韓国軍 - みる会図書館


検索対象: 選択 2016年9月号
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1. 選択 2016年9月号

制を敷いているた 発するとした主力戦闘機 >< だ。 一方、北朝鮮に影響力を持ち、 経済的に関係が深い中国には遠慮 一一〇一一一年に試作機六機を完成、め、日本など志願 が目立った。金大中政権でイージ 三二年までに量産するという。当制の国家よりも人 ス艦の導入は決めたが、艦載型迎 初、韓国政府は「強力な防空網を件費を抑えること 撃ミサイル「」の配備は見 持っ北への心理的な圧力になる」ともでき、軍備にカ 送った。 してステルス機の開発を推進した。 ネを使、んる。 韓国軍がを推進してい に , もかかわら亠 9 、 だが、韓国にはステルス機に必 るのも、日米韓のミサイル防衛に 要な、「レーダー波を乱反射させ韓国軍の迷走が目 は参茄しないという政治的なメッ て る形状ーや「レーダー波を吸収す立ち始めたのが一 セージを中国に伝えるためだった。 る特殊な塗装」などの技術がまだ九九〇年代後半だ 強 韓国幻暈専門家は「見込みのな ない。一四年に米軍の導入がった。当時、ソ連・ 、 ( 粤一な日 。に密 3 いä—ff)<<äやなど早 決まると、韓国政府は急遽 >< 東欧諸国の崩壊の く放棄して、米国から高高度迎撃 からステルス機能の開発を外した。余波を受け、北朝 衛韓 ミサイル ( ) を購入すべ しかし、それでもなお、米国から、鮮経済も危機に陥 防う 複数の目標を自在に探知できる火る。北朝鮮軍は、 きだ」と話す。韓国の中に根を張 堵 器管制用の「アンテナ」通常兵器の老朽化 に訓る軍産複合体の利権構造の問題も 近影響しているという。独自の次期 の技術提供を断られ、手探りの状や燃料不足が目立 況か続いている。 ち、「勝負あった」 国主力戦闘機開発で苦しんで の いる「アンテナ」も、日 という状態だった。 日本への対抗心と中国への遠慮 本の一一一菱電機が 2 戦闘機搭載用 余裕か出てきた。ミミ どうして、こんなことになった韓国軍は、「天高く届く空軍」「プル高官は「国防予算を審議する国会として一九八〇 5 九〇年代にかけ ・オーシャン・ネイビー ( 大洋で、『日本がこんな兵器を持っていて既に開発したものだ。 のか。北朝鮮軍の脅威と対峙する 北朝鮮は八月一一十四日早朝、潜 韓国軍は当然のことながら、色々艦隊 ) 」などの合一言葉のもと、大ます』と一一 = ロえば、日本に対抗心を な点で優遇されてきた。一一〇一五型揚陸艦「独島」やイージス艦「世持っている議員たちを簡単に説得水艦発射弾道ミサイル 宗大王」などの配備を次々決定しできた」と打ち明ける。自衛隊関の発射に成功。は日韓を 年の軍事費は一一一百六十四億ドル。 た。そのほとんどが、ヘリコプタ係者は当時の韓国軍の姿について寸呈に収める一一千キロの飛行能力 四百億ドル余の日本に肉薄してい ー搭載大型輸送艦の建造や弾道、、、「日本ばかり見ていて、眼下の敵を持ち、早ければ年末にも実戦配 る。対比で一一一一口えば、日本が 一 % 程度なのに対し、韓国は三 % サイル防衛の構築を急いでいた日の北朝鮮軍への備えを怠っていた備する可能性が出てきた。韓国軍 前後を維持している。韓国は徴兵本の後追いだった。韓国政府の元と言われても仕方がない」と話す。がボヤポャしている時間はない。 1 31 本当は弱い韓国「国防力」 2016.9 選択

