初め - みる会図書館


検索対象: 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄
136件見つかりました。

1. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

川あらたうとー ( 曾 ) 初め「あら - を浦 9 よちのほれハー ( 曾 ) 初め「かけの し、のち消して「今年」と改む。 1 頼の末をかけー ( 曾 ) 初め「頼の末「あな」とし、「な」を朱にて消し、「ら」 ほれは」とし、のち「かけ」を消して を架て」とし、のち「を架ーを消して と改む。 「よち」と改む。 「をかけて」と改む。頼の末をかけて曾良はー ( 曾 ) 初め「同行曾良は」 やふらすー ( 曾 ) 初め「くらハす」 ( 柿 ) とし、のち「同行」を消す。 とし、のち消して「やふらす」に改む。 一句をー ( 曾・柿 ) 「を」なし。 1 たとりー ( 曾 ) 初め「たとりて」と 云へりー ( 曾 ) 初め「云」とし、の ち「へり」を補記。 短冊ー短尺 ( 曾・柿 ) 後出も同じ。 するを、のち「て」を消す。 昭予ー ( 曾 ) 一字 ( 判読不明 ) 消して 2 只ー唯 ( 曾 ) 8 戸部某ー ( 曾 ) 初め「故戸部某」と 「予」と改む。 し、のち「故」を消す。 2 身すからにとー ( 柿 ) 「に」なし。 2 9 等窮ー ( 曾 ) 初め「等躬」とし、の いたハらんとー ( 曾 ) 初め「いたは ( 曾 ) 「と」の下一字 ( 判読不明 ) を消す。 ち「躬」を消して「窮」に改む。後出も 2 夜の防きー ( 曾 ) 初め「夜ル臥為と り」とし、のち「り」を消して「らんと」 同じ。 と改む。 云」とし、のち「臥為と云」を消して 3 黒 ( 墨 ) 髪山の句ー ( 曾・柿 ) 「墨」 9 四五日ー四五日も ( 柿 ) 「の防き」と改む。 こえつるやーこえつるにや ( 曾 ) を「黒」。 3 餞ー花むけ ( 曾 ) 餞別 ( 柿 ) 4 落たりー ( 曾 ) 「たり」後補。 一 ( 三 ) 巻ー ( 曾 ) 初め「一巻」と 3 打捨かたくてー ( 曾 ) 初め「て」な 表 5 岩窟にー ( 曾 ) 初め「岩」の下を空し、のち「三巻」に改む。一巻 ( 柿 ) く、のちに入る。柿本「て」なし。 同 7 路ー道 ( 曾・柿 ) 異 4 路次ー路頭 ( 曾 ) 白とし、のち朱で「窟」を補う。 8 近うなれハー ( 曾 ) 初め「近う」を 諸 4 煩となれるこそー ( 曾 ) 初め「なれ 6 夏ー ( 曾 ) 「夏」と朱にて振り仮名。 「ちかふ」とし、のち「ふ」を消して 要る」を「なる」とし、のち「なれる」と 9 暮るー暮るゝ ( 曾 ) くるゝ ( 柿 ) 「う」と改む。 改む。なる ( 柿 ) Ⅱ縦横にー東西縦横に ( 曾 ) 己 7 無戸室ー無戸室 ( 曾 ) かし侍ぬー ( 曾 ) 「かし侍ぬ」後補。 8 2 石〔の〕半ー ( 曾 ) 初め「石の半」 11 = ロ とし、のち「の」を消す。石の ( 柿 ) 日 3 木訥ー ( 曾 ) 初め「木納とし、の 1 小 姫ー小娘 ( 曾・柿 ) 8 3 童部のー童 ( 柿 ) 8 与市ー与市宗高 ( 曾 ) 行ち「木訥」と改む。 しきりにー ( 曾 ) 「に」を朱にて補 3 教けるー ( 曾 ) 初め「をしへける 紀 3 気稟ー ( 曾 ) 初め「智恵」とし、の か」とし、のち「か」を朱で消す。 ち「気稟」と改む。 8 5 事にやー ( 曾 ) 初め「事もや」と 6 開基ー ( 曾 ) 初め「開記」とし、の聞 2 和尚ー ( 曾 ) 初め「和尚の」とし、 幻 し、のち「も」を消して「に」と改む。 のち「の」を消す。和尚の ( 柿 ) ち「記」を消して「基」と改む。

2. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

し、のち「芦」を消して「笘」と改む。 「鴨」を見せ消ちし「鳬 [ に改む。雙鳬り」とし、朱にて「え」と「て」を補い ( 柿 ) 四蘆のー ( 曾 ) 「芦の」後補。 「はえかゝりてーとする。 8 瓜茄子ー ( 曾 ) 初め「瓜天茄」と 3 終宵ー終夜 ( 曾 ) 。後出も同じ。 新 8 穂に出にけりー ( 曾 ) 初め「穂に出 4 臥はー ( 曾 ) 初め「臥」とし、のち し、のち「天ーを消し、「茄」の下に けり」とし、のち「に」を補う。出けり 集 ( 柿 ) 「バ」を補う。 文「子」を補う。 蕉 実盛 ( 真盛 ) ー ( 曾 ) 初め「斉藤別当 4 空近う読経声すむまゝにー ( 曾 ) 初新Ⅱ猶明夜の陰晴ー ( 曾 ) 「猶」後補。 芭真盛」とし、のち「斉藤別当」を消す。 め「空ちかふ読経聞ュ」とし、朱で「ふ _J 木の間ー ( 曾 ) 「の」なし。 往昔ー其昔 ( 曾 ) を「う」、「ユ」を「エ , に改め、上に貼 月のー ( 柿 ) 「のーなし。 別 3 討死ー ( 曾 ) 初め「射死」とし、の紙して「ちかう読経声スムマ、ニ」と改新 1 荷ひー ( 曾 ) 初め「荷」とし、のち ち「射」を消し「討」と改む。 む。 ( 柿 ) 「読経の声」と「の」を入れる。 朱にて「ヒ」を補う。 町 1 那谷ー那谷 ( 曾 ) 5 鐘板鳴てー ( 曾 ) 「鐘板」を、初め跖 2 遊行の砂持ー ( 曾 ) 初め「の」な 谷汲 ( 組 ) ー谷汲 ( 柿 ) 「板鐘」と書き、「板」を消して「飯歔」 く、朱にて「の」を補う。 & 奇石ー ( 曾 ) 初め、書き損じを消し と傍書し、さらにそれを消して「鐘」の 8 種の浜ー ( 曾 ) 「種の浜」と朱にて て「奇」を傍記し「奇名」とするが、次下に「板」を補い「鐘板」とする。 ( 柿 ) 振り仮名。 ( 柿 ) 「色の浜」とするが、そ に「名」を朱にて「石」に改む。 「鳴て」を「たゝいて」。 の右に「種イ」と記す。 2 有馬 ( 有明 ) ー有間 ( 曾 ) 有馬 ( 柿 ) 圏 6 下るをー ( 曾 ) 初め「下ル」とし、 2 あらましー ( 曾 ) 初め「日記」と 4 好ミー好て ( 曾・柿 ) のち「ヲ」を補う。 し、のち消して「あらまし」に改む。 5 辱しめられてー ( 曾 ) 「辱られて」圏 6 かゝえーかゝへて ( 曾 ) 4 駒にたすけられてー ( 曾 ) 初め「駒 と朱にて振り仮名。 圏 9 とりあへぬさましてー ( 曾 ) 初め をはやめて」とし、のち「をはやめて」 7 むかし〔物〕語ー ( 曾 ) 初め「むか 「さまして」を「一句」とし、のち消し を消し、「にたすけられて」と改む。 し物かたり」とし、のち「物」を消す。 て、朱で「さまして」と傍記。 6 とふらひてー ( 曾 ) 初め「とふらひ Ⅱ尋ぬー ( 曾 ) 初め「尋」とし、のち 「むかしものかたり」 ( 柿 ) てふたたひ」とし、のち「ふたたひ」を 朱で「ヌ」を補う。 8 先立て〔旅立〕行にー ( 曾 ) 初め 消す。とふらひ来て ( 柿 ) いたハるー ( 曾 ) 初め「なけきて」 「先立て旅立行に」とし、のち「旅立」を別 2 等栽ー ( 柿 ) 「栽」を「載」。後出も 同じ。 消す。先立て旅立行に ( 柿 ) とし、のち消して「いたハる」に改む。 隻鳬ー ( 曾 ) 初め「變鴨」とし、 別来りてー来て ( 柿 ) 9 わかれ行秋そー ( 柿 ) この句の後、 「雙」を朱で消し、「隻」に改む。次で 昭はえかゝりてー ( 曾 ) 初め「はかゝ 別丁に「芭蕉菴主記之」とある。 ハッカシメ 7

3. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

ソハタッ 事也 ( 柿 ) Ⅱ且ー ( 曾 ) 「且」と朱にて振り仮名。聞 8 欹ものー欹もの ( 曾 ) 笈も太刀も五月にかされ帋幟ー 6 東人之ー東人也 ( 柿 ) 8 匍匐 ( 圃周 ) ー圃周 ( 曾 ) ( 曾 ) 初め「弁慶か笈をもかされ帋幟」と図 7 朝臈 ( 猫 ) ー ( 曾 ) 「猫」と朱で振り聞雄嶋か礒はー ( 曾 ) 初め「雄」を し、のち「弁慶か」と「を」を削り、「か仮名。 「小」とし、のち「小」を「雄」に改む。 集 文され」の脇に「太刀も五月に」を補って事のみをー ( 曾 ) 初め「事のみ」と聞出たるー成出たる ( 曾 ) 蕉本文の形とす。 し、のち「を」を補う。 ( 柿 ) 「をなし。 1 将ー ( 曾 ) 「将」と朱にて振り仮名。 芭 3 也ー ( 曾 ) 初め「也とし、のち消 2 はねをかハしー ( 曾 ) 不明な一字を 3 江上ー ( 曾 ) 初め「江山」とし、朱 して「にや」と改む。 消し、朱にて「か」を補う。 にて「山」を「上」に改む。 礙 5 温泉ー ( 曾 ) 初め「出湯」とし、の 2 終ハー終にハ ( 曾・柿 ) 6 身をかれー身をかす ( 柿 ) ち消して「温泉 , と改む。 3 入相ー入逢 ( 曾 ) 9 濁子かー ( 曾・柿 ) 「か」なし。 6 ゐろりー ( 曾 ) 初め「ゆるり [ と 4 わかっ声 / 、ーわかっ声 ( 柿 ) 3 人跡ー人跡 ( 曾 ) 。のち朱にて「ヒ し、のち「ゆる」を消し「ゐろ」と改む。新 5 かなしもとー ( 曾 ) 初め「かなし ト」を「シン」に改む。 7 臥る上よりもりー ( 曾 ) 初め「ふし も」とし、のち朱で「と」を補う。 8 一夜をー ( 柿 ) 「を」なし。 たる上に雨もりて」とし、のち消して 5 よみけん心ー ( 曾 ) 初め「よみけむæ 3 夷ー ( 曾 ) 初め「ゑそ」とし、のち 「ふせる上よりもり」と改む。 哥のこゝろ」とし、のち「哥の」の二字「夷」とする。 礙 9 余波ー名残 ( 曾 ) 。後出の句中の用 を消す。 æ 4 叢 ( 叢 ) ー草村 ( 曾 ) 。後出も同じ。 字も同じ。 新 5 目盲ー盲 ( 柿 ) æ 4 草青みたりとー ( 曾 ) 初め「草」な 1 よ 0 《 0 1 再興せられてー ( 曾 ) 初め「再興改 羇旅ー羈旅 ( 曾 ) 。後出も同じ。 く、のち朱にて「草」を補う。 2 過ー ( 曾 ) 初め「過て」とし、のち られて」とし、のち「改」を消して「せ」æ 6 兵ともかー ( 柿 ) 「か」を「の」。 に改む。 「て」を消す。 æ 9 朽てー ( 曾 ) 初め「摧て」とし、の 4 ありー ( 曾 ) 初め「侍るーとし、の貶貴けれー ( 曾 ) 初め「貴シ」とし、 ち「摧」を消して「朽」に改む。 ち消して「あり」と改む。 のち「シ」を消して「けれ」と改む。 貶五月雨の降のこしてや光堂ー ( 曾 ) 9 岩沼に宿るー ( 曾・柿 ) 「岩沼宿」と 2 義を守へしー ( 曾 ) 初め「義を守て初め「五月雨や年 / 、降て五百たひ」と し、本文より下げて注記の体裁をとる。 佳命をおもふへし」とし、のち「て佳命 し、「て」を「も」に改め、次に本文の句 1 とゝのほひてーとゝのひて ( 曾・柿 ) をおもふ」を消す。 形に改む。また ( 曾 ) 初め「五月雨や」 8 思ひやらるゝー ( 曾・柿 ) 「やらる 5 雄嶋ー ( 曾・柿 ) 「雄」を「小」。 の句の次に、「蛍火の昼は消っゝ柱かな」 セッ ゝ」を「やらる」。 7 浙江ー浙江 ( 曾 ) の句を書き、のちに棒抹す。 カッ

4. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

三一〕場を知ること 一師の病を案じながら、薬を煎 0 じる薬缶のそばにうずくまってい やくわんもと かな ると、寒さが骨身にしみるようだ。 うづくまる薬罐の下のさむさ哉丈草 かれおばな 『枯尾華』には「露しるしなき薬を 抄 . よとギ一 先師、難波の病床に、人々に夜伽の句をすすめて、「今日より我が死後の句あたたむるに、伽のものども寝も 来 やらで、灰書に」と前書して収め、 中七は「薬の下の」とある。 去なり。一字の相談を加ふべからず」となり。 ニ夜、寝ずに付き添うこと。 さまざまの吟ども多く侍りけれど、ただこの一句のみ「丈草、出来たり」と 0 芭蕉は元禄七年 ( 一六九四 ) 十月、大 坂御堂筋花屋において重態になり、 のたまふ。 十二日午後四時没した。終焉のさ まは『枯尾華』『笈日記』『芭蕉翁 じゃう きようもよほ かかる時は、 かかる情こそうごかめ。興を催し、景をさぐるいとまあらじと行状記』に詳しい。本文は十一日 の夜のことである。『笈日記』同日 の条に芭蕉が「吾生死も明暮にせ は、この時こそ思ひしり侍りける。 まりぬ」と自覚した由を記してい る。 三ニ〕実と花 三『猿蓑』所収。下京の夜、雪の しもぎゃう ゆき あめ 上に雨がやわらかに降ってきて、 下京や雪つむ上のよるの雨凡 なんとなく暖かい感じがする。下 かむり この句、初めに冠なし。先師をはじめいろいろと置き侍りて、この冠に極め京は京都の三条以南をいう。上京 が主として上流階級の住宅地であ るのに対し、下京は中下流商人の 給ふ。凡兆、あ、とこたへて、いまだ落ちつかず。 多い庶民的な所であった。 なんぢてがら われふたたび 先師日く「兆、汝手柄にこの冠を置くべし。もしまさる物あらば、我二度俳 0 この句では中七以下によって、 対象の本情としての「実」は十分に 捉えているといってよい。この実 諧をいふべからず」となり。 ( 現代語訳四〇一ハー ) オーし うへ ぢゃうさう ばんてう わ いでき きは せん

5. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

ニラグ ー 1 人 「是を」とし、のち「を」を削り「稲っミ 淬ー ( 曾 ) 「淬」と朱で振り仮名 間 2 小黒崎ー小黒崎 ( 曾 ) シトマへ 石 1 半ハー ( 曽 ) 「半に . と朱で振り仮 たるをや」を補う。 間 3 尿前ー尿前 ( 曾 ) 4 名。 いな船とー ( 曾 ) 初め「いなふね 間 6 尿するー尿する ( 曾 ) ととし、のち「いなふねとハ」と改む。 3 僧正ー ( 曾 ) 初め「親王」とし、の 間 8 隔てー隔てゝ ( 曾 ) ち朱にて「僧正」と改む。 間 8 さたかならされハーさたかならす 4 いふならしー ( 曾 ) 初め「云」と ( 柿 ) し、のち「ならし」を補う。 3 歌の哀も爰に思ひ出て猶まさりてー ( 曾 ) 初め「歌の哀も増りて」とし、のち れ 5 志ー ( 曾 ) 初め「心さしさすかに」 9 四日本坊におい ( をゐ ) てー ( 曾 ) とし、のち「さすかに」を消す。 初め「四日於本坊」とし、朱にて「四日 「の」を消し「も爰に思出て猶」を補い 次に補った中から「も」を消し、「爰に思 れ 6 さすかにー ( 曾 ) 初め「さすかに」於二本坊ことし、のち「於」を消して、 出て猶哀も増りて」と改む。 なく、のち補う。 「にをゐて」と傍記。 ( 柿 ) 「本」なし。 昭黒の字を〔誤て〕ー ( 曾 ) 初め「黒 間 2 いれたりー ( 曾 ) 初め「入レたる」 れ 9 這出よー這出て ( 柿 ) 14 0 ー 1 とし、「る」を朱で消し「り」と改む。 まゆはきを俤にして紅粉の花ー の字誤て」とし、朱にて「黒の字ヲ誤て」 と「ヲ」を補い、次に「誤て」を消す。行 1 浪打入る所ー波打入るゝ所 ( 曾 ) ( 柿 ) この一句を脱す。 行 1 縦横ー縦横 ( 曾 ) 黒の字を誤りて ( 柿 ) 2 立石寺ー立石寺 ( 曾 ) 出羽といへるは鳥の毛羽を此国の貢買 3 悲しみー ( 曾・柿 ) 「みーを「ひ」。 肥 2 開基ー ( 曾 ) 初め「開記」とし、の に献ると風土記に侍とやらんー ( 曾 ) 初囹 7 一間隔て面の方にー ( 曾 ) 「隔て」 同ち「記」を消して「基」と改む。 を「隔てゝ」。 ( 柿 ) 「面」を「西」。 異花 5 岩上の院々 ( ~ ) ー ( 曾 ) 初め「岩めこの文なく、のち補う。 ( 曾 ) 「貢」を 8 年老たるー年寄たる ( 曾 ) 「貢物」。 諸上の院と」とし、「上の」の二字を朱で明 囹 9 伊勢参宮ー伊勢に参宮 ( 曾 ) 要確に書き改め、また「と」も朱で「こ」 験効ー ( 曾 ) 初め「校ー験」とし、 爲した、めてー ( 曾・柿 ) 「て」なし。 と改む。 のち「験効ーと改む。効験 ( 柿 ) トコシナへ 爲Ⅱあまのこの世ーあまの子の世 ( 柿 ) 長にしてー長にして ( 曾 ) 己花 6 寂寞ー寂莫 ( 曾 ) 1 三ロ 四 2 侍れともーおもひ侍れとも ( 曾 ) " 5 謂っへしー ( 曾 ) 初め「可謂」と 日花 9 種〔落〕こほれてーたね落こほれて し、朱で「可レ謂」と補い、のち「可レ」四 4 やまさりけらしーやまさりし ( 柿 ) 。 行 ( 曾・柿 ) ( 曾・柿 ) ( 柿 ) 以下「一家に」の句から「甲の下の 紀肥Ⅱわりなき一巻〔を〕 を消して「ツへしを補う。 「を」を入る。 ( 柿 ) 「わりなき」を「わり 木綿ー ( 曾 ) 「木綿」と朱で振り仮きり / 、す」の句まで二枚分脱落す。 四 9 とふへきー ( 曾 ) 「き」後補 名。 四苫ふきー ( 曾 ) 初め「芦ふき」と 4 是に稲っミたるをやー ( 曾 ) 初め 9 没てー没て ( 曾 ) なく」。 シャク ホッシ シウオウ ナカハ

6. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

239 解説 ので、の写しである。 その外の各種の刊本は、いずれも井筒屋本系統で本文としての価値は低いので、ここでは省略する。 嵯峨日記 『おくのほそ道』の旅のあと、芭蕉は元禄四年秋まで上方地方に漂泊の生活を送った。その間、元禄四年四 らくししゃ 月十八日から五月四日まで、京都の郊外嵯峨にあった去来の別荘落柿舎に滞在した。その折の日記が『嵯峨 日記』である。日記ではあるが一種の文学的意識があり、文学的日記を書く意図が初めからあったと思われ る。風雅人の風雅的生活を事実に即して書いた風雅日記と言えようか。ただし紀行の場合のような虚構のあ とはない。 諸本としては、野村本 ( 野村家旧蔵 ) と曾我本 ( 芭蕉翁記念館蔵 ) と閑休本 ( 芭蕉翁記念館蔵 ) がある。野村 本は、芭蕉真蹟かまたはその忠実な模写と考えられ、曾我本は野村本に酷似しているが、野村本の忠実な模 写であり、閑休本は野村本を書写する際に、野村本にある見せ消ちゃ、二十五日の記事の大半を省くなどの ろぎよくろう 省略をした本で、従って翻刻に際しては野村本を底本にした。刊本としては、大和郡山の魯玉楼顕忠が新井 源治郎等の書店から宝暦三年 ( 一七五三 ) に刊行した『芭蕉翁嵯峨日記』があるが、脱文があり、編者が手を加 よもぎがしま えた形跡がある。しかし『蓬莱島』『俳諧一葉集』等は本書を元にしている。 俳文 この解説の初めに述べたとおり、芭蕉は発句や連句だけでは表現しきれない胸中の思いを、俳文や紀行で 表現するようになったが、しかし俳諧と全く別種の文芸世界を創出したというより、俳諧の延長上に、散文 としてのスタイルを作ったように見える。しかし芭蕉の俳文が、芭蕉の深川退隠以後に初めて見られること が

7. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

7 修造也ー修造而 6 奥浄るりー奥上るり 寄進ー奇進 集聞 8 匍匐ー圃圄 文大伽藍ー大伽監 蕉æ 4 叢ー叢。後出も同じ。 芭æ 8 予てー兼て 肥 9 種〔落〕こばれてー種こほれて 肥 一巻〔を〕残しぬー一巻残しぬ 8 阿闍梨ー阿闍利 昭「黒」の字を〔誤て〕「里山」とー 黒の字を里山と 4 霊山ー炅山 石 5 阿闍梨ー阿闍 間 6 亦ー又。後出も同じ。 7 苫屋ー笘屋 其影ー其陰 市ぶりー一ふり 1 ・ 3 実盛ー真盛 5 縁起ー縁記 谷汲ー谷組 記 2 其効有馬ー其功有明 7 むかし「物〕語ーむかし語 8 先立て〔旅立〕行にー先立て行に 別 4 臨みてー望みて 別 6 邦畿ー邦機 別 昭・はゝキ、ゞ・ー・、はゝ・木・ゝ 消して右横に「対」と書く。 圏 3 っゞくりー初め「はり替」とし、消 2 昔年ー昔季 して右横に「つゝくり」と書く。 貶碓氷ー日井 圏 8 松の尾〔の〕里ー松の尾里 簣ー簀 圏 3 巫女廟ー普女廟 % 5 ゴ〔ト〕クーコク 6 落〔柿〕舎ー落舎 % 5 小キー少キ 6 京より来ー初め「京より帰」とし、 三度飛脚の行哉らんー初め「三度飛 「帰」の上に「来」と書き改める。 脚や行ぬらん」とし、「や」の右横に 6 臥ー伏。後出も同じ。 「の」を書き、「ぬらん」は見せ消ちにし 1 大竹藪ー大竹籔 て、右横に「哉らん」と書く。 清書ー初め「慰」、左横に「清書」。 3 心神ー初め「神気」とし、「気」を 喪に居る者ハ悲をあるじとし、酒を見せ消ちにして「心」を補う。 飲ものハ楽〔を〕あるじとすー初め「愁 5 妙をつくさずー初め「妙つきす」、 に住スル物は愁をあるしとし喪に住スル 「つきす」を消して右横に「をつくさす」。 ものはもをあるしとス」と書き、見せ消 6 妄想ー忘想 ちにして本文のように改める。また「愁 % 6 夜陰夢又しかりー初め「心に闘ふ」 をあるしとし」の「し」は、初め「ス」 とし、消して右横に「夜陰・ : 」と書く。 とし、それを消して、その右に書く。 % 8 百日が程かげのごとくにともなふー 初め「百日片時も離れす」とし、「片時も 9 手をうてバ木魂に明る夏の月ー初め 「夏の夜や木魂に明る下駄の音」と書き、 離れす」を見せ消ちにして、右横に「か 消して「手をうてハ」の句を右横に書く。 程かけのことくにともなふ」と書く。 李由ー李田 竹〔の子〕ゃー竹や 一日 / 、麦あからミて啼雲雀ー初め 8 はな〔し〕ー底本「はな」の下は紙 がすれたか、字は見えない 「麦の穂や泪に染て啼雲雀」、消さずに、 その左に「一日 / 、麦あからミて啼」。 9 くまの路やー初め「大峯」、見せ消 3 其〔夜〕泊ー其泊 ちにして右横に「くまの路や」。 9 深対ー初め「深入」とし、「入」を

8. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

3 すえてー初め「すゑて」とし、「ゑ」 5 蓮台ー連台 野老掘ー野老堀 を見せ消ちにして右横に「え」と書く。 たすけとなりてーたすけにとなりて 4 ・ 0 6 こえてー初め「こへて」とし、「へ」 6 龍門ー瀧門 1 よ 11 ったなき〔を〕なけーったなきなけ 薊 8 摂政公ー摂章公 を消して右横に「え」と書く。 4 二十日ー廿日 3 有明ー在明 凵小嶋の桑門ー初め「小嶋の僧」とし、 詣侍りけるにー初め「詣侍りけり」 1 草加ー早加 「僧」を消して、次に「桑門」を書く。 とし、「けり」を消して「けるにと書く。 凵行脚しけるにー初め「行脚してける 9 縁起ー縁記 9 皺ー雛 3 最ー尤 にーとし、「て」を見せ消ちにする。 大和の国ー初め「和の国」とし、右 3 黒髪山ー墨髪山 3 睦月ー陸月 上に「大」を小さく補う。 1 理也ー断也 6 挂杖ー挂丈 云処はー初め「云処に」とし、「に 1 風騒ー風髞 % 4 双剣ー双劔 を見せ消ちにして右横に「ハ」を書く。 3 衣装ー衣裝 % 9 愛すべきー愛すすへき 5 非情ー非常 付 一巻ー三巻 ⅱ 9 たどりけるにー初め「たとりてける 6 黄奇ー黄哥 訂 2 石〔の〕半ー石半 9 後ー跡。後出も同じ。 に」とし、「て」を見せ消ちにする。 校 6 鎮守府ー鎮守苻 9 妄語ー恬語 8 許由ー杵由 0 図 6 所置也ー所里也 川妄聴ー亡聴 11 11 本統寺ー本当寺 洲崎ー渕崎 7 朝臈ー朝猴 1 熱田ー熟田 1 三ロ 校訂付記 一、底本の誤字や脱字などを校訂した箇所を、次に掲げた。上の数一、上段が校訂後の本文であり、下段は底本の原形を示した。底本 の性質上、書込みや見せ消ちについては説明を加えた。 字は、本文中のページと行数を示すものである。 ( 西村真砂子 )

9. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

校訂付記 一、底本の誤字や脱字を校訂した箇所を、次に掲げた。上の数字は、 本文中のページと行数を示すものである。 一、上段が校訂後の本文であり、下段は底本の原形を示した。底本 改める意かとも思われるが、下の「処改め忘れたか。 6 識て ( 意改 ) ー職て み、」と重複するので、そのままとした。 9 かさ一ツをわがものとし、草鞋を常 3 主簿峰 ( 意改 ) ー主薄峰 6 湛て ( 意改 ) ー堪て の沓とせしにー初め「かさ一ッわらちは 4 徐 ( 意改 ) ー除佳 4 流出ー初め「流出る」と書き、「る」 かりをわかものとせしに」と書き、「わら 6 しきりにー初め「しけりに」と書き、 を見せ消ちにする。 ち」以下を見せ消ちにして、右傍に「を 「け」を消して「キ」と改める。 6 物数寄もなくー 「なく」の左傍に わかもとし草鞋を常の沓とせしに」と書 7 あゆみくるしきー「砂こ」の下に〇 「たくます」と朱書し、見せ消ちにする。 。「わかもとし」は「の」の誤脱と考え、 を書き、右傍に補う。 2 仁にもっかずー「つかず」の左傍に 補った。 徐老 ( 意改 ) ー除老 「あらす」と朱書し、見せ消ちにする。 残興 ( 意改 ) ー餞興 、 1 -0 己主簿峰 ( 意改 ) ー主薄峰 3 若き時よりー初め「唯若き時より」 1 よ、 1 顛 ( 意改 ) ー 付 3 仏壇 ( 意改 ) ー仏檀 と書いた後、「唯 [ を見せ消ちにする。 3 睦月 ( 意改 ) ー陸月 訂 5 さるをー初め「さる」。「る」の下に 5 なりける僧のー初めなし。右傍に補 4 世塵にー「世塵」の右下に「の戯」 校〇を書き、右傍に「を」を補う。 と書き、抹消する。 1 よ 1- とてー「とく」と見える字体となっ 6 なるけらしー初め「なるよし」とあ 5 いづれのとしにやー初め「それのと たため、「く」の右傍に「て」と書く。 り、「よし」を見せ消ちにして、右傍に し」、後に「それの」を線で消し、右傍に 6 佳境ー「佳」の右傍に「処」と書く。 「けらし」を書く。「なる」を「なり」と 「いつれの」と書く。さらに「とし」の右 の性質上、書込みや見せ消ちのあるものについては説明を加えた。 一、校訂者の考えで改めた箇所は ( 意改 ) と表示した。

