あぜちのだいなごん 巻名按察大納言が紅梅の枝に歌を添えて匂宮に奉り、紅梅をめぐっての両者のやりとりがなされることによる。地の文に、 「この東のつまに、軒近き紅梅のいとおもしろく匂ひたるを」、また大納言の言葉として「あなたのつまの紅梅いと盛りに 見えしを」などとある。 かしわぎ な 梗概按察大納言は、故致仕の大臣 ( 昔の頭中将 ) の次男で、柏木の弟である。亡くなった北の方との間には二人の姫君 まきばしら ( 大君、中の君 ) があったが、今は、故蛍兵部卿宮の北の方であった真木柱を北の方としており、その間の男子が一人 やしき ( 大夫の君 ) ある。真木柱には、蛍宮との間に生れた連れ子 ( 宮の御方 ) があり、この姫君も大納言の邸に住んでいた。 裳着をすませた三人の姫君たちへの求婚者たちは多かったが、大君を東宮妃として入内させた大納言は、中の君を匂宮 にと望んでいる。大納言は、継娘の宮の御方もわが子と同様に扱い、また関心を寄せもするが、控え目な性格の宮の御方 は、この継父に姿を見せようともしない。 大納言は、紅梅の花につけて匂宮に歌を贈り、宮の気をひこうとするが、匂宮は気乗りがしない。匂宮の惹かれている のは、蛍宮の遺児、宮の御方だったのである。匂宮は大夫の君を通してしきりに文を送るが、宮の御方はわが境涯に思い をいたし、結婚することもほとんどあきらめている。大納言の意中を知っている真木柱は、複雑な思いながら、宮の御方 うわさちゅうちょ を匂宮に許す気持もないではないが、その好色の噂に躊躇していた。宇治の八の宮の姫君にも、匂宮はご執心であるらし いのである。 〈薫二十四歳の春〉 ひ
源氏物語 5 圜明石の君ーー明石の中宮 ( 后 0 宮、中宮、大宮、后 ) 今上帝 ( 上、帝、内裏 ) 三の宮 ( 三条宮、宮 ) 董中納言殿、中納言、中納言の君、客人、君、殿 ) △葵の上 △八の宀呂 ( 宮、故宮、親王 ) 朱雀院 △紫の上 △源 秋好中宀呂 ( 后の宮 ) 冷泉院 ( 院 ) ーーー女一の宮 ( 冷泉院の姫宮 ) △致仕の大臣ー△柏木 ~ 務 ( 左の大殿 氏 衛門督 相中将 六の君 ( 左の大殿の姫君 ) 大君 ( 女女君 姫宮、姉宮 中の君 ( . 匂宀呂 ( 兵部卿宮、宮、男 ) 一の宮 中の宮、宮、君、女君、 昼寝の君、御方、姫宮 弁 ( 古人、老人、弁のおもと ) 阿闍梨 宮の大夫
39 紅梅 さて、匂宮「なは、今は、翁どもにさかしらせさせで、忍びやかに」とかへす宅大夫の君も、好きな匂宮が心 寄せる宮の御方を睦ましく思う。 ひ。むがし がヘすのたまひて、この君も東のをばやむごとなく睦ましう思ひましたり。な天異腹の姉弟はめったに会わぬ ものなのに、の気持。 、一とかた わらはごこ かなか異方の姫君は、見えたまひなどして、例のはらからのさまなれど、童心一九宮の御方の性格。↓「もの恥 ぢを・ : 」 ( 三二ハー八行以後 ) 。 ち 士ししと重りかにあらまほしうおはする心ばへをかひあるさまにて見たてまニ 0 宮の御方のすぐれた人柄にふ さわしく匂宮と結婚させたい気持。 あり つらばやと思ひ歩くに、春宮の御方のいとはなやかにもてなしたまふにつけて、ニ一大君。 一三宮の御方の埋れているのが。 同じこととは思ひながらいと飽かず口惜しければ、この宮をだにけ近くて見たニ三せめて匂宮を宮の御方の妻に。 