2. 選択 2016年9月号

マインドネシアに、シリアやイラクで 連続する北朝鮮外交官亡命の背景 の戦闘員として活動した中国の少数民 経済難にあえぐ在外公館 族ウイグル人が多く流れ込んでいる。 最近相次ぐ北朝鮮外交官亡命の背景に タイ国内で、中国公安の工作員によるが劣勢となる中、苛烈な弾圧が待ち受 は、外交官たちの深刻な経済難がある 活動が活発化している。中国南部を経由ける中国には帰還せずに、インドネシア 六月には、朝鮮労働党一一一十九号室大成 してタイに逃れた政治・経済難民や事件のイスラム過激派組織に合流するケース 指導局・欧州総局長の金明哲 ( キムミュン 容疑者を拘束し、中国へ連行している が多いようだ。過激派組織にとっても国 チュル・偽名 ) が、四億ドルの資金を持 昨年十一月には、国連難民高等弁務官事軍との戦いでウイグル人の援軍は貴重。 って行方をくらました。国連の経済制裁 務所 ( ) の難民審査を待っていイスラム教徒とキリスト教徒の対立が起 の一環としてスイスが北朝鮮の預金口座 権威よりも自由が大事 ( ウェイリン氏 ) た中国人一一人の消息が途絶え、最近になきやすい中部スラウェシ島などの組織が、 を凍結する直前、どさくさに紛れて預金 って中国・重慶の収容所に拘束されていウイグル人戦闘員を多く受け入れている。 シンガポール「リー一族」に亀裂 を第三国口座に移転したのだ。北朝鮮は ることが分かった。タイの潜伏先から拉マミャンマーのモン県とインドの国境付 現首相の妹が体制批判 全力を挙げて第三国の保護下にいるとみ 致され、強制連行されたとみられる。 近で八月十九日、インド陸軍の兵士約三 られる同氏を追跡している。また、八月建国の父 ・リー・クアンユー初代首相 タイで活動する人権団体は、同様のケ十人が越境し、同地域で独立闘争を続け に韓国へ亡命した太永浩・駐英北朝鮮公亡き後のシンガポールでその娘、ウェイースが増えているとして、にる「ナガランド民族社会主義評議会カプ 使の月給は約五百ポンド ( 六万五千円 ) で、 リン氏 ( 六十一歳 ) が、同国の権威主義や難民認定の手続きの迅速化や、審査中のラン派」兵士との間で銃撃戦を繰り広げ 生活水準は英国の低所得層並みだった。言論封殺への批判を繰り広げている。 中国人の保護を訴えている。一方、増加 た。この組織は長年インド、ミャンマー 北朝鮮の在外公館は、本国の支援がな ウェイリン氏はリー・シェンロン現首する不法滞在の中国人問題に手を焼くタの両政府と対立している。インド軍の越 「自力更生」体制で運営されている上、相の妹。今年三月、首相がクアンユー逝イの軍政と入管当局が、中国公安当局に境はミャンマー政府も黙認状態で、同地 無理な上納金要求と国連決議による制裁 去一周年に合わせて大々的な行事を計画協力している可能性も指摘されている域では散発的に戦闘が起きている。 「微笑みの国」でも安心できない ( 中国人難民 ) で慢性的に財政難。在英北朝鮮大使館のしたのに対し、父の「神格化」を図る権 マインドネシアとイランが七月、総額八 場合も、ロンドン西部の住宅を使い、外力の濫用などとフェイスブックで批判し 十億ドル規模の石油精製施設の共同建設 交官家族五世帯が共同居住していた。外た。八月にも、進行中の事件についてメ 事業計画を発表した。両国とも 交官は大使館の運営経費や生活費を調達ディアの論評を禁じる「司法保護法案」 ( 石油輸出国機構 ) 加盟国だが、インドネ するため免税特権と外交行嚢を利用したが国会で可決されると、「言論の自由を シアは急激な経済発展で、石油・天然ガ タバコや酒類の密輸を行うのが公然の秘抑圧しかねない」と訴えた。 同氏の姿勢 ~ ス輸入国に変化。イランからは、年間十 密。在ドイツ、ポーランドの大使館は、 には、かねて同国の言論の状況に批判的 億ドル相当の石油・天然ガスを輸入して いる。来年は今年の五倍以上の輸入量と 公館の一部を結婚式場やユースホステルだったシンガポールのヒューマン・ライ】、 として貸し出し、経費を調達している。 ツ・ウォッチも賛同の姿勢を示している なる見込みで両国が急速に接近している。 REUTERS/AFLO タイで中国公安工作員が暗躍 政治・経済難民を中国へ連行 21 WORLD 情報カプセル 2016.9 選択

