お父さん - みる会図書館


検索対象: バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに
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1. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

ゆうきおとうと 優希の弟は、小さいのになんでもできるので かんしん 感心しますが、優希は一生赤ちゃんみたいなも おも さき のだと思っています。だから、「優希より先に死ね おも せわ ないな」と思います。世話をしてやらなくてはい けないから。でも、それはむりだろうから、優希 が生きていける環境を、がんばってのこさないと いけないと考えています。 優希か生まれたときから何年かは、かなり落ち こみました。でも、小学生になったころから、優 しせん 希のことを自然にうけとめられるようになりま した。これからもみんなから好かれるような子に 育ってほしいなと思っています。 〈お父さん・お母さんの願い お父さん いっしよう かんきよう ゆうき なんねん ゆうき せいちょう v 優希ちゃんの成長とともに、お父さん・お母さんの つよ 心もすいふんと強く、たくましくなりました。 DAYS.

2. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

かくち 各地で、さまざまな活動が自発的にはじめら また、お父さんやお母さんたちのための勉れるとあまり会うことがありません。「さくら ちいき きようかい れました。「さくらんば会」もそのひとつで、そ強会も、たびたびひらかれています。家族い んば会」は地域にあるので、友だちと買い物 くさわ がっしゆく こうえん のなかでも草分けといってもよい会です。 っしょに、みんなで合宿したりもします。こ にいったときや公園で会うことがあります。 うんどう 「さくらんば会」では、優希ちゃんに運動をういうなかでお父さんやお母さんは、ほかの近いので、おたがいに行き来するのも楽です。 おし りようりたいけん ゅうき ちいき 教えてくれたり、料理を体験させてくれます。人たちから子育てのやり方を学んだりしてい お母さんは、優希ちゃんのために、地域にた ます。 ときどき、友だちといっしょに「活動ホ 1 ム」 くさんのお友だちや知りあいがいてほしいと ふろはい ゅうき しせつ ひろ 思っています。そして、ずっとっきあってい という会の施設にお泊まりして、お風呂に入優希ちゃんの学校の友だちは、とても広い ったり、ごはんを食べることもあります。 範囲からかよってきているので、学校をはな きたいと願っています。 影、ロ ゅ、フき じはってき そうりつしやつじしげこ △「さくらんぽ会」でボー丿レ遊びをする子どもたち。右は、創立者の辻滋子先生。 はんい りようりちょうせん △ヘルノヾーの人と料理に挑戦。「さくらんぽ会」ではいろいろなことを経験できます。 べん けいけん らく きんぞく △金属バイプの音に興味をもった優希ちゃん ( 「さくらん ( ま会」で ) 。 もの ゆうき きようみ

3. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

ハリアフリー 重い障害のある子をささえるお医者さん 優希ちゃんの家庭での生活 地域でたすけあう 「さくらんば会」 優希ちゃんのカ お父さん・お母さんの願い 国みんなで調べよう ゅうき おも ゅう ーレよ、つ力し ちから かて ねが いかっ 0 0

4. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

力いしゆっ きゅうじっ こうこうせいむすめ です。高校生の娘が、休日に障害をもっ子の としよかん 外出につきそい、お母さんは図書館で本の整 し′」と とし てつだ 理を手伝う、お父さんも仕事のあいまにお年 寄りの家にランチをとどける、といったボラ ンティア活動が、けっしてめずらしいことで もくてき はありません。そういった活動の目的のひと ちいき つは、自分たちのカで、自分たちの地域を人に やさしく、住みやすいところにすることです。 い くお風呂上がりのお茶を、ボランティアの 人からじようすに飲ませてもらいます。 ちゃ いろいろなサービス もの はいたっ みせ 買い物をすると、配達をしてくれるお店やスーノヾーが少しすっふ しようがい えてきました。このサービスでお年寄りや障害のある人は、とて でんきせいひん も助かっています。また、蛍光灯など電気製品が故障すれば、かわ りをとどけてくれ、すぐにつかえるようにしてくれるお店もありま はいたっ がいしゆっ す。牛乳を配達している人が、外出できない人のために、用事 を聞いて、かわりに用事をすませてくれるサービスもあります。 れらのサービスは仕事としておこなわれていますが、こういったこ とが地域の人びとどうしで、あたりまえにできるようになれば、み んなが暮らしやすい町になるでしよう。 としよ こしよう けいこうとう たす ようじ ぎゅうにゆう ちいき

5. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

優希ちゃんは、ものをつくったり、また、 せわ かたち たれかの世話をしたりとか、目に見える形で は人になにかをあたえることはできません。 でも、目に見えない大きなものをあたえてい ます。それはたしかに、わたしたちの心のな かにとどけられています。わたしたちは、そ′イ のとどけられたものをきっかけとして、人間 のいのちのことや生きることを、心のなかで 考えるようになります。 心のなかで考えることは大切なことです。 まいにち でも、毎日をいそかしくすごしているうちに、 いつのまにかわすれてしまっていることでも あります。その大切なことを、優希ちゃんは 気づかせてくれます。思いださせてくれます。 そして、そのことをふかく考えさせてもくれ ます。 ゅうき たいせつ ひろしま ゆう マ広島からたすねてきた優 希ちゃんのおばあちゃん とおばさん。「優希ちゃん ががんばっているから、 わたしもがんはれる」と おばあちゃん。 パ、、ノ ゆうき げんき 「優希ちゃん、元気 ? 」おじいちゃんとお母さ さんぼちゅう きんじよ んと散歩中に、近所のおばさんが話しかけて きました。「わたし、元気よ」と、ことはでは ゆうき こたえられないけれど、おばさんには優希ち ゃんの気持ちがつうじたようです。

6. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

ねえ お姉さんらしく、 おとうといちろ 弟の一路くんを ひざにのせて写真 をとりました。 しやしん ゅうき うち ましにち 優希ちゃんの家での毎日は、みんなと変わんのからだや心か休まることでしよう。 さいきん かい′」 りません。 最近は、介護する人が病気になったり、用 ゅ、つき しょつかい ただみんなとちかうのは、優希ちゃんかひ事があるときに、障害のある子をあずかり、 せわ とりでやれることがとても少なく、お母さんかわりに世話をしてくれるところかふえてき かいごひつよう きんきゅういちじほご の介護が必要なことです。 ました。この支援を「 ( 緊急 ) 一時保護」とい ゅうき かい′」 ちゅうしん しせつ さん 優希ちゃんを介護する中心は、お母さんで 施設やグループ・ホ 1 ム ( 第 7 巻ページ参 ひょ、つき しよう しよう す。お母さんが、つかれたり病気になったり照 ) などで、おこなわれています。また、障 力いじ かぞく すると、とてもたいへんです。優希ちゃんは、 害児のいる家族どうしが、たがいにあずけあ 食事やトイレなどか自分ひとりではできま 一つとい一つこともみられるよ一つになりました。 かい」 きんきゅう かいご せん。介護してもらえないと、生きていくこ さらに緊急のときはかりではなく、介護す きゅうよう よか とさえむすかしくなるからです。ですから、 る家族の休養や余暇を確保するために、障害 お母さんは病気をしないように、ゝ しつも気を児をあすかるケア、「レスパイト・ケア」も各 にんげん つけています。でも、人間です。病気になる地でおこなわれるようになってきました。 ようじ しよ、フカい こともあります。また用事があって、遠くに 障害のある子をささえる家族にとって、友 ゅうき でかけなければいけないときに、優希ちゃんだちや知りあいの協力、そして、いろいろな しえんたいせい こころづよ をつれていけないこともあります。そんなと支援体制があれば、どんなにか心強いことて てつだ き、かわりに優希ちゃんのことを手伝ってくしよう。 れる人が近くにいたら、どんなにか、お母さ しよくじ ・優希ちゃんの家庭での生活 ゅう かて いかっ・ しえん きよ、フり . よ / 、 かん よう

7. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

よう ゆうき く優希ちゃん用にきざんだ食べ物を、お母さ んが、むせないようにゆっくり優希ちゃん はこ のロに運びます。 たもの いきふ マお母さんが息を吹きかけると、につこりす かぜす る優希ちゃん。優希ちゃんは風が好きです。 ゆうき

8. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

2 ↓域てたすけあう 2 しろいろな人かたず 優希ちゃんの家には、ゝ ねてくれます。ボランティアの人たちもその なかのメンバーです。優希ちゃんのお母さん がたいへんなときは、優希ちゃんの食事や着 ふろ かえ、お風呂やトイレといったことを、お母 おな じよ , フず さんにかわって、お母さんと同じくらい上手 てつだ に手伝ってくれるようになりました。 ちいき しようがい 地域には、障害をもつ人たちのために、さ かつどう まざまな活動をしているグループがあります。 障害をもつ人や家族の会、ボランティアの人 たちか集まってできた会、なかには障害があ さん かんけい るなしに関係なく、いろいろな人が自由に参 かつどう 加し、活動しているグル 1 プもあります。こ り・よこ、フ やま ういう会では、ゝ しっしょに旅行をしたり、山 のぼ ちょうせん 登りに挑戦したりしているところもありま さんか す。参加するときにもかきねかなく、活動の ないよ , っ じゅう ちいき 内容も自由な会がいろいろな地域でできてく あたら れは、障害をもつ人も新しい友だちと知り会 こうど、フはんい き力い ひろ える機会もふえるし、行動の範囲もきっと広 かるてしよう。 アメリカでは、ボランティア活動がさかん ゅ、つき しよくじ こうたいてつだ ちいき まいにちゅうがたゆうき マ毎日夕方、優希ちゃんがお風呂に入る時間に、地域のボランティアの人が交代で手伝いにきてくれます。

9. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

いどう だんせっち るようになったり、仕事がてきるよ一つになる 段に設置したりすれは、移動がスムーズにな しよ、つ ります。移動がスムースになれは、多くの障人たちもでてくることでしよう。 かべ ぶつりてき だんさ 力し 段差などのことを物理的なバリア ( 壁 ) とい 害をもつ人か、もっと外出できるようになり しやかい もくひょ》フ リアフリーか社会の目標と ます。こうなれば、自分ひとりで学校にいけ = 大 97 円市 ゞゝしゆっ 、それがないバ し」と 5 [ 0 に ゅ、フき なっています。優希ちゃんのお母さんは、障 とくべっ ーんし 害があってもそれは特別なことではないとう せかい けいれられる、心のバリアフリーの世界にな る日を願っています。 ねが 入り口ならスローフで店内に、 ~ 、、を 入れるスーノヾーなら、車いす の優希ちゃんといっしょに かもの 買い物をすることができます。 てんない しょ , っ ゆうき

10. バリアフリーの本8 重い障害のある子といっしょに

ゅうき 優希ちゃんは四歳のときから、てんかんの 優希ちゃんか生き生きと生活できるように、 ほっさ なお ひつようさいしようげん 発作を治すために、クリニックにかようこと″生活の質 ( o ) 〃を考えて「必要最小限 l? い。・ . よ A っ になりました。お母さんはそのクリニックで、 の医療」をお医者さんは心がけています。 いくし びよう 育児についてのアドハイスもうけています。 優希ちゃんは、みんなと同じでふつうの病 しゅじ ねっ 主治医の先生は、つぎのように考えて、優気にもかかります。おなかをこわしたり、熱 しんりよう じゅうど むしば 希ちゃんの診療にあたっています。 をだしたり、虫歯になったりします。重度の一 ゅうき しよ、つ力い ていこうりよくよわ 「優希ちゃんは、たまたま歩くことができず、障害をもっ子はとくに、抵抗力が弱い子か かんーかわ ゆだん 話すことかできません。でも感じ方や人との多いので、たとえかせとはいっても油断でき ひょうげん おも かかわり方、表現のしかたはちがっても、ふません。ときには、かぜからもっと重い病気 ほんしってき おな つうの子どもたちと本質的には同じです。」 になってしまい、障害かさらに重くなること ゅうき けんこ、フ じゅうじっ もあります。 優希ちゃんが健康に、充実した生活をおく じゅうどしょ一つ力い るには、お医者さんにかかることは欠かせま 重度の障害をもっ子どもたちは、お医者さ ちりようちゅうしん せん。ただ、治療が中心になりすぎてしまうんからいろいろとたすねられても、どういう きぶん わる と、ふつうの暮らしからかけはなれた生活を気分か、いっからぐあいが悪くなったかなど じようず しなければいけなくなります。たとえば、たを、上手にったえられません。てすから、自 ほっさ くすりの くさんの薬を飲むことでてんかんの発作をお分のからたのことをよくわかってくれている こころづよ さえられても、頭がばーっとなってしまい お医者さんかいれば、どれほど、い強いことで かつどう 活動のレベルがさかってしまうことなどもそしよう。ホ 1 ム・ドクターは、こういった意 まもやく のひとつです。これでは、ふつうの生活とは味で子どもたちの「いのちの守り役」ともい いえなくなってしまいます。 えます。 % ・重い障害のある子をささえる・・ お医者さん おも ーレよ、つ力し しゃ ゅう ゅ、つき ゅつき しつキューオーエル しゃ の・・三ワリニッワ・・・ 、義を . 予防旛確は 受ーっけい 0 第「 ! い ゆうき △のどがかわいたことをつたえられない優希ちゃん。お母さん△クリニックまでは家から車で 2 時間近くかかります。朝、早 ゆうき かったので優希ちゃんは大あくび。 は、時間やようすを見て水などを飲ませてあげます。 いえ