ 7 。ア大数 セ年。 9 官 . 北朝鮮は以前、核やミサイルの実験 カルダー私は現時点でトランプ当 レアれ号ど別、。 後、国際的反応を見て、交渉に移った。 選の可能性は三〇 % 程度と見る。クリ ま士な特治平で 今は違う。日本や米国を実際に攻撃で ントン政権が誕生すれば、対北朝鮮、 ・大タよ米日ジど きるミサイルや核兵器の能力獲得に向 対中国でタカ派姿勢が強まるだろう。 米大大 けて突っ走っており、非常に危険だ。 心配なのは、環太平洋経済連携協定 Ⅱノブ代権記 4 バス 0 をの芳 ズ 9 一ン国治正 ,. 中国には、北朝鮮を止める役が期待 ン (eææ) の行方だ。オバマ大統領退任 ョ ) ン された。ごか、 な中国は北朝鮮政権の安 前に批准する可能性も残っているが、 定のほうに閑むが強く、北朝鮮との隣カルダー私はオバマ政権が中国に 私は今夏、東欧、バルト諸国を訪問 これを逃すと、次期政権での批准まで 接地域の経済利害もあって北朝鮮に強弱腰だとは思わない。大統領の広島訪し、欧州の対露警戒心の強さを改めてには数年を要するだろう。中国主導の 硬に出なかった。日米はもちろん、特問で、異なった印象があるかもしれな肌で感じた。プーチン大統領訪日を含自由貿易圏に先を越されてしまう。 に韓国の朴政権が失望した。 いが、米政府の戦略思考は一貫してタむ今後の日露交渉で、北方領土返還な どちらの候補が勝っても、米内政で 「日米韓」対中国の構図ですね。カ派だ。米政府は核兵器近代化を続け、ど領土問題の譲歩を引き出せずに、日は国内インフラ整備が重要な課題にな カルダー大まかに一一 = ロえばそうなる。グアム島への軍事。フレゼンスも増強し、本の経済協力だけが決まるということる。日本はこの分野で非常に優れた技 韓国はいわゆる従軍尉女婦問題で日本太平洋での抑止力は強まっている。 になったら、米政界で「なぜだ ? 」と術を持っており、日本の力を借りるこ と合意し、外交を日米側に大きくシフ ただ、オバマ政権は地球温暖化対策いう疑問が出る。 とは両国関係の深化になると思う。 トした。日米韓の「トライアングル」は、とイラン核合意という一一つの問題で、 現時点ではそれほど問題視されてい 〈聞き手伊熊幹雄〉 3 巻頭インタビュー 2016.10 選択
■中国側から見たアジアの海域 ( 防術省レポートなどから作 きない。カずくでも入って来られにある米軍基地を攻撃できる「東きは、米海軍駆逐艦が、中国がスした。 ないよう、米軍にとって脅威とな風 ( ) 浦」 ( 射程一千キロ ) や、プラトリー ( 南沙 ) 諸島で埋め立て対外的に国際法の順守を訴えて る兵器の開発にも余念がない 「東風」 ( 同四千キロ ) のほか、 た人工島から十一一カイリ ( 約一一十いるように見えるが、もう一つの 一五年九月に北京で行われた抗日対艦弾道ミサイルで「空母キラー」 一一キロ ) 内に進入した。 目的は、中国原潜がこうした海域 戦争勝利七十周年を祝う軍事パレともいわれる「東風幻 Q ー ( 同米国防総省のデービス報道部長で自由に航行できないように牽制 ードでは、航続距離が八千キロに一千五百キロ ) も公開された。旧 は当時、作戦の目的について「領する狙いがある。十一一カイリ内で 達する爆撃機「 6 」が登場。ソ連空母を改良した「遼寧」に搭有権で目に余る主張をする国に事なくとも、海域を頻繁に航行する 尖閣諸島をはじめ、第一列島線内載される海軍主力戦闘機「殲」 前通告せず、その海域や空域を航だけで、中国には大きな圧力にな も飛行した。 行して自由を示す」と説明した。 る。軍事関任肋は「原潜を第一列 これに対し、今年一月には、米海軍ィージス艦島線から外に出させない。