3. 選択 2016年9月号

ムロ WORLD 政 テロとの戦争で深刻な「傭兵依存症」 米国「民間軍事会社」の異様な繁盛ーー 人権より「国民総監視」を選ぶ国 英国のタフーなき「アロ対匯ーー 怡イスラエルとサウジに絅解の機運 ■「対イラン共闘」を目指す外交革命へ 旧 WORLD ・情報カプセル 「仕込み」外国人狙う狂信集団 バンクラ「新テロ組織」の実像ー・ ベルリンを汚染する「難民、キャンク」ーー「アラブ系」が闇社会で急拡大 「トルコ化」進めるナジプ政権の愚行 囲マレーシアの危うい「イスラム傾倒」ーー 本当は弱い韓国国防カ ■米国依存と技術不足の「重いッケ」 中国海上民の研究 ■尖閣天挙侵犯」習近平の真の狙い 中国農民困と格の壮絶 ■共産党揺るがす「社会不安」の火元に 3 連載〈巻頭インタヒュー〉園部逸夫ーー「女性天皇」認めないのは女性蔑視 ・特別リポート ・ならす者国第中露の共謀 東西の「膨張主義」を米国は阻止できるか 表面上は総我任期延長で一致する 2 人だが、二階の本心は別 だろう。今は安倍を支えた方が得だが、潮目が変われば掌返し むしろ早々に延長論を持ち出すことで、反対の機運が高まるの を待っている節さえある。 ( 48 頁 ) 連載〈土着権力の研究〉一一一重県日本土建 ( 田村家 ) ーー 政治・情報カプセル 経産省の農水省乗っ取リが着々進行 ■農政利権構造の「変貌」が始まる 菅と一一階の冷たい同瞿 ■ 任期延長問題に潜む「安倍降ろし」の萌芽 連載〈政界スキャン〉安倍は象徴天皇制をどうする気か 安倍対中外奓に異変あり ■外務省エース「台湾赴任」の深謀 深刻な「後継者不在」の裏返し 品公明党・山口「長期体制」が続く理山、ー 連載〈罪深きはこの官僚〉 梶尾雅宏 ( 厚生労働省官房付 ) ーー不倫で消えた「措置入院問題」責任者 5 イ 52 中露が同時に領土的野心をむき出しにする背景には、両国が抱える国内問題 への焦りがある。共に経済低落と少子化に苦しみ、年を追うごとに米国の優 位が鮮明になる。米国力吶向きにある今しか好機がないのだ。 ( 6 頁 ) 1 イオン岡田家のライバル一族 4 -4 2016.9 選択

4. 選択 2016年9月号

突を激化させた。 のホスト国」という役回りに胸を 習主席の立場は当然、芳しくな 今年七月、オランダ・ はずませていた。「大国」として ーグの常設仲裁裁判所 の威信を世界に示すーー。中国メ年初には、毛沢東の呼称だった が、南シナ海の領海問題 ディアはそんな期待をこめて、九「核心」という一言葉が登場して、 で中国の主張を全面的に 月四日開幕の杭州サミットをオリ共産党内には習主席におもねるム ア 退けると、中国は南シナ ンピック開幕のように、秒読みで ードが強かった。国際メディアに 海と東シナ海の西太平洋 迎えていた。 は「習近平の個人崇拝」 ( 英エコ 年 少 全域で、ロシアはウクラ だが、過去数カ月の変わりよ、つノミスト誌 ) 、「毛沢東以後、最大 イナと中東で緊張を高め 傷はどうか。南シナ海、東シナ海での権威を手にした」 ( 米タイム誌 ) 冒険的な虚勢を張り続け、中国はといった表現が並び、習主席が過 中露両国は近年、「上 い熱自らを国際的孤立に追い込んだ。去一一代の指導者より強力との見方 し空 難軍 海協力機構 ( cooo ) 」の はア五月の伊勢志摩サミットや、 が一般的になった。 枠組みを含めると、毎年、、 る 6 七月の東南アジア諸国連合 ( <co ところが、八月の北戴河会議を すと 複数回、合同で軍事演習 LIÄ<Z) の一連の会議が示すよ、つ経た後には、官製メディアに驚く ン 面 を行っている。昨年五月 に、今年アジアで開かれる国際会 べき見出しが登場した。「習近平 には、中国海軍の艦船が ア議はすべて、「いかに中国を牽制 ( 非を総書記とする党中央」という表 東ク はるばる黒海のノボシビ 難 ) するか」が最重要課題になる。現だ。「習」だけではなく、「党中 し少 ルスクにまで出かけて、 楊潔国務委員と王毅外相が率央」としたのは、共産党が「集団 東地中海を舞台に中露海 いる中国外交チームは今や、「海」指導制」であることを再確認した 軍の合同演習を行った。 埋問題とい、つシングル・イシューに もの。中国ウォッチャーは「習近 優ゞ これだけ南シナ海で緊張 軍絞って、これが取り上げられない平の『核心体制』が北戴河で破綻 か ~ 局まる中、ロシアと中当、市ミ 2 。、き よう、あらゆる威嚇を駆使するだしたことを党内に伝達したもの」 国が同海域で軍事演習を行うのも、 けの集団になってしまった。 きい。どちらも極端な少子化で、 とする。 国際秩序と軍事情勢を変えるには遠くない時期に国力は衰退に向か 日本は経済協力に応じないこと 必然的なことなのだ。 う。時間が経過すればするほど、 中露両国の冒険主義路線には、 中露両国には不利なのだ。 一方プーチン大統領は、ほんのオ こ。旧ソ連の国家保安委員会 ( よく似た国内事情がある。両国は まず、習近平国家王席の近況を少しましな程度である。 ) の同僚スパイで、プーチン 短期的にも長期的にも深刻な経済お伝えしよう。 八月には盟友のセルゲイ・イワ体制の屋台骨を支えた人物の解任 危機を抱え、社会・政治丕女が大今年の初め、中国政府は「幻 ノフを大統領府長官の職から解い については目下、「プーチンの立 「ならず者国家」中露の共謀 8 2016.9 選択