ニ四梅を献じたのを機に、匂宮が ニ四 宮の御方に心寄せたのがうれしい てまつらばやと思ひ歩くに、うれしき花のついでなり。 一宝匂宮の返歌。 きのふ これは昨日の御返りなれば見せたてまつる。大納言「ねたげニ六匂宮に申し出を拒まれたので。 〔六〕大納言、匂宮に再 毛↓匂宮一一〇ハー二行。匂宮の好 び消息匂宮応ぜず にものたまへるかな。あまりすきたる方にすすみたまへる色さに難点を申し立てたことへの ニ九 反応。拒まれた腹いせからの言葉。 みぎのおとど 、とニ〈匂宮は、私が許さぬと聞いて。 を、ゆるしきこえずと聞きたまひて、右大臣、我らが見たてまつるには、し ニ九タ霧や私 ( 大納言 ) らが。 ものまめやかに御心をさめたまふこそをかしけれ。あだ人とせんに、足らひた三 0 好色人として十分の条件が備 っているのに。 まへる御さまを、強ひてまめだちたまはんも、見どころ少なくやならましな三一再度匂宮の本心を探るつもり。 三ニ「本っ香」はもともと身に備っ た香、匂宮の美質をさす。「名を どしりうごちて、今日も参らせたまふに、また、 散らす」は、花が名声を博す、娘 そで が評判を高める、の両意。 大納言「本っ香のにほへる君が袖ふれば花もえならぬ名をや散らさむ 一九 もとか あ ニ七 三 0 た ニ六
41 紅梅 梅は生ひ出でけむ根こそあはれなれ。この宮などのめでたまふ、さることそか三匂宮の移り香。 一三晴れがましい宮廷勤めをなさ るような女なども、あんなにはた し」など、花によそへてもまづかけきこえたまふ。 きしめられまい。やや不審の行文。 一四薫。匂宮と対比的に叙述。 宮の御方は、もの思し知るほどにねびまさりたまへれば、 〔 0 匂宮、宮の御方に 一五薫の体から発する芳香など、 執心真木柱応諾せず 何ごとも見知り、聞きとどめたまはぬにはあらねど、人に前世の因縁としか思えない、の意。 一六薫の生得の芳香から転じて、 見え、世づきたらむありさまは、さらにと思し離れたり。世の人も、時による梅にはどうしてあんな芳香がある 、とする。 か、もとの根がゆかしい ニ 0 心ありてにや、さし向かひたる御方々には、心を尽くしきこえわび、いまめか宅梅香を賞でる匂宮の話題に回 帰。匂宮を婿にと願うゆえん。 しきこと多かれど、こなたはよろづにつけ、ものしめやかに引き入りたまへる天結婚して世間並に暮すのは。 連れ子のきびしい状況に置かれて もいるが、控え目すぎる性格 ( ↓ いカでと田 5 ほし、なり・にけ・り % を、宮は御ふさひの方に聞き伝へたまひて、深う、 三二ハー ) からも結婚には無関心。 おほむふみ 若君を常にまつはし寄せたまひつつ、忍びやかに御文あれど、大納言の君深く一九男も、時の権勢に追従しがち。 ニ 0 本妻の姫君たち。 けしき 心かけきこえたまひて、さも思ひたちてのたまふことあらばと気色とり、心ま三匂宮は宮の御方を自分にふさ わしいと。「ふさふ」はつりあう意。 うけしたまふを見るに、、とほしう、真木柱「ひき違へて、かう思ひょるべうも一三宮の御方に ニ三実娘への匂宮の懸想を願望。 ニ六 あらぬ方にしも、なげの言の葉を尽くしたまふ、かひなげなること」と、北のニ四真木柱は。宮の御方への憐憫。 一宝宮の御方が結婚を望まぬこと。 ニ六匂宮の宮の御方への懸想。 方も思しのたまふ。 毛宮の御方が返事しない。それ はかなき御返りなどもなければ、負けじの御心そひて、思ほしやむべくもあがかえって匂宮に意地を張らせる。 ニセ ニ四 たが れんびん