10. 完訳日本の古典 第55巻 芭蕉文集 去来抄

昭ナシー ( 木 ) 句の下に「翁」とす書き、「落す」を消し、右横に「とはす」 3 一めくりもー ( 木 ) 「も」なし。 る。 ( 沖 ) なし。 と書き、また「石を」の「を」を見せ消 幻 3 おほきに見えてー大きくて ( 木 ) さらしなや三よさの月見雲もなし ちにして、右横に「ハ」と書く。一句の おほきくして ( 沖 ) 越人ー ( 木 ) なし。 ( 沖 ) この句を「霧晴推敲過程がわかる重要な箇所。 集 4 かゝるものはー ( 木 ) 「は」なし。 て」の句の次に置き、作者は「同」とす 7 ナシー帰庵に十三夜木曾の痩また直 文 ( 沖 ) 初め「かゝるもの手にもふれす」と らぬ後の月全 ( 木 ) 。作者名「全」は る。「同」は「越人のこと。 蕉し、のち「手にもふれす」を消し、「ハ」 「翁」のこと。 ( 沖 ) なし。 1 ひょろ / \ と尚露けしやをみなへし 芭を補う。 ( 木 ) なし。 ( 沖 ) 初め「尚」を「こけ 7 ナシー其年越し歳旦元日は田毎の日 5 玉壺 ( 巵 ) ー玉壺 ( 木・沖 ) て」とし、のち見せ消ちして「尚」と改そ恋しけれ全 ( 木 ) 。「全」は「翁」の 5 心ちせらるもー心せらるゝも ( 木 ) こと。 ( 沖 ) なし。 む。 7 あの中に蒔絵書たし宿の月ー ( 木 ) 2 身にしみて大根からし秋の風 「あの中に」を「あの月にーとし、作者名 おくのほそ道 ( 木 ) なし。 ( 沖 ) 「木曾のとち」の句の次 . 「翁」を記す。 ( 沖 ) 初め、初五を「月の 5 予もー ( 曾 ) 「予も」後補。 冖」置ノ、 0 の中に」とし、「の中」を消し、「あの」 3 木曾のとち浮世の人のみやけ哉ー 6 さすらへーさすらへて ( 曾 ) を補い、「あの月」とするが、再度「月 ( 木 ) なし。 ( 沖 ) この句の前に、「よにお 6 江上の破屋ー ( 曾 ) 初め「の」な を消し、「中」に〇印を付して生かし、 く、後に入れる。 ( 柿 ) 「の」なし。 りし人にとらせん木曾のとち」の句を記 「あの中に」と定める。 7 立るー ( 曾 ) 初め「改れは」とし、 8 ナシー ( 木 ) 校訂本文、八行目の句すが、のち消す。 のち「立る」と改む。 4 送られつ別れッ果は木曾の秋 の前に「桟」。 ( 沖 ) なし。 9 、いにかゝりてー ( 曾 ) 初め「、いもと ( 木・沖 ) なし。 8 ナシー ( 木 ) 句の下に「全」とす なし」とし、のち「もとなし」を消して、 5 善光寺ー ( 木 ) なし。 る。「全」は「翁」のこと。 ( 沖 ) なし。 「にかゝりて」と改む。 9 桟や先おもひいっ馬むかへー ( 木 ) 6 月影や四門四宗も只一ツー ( 木 ) な 9 人に譲りー人に譲りて ( 曾 ) 1 面八句をー ( 曾 ) 初め「面八句を書 吹とはす石はあさまの野分哉 Ⅱ姨捨山ー ( 木 ) なし。 て」とし、のち「書て」を消す。 ( 木 ) なし。 ( 沖 ) 初め「秋風や石吹颪すあ 貶俤や姨ひとりなく月の友ー ( 木 ) な 3 七日ー ( 曾 ) 初め「七日」の下に さま山」とし、一句を消し、次行に「吹 「元禄二とせにや _J とし、のち消す。 ナシー ( 木 ) 校訂本文、十三行目の颪あさまは石の野分哉」を書く。さらに 、 1 1 亠 ことしー ( 曾 ) 初め「此たひ」と 次行に「吹落す石をあさまの野分哉」と 句の前に「更科」。 ( 沖 ) なし。 囎