5. 選択 2016年9月号

とだけ発表。米軍が一一発と発表し 米国依存と技術不足の「重いッケ」 たことを受け、五時間後にようや 「発射は一一発」と訂正した。一一 発のうちの一発が発射直後に爆発 本当は弱い韓国国防カ したことが原因だった。軍事関係 筋は「弾道ミサイルが発射される 今年八月十八日は、南北朝鮮を朝鮮軍の木箱地雷爆発事件でも起一一十キロぐらいまでで迎撃すると、米軍の早期警戒衛日生が 隔てる軍事境界線上にある板門店きた。南北が緊張し、北朝鮮西南「ー」と高度一一十 5 六十赤外線センサーを使ってミサイル で、北朝鮮兵士が米軍将校一一人を部の海州にある海軍基地から五十キロで迎撃する「」のの火炎を探知して通報する。韓国 殺害した「ポプラ事件ーの発生四隻以上の北朝鮮潜水艦が緊急出航両迎撃ミサイルを開発する。キも日本も米国に頼っていて、発射 十年にあたった。この日、韓国軍したが、韓国軍はその大部分を見ル・チェーンでは、北朝鮮軍が弾直後から清報をつかめるわけでは 道ミサイルを発射する兆候をつか ない」と語る。 は軍事境界線近くの京畿道にある失うという失態を犯した。 韓国軍が保有している哨戒機んだ後、一二十分以内に先制攻撃をしかも北朝鮮軍が持っ弾道ミサ 演習場でー 9 自走砲など三百門 イルは一千発以上。短距離弾道ミ を使った大規模な砲撃演習を実施 no は、海上自衛隊のと異かける。韓国軍は八月、戦闘機に した。報道陣に配られた資料の題なり、ほとんど潜水艦を発見する搭載する空対地ミサイル「タウルサイルのスカッド ( 射程三百 5 五 ス」 ( 射程五百キロ ) を数カ月以内百キロ ) や中距離弾道ミサイルの 目は「再び挑発すれば、壊滅させことができない に実戦配備する方針を明らかにしムスダン ( 射程一一一千キロ以上 ) 、ノ 情報収集能力が弱いのは海軍だ てやる ! 」。 、韓国軍に本当にそんなカけではなく、韓国軍全体のアキレた。地対地の「玄武」弾道ミサイドンは移動式発射台に載せて移動 かあるのか ? ル ( 射程一一百 5 五百キロ ) を大幅にできる。北朝鮮軍が保有する移動 ス腱と言われている。 式発射台とミサイルの格納庫は、 増強する方針も示した。 多くの軍事専門家が疑惑の目で 霎でいつはいの独自開発兵器 しかし、いくらミサイルを持っ長い地下トンネルになっていて出 見るようになった契機は一一〇一〇 年三月に起きた、韓国海軍の哨戒韓国軍は現在、十七兆ウオン ( 約ていても、相手がどこにいるのかロも複数あり、入った場所から出 てくるとは限らない構造だ。実際、 一兆六千億円 ) もの巨費を投じてわからないのでは、意味がない 艦「天安」の沈没事件だった。北 北朝鮮軍は一一月以降、十発以上の 八月三日にもその死角が露わに 朝鮮軍の小型「ヨノ ( 鮭 ) 」級潜水独自の弾道ミサイル防衛システム 艇 ( 百三十トン ) が放った重魚雷「」と、北朝鮮軍のミサなった。北朝鮮は同日午前八時 ) 」弾道ミサイルを発射したが、日米 「」のためにあえなイルを先制攻撃するシステム「キろ、中距離弾道ミサイルのノドン韓が発射まで兆候をつかめなかっ く沈没。韓国軍は事前にヨノ級潜ル・チェーン、を構築するとして ( 射程一千三百キロ ) 二発を相次ぎたケースも複数例あった。 来にかけ、歪女で一杯になる いる。では、地対空誘導発射した。しかし、韓国軍は当初 水艇の接近を探知できなかった。 弾に似て、地上から高度「一発を発射し、約一千キロ飛行」兵器はまだある。韓国が独自に開 同じことは昨年八月に起きた北 本当は弱い韓国「国防力」 30 2016.9 選択

