数 - みる会図書館


検索対象: 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜
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1. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

「ふうん、で、これが、どうしたの ? 」 「最初の 5 つの数をたして、それに 1 を加えるんだ。す ると 7 番目の数になる。最初の 6 つの数をたして、それに 1 を加えると、 8 番目の数になる。ま、そんな具合だな」 「はは一ん」と、ロバートが言った。「そんなにすごいこ となの ? 」 「飛び石みたいに 1 個飛ばして、 1 を加えても、フィポ ナッチ数ができるんだぞ」 十 イ 「ほら、見てごらん」 「ここで 1 個飛ばす」 「また 1 個飛ばす」 「さらに 1 個飛ばす」 「この 4 つの数をたすと、どうなる ? 」 4 」。ロバー トが言った。 「つまり、 21 のつぎのフィポナッチ数だ。それが面倒な ら、ホップしてもいい。たとえば 4 番目のフィポナッチ数 をホップさせてみよう。 4 番目の数は 5 だから、 52 は ? 」 「 9 」。ロノヾートが言った。 「じゃ、つぎのフイボナッチ数、つまり 5 番目の数をホッ 「 52 = 25 」。ロバートはすらすら言った。 「よろしい。こんどはその 2 つの数をたすと」 プさせる」 104

2. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 5 夜ヤシの実で三角形をつくる 「どうかね、 < 五角形の数 > がどんなものか、まだ知り たいかね。 < 六角形の数 > はどうかね」 「もういいったら。ほんとに」 ートは立ちあがり、水のなかに飛びこんだ。 ロノヾ 「おい、待て」。数の悪魔がさけんだ。「プールは数だら けなんだ。ちょっと待て、数をくみだしてやるから」 だがロバートはもう泳いでいた。そのまわりで数が波に 揺れていた。 < 三角形の数 > ばかりだ。ロバートは泳ぎつ づけた。老人のさけんでいる声が聞こえなくなるところま どんどん泳いでいった。はてしなく大きなプールだっ で、 た。数のようにはてしなく、そして数のようにすばらしい フールだった。 97

3. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

はば 幅が小さくなってるね」 「そういうことだ。どんどん大きなフィポナッチ数でや ってみると、まんなかにある数に落ち着いていく。こんな 数に、な」 イ . イ 8 033 9 9 ・ 「だが、これでおしまいだと思うな。そこで出てくるの は、無理数で、絶対に終わらない。いくらでも近づくこと はできるし、気のすむまで計算もできるが、絶対にその数 にはならん」 「わかったよ」とロバートが言った。「フィポナッチ数っ て、いろんなことができるんだね。でもさ、どうしてなの かなあ、こういう特別な数のまわりで揺れて、大きくなっ たり小さくなったりするのは ? 」 「特別というほどでもないんだが」と老人が言った。「み んな、やってるんだよ」 「どういうこと、みんなって ? 」 「フィポナッチ数だけじゃない、ってことさ。 ごく普通 スクリーンに出 の数を 2 つ考えてみるか。思いついた数、 「 17 と 11 」とロバートがさけんだ。 「よし。それをたしてごらん」 「暗算でできちゃうよ。 28 」 「いいぞ。さて、これからどうなるか、 してやろう」 190 2 つ言ってごら

4. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 4 夜わけのわからない数と大根 「ふうーっ」とロバートはため息をついた。「 5 と 9 のと きだけこうなるの ? ほかの数でも恐ろしい行列ができる わけ ? 」 「はてしない行列は、砂浜の砂みたいに うんとある。 0.0 と 1 .0 のあいだだけでも、どれくらいの数があるか、 考えてごらん」。ロバートはじっと考えた。 「はてしなくたくさんあるよ。恐ろしいくらい、たくさ ん。 1 と無限のあいだにあるのとおなじくらい」 「うん、そうだ。いいぞ」。数の悪魔は言った。「だが、証 それから 2 を書く。こんな具合にしていくと、 言った。「小数点の後ろに 1 を書く。つまり、 0.1 となる。 「まず 0 を書いて、それから小数点を打つ」。 「では、聞かせてもらおうか」 「もちろん」 明できるかね ? 」 この世にあ ロノヾー 69 「小数点の後ろの数にはな、なかなか奇妙なものがある。 思いついた で終わりにするわけにはいかないので、また新しいことを 老人はすっかり満足しているようだった。けれどもそれ まんぞく 「すごい、ロバート。大したもんじゃ」 けでしよ」 には 0 と小数点がついてるから、どの数も 1 より小さいわ ほど先の数までのあいだにある、どの数にたいしても、前 「もちろん。すべての数が、だよ。 1 からうんざりする 「すべての数が、だな」 れも、 0.2 にたどり着くまえに」 るすべての数が小数点の後ろに並ぶことになるでしよ。そ

5. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 12 夜ピタゴラスの宮殿 招待状 数の悪魔 テ % ロタクスル の弟子 を、数の地獄 / 数の天国の大晩餐会に ご招待します 事務総長 サインはうず巻きみたいで読めなかった。ベルシア語か アラビア語のようた ートは大急ぎで服を着た。 ロノヾ 「あれつ、テプロタクスルっていうの、悪魔の名前 ? ど うして自分の名前、教えてくれなかったの ? 」 「数の悪魔の名前はな、メンバーにしか教えんのだ」と 老人が答えた。 「じゃ、ばくもメンバーになったわけ ? 」 「まあな。メンバーでなかったら、招待状なんか来んだ ろうが」 「おかしいなあ」とロバートがつぶやいた。「これ、どう いうことなの ? 数の地獄 / 数の天国、って書いてあるけ ど。どっちか一方だけでしよ」 229 「いまにわかる。用意はいいか ? 」 悪魔は窓のところに行って、大きく開いた。 天国でも、結局はおんなじなんだ」 「おお、それはな、数の楽園でも、数の地獄でも、数の

6. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

2 乗する、平方する 74-75 、 ネットワーク 196-197 ハ行 239 130 、 バスカル、ブレーズ ( 1623-1662 ) 173 122-139 パスカルの三角形 121-138 、 158-159 / 、。ン ( トボロジーの対象 ) 233 ピタゴラス、サモスの ( 紀元前 6 世紀 ) 236 ピタゴラスの定理 76-78 びつくり ( 階乗 ) 150-151 、 172 、 221 ヒ。ラミッド ( 正四面体 ) 198 ピラミッド・リング ( 正四面体リング ) 203-204 フィポナッチ [ ピサのレオナルド ] ( 1170-1240 ころ ) 102 、 236 、 238 フィポナッチ数、フィホナッチ数列 102-114 、 132-133 、 173 、 188 、 190 普通の数 ( 自然数 ) 167-169 負の数 ( マイナスの数 ) 32-33 フラクタル 185-187 分数 17-18 、 174-180 平方根 74 ベルトランの公準 57-58 辺 ( 線 ) 196-197 、 200-204 示ップする ( 累乗する ) 35-38 、 40 、 92 、 95-96 、 173 、 195 マ行 マイナスの数 ( 負の数 ) 32-33 無限小数 64-71 、 189 無限に大きな数 ( ガムカなえる ) 15-16 104 、 121 、 130 、 無限に小さな数 ( ガムをわる ) 17-19 無理数 ( わけのわからん無理数 ) 71 、 73 、 189-190 252

7. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

「 5 回ホップさせると、 こうなる」 イ 03 イ 0 0 0 「 5 回ホップさせると」とロバートがさけんだ。「 100 000 だ。 6 回ホップさせると、 100 万だよ」 「そうやって、はてしなく大きな数になる」と数の悪魔 が言った。「とっても簡単だろ。それが 0 のすごいところ だ。任意の数ェがどの位にあるかによって、数の大きさが すぐわかる。前にいくほど大きい数で、後ろにいくほど小 さい数。 555 と書けば、最後の 5 は、 5 であって、それ以 上ではない。後ろから 2 番目の 5 は、 5 の 10 倍で、 50 。 番前のは 5 の 100 倍で、 500 。どうしてか。ホップして前 に動いてるからだ。ところが昔のローマ人の 5 は、ずっと 5 のままだった。ローマ人はホッフできなかった。ホッフ できなかったのは、 0 をもってなかったから。だから、 MCMLXXXVI なんていう、ややっこしい数の書き方しかで きなかった。ところがロバート、おまえはちがう。うれし いことに、すいぶん進歩したからな。 0 に助けてもらって、 ふつう ちょっとホップすれば、普通の数なら大小どんな数でも、 自分でつくることができる。たとえば 786 だって」 くらい 58 きようはく いるキノコも、おなじようにふくれはじめた。 老人は脅迫するように、またふくれはじめた。すわって まえの生まれた年にしよう。 1986 だ」 「なあんだ。もうちょっと賢いと思ってたが 「 786 なんて、使うことないよ」 じゃ、お

8. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

第 10 夜雪片のマジック 「さて、これ、わってごらん」と老先生が言った。「とな り合せの数をとって。大きい方を小さいほうでわる」 「うん、わかった」。ロバートはおもしろくなって、どん どんキーを打っていった。大きなスクリーンにはこんなふ ヨ + 日こ /. 5 日 + 5 ニ / 五 / 3 + 日 *l,Fd5 うに出てきた。 「すつごい」とロバートがさけんだ。「また、絶対に終わ 5 ラ + ヨ 4 ニ / 市 / 7 石引ロ 5 ヨ・・・ 」 + 日 / /. 6 当 LI 76 円、・ 189 りを、ずっとくり返してる。でもさ、先に進むほど、揺れ ょっと大きくなって・・・・・・。大きくなったり、小さくなった 番目の数は 2 番目の数より小さくて、 4 番目の数はまたち 揺れてるんだ。 2 番目の数は 1 番Ⅱの数より大きくて、 5 「この数は全部、大きくなったり、小さくなったりして、 う言われて、ロバートはじっと考えてから、こっった。 「ああ。だがな、気がつかんかね、ほかのことにも」。そ も、まるつきり、わけのわかんない無理数みたいなのがあ らない数た。この 1 8 、堂々めぐりしてるよ。ほかの数で

9. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

やってみるかい ? 」 「いいけど」 ロバートの目にうつったのは、ほんとうにおどろくべき ものだった。 「ウソみたい。模様になってるよ。三角形のなかにある のは、三角形ばっかりだ。逆立ちしてるけど」 ートはわれを忘れた。 ロノヾ 「大小いろんな三角形があるだろ」と数の悪魔が言った。 「一番小さいのはサイコロ 1 個みたいだが、もとはといえ ば三角形じゃ。中くらいの三角形はサイコロが 6 個。大き いのは 28 個。もちろんどれも < 三角形の数 > だ」 「いまは、偶数だけが黄色に輝いてるが、 5 でわれる数 ばかり明るくしたら、どうなると思うかね。 4 でわれる数 だけ明るくしたら、どうなると思う ? 5 でわれる数ばか りだったら、どう ? わたしが手をたたけば、すぐにわか る。どれでやってみるかね。 5 にするか ? 」 「うん」。ロバートが言った。「 5 でわれる数みんな」 老人が手をたたくと、黄色の数が消えて、緑の数がばっ と明るくなった。 さかだ 「夢でも思いつけないことだよね。こんども三角形ばっ かり。でも、場所も形もちがう。ほんとに魔法みたいだ」 「そうだ、ロバート。わたしはな、自分でも考えこむこ い 4

10. 数の悪魔 : 算数・数学が楽しくなる12夜

でも、何枚にもなるし、ばくの町だと、すごい数だし、ド イツでは、もっと多くなるし、それにアメリカも考えれば、 ・・・もう何十億枚にもなるよ」 「少なくともな」と数の悪魔が言った。「そこでだ、一番 最後のガムのところまで、やってきたとしよう。さて、そ れからどうするか。わたしがポケットからもう 1 枚ガムを 取り出す。すると、これまでかぞえた全部のガムにもう 1 枚加えた数になる。これまでより大きな数だ。わかったか ね。ガムの数をかぞえる必要なんてない。どうだ、簡単だ ろう。これで十分だろう」 みと しばらく考えこんでからロバートは、その通りだと認め 「ところで、この逆もあるんだ」と、老人はつけ加えた。 「逆 ? 逆って、なに ? 」 「そうさ、ロバート」。老人はまたもやニャッと笑った。 「無限に大きな数だけじゃなく、無限に小さな数もあると いうことだ。しかも、はてしなくたくさんの数がな」。そ う言って、数の悪魔はステッキをロバートの顔の前でプロ ペラみたいにプンプンふりまわした。 目がまわっちゃうよ。ロバートは思った。すべり台では 何度も、どこまでもすべり落ちたけれど、それとおなじよ うな感じだった。 「やめて」とロバートはさけんだ 「なんでそんなにビクビクするんだ。だいじようぶ。ほ ここにまたガムが 1 枚ある。さて・・・・・・」 ら、 と、ポケットから本物のガムを取り出した。もっともそ のガムは、本棚の棚板のように大きくて、怪しげなライラ ぎやく 0 第 16