太平洋 米国はどう立が、中国が実効支配する南シナ海まで進出を許したら、米本土も中 ち向かおうとのパラセル ( 西沙 ) 諸島のトリトン国弾道ミサイルの射程に入ってし しているのか。 ( 中建 ) 島から十一一カイリ内を航行まう」と語る。 米国は、こ 、つした中国の 兵器の脅威を同じことは、米軍が来年末まで システムを構成する できるだけ減に韓国に配備しようとしている高 >< バンドレーダーは、敵ミサイル らしなから、 高度迎撃ミサイルシステム (e の発射段階を探知する「早期警戒 東アジアでの <<Q) にも一言える。北朝鮮しかモード」と、終末段階を探知する 自らのプレゼ目に入らない韓国は、九月にも朴「ターミナルモードーがある。韓 ンスを維持し槿恵大統領がプーチン・ロシア大国は後者のモードで使われるため、 ようとしてい統領や習近平中国国家王席らとのレーダーの探知距離は六百キロに る。 首脳会談で「北朝鮮の核の脅威が過ぎないとする。だが、四時間あ たとえば、 なくなれば、は必要なれば早期警戒モードへの切り替え 南シナ海では くなる」と説いて回ったが、米政が可能で、探知距離も最大一一千キ 一五年十月か府関係者はこれを一笑に付す。「な 口まで延びる。中国の ( 大 ら「航行の自ぜ、自国の兵器でもないのに、そ陸間弾道弾 ) 基地がある東北部・ 由作戦」を始んな勝手なことが一一一一口えるのか。 e 吉林省通化も射程に入るという。 めた。このとÉ<<<<Q は我々の兵器だ」。 軍事関肋は「モードをどう切り グアム 第ニ列島線 イン・ネア 太平洋 第一列島線 沖縄 スイリビン スカボロー礁 南シナ海 本 日 尖閣諸島一・ シナ海 ロ 中国 四つの発火点が同時に炎上 33 多重危機を抱えた「アジアの海」 2016.10 選択
既習と ) ントンが米国の伝統的な、軍事力い」ーーが、ことの本質を衝いて軍の将軍が米陸軍太平洋分遣隊の十カ国・地域 ( 幻 ) 首脳会議が、 たと島月 いるたろ、つ。 にも訴える外交政策に超党派的に 幹部に任命され、米海軍が南シナ次いでラオスのビエンチャンで東当却釞れ 取り組んできたとして、彼女に投ただし、後述のようにクリント 海で実施している「航行の自由、南アジア諸国連合 ( ) 首幃 票するとすでに発表した」、「米国ン候補はに決定的に反対す作戦に鏖溿軍は協力している。中脳会議と関連会議が開かれている オこ中 は多くの失敗を重ねてきたにもかる発言をしてしまったから、同候国による南シナ海進出の直接脅威中で北朝鮮はミサイル、核実験を かわらず、世界の平和と安全の信補に一票を入れる決意をした共和を受けているのはベトナムとフィ実施し、中国は南シナ海の大規模 返はを リピンた。、、 頼できる保証人だ。われわれが手党エスタブリッシュメントは、今 へトナムがらみのピボ埋め立てを完成し、一一一年から実→ 「ーに席ロ を引いたら、結果は大混乱だ。人後どのよ、つな行動を取るのだろう ット政策を代表するのはオバマ大効支配しているフィリピンのスカ ア実主ポ ジ事平カ ア成近ス 類にとってこれより悪い事態はな 訪れ、発表した武器禁輸全 の意義を理解しない米社会 面解除だろう。フィリピン 振り返ってみると、オバマ政権ホノルルからキャンべラに飛んだ との間では現ドウテルテ政 の対中戦略は一一〇一一年十一月にオバマ大統領は豪州議会で、米国権誕生前の三月に米比軍事 ハワイを起点に展開された。当初が過去十年間に中央アジアと中東協定に基づいて基地五カ所 シンガポール、プルネイ、チリ、 で人命、財産を犠牲にしている間を米軍の使用に供すること ニュージーランドの四カ国で始ま にアジアの情勢が一変したので、 になった。