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検索対象: 完訳日本の古典 第31巻 今昔物語集(二)
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1. 完訳日本の古典 第31巻 今昔物語集(二)

今昔物語集巻第二十五 56 みなもとのよりのぶのあそむたひらのただつねをせむることだいく 源頼信朝臣責平忠恒語第九 うじしゅういものがたり 本話の典拠は未詳。ただし、第四段と第八段以降は『宇治拾遺物語』一一の四と同文的同話 で、両者は同原拠とみられる。第二・三・五・六・七段については他に依拠するところがあっ 年三月 + 一日に「右衛門督来云、 、六角小路与福 ( 富カ ) 小路侍小宅清原致信云者侍介り、是 保昌朝臣郎等、而乗レ馬兵七八騎、歩者十余人許囲来殺害了、遣 = 検非違使等「令 = 日記一如レ此。 見レ之秦氏元子申レ有 = 此中一由、問 = 氏元在所「頼親朝臣相従者々。仍問 = 案内「頼親所為。人々 広云、件頼親殺人上手也、度々有 = 此事「是被レ殺 = 害大和国為頼云者阿党一云々」、同 + 二日に 「使官等遣 = 氏元在所→是摂津国云々。又召 = 頼親一使等也」、同 + 五日に「追 = 補氏元一官人等奉 = 日記一云、氏元家召二法師一問、申云、件頼親朝臣依レ仰氏 ( 元脱カ ) 奉仕者。子細有事多。今日 ふそうりやっき 除目也。淡路守貞亮、右馬頭惟憲、件等官頼親借 ( 替カ ) 、 : ・」とみえ、『扶桑略記』寛仁元年三月 八日に「是日、前大宰少監清原清 ( 致カ ) 信、日昼被レ殺 = 前大和守藤原保昌郎伺一也」、同 + 五日 に「坐下殺一害致信一事ハ解二却源頼親所レ帯右馬頭・淡路守一」とみえる。頼親が保昌の甥、直 。リこ直結し、頼親が頼光の弟である点で前々話の流れ 接の下手人が保昌の郎等であった点て前話し を追う。第六話以来、源満仲の子の事跡を長幼の順を追って頼光・頼親と叙述し、次話の三子 頼信へとつながる説話配列である。↓山田英雄「今昔物語集における殺人事件二つ」 ( 日本歴 史、一四四号 ) 。

2. 完訳日本の古典 第31巻 今昔物語集(二)

やすなり しだいさるいでゐ つきなみのちかのはじほくら 安ク成ヌ。此様ニシッ、、宝倉ョリ次第ニ猿出居テ、着並テ後、彼初メ宝倉ノ人々は一人残らず帰。たの意。 いでき さる 宅第一の社殿。本殿。 いちほくらさるむかひゐ いち - ほく 4 っ * 一る いふ 天↓五三ハー注二。 喬ョリ出来タリツル猿、一ノ宝倉ノ猿ニ向居タレバ、一ノ宝倉ノ猿力、メキ云 ニ七 さる したがひ いけにへかたざまあゆよりき 一九戸がきしんで開く音の形容。 まなばしかたなとり いけにヘむかひ ニ随テ、此ノ猿、生贄ノ方様ニ歩ミ寄来テ、置タル莫箸、刀ヲ取テ、生贄ニ向 = 0 恐怖のはなはだしいさま。 するほど ニ一恐ろしく気味が悪く。 このいけにヘをとこまたはさみかたなとる ーしカおきはしーり テ切ント為程ニ、此生贄ノ男、胯ニ夾タル刀ヲ取マ、ニ、俄ニ起走テ、一ノ宝 = = 順々に残らずあいてい。た。 ニ八 くら寺」るかか ニ三「カ、」は擬声語。きやっきや さるあわてのけぎまたふれ - をレ」こニ九 おこさ・ っとわめく意。 倉ノ猿ニ懸レバ、猿周テ仰様ニ倒タルニ、男ャガテ不起シテ、押懸リテ踏へテ、 三 0 かたな いまさしあてずし ニ四銀の歯を並べ連ねたようで。 おのれかみ さるて することさるどもこれみ ひと 一宝威厳あるさま。 刀ヲバ未ダ不指宛テ、「己ャ神」トへバ、猿手ヲ摺。異猿共此ヲ見テ、一ッ なくにげ、り ニ六↓九三ハー注一九。 はしのばり あひ モ無逃去テ、木ニ走リ登テカ、メキ合タリ。 毛「莫」は当字で、「真魚箸ーの意。 そのときをとこかたはらかづらあり 魚などの調理に用いる長い箸。 ひきたち , ) の、るーしばり はしらゆひつけ かたなはらさし 其時ニ男、傍ニ葛ノ有ケルヲ引断テ、此猿ヲ縛テ、柱ニ結付テ、刀ヲ腹ニ指 一穴襲い掛る、攻め掛る意。 三四 あていは ニ九そのまま起き上がらせす。 あり かみいふそらなのり としどしひとく 八宛テ云ク、「己ハ猿ニコソハ有ケレ。神ト云虚名乗ヲシテ、年々人ヲ瞰ハムハ 三 0 お前が神か。 三六 第三五 いみじこと あら 三一↓一二五ハー注一一八。 そこのにさむみこ さるたしかめしいだ さらずつきころし 三ニ一匹残らず逃げ去って。 極キ事ニハ非ズャ。其二三ノ御子ト「ムツル猿、ニ召出セ。不然ハ突殺ティ つるくさ 三 ^ かみ かたなたた 三三つた・くずなどの蔓草。 はらっきたてこころみ ち・ . りばかりくレゃう・ = 西神の名をかたって。 神神ナラバョモ刀モ立ジャ。腹ニ突立テ試ン」ト云テ、塵許棲ル様ニスルニ、 猿 さるさけびてする 三五とんでもないことではないか。 をとこしか にさむみこ さるとくめしいだ それ 弾猿叫テ手ヲ摺ニ、男、「然ラバ 二三ノ御子ト云フ猿疾召出セ」ト「ムバ、其ニ = 宍二子、 = 一子の意。ここではポ 飛 ス猿に次ぐ第二、第三の猿。 にさむみこ いふさるいでき またわれきら 随テカ、メケバ、二三ノ御子ト云猿出来タリ。亦、「我ヲ切ントシッル猿召毛お前が神ならば、よもや刀も 突き立つまいな。 また そのさるいでき そのさるもっかづらをりつかはし にさむみ セ」トイへバ、亦力、メケバ其猿出来ヌ。其猿ヲ以テ葛ヲ折ニ遣テ、二三ノ御 = 〈刀でえぐるようにすると。 したがひ きら かやう おのれさる まくら おき - おーしかか ふま いちほ さるめ