源氏物語 498 △桐壺院 匂宮 各巻の系図 △葵の上 常陸の宮 朱雀院 △紫の上 ( 対の上、紫 ) 女三の宮 ( 黔「 ~ 唄母 ) 明石の君柘の ) 宮の若君、二品の宮の 若君、源中将、薫る中 明石の中宮 ( 后〔后の 宮今后 ) 薫 将、中将、三位宰相、 宰相中将、右の中将 秋好中宮 ( 后の宮 ) 氏 ( 院、光る源氏 ) 朝泉院朝の啼、泉 ) 女宮、冷泉院の一の 宮、姫宮、院の姫宮 弘徽殿女御社大殿の ) 雲居雁 ( 三条殿 ) タ霧 ( 臣、右大臣、大将 右の大臣、大殿、大 ) 藤典侍 ( 典侍 ) △源 花散里 △致仕の大臣 更衣 フ上帝龕帝、 ) 一、本巻所収の登場人物を各巻ごとにまとめた系図である。 一、△は、その巻における故人を示す。 、 ( ) 内は、その巻での呼び名を示す。 / 葉の宮 ( 一条宮 ) 春宮 女一の宮 匂宮 三の宮 兵部卿 兵部卿宮 匂ふ兵部卿 五の宮 衛門督 大弁 君 ( 大姫君 ) 権中納言 六の君 中の君 ( 中姫君 ) 二の宮
巻名源氏死後の人々の動静が語られる巻。次世代の主人公として匂宮、薫が紹介され、世人が彼らを「匂ふ兵部卿、薫る 中将」ともてはやした、とあることによる。 な 梗概光源氏の亡き後、その声望を継ぐほどの人物は見いだしがたかった。ただわずかに、当代の三の宮 ( 匂宮 ) と女三の 宮の若君 ( 薫 ) とが、ぬきんでているとの評判が高い めと 匂宮は紫の上から伝領した二条院を里邸としている。女一の宮は六条院に住み、二の宮も右大臣タ霧の次女を娶って同 院を里邸としている。長女も東宮に入内させているタ霧は、匂宮も婿にと望みもするが、匂宮にはその気がないらしい はなちるさと ′、もいの 花散里は二条東院に、女三の宮は三条宮に移り住んでいる。タ霧は落葉の宮を六条院の東北の町に迎え、三条殿の雲居 雁のもとと月に十五日ずつ通う律儀さである。 れいぜいいんあきこのむ 薫は、源氏の希望どおり、冷泉院、秋好中宮に特に目をかけられ、十四歳での元服も冷泉院で行われた。その年の秋に たいのやぞうし は右近中将になり、加階するなど、目覚ましい昇進ぶりに加えて、院の御殿の対屋に曹司を与えられ、今上や后の宮 ( 明 ( ちしろ・じ 石の中宮 ) 、タ霧らからもたいせつに扱われる、まさに世の寵児であったが、当の薫本人は、周囲からの厚遇に、かえっ て悩みを深めていた。おのれの出生にかかわる疑念に苦しんでいる彼は、この世の恋も栄華も空しく、父母の罪障を思い 出離の志を深く抱いていたのである。 たきもの 薫には生れつき仏身を思わせる芳香が備っていた。親友の匂宮は、それへの対抗心から、薫物に心を砕いている。世間 の評判はこの二人に集中し、娘の婿にと望む権門は多いが、匂宮は、冷泉院の女一の宮に思いを寄せている。一方、かり えんせい ほだし ないしのすけ そめの相手は多いものの、厭世の気持が強い薫は、現世の絆を増すことを怖れて女性関係に消極的である。タ霧は、典侍 腹の六の君を、いずれは匂宮か薫にと思いながら、落葉の宮に託して、多趣味な姫君に育てようとしている。 のりゆみかえりあるじ 薫二十歳の正月、タ霧は六条院で賭弓の還饗を主催した。薫もタ霧に強引に誘われて匂宮たちとともにその宴に出席し かり 〈薫十四歳から二十歳〉