北東アジアでは ったの主導権をオバマ大統同盟国や友好国と密接に協力した米側の働き掛けもあって慰 領は、この年、アジア太平洋経済うんで「核心的原則」を掲げ、「よ安婦など歴史問題で対立し 協力会議 ( ) 首脳会議と同り大きな、より長期にわたる役割ていた日韓関係が好転の動 時にホノルルで開かれた九を演じるつもりだ」と演説した。 きを示し、在韓米軍への高 カ国首脳会議で握った。幾多の交「核心的原則ーとは国際法、国際高度防衛ミサイル 渉を経た結果、は今年一一月的規約、航行の自由だ、と大統領 < Q) の配備も決まった。 四日に日本や米国など十一一カ国が は明一言している このような背景の下に「航 参茄して署名式が行われた。ブッ米海軍力の六〇 % をアジアに展行の自由」作戦は昨年十月 シュ政権がアフガニスタンやイ一フ開することを前提にしたピボット一一十七日、今年一月三十日、 クにのめり込んでいた軸足をアジ政策の実態はどのようなものか 同五月十日の三回にわたっ アに移し替えるとのピボット政策オバマ大統領がキャンべラで発表て実施された。 を明らかにしたのは九カ国したのはダーウインにおける巡回 しかし、厳然たる事実は一一を 首脳会議と時間を同じくしている。制の米海兵隊基地の設置だ。豪陸九月初めに中国の杭州で一一 ~ を
ば、内輪の話題は人事ばかり。位を抱く者も今の将官クラスには存五七年当時、吉田茂首相は防衛大この報告を受けた連合国軍総司 が上がるほど出世競争への気遣い在する。「ようやく日の目を見た」学校一期の卒業生に「君たちは決令部のマッカーサー司令 と情報収集が増える」と苦笑する。 ( 同 ) とい、篝回揚した気分なのだろして国民から感謝されたり、歓迎官は「日本に来て初めて真の武士 さらに、防衛省政務三役の経験う。この屈辱の反動から生まれるされたりすることなく自衛隊を終道に触れた思いだった。私はすぐ わるかもしれない・ しかし、に許可するよ、ス叩じた」と書き残 者は「阪神・淡路大震災や東日本自信とプライドも度が過ぎると、 大震災に代表される災害派遣での奇妙で奇天烈な人物が登場して、君たちが日陰者であるときの方が、した。 自己保身と異様な出世意欲、そ 活動をきっかけとして、国民の認墓穴を掘る。その代表格が泉元陸国民や日本は幸せなのだ。どうか 知度が飛躍的に上がってきたこと 将であり、田母神俊雄・元航空幕耐えてもらいたいーと語り掛けた。の果ての慢心で不祥事に手を染め も背景にある。幹部自衛官を勘違僚長なのである。 積年の不満が傲慢に転化した将官る「将官」という着ぐるみに包ま れた連中。このヤカラらは、今村 いさせて、漫心や傲さにつなが 自衛隊が発足して間もない一九には、この言葉など全く響くまい 一兀大将がその身をもって後世に伝 かけら えた「武士道」の欠片さえ持ち合 確かに冷戦後、自衛隊。派武士道の欠片も持たない連中 遣が増えて、災害派遣で汗を流す自衛隊にとって比較の対象は米う倒錯した精神構造にほかならなわせていない。 姿もしばしば報道されている。そ軍、あるいは旧日本軍である。米 丿ーダーとはかくあるべ の自衛隊員の多くは自己犠牲もい軍人は制服姿のまま首都ワシント とわず、他者に認められることもンの街を堂々と闊歩する。「それし。大日本帝国陸軍の今村一 ^ 欲せずにただひたすら黙々と任務に比べて、我々自衛官は : : : 」と均大将は、その象徴的な人や をこなしているに違いない 今よりもっと国民に認められたい 物として今も引き合いに出 ところが、将官クラスの幹部自と切望する。 される傑物である。太平洋 衛官たちには「ようやく我々も世旧日本軍について一言及すること戦争時、孤立無援となった 間に認められてきた」 ( 海自幹部 ) は、組織としても個人としてもタニュープリテン島ラバウル プー視されている。しかし、内部で、十万人に及ぶ兵士を導 と感慨にふける声も少なくない。 いてその命を守り、戦後は かっては「税金泥棒」などと陰ロの宴席では「私は昔なら大佐だ ! 