6. 選択 2016年9月号

場が強まった」との見方が優勢だ。で見れば日本の十六倍、米国のざは、一一〇一七会計年度の予算要求韓国は一時の風見鶏から、よう 「ラジオ・フリー・ ヨーロッパ っと三分の一一だ。一一〇一〇年の国に当たり、「中身を見ていただけやく「韓米同盟」に舵を切ったも のクレムリン・ウォッチャー、プ勢調査では、人口はわずか六百一一れば、我々が特に中国軍の伸張をのの、終末高高度防衛ミサイル「サ ライアン・ウィットモア氏は「こ十万人。かっては八百万人だったチェックすべく投資しているのが ード」の基地配備で、国内の説得 れまでのプーチン政権は、周辺ののが、少子化と国内移住で急減。分かる」と自信を見せた。同予算に手間取っている。来年の大統領 オリガルヒ ( 新興財閥 ) がみんなで苦慮した政府は、今年から「一定で、中露戦略の「対抗技術」と分選をにらみ、野党内には「中国と 支える『集団指導体制』だったが、の条件を満たせば、土地を無料で類されているものは三十億ドル規手を結べ」と主張する勢力もある。 これがプーチン個人に権力が集中提供する」とのキャンペーンを始模だったが、米軍の新技術開発が、米欧には、ドナルド・トランプ する体制に移行している」と見てめた。ウラジオストクはハバロフ探査・監視やステルス技術、精密共和党大統領候補や分断勢力 いる スクと並ぶ中心都市だが、ここで誘導兵器、「レールガン」も含むもいる。「トロイの木馬」予備軍 だからと言って、原油安、経済さえ人口が減っている。 超長射程のミサイル技術であるこを見逃すほど、今の中露に余裕は 制裁、国際競争力の低下といった「中国人が極東にやってくるとい とを考慮すれば、米軍の「対 <<N 難問は解消しない う話が一時あったが、ウラジオの <Q シフト」と一一一一口える。 ロシアがどれほど深刻な問題に闇社会は別にして、そんな動きは むしろ縣材料は、中国 直面しているかは、首脳会談でウあまり見えない、と、極東をよくやロシアの横暴を封じ込め - , 1 【 ~ 、、 ラジオストクを訪問する安倍晋三訪れる商社関係者は言っ。 る政治的戦線の行方である。 首相にも、垣間見るチャンスがあ それでもプーチン大統領は「極東南アジアでは、中国の るかもしれない 。この都市の後背東・シベリア開発で協力を」と要「敵失ーとも一一 = ロえる行動に 地であるロシア極東は、恐ろしい 請するしかない。日本側が努力すより、中国が意のままにで 勢いで住民がんているのである。るのは、不誠実に見えない程度にきる国はカンボジアなど、 ロシアの極東連邦管区は、面積聞き流すことだ。 ごく少数になった。かって は米国の敵だったベトナム 中露の横暴阻止で結束できるか は、今や対中戦略で米国や 中露の連携に対して、米国はど も「」はここ数年、米日本のパートナーとも一一一一口え 、つするか 軍が最も研究している分野で、対る存在だ。一方で同様に中第 0 本誌七月号「太平洋は『米中軍抗策を米軍関係者に聞けば、彼ら国の圧力を強く受けていた 拡競争』の海に」で詳報したよ、つ はむしろ「よくぞ聞いてくれた」フィリピンは、ドウテルテ に、米軍の技術力は依然として、 とばかりに話し続ける。 新政権誕生後、行動が計算 中露両国に差をつけている。しか アシュトン・カーター国防長官しにくくなっている。 対中露の包囲網は盤石とは言い難い ( NATO 首脳会議、ワルシャワ、 7 月 8 日 ) 「ならず者国家」中露の共謀 2016.9 選択