らず。何かは、人の御ありさま、などかは、さても見たてまつらまほしう、生一何の遠慮がいるものか。以下、 ・ 4 次 ~ 見えさせたまふに」まで、母 五 真木柱の心中。 ひ先遠くなどは見えさせたまふになど、北の方思ほしよる時々あれど、いとい 語 ニ匂宮の人柄に何の不足があろ 物たう色めきたまうて、通ひたまふ忍び所多く、八の宮の姫君にも、御心ざし浅 三宮の御方の夫として、匂宮の 源 からで、いとしげう参で歩きたまふ、頼もしげなき御心の、あだあだしさなど世話をしたい意。 四将来の望みのあるお方。 も、いとどっつましければ、まめやかには思ほし絶えたるを、かたじけなきば五匂宮は。 六宇治の八の宮。桐壺帝第八皇 子、光源氏の異母弟。橋姫巻以後 かりに、忍びて、母君そ、たまさかにさかしらがり聞こえたまふ。 に本格的に登場。この「姫君」は中 の君。匂宮は、椎本巻 ( 〔一〕〔 = 〕 ) で宇治を訪れ、総角巻 ( 〔一 0 〕 ) で中 の君と結婚 セ浮気つばい性分なども。 ^ 匂宮と宮の御方との結婚を。 おそ 九匂宮の高貴な身が畏れ多いと だけ。体よく断る口実である。 一 0 真木柱がたまに代筆する意。 0 匂宮と宇治の八の宮の姫君との 交渉は、後の宇治の物語の予告か。 不遇な皇胤の姫君、宮の御方の物 語は、その宇治の物語へと主題的 に受け継がれるといえよう。 ま う あ 四
かげ しひもと しの 巻名薫が亡き八の宮を偲んで宇治で詠じた歌、「立ち寄らむ蔭とたのみし椎が本むなしき床になりにけるかな」による。 はっせもう 梗概二月二十日過ぎ、匂宮は、初瀬詣での帰途、八の宮邸の対岸にあるタ霧の宇治の別邸に、中宿りをした。薫から聞い た八の宮の姫君たちへの関心からである。薫をはじめ若い貴公子たちもこぞって迎えに上がり、賑やかな管絃の遊びとな った。八の宮は川波を隔てて聞く物の音に、昔日の栄華を偲ばすにはいられない。翌朝、八の宮から薫のもとへ文が贈ら したた れてくると、匂宮が自らその返事を認めた。その後、匂宮の姫君あての歌がしばしば贈られることになるが、八の宮はそ の返事を中の君にさせるのであった。 やくどし 今年が重い厄年にあたる八の宮は、健康もすぐれず、死を予感するが、それにつけても気がかりなのは、婚期も過ぎた 姫君たちの将来である。中納言になった薫が、七月、久しぶりに宇治を訪れると、八の宮は、再び姫君たちの行く末を彼 に託すのであった。 秋も深まるにつれ、八の宮はいよいよ死期の迫ったことを悟り、姫君たちに、くれぐれも親の面目をつぶすような結婚 はするな、なまじこの山里を離れてはならぬと戒めて、宇治の山寺にこもり、姫君たちの悲しみをよそに、そのままこの ねんご ふほう 世を去った。八月二十日のころであった。薫もこの訃報に接して哀傷し、懇ろな心づかいを示した。匂宮からもたびたび 弔問が寄せられるが、悲しみに沈む姫君たちは、匂宮とわが境涯とのあまりに大きい落差を感じ、心閉ざすのであった。 九月、忌も果てて、薫は宇治を訪れ、大君と対面するが、懸命に悲しみに耐えている様子は痛ましく、同情を禁じ得な い。薫は続いて老女房の弁とも対面し、亡き八の宮を偲んだ。 せきりよう 冬、後に残されて寂寥の日々を送る姫君たちの心細さは、ひとしおである。年の暮に宇治を訪れた薫は、匂宮を弁護し てその意向を伝える言葉に託して、大君にわが恋情を告白した。大君は取り合わないが、その応対の様に、薫はかえって ひ 心惹かれるのであった。 翌年の春。匂宮の思いはいよいよ募り、都のタ霧の六の君との縁談には冷淡で、もつばら薫に、宇治の姫君との間を仲 介してほしいとせがんでいる。夏、宇治を訪れた薫は、襖の奥から、それぞれに美しい喪服姿の姉妹をかいま見た。 〈薫二十三歳の春から二十四歳の夏〉 ふすま