」 をたたかれ、防衛省・自衛隊の敷「じゃあ、俺を将軍と呼びたま自ら望んで部下たちのいる 地や駐屯地以外で制服を着ることえ ! 」と冗談とも本気とも分からマヌス島の収容所行きを訴っ もはばかられた。「防衛大学校卒ない会話が交わされる。そこからえた。戦犯容疑者となった 業というと『どうして ? 』と色眼垣間見えるのは、自衛隊という閉部下を救うために、責任の 鏡で見られてきたことを忘れな鎖空間で醸成された「俺さま気分」一切を自らで引き受けよ、つ としたことで知られる。 い」 ( 空自幹部 ) と屈折した気持ちを一般社会にも通用させたいとい 出世のことで頭がいつばいで「平和ポケ」してしまった ( 総理大臣官邸で開催された自衛隊高級幹部懇親会、 9 月 12 日 ) 、ノイ 113 自衛隊「将官不祥事」一覧 2016.10 選択
多重危機を抱えたアジアの海 マニラの北西約百キロ。南シナに記者会見したフィリピンのピニ 今回の事件で衝撃を受けた関係る。、米国と中国だ。それは しゅんせつ 海に面したスービック湾がある。 ヨール農相は、大型船が浚渫用の国は多い。なぜか。軍爭関肋は自国の安保をかけた熾烈な競争で 一九九一一年まで米軍基地があった。船舶だと分析し、「中国は明らか語る。「これは、南シナ海の危機もある。 その後、経済特区として栄えてき暈基地になる建設活動を続けと東シナ海の危機が融合すること 中国は従来、 < Q ( 接近阻 を意味する」。 たが、二〇一五年にフィリピン軍ている」と批判した。 止・領域拒否、 Anti-Access/ が港湾施設の一部を借り受け、再 Area DeniaI) 戦略を取ってきた。 び軍事拠点とする動きが進んでい 〇九年に米国防総省が名付けた戦 る。 すでに、米海軍のリチャードソか軍事演習を実施した。米軍は、略だ。中国は九州から沖縄、台湾、 その目標は、同港の西約一一百一一 ン作戦部長は今年三月、「中国が横須賀から空母インデイベンデンフィリピンを経てインドネシアに 十キロの海上にある、スカボロー 埋め立てに着手する懸念がある」スなどを台湾海峡に派遣。同時に至る「第一列島線」と、伊昱諸島 ベルシャ湾にいた空母ニミツツをから小笠原諸島、グアム・サイバ 礁 ( 中国名・黄岩島 ) だ。中国が実と警告していた。もしスカボロー ン両島を経てパプアニューギニア 効支配を狙い、一一一年には両国の礁に人工島が出現し、滑走路を備現地に向かわせた。だが、今後、 えることになれば、海南島にある ハシー海峡を含んだ空海域の制 に至る「第一一列島線」を設定。米 船舶がにらみ合い、台風を理由に フィリピン側の船舶が引き揚げた中国海軍基地所属の中国側原潜が、空・制海権を、米軍が当時と同じ軍の接近をできるだけ防いで、自 後は中国船がずっと居座っている。台湾とフィリピンの間のバシー海ように握れるとは一一 = ロえなくなる。 国に有利な安全保障環境の構築を スカボロー礁に新たな動きがあ峡を通って太平洋に進出すること従来、東アジアには四つの発火狙う戦略だ。南シナ海の領有権も ったのは九月初め。偵察飛行に出になる。人工島からは台湾を攻撃点かあると一一一一口われてきた。朝鮮半台湾海峡も、尖閣諸島も朝鮮半島 たフィリピン空軍が眼下の海上にできる爆撃機の出撃も可能になる島、尖閣諸島、台湾、南シナ海だ。も、この第一列島線を死守するた 集まった十隻ほどの中国合白をだろう。 日韓や東南アジア諸国など地域のめの作戦領域と一一一一口える。 発見した。尖閣諸島への領海侵犯 そして、それは一九九六年に起関係国は、ほとんど自国が関係す中国はこの戦略を基礎に様々な を繰り返すことでも知られる中国きた台湾海峡危機のシナリオが再る地域の問題しか閑心がない。だ動きを示している。南シナ海を自 海警局の公船もいたが、問題はよび通用しないことも意味する。当が、この地域を横断的に見て総合国の領海にしてしまえば、米軍は り大型の一隻の船舶だった。四日時、台湾総統選挙を巡って、中国的な戦略を立てている国が一一つあそこに勝手に入ってくることはで 日本「国防力」に透ける限界 揺らぐ米軍の制空・制海権 多重危機を抱えた「アジアの海」 32 2016.10 選択
