鳥類 - みる会図書館


検索対象: 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ
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1. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

周囲の見通しがきく小高い場所の森林て、 営巣する。海岸の崖の岩棚に営巣するこ ともある。大木の枝上に′」皸やつる性植 物て、巣をつくり、産座には草本や海草、 樹皮を敷く。 3 月中旬に 1 巣 1 ~ 2 卵を 産卵し、 37 ~ 40 日間抱卵する。孵化した ひなは 70 ~ 90 日間親鳥に養育されて巣 きゅうじ 立つ。その後もしばらく給餌をうける。 夏季の餌は海岸に多いカラス類や、海 岸近くにくる海島、岩棚て集団繁殖する 海島、それに魚類や栫し類、ヘビ類て、あ る。生きた動を襲って捕らえるほか、 捨てられた魚類や海を漂流している重丿 の死体・腐肉をも食べる。冬季には海岸 地方や湖沼に集まる鳥類を捕え魚類を食 ョーロッパて、はかってほば全域に分布 していたが、早い日罸にに人間によって絶 滅させられた。イギリスて、は、 1908 年以 繁殖言求はなく、近年、他所から移 入して元の状態に復す努力カけられて いる。日本て、も営巣地とその周辺を保全 する必要がある。 じゅうさんがい ( 長谷川博 ) 間があれば、それ以外にさまざまな所に すみついている。よく、郊外や市街、海 岸埋立地にすみついたものを見かける。 ヒラヒラと羽ばたき、空中の一点に停 止して下を眺め、地ーヒにいる獲物をさが す。見つからない時にはさっと滑空して、 ひしよう そこて、また低空飛翔をする、ということ をくり返す。こうして空中から地を捜 査し、獲物を見つけると急降下して、ネ ズミ類や昆虫類、小類を捕らえる。斜 面上昇風や上昇気流を利用して、羽ばた かずに輪をえがいて滑翔することもあ る。樹木や土塊、石、杭の上にとまって 休息する。崖の岩棚や岩のすき間、建物 のすき間や樹上に営巣する。ョーロッパ て、は、農耕地に架設した巣箱をよく利用 する。営巣に適した場尸 ) イ、は、小集団を なして繁殖する。 長野県志賀高原のふもと、中野市の十 = 岸はチョウゲンボウの集団繁殖地とし て有名て、、タカ類の集団繁也が少ない ことから天然記念物に指定された。この ちくま 崖は千曲川の支流の夜間瀬川の侵食に よってて、きたものて、、全長約 1.5 キロ、最 も高いところて、およそ 45 メートルある。 南に面して、崖の下には 150 ~ 200 メート ル幅の河川敷カ昿がり、上にはリンゴ園 がある。ここて、は以前からおよそ 10 つが いが繁殖しているが、瓰匠わずかに減少 している。 長野県下て、はほかにいくつかの侵食崖 て、チョウゲンボウが集団繁殖し、人工崖 て、も繁殖している。他所て、は、山梨県韮 しおや 崎、栃木県塩谷が集団繁殖地として知ら さき ワシタカ類の飛翔 上昇気流を利用した帆翔 チョウゲンボウは翼開長およそ 70 セ ンチの小型のタカて、、ユーラシア大陸の 熱帯から亜寒帯地方、北アフリカに広く 分布する。草地や農耕地など広びろとし た場所を好むが、狩りに適した開けた空 十三崖のチョウゲンボウ繁殖地 指昭和 28 年Ⅱ月図日 所長野県中野市甲 れる。 ( 長谷川博 ) 鳥類・ 83

2. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

2 枚少なく、鳴き声 ( さえずり ) がはっき ルリカケス いりおもて り異なる。南西諸島南部の西表島や台 指大正田年 3 月 3 日 湾には、からだの小さい亜種コトラッグ 所 ( 鹿児島県 ) ミが生息している。繁殖や生態について 置鹿児島県 はほとんど調査されていない。他の特産 りゆうきゅう 琉球諸島北部の奄美大島には、特産 種・特産亜種の場合と同様、照葉樹原生 林の保存がオオトラツツミの保護につな の生物種や亜種が多く生息する。ルリカ ケスもここだけに繁殖する特産種て、、世 ( 長谷川博 ) がる。 界的な珍種て、ある。以前には徳之島に生 息していたというが、丘はまったく観 察されていない 名前のとおり、頭・翼・尾がルリ紫色 て、、背と腹は赤栗色の美しい鳥て、ある。 全長は約 38 センチあり、カケスよりも大 きい。スダジイ ( イタジイ ) やタブノキの よく茂る亜滞照葉樹原生林にすみ、大 木の同や幹のすき間に営巣し、 1 巣に 4 ~ 5 卵を産む。近年、本家部や開墾し た畑地、集落の周辺て、見られることが多 くなり、人家のすき間に巣をつくる例も 出てきた。これは原生林の伐採にともな う変化だと考えられている。 1900 年代の初めから 20 年代まて、、婦人 帽の装飾用にルリカケスの羽毛が珍重さ れ、多数捕獲されて欧米に輸出された。 0 また生物標本としてもかなりたくさん捕 獲された。近年、生息地て、ある照葉樹林 が伐採されて営巣に適した大木も減少し たため、個体数が減少している。 この種の生態や行動、生活史はほとん ど研究されていない。また、生息価 If 櫢 の概数も調査されてはいない。早急に調 査・研究し、分類学的な検討をすること も必要て、ある。奄美大寺産種や特産亜 種 *ef 隻するため、おもな生息地は天然 ー矍区域に指定されている。この面積を 拡大し、各地に配置することが必要て、あ ( 長谷川博 ) あまみ 南西諸島の鳥類分布 ・種子島 カラスイ、。、 アカヒゲ ・屋久島 アカヒゲ , 、カラスパ第ト、 ・吐﨟列島 中ヒ ・奄美大島 アカヒゲルリカケネ オーストンオオアカゲチ オオトラッグミ ・徳之島 アカヒゲ ルリカケス ( ? ) ・沖縄島 アカヒゲカラスパ、 ャンパルクイナ ノグチゲテ、 ・座間味島 カスを、 慶良間列島 ・小浜島、 天然記念物に指定されている鳥類 のうち , 南西諸島に生息・分布す るものを図示した。カラスパトは 亜種カラスパトとヨナクニカラス バトを含めて , 生息の記録のある 島をあげている。リュウキュウキ ンバトは便宜上 , キンバトと表示 ( 編集柳澤紀夫 ) ・尖閣諸島 ーを・を。アボウドリ ・鳩間島 キンパト ・西表島 アカヒケ。カラス / 、ド カンムリワみ。キンパ下 ・竹富島 ・黒島 , キンバト ・与那国島 。、キンパト アカヒケ カラス , 、ト、・仲の神島海鳥繁殖地 ( カツオドリ。にセグロアジサシマミジロアジサシ カンムリワシ - グロアジサシオオミズナギドリなど ) キンみ、 ・宮古島 カラスパト ・石垣島 アカヒケカラスパト カンムリワシキンパト 200km 0 鳥類・ 113

3. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

消えた鷺山 サギ類は、湿上丘くの丘陵の樹上や、池沼に浮かぶ島の さぎやま 斜面や樹上に、何種かが集まって「鷺山」とよばれる集団繁 歹也をつくる習性をもっている。埼玉県浦和市の東のはず れ、上野田の一角にある農家の宅地林に「野田の鷺山」とよ ばれた大きな集団繁殖地があった。この鷺山は、昭和 46 年 ( 1971 ) の夏を最後に、約 250 年の歴史を閉じた。 はんらん かって、関東平野一帯は大小の河川が氾濫する大湿地帯 て、あった。江戸時代中期になって、治水と新田開発のため にこの一帯の河道が整備され、水利のためにダムの役割を こうして大池沼地帯が形成され、さ する堤防が築かれた。 らに干拓が進められて広大な湿田に変貎していった。 にて、きた安定した水系や水溜まりは、淡水魚や両生類・昆 虫類・甲殻類・軟イカ物など、小型水生動効の宝庫となっ た。これらの小動物を餌とするサギ類にとって、この池沼 帯は絶好の生息地となり、応の台地・丘陵にある林に鷺 山がて、きた。 こ野田の鷺山は、長い歴史をもっこと、往 時、親島だけて、も 1 万羽、幼鳥を含めると数万羽にもなり 規模が大きいこと、また人間の集落に密接していることな どから、天然記念物に指定された。 こには、ダイサギ・チュウサギ・コサギ・アマサギな どのシラサギ類のほか、アオサギやゴイサギも繁殖してい た。明治前期まて、は、近ごろ日本て、繁殖言求のないクロト キが繁殖し、江戸時代には近くの林て、カワウが集団繁殖し かわしも ていた。また、ひとつがいのマナヅルが近くの湿原て、繁殖 した言求がある。 このように湿地性の大型鳥類が多かったのは、このル或 が糸日徳川家の大宮鷹場として厳重に保護され、また農民 たいひ もサギ類の排泄する糞を集めて堆肥をつくるなど現実的利 益のために保護したことがあげられる。明治以降、狩猟解 禁となってからも、地元の農民の習慣に支えられて、この 鷺山は保護されてきた。 日本は 1960 年代から急速に工業化していった。この過程 て、、サギ類の採食地て、ある水田や池沼、湿地が消失し、営 巣場所となる台地七の林も減少していった。これに加えて、 農業生産を高めるために化学農薬が多用されるようにな り、サギ類の餌となる水生小動物が減少し、タ威していっ た。さらに、有機塩素系農薬や水銀がサギ類の体内に蓄積 そがい し、繁殖を阻害し、生体機能をも麻痺させ死に至らしめ、 ついに鷺山は消滅してしまった。 野田の鷺山の消滅は、全国各地てサギ類の集団繁歹也が 衰退し、消滅したことを象徴する出来事て、あった。結局、 こて、はその後も鷺山は復活しておらず、昭和 59 年に指定 を解除された。しかし、近年、農業 & が変化し、水生の はいせつ 小規模な鷺山が各地て生している。 小動物も復活する兆しをみせている。これにともなって、 きざ ( 長谷川博 ) 川下・麻里布シラサギ渡来地 囮昭和田年に月 24 日 所山口県岩国市今津町・室の木町・ 装束町・旭町・川下町・中津町・車町 置岩国市 中国山地西部に源を発する錦川は、丘 陵地帯をぬって流れ、岩国て瀬戸内海に ' こには広大な三角洲が発達 注ぎこむ。 し、水路カ従横に走り、各所に池や小さ な水たまりがて、きていた。この湿地帯に は、魚類や両生類・甲殻類など水生小動 物が豊富て、、それらを採食するコサギ・ チュウサギ・ダイサギなどシラサギ類の 絶好の生息地となっていた。特に川下・ いわくに 麻里布地区にはサギ類の生息数が多く、 集団繁歹耐也が形成されていた。 もんせん その後、分流て、ある門前川と今津川に 囲まれた三角汾地帯に岩国空港が建設さ れ、シラサギ類の数は減った。しかし、 ひらた 近くの平田にはサギ類の集団繁殖地が 残っている。残っている湿地帯て、はノヾ ン・ヒクイナ・タマシギが繁殖し、春秋 には多くのシギ・チドリ類が渡りの途中 に立ち寄っている。冬李にはカモ類が多 こは今て、も水 数渡来して、越冬する。 鳥たちの生活の場として、四季、にぎわっ ている。 ( 長谷川博 ) 猿賀のウおよびサギ渡来地 青森県南津軽郡尾上町にある猿賀神社 の社叢は、野田のサギ繁殖地と同様、 昭和 59 年に指定解除となった。 54 ・鳥類

4. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

0 御岳鳥類繁殖地 ( 長崎 ) 対馬北部の御 岳一帯はかってキタタキ生息地として知られ ていたが、いまもャイロチョウをはじめ 20 種 をこえる鳥類が多数繁殖している。 ! 第トを ' 、 みたけ 0 コゲラ。白と褐色の小型のキツッキ。 トビ。各地て、みられる大型のタカ。 カケス。翼の青い模様カ寺 ャイロチョウ。背と肩羽の緑色が美しい 野鳥のコーラス 初夏の森は小島たちの王国。夜 とばり の帖が上がり、空がかすかに白 み始める頃、待ちかねていたよう に小鳥たちはつぎつぎに歌い出 さえず す。静かだった森は鳥たちの囀 りて、充満する。こんなにたくさん の鳥がいるのかと、不思議に思う くらい多い。この李節、鳥たちは 恋の歌を競い合い、自分のなわば りを主張するのに忙しい 鳥類・ 95

5. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

“ー、第をを物ー物を 来して越冬する。 マガンやヒシクイなど多数のガンカモ類が渡 四季をとおして鳥類が豊富て、とくに冬には ( 宮城 ) 宮城県の北部にある伊ⅵ召と内沼は 0 伊豆沼・内沼の鳥類およびその生息地 いずぬま うちぬま 伊ⅵ召のオナガガモの群れ 伊は沼のハイイロガン

6. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

ひえいざん えんりやくじ 0 比叡山鳥類繁殖地 ( 京都・滋賀 ) 延暦寺 の聖域て、ある比叡山には、およそ 6 頁もの こうやさん 鳥が数多く生息し、高野山とならんて、関西地 方の代表的な鳥の生息繁殖地となっている。 ヤマガラ。翼が灰色、わきが栗色の小島。 シジュウカラ。黒い頭に白い頬がかわいい 0 オオルリ。雄の羽毛は美しいコバルト色。 力アゲラ。黒、赤、白の色が美しいキツッキ。 ①エナガ。白と黒とぶどう色て、尾は長い 94 ・鳥類

7. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

姿を消し、クロッグミが新成した。都市 ひえいざん 比叡山鳥類繁殖地 のの墅にある野鳥の宝庫として天然記念 昭和 5 年田月 3 日 物に指定されたが、現在て、は昔のおもか 所京都府京都市左京区 げは失われている。 滋賀県大津市坂本本町 なお京都府て、は、丹後の大江山、丹波 闇延暦寺 * 山地由良川源流部の芦生原生林が、四李 を通じて鳥類の多いところとして知られ 京都市の東北にそびえる比叡山は海抜 えんりやく 848 メートルて、、この一帯には延暦寺の ている。 ( 長谷川博 ) 諸堂が点在している。寺の聖域として、 1000 年以上にわたって自然状態が保存 されてきたため、スギの老木やヒノキ、 御岳鳥類繁殖地 モミなどの暖地性針葉樹、それに各種の 囮昭和 47 年 6 月 20 日 落ム葉樹の混交する天然林が広範囲に 所長崎県上県郡上県町 残っていた。これらの林て、は、夏季、カ 圈農林水産省 * ラ類、キツッキ類、オオルリ、キビタキ、 対馬北部の御岳国有林約 150 ヘクター クロッグミ、サンコウチョウ、サンショ ルは、はじめキタタキの生息地として天 ウクイ、イカル、ヨタカ、ツッドリなど 然記念物に指定された。キタタキは、ユー 約 60 種の鳥が繁殖し、関西地方て最も豊 ラシアの中緯度以北の森林に広く分布す かな鳥相がみられた。 るクマゲラに対応する南方種て、、フィリ しかし、近年、尾根ぞいに観光自動車 ヒ。ンやボルネオ、東南アジアからインド 道が開通して交通量が増大し、天然林が にかけておもに帯域に生息し、暖地の 伐採されてスギ、ヒノキの人工林が造成 朝鮮半島や対馬にも孤立して分布してい されるようになり、一帯の山林は著しく た。しかし、標本採集や原生林の伐採に 変貎した。それに伴って鳥相も大きく変 よる生息地の縮小によって、大正 9 年を 化し、特にキビタキ、サンコウチョウが 最後に対馬から姿を消した。朝鮮半島南 天神月 部には小集団が生き残っている。 キタタキは絶滅したが、標高 490 メー トルの笹世岳にはシイ、カシ類やャブッノヾ キ、タブなどの照葉樹、モミ、ゴョウマ ツなどの針葉樹が混交した原生林が残さ れていて、この一帯て、はオオルリ、サン コウチョウ、キビタキ、ヤイロチョウ、 ミソサザイ、ヤプサメ、センダイムシク イ、メジロおよびヒガラ、シジュウカラ、 ヤマガラなどのカラ類、コゲラなど数多 くの森林類が繁殖し、近くて、は大陸 て、繁殖するミヤマホオジロ、シロハラの 繁殖も確認された。このように鳥相が多 様て、豊かなことから、この或を鳥類繁 歹也として天然記念物に指定し、ひきつ づき保護することになった。 なお、御岳のふもとに広がる佐護の平 野て、は、春秋の渡りの季節に大陸系の鳥 類が数多く観察される。 ( 長谷川博 ) みたけ 7 比叡山鳥類繁殖地 7 入いさんち いオウェひ - ーブルえ、 大原 京都府 ~ 滋県 ・一寺境内 。。 ; = ダ横高山・・ 津市 八瀬 いざん 大宮川 琵琶湖 96 ・鳥類

8. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

動物 I 哺乳類・鳥類 編集加藤陸奥雄

9. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

分布域の東北縁にあたる。よく茂った暗 い林にすみ、林床におりて木の実や種子 など植物匪の餌を、細いくちばして拾い あげてたべる。樹上の枝に枯れた小枝て、 巣をつくり、一腹に 2 卵を産む。 生息数は多くはないが、飛んて、いる姿 オオアカゲラは全長約 28 センチのキ をよく見かける。生息状況はまだよくわ ツッキて、、ユーラシア大陸の亜寒帯南部 かっていない から温帯地方の山地に広く分布し、針葉 ( 長谷川博 ) 樹と落ム葉樹とカ鯤交する原生林に生 息する。東アジアて、は樺太やウスリー地 方、中国東北部、朝鮮半島、中国東南部、 台湾、奄美大島以北の日本列島に分布し、 繁殖している。オーストンオオアカゲラ は奄美諸島特産の亜種て、、本屮 N の亜種と 比べ、羽色が本に濃く暗色て、、特に雨 覆羽先端の白紋は消失した。奄美以南て、 南西諸島には特産種、特産亜種に分類 りゆうきゅう は、琉球列島特産のノグチゲラが中部 される鳥類が数多く生息している。南西 工剏招こ生息し、小型のコゲラが中部・南 諸島は過去に海進と隆起という地史的変 部求に生息するだけて、、ほかにキツツ 化を経験した。海進の日罸 & には島の山項 キ類はいない 部だけが海上に残され、そこに小集団が 奄美大島て、はスダジイ ( イタジイ ) ・タ 隔離され、種がさまざまな程度に分化し プノキ・アカガシなどの照葉樹原生林に ていったと考えられている。 生息している。近年、こうした原生林が伐 特産種は 7 種て、、分類学的取り扱いに 採され造林事業がイされるようになっ もよるが、特産亜種は 27 種が記録されて た。それによって営巣や採食に適した林 いる。特産亜種のうち南方系のものは 8 が減少している。個体数も減少したと推 種て、、それらの亜種分化の程度は低い 測されるが、上肆交のための資料はない 旧北区系の特産亜種は 19 種て、、日本本土 この島特産の種や亜種を保護するために の亜種に比べて体色が濃いか、からだ ( お は、天然ー矍区の面積を拡大することが もに翼長 ) が小さいか、あるいはこれら両 必要て、ある。 方て、特徴づけられるものが多い。奄美大 鳥の亜種名は、明治期に日本て、重加勿標 島のオーストンオオアカゲラ・オオトラ 本を収集した外国人、アラン・オースト ッグミ、中部以南のリュウキュウオオコ ンにちなんて、いる。 ノハズクは、顕著に亜種分化した例て、あ ( 長谷川博 ) トラッグミは全長約 30 センチの大型の ッグミて、、ユーラシア東部の亜寒帯、日 本列島、ヒマラヤ高地の林て、繁殖し、冬 季には暖かい地方に渡る。よく茂った林 に生息し、地止て、ミミズや昆虫を採食す る。日本列島て、も南西諸島、伊豆・小笠 全長約 25 センチの小型のハトて、、イン 原諸島を含めて各地に広く分布してい ドから東南アジア、ニューギニアから オオトラッグミは奄美大島特産の亜種 オーストラリア北部まて広く分布する。 りゆうきゅう 日本て、は琉球諸島南部、石垣島以西の て、、本州産の亜種と比べてからだがやや 大きく、尾羽は 12 枚て本州産のものより 島じまに分布している。 こはこの種の オーストンオオアカゲラ 指昭和 46 年 5 月四日 所 ( 鹿児島県 ) からふと オオトラッグミ 指昭和 46 年 5 月四日 所 ( 鹿児島県 ) あまみ リュウキュウキンバト 指昭和 47 年 5 月日 所 ( 沖縄県 ) 112 ・鳥類

10. 日本の天然記念物 1 動物Ⅰ

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