7. 選択 2016年9月号

宿として知られているところだ。業務の主力を民間企業に任せて いでも、二百三十万人の「ウォルマ への説明が不要で、一般国民は何 六月には、多数のネパ 1 ル人がると見るべきだろう。 ート」社、百五十万人の「フォッも知らされない。オバマ政権下の 乗ったバスが攻撃を受けた。前出 クスコン ( 鴻海 / 富士康科技集八年間で、民間暈会社だけでな の軍事筋は、「死亡した十四人は 団 ) 」くらいだ。 く、「対テロ作戦」とされたドロ 『ネパール人』とだけ発表された 国防総省によると、一一〇一四会 ーンによる爆撃も増加した。 ただし、「ダインコープ」社、「ト が実際には、グルカの傭兵たちだ」計年度に民間企業に支払った総額リプルキヤノピー」社など他の業 シンクタンク「大西洋評議会」 と言っ。グルカ兵は、勇猛果敢では、一一千八百五十億ドル。この、つ界大手は上場企業ではないため、 のシーン・マクフェイト上級研究 山岳訓練も豊富なため、英植民地ち四五 % 程度 ( 一千一一一百億ドル弱 ) 財務状況などの企業情報は一切伏員は、傭兵依存の増大は「民主主 時代から英軍の戦闘部隊として重が、軍事サービスを提供する民間されている。イラクで悪名をはせ、義にとって重大な脅威」と擎鬚を 宝された。民間事会社全盛の時事企業への支払いと推計される。この業界の代名詞にもなった「プ鳴らす。米軍空挺部隊出身で自ら 代を迎えて、稼ぎロは拡大してい これをストックホルム国際平和ラックウォーター」社はその後、 も民間軍事企業に勤務した経験を るよ、つだ。 研究所の各国軍事費 ( 一五年 ) 比較「 ><o 」、さらに「アカデミ」と次々持っマクフェイト氏は、「傭兵と このグルカ兵の例に見るように、 にあてはめてみると、米政府が民と名前を変えて、現在は「コンス空爆頼みの作戦では、テロ組織を 米欧拠点の民》会社は、傭兵 間軍事企業に払っている金額は、 テリス・ホールディングス」 ( 非倒せない」とも言っ。正規の地上 またはサービス従事者を国籍中国 ( 推計一一千百五十億ドル ) 以外上場 ) の傘下企業になった。 軍展開がなければ、テロ組織は逃 にかまわず雇用している。 のどの国の事費よりも多く、英こうした秘密性・匿名性は、オげ回るだけだからだ。 アフガニスタンのような紛争地国、日本、韓国三国の合計を少し ハマ政権が助長したことでもある。 今年の大統領選で、民主、共和 帯では、むしろ「サプ」 ( 下請け ) 下回るだけだ。 オバマ大統領は「ブッシュ政権下両党の予備選やの討製ムで、 と総称される、現地企業と契約を民間軍事会社は急膨張を続けてでの『戦争の十年』を終わらせる」民暈会社や傭兵の問題が議論 結ぶのが常である。同国には、力いる。一九九〇年代のクリントンとの公約で、ホワイトハウスの主されたことはない。 になった。イラクとアフガニスタ ルザイ前大統領の親族が所有する政権時代には、米軍が中心と 国務長官を務めたインサイダー 「アジア・セキュリティー・グル なった、コンサルティング企業的ンはもとより、シリア、イエメン、である、ヒラリー・クリントン民 ープ」社があり、同国きっての高なものが目立ったが、ブッシュ ハキスタンなど、国際テロ組織の主党候補はもちろん、「アウトサ 収益企業になっている。 ( 子 ) 時代のイラク、アフガニスタ拠点や紛争地域への軍事介入にはイダー」が売りのはずのドナル 一方、イラクでは一一年末に米ン戦争を経て、規模も性格も根本当初から極めて消極的だった。 ド・トランプ共和党候補も一切、 軍がいったん撤退したため、これ的に変わった。 米軍や中央情報局 ( o—< ) が、 触れていない。それは、次期政権 以後の統計はきわめて不明瞭にな 英国拠点の「」は、世界大統領を説得する手段として多用が、オバマ大統領の傭兵依存症を る。撤退直前には米兵と民間の比中で亠ハ十一一万五千人を雇用する。 したのが、公式チャンネルを使わこっそりと引き継ぐという、危険 率は一対一一だったから、こちらもこれだけの数を抱える企業は世界ない事・諜報活動だった。議会な兆候のように見える。 巨大国鑒業に成長 13 米国「民間軍事会社」の異様な繁盛 2016.9 選択