いわゆるトランプ現象そのもの 、国の負債の増大、労働倫理の 論月 なのだろう。自由貿易主義の金字低下、多文化国家における愛国心 者ク塔と称され、米大陸、オセアニア、の希薄化の五つがある、と指摘し 選一アジアにまたがる広大な地域で、 ている。犠牲になってきたと感じ いま参茄しているだけで十一一カ国てきた中間層による中央支配層に 伏氏 からなる大貿易圏をつくる構想は、対する不満が「トランプ現象」を るラ すト あっという間に米国の「雇用を脅巻き起こしてきたとの説明だ。ト 致と かす悪の根源」と化してしまった。ランプ候補がそれを煽り立て、ピ 点 ) 大統領選が激化するにつれてュ ー・リサーチ・センターなどの 反対の声は強まり、そうでなく世論調査機関の「自由貿易協定は Q- る とも保王義傾向の強い民主党が米国にとって悪いものだ」の回答 07 」 d 七月にフィラデルフィアで党大会者数はぐんぐん右眉上がりになり、 しゅんせつ ポロー礁に海警局の公船、浚渫船、関係者から激しいオバマ批判、同を開いた時に会場を埋め尽くしたその大部分がトランプ支持者であ 軍輸送船十隻を集結させた。中国時に一一人の大統領候補に対する絶のは「反」のサインだった。ることが判明している。十一月八 の南シナ海における行動を否定し望に近い悲鳴が上がっているのだ。 ジョージ・・・ブッシュ元日の大統領選挙では下院議員の全 たオランダ・ ーグの仲裁裁判所一例を挙げれば、日本でも則が大統領の経済担当補佐官だったト員、上院議員の一一一分の一が改選さ 知られているアメリカン・エンタ 決定を無視する中国のデモンスト ッド・・バックホルツ氏は『繁れる。選挙民に対してが対 レーションにほかならない ープライズ研究所 ( ) のマイ栄の代償』と題する著書の中で米中国の重要な戦略だと説いても通 ピポット政策は効果を上げたのケル・オースリン氏だ。公にして国を襲っている病気の根底には、 じにくい異常な雰囲気が米社会に かとの疑問の前に仮借のない「既いる意見の中心は、「大統領は中出生率の低下、貿易のグローバル醸し出されてしまった。 成事実ーの積み重ねがある。特に国批判を繰り返すだけで、相手の 欠がクリントンでも危うい スカボロー礁を押さえれば西沙諸基地建設は遅れるどころか東南ア、′ 島のウッディ・アイランドと南沙 ジアのカの均衡は変わってしまっ トランプ候補の一一一一口動に危機感を央情報局 ( o — < ) 長官、ロバ ト・・ゼーリック前世銀総裁ら 諸島のミスチーフ礁との間に戦略た」と断じ、ここでの批准抱いた共和党の前・元政府高官五 的三角関係が形成され、中国は海に失敗したら米国の影響力はさら十人は八月に「トランプが選ばれだが、とくにゼーリック氏は五月 上の面を支配する。防空識別圏の に低下し、同盟諸国は、米国に盾たら米国史上最も無謀な大統領に十七日付、八月七日付のに 設定は時間の問題となるのだ。事つき、中国に媚態を一小すドウテル なる」と厳しい共同声明を出した。一一回にわたってが米国の経 態は急を告げている。だからこそテ大統領を真似るだろうと擎星ロすジョン・ネグロポンテ元国家情報済および安全保障戦略にとってい 共和党系の学者、研究者、元政府る。 局長官、マイケル・ヘイデン元中かに意義あるものかを委曲を尽く 「太平洋の覇権」よろめく米国 8 2016.10 選択