表わす - みる会図書館


検索対象: 物理学
163件見つかりました。

1. 物理学

1.2 べクトル は問わないので , 変位 P2P3 は矢印 PIQ で表わされ ていると考えてよい . したがって変位の合成はよく 知られた平行四辺形の法則にしたがうことが 図からすぐわかるであろう . 変位のように , 大きさと方向によって指定され , その合成が平行四辺形の法則にしたがうものをベ クトルという . 3 1 ー 2 図平行四辺形の法則 大きさと方向で指定されてもべクトルとよべないものもある . たとえば , 物体の回転 は回転軸の方向 ( 右ねじの進む向き ) と回転角で指定されるが , ェ軸のまわりの 180 。の 回転と軸のまわりの 180 。の回転を続けて行った結果は , ェ軸と軸のあいだの角の二 等分線のまわりでの x 180 。の回転には等しくない . したがって , 回転をベクトル で表わすことはできない . 質点の位置 p を表わすのに , 原点 O と P を結ぶ OP で与えられる位置 1 ー 3 図 この場合には起 べクトルを用いることが多い . 点 O が特別な意味をもち , 矢印を移動するわけに いかない . その意味で位置べクトルはやや特殊 で , このようなべクトルを束縛べクトルとい うことがある . ふつうのべクトル ( 自由べクト ルという ) も矢印で表わすことが多いが , 矢印の 位置は意味がなく , 長さ ( べクトルの大きさに比例してとる ) と方向と向きだ けが意味をもっ . * 位置べクトル OPI に変位 PlP2 を合成したものは , 新しい 位置を表わす位置べクトル OP2 になる ( 1 ー 3 図 ). 本書では一般にべクトルを太い文字でのように記し , その大きさ ( 正の 実数値 ) を対応する細文字 A で表わすことにする . の大きさを図に表わ べクトルに数を掛けたもの 4 は , 4 が正 すこともある . = ー川である . の数のときには 4 と方向および向きが同じで大きさがのべクトルを表わ し , 4 が負のときには大きさが川でスと反対向きのべクトルを表わすも * 方向 ( たとえば鉛直万向 ) と向き ( 上向きとか下向き ) を区別しない人もある・

2. 物理学

A ー 3 関数の積分 となるので , ( A. 7 ) から cos 6 十 ~ sin 6 が得られる . 複素数。十朝 , 6 は実数 ) を A- 4 図のよ うにして平面 ( ガウス平面という ) 上の一点 で表わすことはよく行われるが , をこの方式 で図示すると , 原点からの距離 ( 複素数の絶対 実数軸 値 ) が 1 で , 実数軸との間の角 ( 偏角という ) が 6 であるような点で表わされることがわか A-4 図複素平面 ( ガウス平面 ) る . したがって , + ルは , その絶対値を c = V - , 偏角を 0 (tan0=b/a) と すると 337 虚数軸 ( A. 11 ) e ( A. 12 ) ¯c(cosO 十 isin の 。十 = c ー十一 と表わされることがわかる . C e A-3 関数の積分 速さが一定ならば , ( 走った距離 ) = ( 速さ ) x ( 時間 ) である . 速さが一定でないとこ うはいかない . そういうときには , 走った時間を細かく分け , きわめて短いあいだだけを 考えると上の簡単な関係が成り立っ . これをム = 上 , あるいは極限の場合を考えてム = と表わすことができる . このような微小距離を よせ集めれば , 有限時間のあいだの走行距離が 求められる . このよせ集めを積分といい , のように表わす . 積分記号は和 (sum) の頭文字 の s をとったものである . 一般に , 関数 = 癶のがあるとき , ェ = 4 からェ = みまでの区間を細分して , 図のような 4 6 、工れ十一 凶ェ A ー 5 図積分