8. 選択 2016年9月号

ならず者国中露の共謀 特別リポート ー東西の張主誨を米国は阻止できるか 中国が、東シナ海と南シナ海でじ込められる前に防衛態勢を確立チン大統領は今夏、碁石を打つよテルプルク郊外のコンスタンチン の冒険的行動をステップアップすしなければならず、「時間との戦うに矢継ぎ早に新手を繰り出した。宮殿という自漫の迎賓館に、トル るのに歩調を合わせて、ロシアが い」の色彩が濃厚だ。ューラシア クリミア半島から見ていこ、つ。 コ側一行を招き、近年緊張してい 黒海から中東まで影響圏拡大を急大陸の東西で、周辺国を無視した 八月上旬、黒海に面するこの保た両国関係の「全面修復」を演出 いでいる。ロシアは、中国の「接拡張路線、国益丸出しの軍事行動養地フェオドシアに、ロシアは地した。経済から軍事まで広範にわ 近阻止・領域拒否 ( <<N / <Q ) 」に加んて、九月には係争中の南シ対空ミサイルシステム「 たった首脳会談は、地中海の東半 戦略にならって、影響圏に米軍をナ海で合同軍事演習を企画するな ( トリウームフ ) 」を配備した。ロ分に重要な意義を持つものだった。 近づけないよう、前線基地網やミ ど、両国の無謀な振る舞いはエス シア版の要をなす最新兵器で、 合意の目玉、天然ガスパイプラ サイル防衛 ( ) 網の構築を進めカレートするばかり。緊張を呼ぶ米露専門家の間では「パトリオッイン「トルコ・ストリーム」建設 ている。 事件発生の頻度が高まる中で、日 トより射程が長い」との見方で一では、「イプサラ」という地名が 中露両国にとっては、米国に封米欧は緊急対応を迫られている。致する。の射程 ( 約四百目を引いた。トルコとギリシャの キロ ) には、戦闘が続く東部ウク国境の町だ。ロシアはここまで一 黒海をロシアの化する戦略 ライナが入るものの、これだけ高気にパイプラインを延ばす計画で 夏の国際政治は避暑地で動く。 今年は : こか、 オ、馴染みの地名に性能の兵器は明らかに、ウクライあり、トルコのみかギリシャのチ オバマ米大統領のマーサズ・ヴ新顔かいくつか加わった。クリミナ軍を対象にしたものではない。 プラス政権をも自陣営に引き込も イニャード島、中国共産党の北戴ア半島のフェオドシア、トルコの うとしているのが明白になった。 ロシア軍の意図は何か ? 河、プーチン露大統領のソチ、世イプサラ、シリアのタルトウース 配備の直則に行われたプーチン トルコがその対価に何を約東し 界各国中央銀行首脳のジャクソン 風光明媚で古典古代の時代大統領とエルドアン・トルコ大統たのかは公表されていない。だか、 ホール ( 米ワイオミング州 ) はそのから栄えていたが、現代のツーリ 領との会談が、カギを与えている。在ワシントンの米軍関係者は「ロ 定番だ。 ストには無縁の地名である。プー プーチン大統領は、サンクトペ シア海軍のボスポラス海峡通過、 「ならず者国家」中露の共謀 2016.9 選択

9. 選択 2016年9月号

黒海での無制限の活動容認を確認 に大きな反響を呼び、「戦闘停止」この戦略の対象地域になる、③最食い止める必要がある。黒海が戦 したのは間違いない」と一一 = ロう。 の声が再び沸き起こった。それに新鋭のミサイル防衛や空・海軍カ略的に重要なのはこのためだ。黒 そしてシリアのタルトウース海全く耳を貸さなかったのが、シリ 配備が進んでいるーーとの見解を海を「ロシアの湖」化して、米軍 軍基地である。 を黒海に入れなくするのが、最善 アにおけるロシア軍だった。前出明らかにした。 八月はアレッポ空爆が苛烈をき米軍関係者は、「ロシア軍の一連の 「ロシア軍のシリアにおける戦闘 の防衛策。クリミア半島への わめた。五歳のシリア人少年が血動きは、東地中海から黒海、カフの最優先課題は、東地中海にアク配備は、ロシア軍の勝負手だった。 まみれになっている写真は世界中力ス地方に連なる地域全体を、米セスを確保することだ。アサド政黒海沿岸国および周辺国では、 ゝ PZ ゝ F ト 0 、第洋 F 【 0 軍に触らせないよ、つ権の防衛は二番目、 ( イスラム過トルコ、プルガリア、ル 1 マニア にすることだ。中国激派 ) 『イスラム国 ( ) 』攻撃が Z<+0 加盟国。ウクライナ、 主が西太平洋で進めては三番目の課題でしかない。ロシ ジョージア、モルドバは Z<+O 平 近 いる『』のア軍の攻撃に正当性を与えるため加盟をテコに、欧州連合 ( ) 加 に、—co も叩いているだけだ」と、盟を願っている。ロシアがジョー ロシア版だ」と一一一一〕う。 ( , 実はロシア軍の「同司ム目は語った。今夏のなりふジア、ウクライナと立て続けに叩 大 ン いたのは、地政学上の戦略あって 」戦略の意り構わぬ空爆は、その一環だった。 チ ~ 図は、早くから米軍本誌読者に「」の解のことだ。トルコを抱き込み、プ に察知されていた。説は不要だろ、つが、ロシア軍の行 ルガリアには常時強烈な圧力をか 一年前の九月、フ動の文脈でおさらいしよう。 ける。七月の Z<+O 軍の黒海軍 焦 の ィリップ・プリード ロシア軍は中国同様に、米軍の事演習「シープリ 1 ズ 2016 」 へ 題 ラブ z<eo( 北大攻撃から自国をどう守るかを最優に、プルガリアは不参加だった。 な 西洋条約機構 ) 欧州先事項にする。それには、米軍をアジアで進む国取り競争が、ここ き 決連合軍最高司令官自国領や自国拠点のはるか手前ででも激しい ど ( 当時 ) は、ワシント な 減 苦しい国内事情に焦る両国 ロ ンのシンクタンクで 人 第、、、や ロシアは「 <<N\<Q 」を中国態勢を整えることだ。 落行った講演で、①ロ 低 期 中露の共振はすでに各地で鮮明 シア軍は自前の「 << から拝借しただけではない。両国 長 2 / <Q 戦略」を持の目指す影響圏まで、中露軍が相 は ロシアがクリミア半島を併合し 互訪問して、軍事演習を行ってい っている②北はバ 景 背ルト海、南は黒海、 る。狙いはもちろん、米国の注意た一四年春には、南シナ海で中国 東地中海地域までがを拡散させ、すきをついて自国の船がフィリピン、ベトナムとの衝 「ならず者国家」中露の共謀 2016.9 選択