一下に、たまらない、の意。 いとうとうとしくのみもてなさせたまふこそ」と、忍びて聞こえたまへば、し 一一匂宮が手もとに巻き寄せて。 おまへ かなる絵にかと田 5 すに、おし巻き寄せて、御前にさし入れたまへるを、うつぶ三女宮の御前に、几帳の下から。 四几帳の端からこばれ出たほん 語 みぐし 四 物して御覧ずる御髪のうちなびきてこばれ出でたるかたそばばかり、ほのかに見の片端ほどを。御帳の綻びから髪 氏 の間にほの見える横顔をも見る趣。 源たてまつりたまふが飽かずめでたく、すこしももの隔てたる人と思ひきこえま = 少しでも血のつながりの遠い 人だったら。実際には同腹の姉弟。 六「若草の」は枕詞。「根」「寝」 しかばと思すに、忍びがたくて、 の掛詞。前ハー注一三の歌による。姉 弟だから共寝をとは思わぬが、悩 匂宮若草のねみむものとは思はねどむすばほれたる心地こそすれ ましく晴れやらぬ心地だと訴える。 おまへ うしろ 御前なりつる人々は、この宮をばことに恥ぢきこえて、物の背後に隠れたり。好色心の躍如たる歌。 セ匂宮を。 ことしもこそあれ、うたてあやしと思せば、ものものたまはず。ことわりにて、 ^ 女一の宮は、匂宮の好色な歌 ふらち を、不埒な了簡と受けとめる。 「うらなくものをーと言ひたる姫君も、ざれて憎く思さる。紫の上の、とりわ九匂宮には女宮の反応も道理と 思われ、「うらなくものを」と『伊 きてこの二ところをばならはしきこえたまひしかば、あまたの御中に、隔てな勢物語』の姫君が答えたのは、洒 落すぎてかわいげないと思われる。 く思ひかはしきこえたまへり。世になくかしづききこえたまひて、さぶらふ一 0 紫の上は女一の宮と匂宮を格 別に愛育した。↓若菜下圈一四一 ・匂宮一一ハーなど。 人々も、かたほにすこし飽かぬところあるははしたなげなり。やむごとなき人 = 女一の宮を、帝と中官が。 の御むすめなどもいと多かり。御心の移ろひやすきは、めづらしき人々にはか三女房たちも、容貌も十人並で なく少しでも欠点のある者はこ なく語らひっきなどしたまひつつ、かのわたりを思し忘るるをりなきものから、一三多感な匂宮をさす。 ほ・一ろ しゃ
499 各巻の系図 △桐壺院 朱雀院 明石の君 明石の中宮 △源氏 ( 故六条院、光る源氏 ) 八の宮ーーー姫君 △葵の上 △致仕の大臣 ( 故大臣 ) 今上帝 ( 内裏 ) ( 中宮 ) 三の宮 △蛍兵部卿宮 ( 故兵部卿の親王、故宮、父宮 ) 女君、 宮の御方東の姫 冷泉院 ( 院 ) 君、東 弘徽殿女御 ( 院の女御 ) 木柱切直母北の 式部卿宮ーもとの北の方 大夫の君 ( ( 男君、若君 ) △柏 , 不 ( 衛門督 ) 紅梅大納言 雲居雁 按察大納言、大納 ) 言殿、大納言の君 タ霧磊臥大臣 △北の方 . 匂宀呂 ( 兵部卿宮、宮 ) 董 ( ( 源中納言 ) 鬚黒太臥 ) 中の君 ( 西の御方 ) 大君 ( 右大殿の女御 ) 君 春宮の 春宮