3. 物理学

4.7 波動方程式とその解 121 波束という が可能であ る . これが進行してきて , 固 定端に近づくと , このままで はすまなくなる . 固定端を動 かすまいとする力が作用する からである . このカの効果を 式で表わすには , 4 ー 20 図の 入射波 ( 束 ) ーー、 ' ア ( ェー厩 ) ↓ 固定端 4 ー 20 図 破線で表わされるような関数をもとのものに加えて 7- ーー反射波 ( 束 ) 固定端での反射 ( 4.29 ) を考えればよい . 右辺第 2 項は , = 0 で工 ( ェ ) を固定端æ=l に関して対 称の位置に移し ( 工 ( 21 ーエ ) にする ) , 上下を逆転し ( ーエ ( 21 ーエ ) にする ) , > 0 のときにそれを一の速さで動かした ( ェをェ十にする ) もので ある . 工 ( ェー ) がェ < I の範囲にいるときには一工 ( 21 ーエー ) は弦の 存在しないところ ( ェ > l) にいるから , ( ェ , のは実際上工 ( ェー ) と同じ である . 工 ( ェー ) がェ = I のところにさしかかると , ー 21 ーエー ) も 反対側からェ = I に到達するが , となるから , ( ェ , のはェ = I のところで常に 0 に保たれることになる . 癶ェー ) がェ = I を通り越してェ > I へ行ってしまった後においては , ー 21 ーエー ) は逆にェ < I の範囲を左向きに進行していることになる . したがって , ( 4.29 ) 式のような関数を考えてこれをでだけ使えば , 境界条件 ( I , の = 0 を満たす解を表わしていることになる . このとき , 工 ( ェー ) は固定端に入射する波束 ( 入射波 ) を表わし , ーエ ( 21 ーエー 自由端 ( / öェ = のの反射は は境界が固定されていることによって生じる反射波を表わす . ( 4.30 ) 関数工の形は何でもよいが , ふつう波とよばれるものは正弦関数あるいはそ で表わされる . こうすれば ( / öのェ可 = 0 になることは読者の験証にまかせる .

4. 物理学

2 1. 質点の力学 れがもつ諸性質のうちで質量だけを考慮すればよい . このように質量をもっ た点という形に抽象化ーーあるいはモデル化 した物体を質点という . 原子のような小さなものも , その内部構造を考えるときには質点ではなくて質点系で あり , 地球のように大きなものも , 太陽のまわりの公転だけを扱うときには質点とみな すのである . 質点の位置を表わすには , 座標系を適当に定め , 直角座標 ( ェ , ) , 極座 標伝 , の , 円筒座標 (), の , ぇ ) など , 問題に適した座標を用いどの場 合にも , 一般に 3 つの数値の一組を必要とするので , 質点の自由度は 3 であ るという . 運動が一つの平面内に限られる場合には , 直角座標 ( ェ , の , 極座 標伝ののように 2 つの数だけで表わすことができる . 質点が運動すると , これらの座標は時間の関数として韲化する . そのこと を数学ではェ = 工 ( ののように表わすが , 文字の種類を節約するために物理で はェ ( ののように表わすことが多い . ェ ( の , 沢の , ( のがわかれば , すべて の右の値ごとに求めた ( ェ , , のが表わす点をつないだものが , その質点の 軌道になる . 平面運動では , ェ = ェ ( のと = 沢のからカを消去して工と 4 の関係 = ェ ) , または G(), の = 0 を定めれば , 一 acos のら = みなら冫 , sin2 の右十 COS2 の 去することにより , 次式が得られる . 十 4 = 1 ( 楕円 ( 長円 ) ) 4 〔問 ] ェ = 。十 = ならば軌道はどうなるか . [ 例コェー 式を与える . に 2 べクトル これらが軌道の方程 = 1 を用いて右を消 質点がその位置を PI から P2 へ変えたとき , PI を起点とし P2 を終点とす る矢印によって変位を表わす . PI と P2 の距離が変位の大きさであり , 矢 印の方向が変位の方向である . 変位 PlP2 と P2P3 を合成したものは変位 PIP3 であって , このことを PIP3 = PIP2 十 P2P3 と記す . 変位というときには大きさと方向だけに着目し , どこからということ ( 1.1 )