10. 選択 2016年9月号

今回も習近平氏は政治的な思惑域 ) 首脳会議が開かれる。この重議の時期と重なる尖閣周辺での挑近平氏の変化に危機感を隠さない。 から漁船団を送り込んだのか。今要な国際会議の場で、米国が強く発は、習近平氏が軍を掌握してい胡錦濤氏は外交政策の大原則とし 年七月、オランダ・ハーグの仲裁反発する南シナ海問題がやり玉にることを中国共産党に向けてアピて「和平台頭論」を提唱してきた。 裁判所が南シナ海の主権に関して、挙がらないよう「尖閣問題に矛先ールするための示威行為だったの中国が既存の秩序と衝突しないよ 中国の主張を全面的に退ける判決をすり替えるために挑発を繰り返ではないか」と分析する。海上民う発展することを目指すもので、 を出した。経済対策で行き詰まっした」 ( 日本外務省筋 ) との指摘も兵は中国海軍と密接に連携する関習近平氏も自己保身のために「和 た習近平氏にとって、いまや唯一ある。米国は尖閣諸島の帰属につ係にあり、軍当局の意向とは無関平台頭論」に大きく傾斜していけ の実績となった南シナ海の人工島 いて立場を明確にしていないから係にこうした挑発行動に打って出ば、軍部の反発は避けられない。 建設が国際法上違法とされた衝撃だ。尖閣周辺に大量の漁船団を投ることはできないからだ。 米国や日本に強い姿勢を示したい は計り知れない。外交への影響は入して日本との緊張を高めること 同時に、それは習近平氏が主導軍部の思惑と合致しないためだ。 もちろん、中国共産党内や国内でにより、内政上の行き詰まりに対する軍改革に警戒感を隠さない軍逆に、軍の意向に引っ張られて強 の威信失墜が深刻になった。 する中国共産党の批判勢力や国民部への「ガス抜きの効果も狙った」硬な行動に突き進むと、指導部で 中国の杭州では九月、習近平氏の目を外部へ向けさせる狙いとの ( 前出の中国ウォッチャ↓可能性孤立感を深めることになる。尖閣 が議長を務める ( 幻カ国・地指摘も少なくない。 も否めない。 問題の裏側には、中国の国家指導 習近平氏は北戴河会議から程な者の深いジレンマものぞく。 くして、人民大会堂で重要 だが、事はそれほど単純に断定たことに着眼しなければならない。演説に臨み「 ( 鄧小平氏の一ー できない。中国国内の引き締めが この最高レベルの意思決定会議で、主導した ) 改革開放の成果 狙いであるならば、この尖閣周辺現代の毛沢東となって独裁権力者は、対外開放が経済社会発ー への漁船団の投入を大々的に国内を意味する「核心」の座に就こう展を推進する重要な動力で で報じなければ効果はほとんどなとした習近平氏。その前に、、 しまあることを証明している」 いか、中国のメディアは今回の一だ「核心」であると自負し、既得「全方位対外開放の大戦略ー 件をほとんど報道していないの権益集団の頂点に立っ江沢民元国を策定する」と述べ、鄧小 家王席や官僚集団「共産主義青年平路線への転換を明確にし■・ー 尖閣周辺への漁船団の大量投入団 ( 共青団 ) 派」を率いる胡錦叢則た。鄧小平氏の改革開放路 と時を同じくして、中国共産党の国家王席らの長老連合が立ちはだ線の正当な継承者である李■ 指導者や長老らが河北省の海辺のかり、そのぶ厚い壁に習近平氏の克強首相に対して敗北を認 めた瞬間だった。 避暑地、北戴河に集まる非公式の野望は阻止された。 会議「北戴河会議」が開かれてい しかし中国の軍当局は習 中国ウォッチャーは「北戴河会 国家指導者の深いジレンマ ・を・ 0 周辺国を揺さぶる外交カードとして今後も活用するだろう ( 海南省潭門の海上民兵組織を訪問した習近平主席、 2013 年 4 月 ) 35 中国「海 - 眠兵」の研究 2016.9 選択