三角形 - みる会図書館


検索対象: 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜
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1. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 5 夜ヤシの実で三角形をつくる 「どうかね、 < 五角形の数 > がどんなものか、まだ知り たいかね。 < 六角形の数 > はどうかね」 「もういいったら。ほんとに」 ートは立ちあがり、水のなかに飛びこんだ。 ロノヾ 「おい、待て」。数の悪魔がさけんだ。「プールは数だら けなんだ。ちょっと待て、数をくみだしてやるから」 だがロバートはもう泳いでいた。そのまわりで数が波に 揺れていた。 < 三角形の数 > ばかりだ。ロバートは泳ぎつ づけた。老人のさけんでいる声が聞こえなくなるところま どんどん泳いでいった。はてしなく大きなプールだっ で、 た。数のようにはてしなく、そして数のようにすばらしい フールだった。 97

2. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 5 夜ヤシの実で三角形をつくる ここではどっちがえ きに夢からさめられんのだ。しかも、 らいのかね。おまえか、それともわたしか ? 」 ああ、またかんしやくがはじまっちゃった。ロバートは もしかしたら、また怒鳴りだすかもしれないぞ。 心、った。 でも、夢のなかだけのことさ。もう、ばく、夢のなかでだ って、怒鳴られたりしないからな。あっ、ちくしよう、ま たなにか思いついたみたいだ かくごおり ようき 老人は容器から角氷をとりだして、テープルに並べた。 「なかなかいいだろう」。悪魔はロバートをなぐさめた 「さっきヤシの実でやったことを、氷でやるんだ。こんど は三角形ではなく、四角形だが」 ロロロロロ ロロロロロ ロロロロロ ロロロロロ ロロロロ ロロロロ ロロロロ ロロロロ ロロロ ロロロ ロロ ロ 「お願いだから、説明なんかしないで。これって、どん なバカにでもわかるからさ。ようするに、ホップした数な んでしよ。四角形の 1 辺に氷が何個あるかかぞえて、その 数をホップさせる」 95

3. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

「ああ」。老人はほほえんだ。「こんなにうまくねらえる のは、夢だからさ。夢と、それから数学のときだけ。普通 こううまくはいかん。けど数学のときは、なん のときは、 でもうまくいく。ヤシの実がなくったって、ちゃんとでき ただろう。テニスポールでも、ボタンでも、ほら、チョコ レート・ポールでも、うまくいっただろう。さてと、下の 三角形は何個のヤシの実でできているか、かぞえてごらん」 「最初の三角形は、でも、三角形じゃない。点だよ」 「いや、三角形とも言える」。数の悪魔が言った。「どん どん縮んで、あんなに小さくなって、点にしか見えないだ けじゃ。どうかね」 「いいよ、じゃ、ともかく 1 個だよね。 2 番目の三角形は 5 個。 5 番目は 6 個。 4 番目は 10 個。 5 番目は、えええっと、 まずかぞえなきや」 「その必要はない。考えてはどうかね」 「考えられないよ」。ロバートが言った。 「考えられるさ」。数の悪魔が言い張った。「まずは 1 番 いる。 2 番目の三角形は、ヤシの実がそれより 2 個多い。 目の三角形は、まともな二角形じゃないが、 1 個でできて イ + 2 3 こうなる」 下にある 2 個だ。すると、 88 ある 5 個だ。つまり」 「 5 番目の三角形は、ちょうど 5 個多くなってる。下に

4. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 5 夜ヤシの実で三角形をつくる 3 + 3 「 4 番目の三角形は、下の列の 4 個分、多くなってる。 6 + = 40 ロノヾ まり」 つ 「では、 5 番目の三角形にはヤシの実が何個あるか ? 」 ートはちゃんとわかるようになっていた。彼はさけ イ 0 + 5 イ 5 89 思った。ここなら夢のようなバカンスがたのしめるぞ。 そうか、だから、このオアシスに来たんだな。ロバートは たくしたオレンジシュースのグラスが 2 つ置いてあった。 きなプールのそばにある小さなテープルの上には、氷で冷 チェアが 2 つ並んでいて、泉がびちゃびちや音をたて、大 と、ロノヾ ートは目を疑った。青と白のストライプのテッキ おりるのは、びつくりするくらい簡単だった。下に着く 「よおし」。数の悪魔が言った。「では下におりて、休憩 きゅうけい 5 番目の三角形が 15 個で、それにプラス 6 だから、 21 個」 か、わかった。 6 番目の三角形は、ヤシの実が 21 個でしよ。 「もうヤシの実、投げなくてもいいよ。どうやればいい

5. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 7 夜パスカルの三角形 そうなんだよ。このパスカルの三角形はややっこしいだ って思うかもしれない。だが、ちがうん けじゃないか、 129 できちゃうんだよ。 55 十 66 十 78 がいくらか、なんて計算、あっというまに こうやれば、 1 十 3 十 6 十 1 0 十 1 5 十 21 十 28 十 36 十 45 十 左下の数字を見るんだ。いくらかな ? っていって、 1 2 番目の数のところに来ると、そのすぐ 列を、右下におりていくだけでいい。ずうっと指でたど するとさ、 1 、 3 、 6 、 1 0 ・・ ・・つていう 3 番目の、斜めの 数 > の列で最初の 1 2 個の数の合計を知りたいとしよう。 には、びったりの三角形なのさ。たとえば、 < 三角形の だな。その逆だ。ながながと計算するのが苦手な思け者

6. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

「 OK 」と、ロバートが言った。「でもさ、ピラミッドに はならないね。ピラミッドなら下が三角か、四角だけど、 これは線みたいだもん。できるのはビラミッドじゃなくっ て、三角形だ」 「そうだ。では、三角形をつくろうではないか」 てふたりはサイコロ石をどんどん積んでいった。 。こっし コロに 1 と書いた 数の悪魔は三角形の片方からよじのぼり、一番上のサイ 「できた、だと ? これからが本番なのに」 「できたよ」とロバートがさけんだ。 122 「また、いつものか」とロバートがつぶやいた。「いつも

7. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

「ああ、よし」 「これから、 こうやってすうっと計算しなくちゃならな いの ? 11 番目のところに来るまで ? 冗談でしよ ? 」 「心配いらん。なしでもだいじようぶ。計算も、実験も、 ABCDEFGHIJK もなしで、やれる」 「どうやって ? 」 「あのなっかしいパスカルの三角形によって」と老人が 「あれをこの黒板に描こうっていうの ? 」 「いいや。そんな気はない。あまりにも面倒だ。だがな、 ここにステッキがある」 悪魔がステッキの先で黒板をトントンとたたくと、もう あらわれた。とてもりつばなパスカルの三角形で、おまけ に 4 色だった。 「こんなに楽なものはない」。老人の悪魔が言った。「握 手の問題では、緑のサイコロを上から下にかぞえるだけ。 2 人のときは 1 回、 5 人になると 5 回、 11 人だと 55 回。 5 人で掃除するときは、赤のサイコロを見る。これも上 から下へかぞえればいい。これは 5 人ではじまってる。グ ループは 1 通りだ。つぎの 4 人の場合は、 4 通りの組合せ ができる。 5 人になると 10 通り。さて、 11 人が全部そろ ってる場合は、何通りかね」 「ええっと、 165 通り」。ロバートが答えた。「ほんとに 簡単だ。パスカルの三角形ってコンヒ。ューターみたいだね。 ところで黄色のサイコロ、どんな役に立つの ? 」 「ああ」と老人が言った。「わかってると思うが、わたし はそう簡単には満足しない。数の悪魔というのは、 なんで 158 っ

8. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

やってみるかい ? 」 「いいけど」 ロバートの目にうつったのは、ほんとうにおどろくべき ものだった。 「ウソみたい。模様になってるよ。三角形のなかにある のは、三角形ばっかりだ。逆立ちしてるけど」 ートはわれを忘れた。 ロノヾ 「大小いろんな三角形があるだろ」と数の悪魔が言った。 「一番小さいのはサイコロ 1 個みたいだが、もとはといえ ば三角形じゃ。中くらいの三角形はサイコロが 6 個。大き いのは 28 個。もちろんどれも < 三角形の数 > だ」 「いまは、偶数だけが黄色に輝いてるが、 5 でわれる数 ばかり明るくしたら、どうなると思うかね。 4 でわれる数 だけ明るくしたら、どうなると思う ? 5 でわれる数ばか りだったら、どう ? わたしが手をたたけば、すぐにわか る。どれでやってみるかね。 5 にするか ? 」 「うん」。ロバートが言った。「 5 でわれる数みんな」 老人が手をたたくと、黄色の数が消えて、緑の数がばっ と明るくなった。 さかだ 「夢でも思いつけないことだよね。こんども三角形ばっ かり。でも、場所も形もちがう。ほんとに魔法みたいだ」 「そうだ、ロバート。わたしはな、自分でも考えこむこ い 4

9. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

イ + 2 = 3 3 + 3 : 6 第 7 夜パスカルの三角形 しを 4 0 イ 0 + 5 : イ 5 そうやってロバートはサイコロ石につぎつぎと数を書い 「つぎは、 15 十 6 = 21 」。ロバートがつづけた 「よおし」 127 きゅうくつ るんだ」 パスカルの三角形といってな、もっといろんなことができ 「ああ、そんなの、大したことじゃない。この三角形は ロノヾ ートが言った。「 12870 なんて、まったくもう」 「でもさ、下のほう、ずいぶん窮屈になっちゃったね」。 字を書いていって、三角形を完成させた。 かんせい 気が狂ったようなテンボで悪魔は、残りのサイコロに数 出まし」 リするな。さっさとできないんなら、悪魔のお出まし、お 「ああ、よしよし」と老人が言った。「まあ、そうカリカ いでよね」 「やだよ。こんな数まで全部、暗算しろなんて、言わな った。 いまいましいことに、数のほうはどんどん大きくなってい って移動する必要がないので、楽といえば楽になったが、 ていった。数がふえるにつれて、高いところまでぶらさが

10. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

数の悪魔・目次 第 1 夜 1 の不思議 第 2 夜 0 はえらい 第 5 夜素数の秘密 ・・・ 25 第 4 夜わけのわからない数と大根 第 5 夜ヤシの実で三角形をつくる 第 6 夜にきやかなウサギ時計 第 7 夜パスガレの三角形 第 8 夜いったい何通りあるの ? … 61 ・・ 81 第 9 夜はてしない物語・ 第 10 夜・雪片で ) マジック 第 11 夜証明はむずかしい・ 第 12 夜ピタゴラスの宮屏殳 ちょっと注意・・ 言葉のリスト・・・ お礼・ 訳者あとがき・ ・ 117 ・・・ 141 ・ 165 ・ 185 ・・・ 205 ・・・ 225 ・・ 247 ・ 256 ・・ 254 ・・・ 248