5. 物理学

124 原点からの距離を r とすると r = ェ 2 + + ぇ 2 であるから , 4 ・振動・波動と光 波は sin ( んー十のとかかれるが , をェ , , で表わすと 座標軸とつくる角の c 。 s ーーーを l,m, れとし , この方向をメ方向とすれば , 進む平面波はどのように表わされるかを考えよう . 進行方向の方向余弦 ( 4.37 ) 式はェ方向に進む平面波を表わすことがわかったが , 任意の方向に 行方向になっている . 垂直な平面である . 波の進む方向は波面に垂直で , いまの平面波ではェ軸が進 か が等しい点をつらねた連続面を波面とよぶ . 上の場合の波面はェ軸に なーっの平面をつくっている . 正弦波で位相ーーー上の式の右辺のカッコのな ェ であるから , とすると , 求める平面波は = lc 十襯 4 十れ = んれ 4 ( 工 , 4 , の = A sin ( ェ十あ十んー十の とかかれることがわかる . 上のを成分とするべクトルをとする と , その方向はェ′方向で , 大きさは = V 2 十 2 十 2 ()2 十 2 十れ 2 であるが , んと波長のあいだにはん = 2 スという関係があるから , は大き さ 2 応 / ( 波長 ) をもち波の進む方向を向いたべクトルであることがわかる . 位 置を r で表わすと , と r のスカラー積は k•r = ェ十ん刄十んである から , 求める平面波は ( ェ , , の = A sin (k•r ー + の と表わされることになる . ん 2 = 2 十 2 十 2 = ( 4.38 ) ( 4.39 ) ととっておけば ( 4.38 ) 式が ( 4.36 ) 式を満たすことは容易にわかる . んのこ とをこの平面波の波数ベクトルとよぶ . ※球面波 この r の関数をェで

6. 物理学

付録物理で使う数学 340 A- 4 偏 微 分 変数が 1 個のときの関数 = 工 ( ェ ) は平面上にグラフ ( 曲線 ) で表わせるが , 2 変数 関数 = 工 ( ェ , のの場合にはこれに対応するものは曲面になる ( A ー 7 図 ). いま , の値を固定してェだけを変え たとすると , 工 ( ェ , のは図の曲線 PABQ C' で表わされることになる . このとき工 ( ェ , のをで徴分したものを , ′では工と のどちらで微分したのかわからないか ら , ( ェ , のとかき , ェに関する偏微 分係数とか偏導関数といい , 微分記 号には d の代りにを用いる . 工 ( ェ十」ェ , の一ア ( ェ , の ( A. 16 ) これは , 図の AB のこう配の B → A の 極限を表わす . 同様にして , のに関する偏徴分係数は = ( , の = lim 」 V → 0 で定義される . 1 変数の関数 = 癶ュ ) の無限小変化は ( A. 2 ) の分母を払った式 = ア ( で 与えられる・これは」 ( 」ェで」の→ 0 とした極限の関係とみなすことができ る・同じことを 2 変数関数のときに考えてみよう . ェを」ェ , を」だけ変えたときのの変化高は図の DD' で表わされるが , 式 では これに工 ( の , + 」のを引いて足すと となる . R : 4 lim / 工→ 0 A ー 7 図 ( A. 17 )

7. 物理学

60 2. 質点系と剛体 A 点のまわりのモーメントのつり合い 4M9 = bScos0 この 3 つの式から未知数 S を求めればよい . 結果は , aMg 記 Mg である . なる . み > 4 なら > 0 ( 上向き ) であるが , み < 4 であると < 0 ( 下向き ) に 2.8 固定軸のまわりの剛体の運動 固定軸を軸に選ぶことにする . この場合の運動を表わすには , 軸外の剛 体のどこか一点にしるしをつけ , そのしるしがたとえばれ平面を通るときを 基準 @ = のにとって , その位置からどれだけ回転したかを表わす角 9 を用 いればよい . つまり , このときの運動の自由度は 1 なのである . 9 ( ののに 関する微分係数は角速度である . 調べるのが回転運動であるから , 角運動量の式 ( 2.38 ) を用いるとつごうが える . いま , 剛体を細分して j 番目の こでを 9 で表わすことを考 = ( ェ切ーの ( 2.44 ) だけである . 3 つの成分のうちで必要なのは成分 dL よい . 2 ー 10 図名軸のまわりの回転 細片の質量を叫 , 位置 P を ( も , 的 , とする . * P から軸へ下した垂線を PC とすると , P は C を中心とし ーはカの番号づけに使ったから , 一応それと区別するためにを用いた .

8. 物理学

183 533 気相・液相・固相 ピストンでふたをした容器に液体を密封し , ビストンにかける圧力を減らし ていくと液体はわずかながら膨張するが , 圧力の減少につれて膨張をいくらで も続けるものではない . ビスト ンをあるところ ( 図の F 点 ) ま で引くと , 液体部分の密度はそ のままで , その一部が気体 ( 蒸 気 ) になって大きく膨張し , 液 体部分 ( 液相という ) と気体 部分 ( 気相という ) とで容器全 体を占めるようになる . ビスト ンを引いて体積を増しても , 圧 / H い、 5 ー 12 図 T>Tc T = Tc T<Tc 力は変化せず , 液体の気化によって F のときと同じ圧力を保っ . V をさらに 増して全部が気化してしまうと (G 点 ) , それからさきは V の増加につれて 2 が減少する . 図に示した曲線で , F より左は液相だけ , G より右は気相だ け , F と G のあいだは液相と気相が共存する状態を表わす . このときの圧力 5 ー 13 図 I : 相 C : T : Ⅲ : Ⅱ : 液 相 気相 臨界点 重点 昇華曲線 融解曲線 蒸気圧曲線 ( 水平線 FG の高さ ) は温度によってきま り , その温度における飽和蒸気圧という . 温度がもう少し高いときには同じ過程は 5 ー 12 図の HI を通る曲線のようになる . ある 温度 Tc 以上になるとこの気液共存を表わす 水平部分がなくなる . このような領域では液 相と気相の区別がなくなる . Tc のことを臨 相を表わす . 蒸気圧曲線は臨界点を表わす点 和蒸気圧を示す . この上側は液相 , 下側は気 5 ー 13 図で曲線 I は温度の関数としての飽 界点という . C で終る . T>Tc の気体はいくら圧力をかけても ( つまり , 5 ー 13 図で下から

9. 物理学

1. 質点の力学 ス・ cos ース′ sinO ス sin O 十ス火 cos という関係のあることが 1 ー 24 図からわかる . これらは行列 ( マトリックス ) を用いて ( 1.47 ) COS O Sin 0 ーー Sin 0 COS Av COS 0 - ー Sin COS と表わすこともできる . つぎに , 速度や加速度を極座標で表わすことを考えよう . 位置は 工 = r COS 0, = r sin O で与えられるが , 工とが時間オとともに変わるときには r や 0 もオの関数で ある . したがって , これをで微分して イエ COS 一一 r dy あるいは略号 * を用いて = cos 0 ー sin の sin 0 十 cos を得る . いまこの速度べクトルじを , 動径方向 ()P 方向 ) とそれに垂直 @ の増す向きを正とする ) な方向の成分に分 けることを考えると , これは 1 ー 24 図の場 合と同じであるから ( 1.46 ) 式が適用できて ′ = ェ COS - ト Vv Sin sin O 十巧 cos O であるが , これに上記の式を代入すれば ( 1.48 ) ートンにならって , これを文字の上の点で表わすことが多い . ( 1.46 ) ′ ( 1.47 ) ′ Sin sin 0 十 r COS 1 ー 25 図 * まで徴分するときには , d2r = デなどである . 2

10. 物理学

4.9 光 の 波 偏微分朝とえは一定とみる ) すると 工の = となる . したがって , 工の = 125 1 歹 エ一 工の = ア一アだ -1 1 一 - ト工 - ト工 これを使って計算すると である . sin ( んだ ー研 + の 十 十 D ェ 2 となることが示される . 上の結果を用いると , ん = としたとき sin ( レーこ十の ( 4.4 の は三次元の波動方程式 ( 4.36 ) の 1 つの解になっていることがわかる . * ある 瞬間に位相 ( ー + のが一定になるのは , r = ェ 2 + の + 2 が一定 の面 , つまり原点を中心とした球面である . したがって ( 4.4 の式は一つの 球面波を表わす . 右が変わると波面は速さ = のなで外向きに広がってい く . A でなく A/r が振幅と考えられるが , それは広がるにつれて原点からの 距離に逆比例して減少する . r = s/ ェ 2 + 42 十ぇ 2 でなくお = ーの 2 + 朝一の 2 十 ( えーの 2 としても ( 4.4 の が ( 4.36 ) を満たすことは容易に示される . この場合には , 波は点 ( 4 , 6 , のを中心と して外向きに広がっていく球面波を表わす . 光の波 よく知られているように , 光の本性に関しては粒子説と波動説が出されて , 長い対立が続いた . 粒子説が支持された一番大きな理由は , 光が光線の集まり ( 光東 ) によって表わされ , 一様な媒質中では直進し , 音波のように , 影に相 当するところに回りこむ回折現象を示さないことであった . * 原点を除く . ーん 2 sin ( ー + の