′イ イをき声一 0 工ゾオヤマノエンドウ草たけ 3 ~ 6 セン チ。本に白毛を密生する。大雪山の固有種 て乾燥した礫地に多い。マメ科。 工ゾツッジ高さ 10 ~ 20 センチ。花の直径 は 3 ~ 4 センチ。やや湿り気のある礫地や岩 場に生える。ツッジ科。 0 チシマギキョウ草たけ 5 ~ 10 センチのキキョウ科の多年軋高さの割りに大きな花は深 ①クモイリンドウ草たけ 10 センチ。トウャク リンドウの変種て、大雪山の固有種。適潤の礫 いベル形て、内側に白毛の多いことが特 7 月中旬から 8 月初旬にかけて咲く。乾燥した礫 地に生える。リンドウ科。 地や岩石地に多い ①工ゾコザクラ草たけ 5 ~ 10 センチ。花は ①チシマッガザクラ高さ 3 ~ 4 センチのツ①チシマキンレイカ草たけ 10 ~ 15 センチ。 直径 2 センチぐらいて、 1 ~ 4 個。やや湿った ッジ科の小低衣細い葉を持つ。花は直径約やや乾燥した草原や礫地に生える。別名はタ 草原に生える。サクラソウ科。 7 ミリ。湿った礫地に生える。 カネオミナェシ。オミナェシ科。
工ゾびクワガタ草たけ 5 ~ 15 センチ。白 い軟毛がある。花の直径は 1 センチ。湿った 草原に生える。ゴマノハグサ科。 0 リシリリンドウ草たけ 5 ~ 10 センチ。花の 直径は 1.5 センチ。草原や礫地に生える。別名 はクモマリンドウ。リンドウ科。 神の庭・カムイミンレ 大雪山ほど高山植物の多様さと スケールの大きなところはない 7 月中旬すぎ、雪の消えた斜面に は高山植物の群落が豪華なお花畑 をつくりだす。それは大きな籠に 盛られた花々か、庭に咲き乱れる 花々に似ているところから、アイ ヌ民族はカムイミンタル ( 神の と呼んだ。 花の盛りは 7 月中旬だが、 8 月、 せつけい 雪渓は日ごと小さくなり、雪渓の 跡を追えば 8 月中旬て、も花を見る ことがて、きる。 0 チシマクモマグサ草たけ 5 ~ 10 センチ。葉は厚ぼったく表面と縁に白い毛がある。花は 直径 1.5 センチ。湿った礫地に生える。ユキノシタ科。 ①ホソバウ ) レンプソウ草たけ 10 ~ 20 セン ①キパナシオガマ草たけ 10 ~ 20 センチ。花 ①チシマゲンゲ草たけ 20 ~ 30 センチ。短か チ。花は円本社彡の穂咲き。大雪山の固有種て、 い白毛がある。花は長さ約 1 センチ。乾いた は長さ 1 センチ。大雪山の固有種て、適潤な礫 湿った礫地に生える。ゴマノハグサ科。 礫地や草原に生える。マメ科。 地や草原に生える。ゴマノハグサ科
0 ジョウシュウアズマギク 7 月上句から下 ①ショウジョウバカマ湿原から林中の水べ 0 ホソバヒナウスユキソウ至仏山と谷川岳 じゃもんがん 句にかけて咲くキク窄ゆ多年草て、、至仏山に りまて、、広く見られるユリ科の多年草て、 5 の文岩地帯に自生する特産種。キク科。 多い。尾 ~ 京産植物の 1 月上旬から下旬にかけて咲く。 0 オゼコウホネ尾瀬原産の水中に生えるス 0 ミッガシワ原や沼の浅い水中にたくさん 0 ャチコタヌキモ中田代の木道際に見られ イレン窄多年草。花は 7 月初旬 ~ 8 月下旬 生えるミッガシワ窄多年草て、、花は 6 月上 るタヌキモ食虫植物「ご、水中のプランク 句 ~ 下旬。尾新召の周辺には大群落がある。 と長い。めしべの先が紅色 トンを捕える。 ①ナガバノモウセンゴケ食虫植物の 1 種 ①ギンリョウソウ山地林中の湿り気のある ①ムシトリスミレ至仏山の湿地に生えるタヌ ゆうれいたけ て、、日本て、は北海道の一部と尾瀬にのみ生育 腐葉土に生える菌本葮物。別名を幽霊茸とい キモ科の食虫植物て、、花がスミレに似る。葉 している珍植物の 1 穣モウセンゴケ科。 う。イチャクソウ科。 の * 液て、虫を捕える。
0 アサヒラン尾瀬ヶ原の湿原に多いラン科 0 ホロムイソウ尾瀬の珍植物の 1 龝中田 0 オゼソウ尾瀬原産のユリ科の多年草て、至 仏山蛇紋岩地帯に生える珍不軋花は 7 月中旬 の多年草て、、花は 7 月中句 ~ 下旬。紅紫色の 代の湿原に多い。花は小さく、果実は袋た ( 、 ~ 下旬。 花は小さいが美しい 角張っている。ホロムイソウ科。 ①ヤナギトラ / オ寒冷地の湿原に生えるサ ①クロバナロウゲ北海道・尾瀬・日光に見ら ①シラネアオイ尾瀬に入るオ家や林中に多 れる亜寒帯植物の重。中田代の湿地に生え クラソウ多年草。尾瀬て、は中田代によく いキンボウゲ下多年草て、、花は 6 月中句 ~ る。花は日工褐色バラ科。 見られる。花は 7 月上旬。 7 月初句。 0 ヒメシャクナゲ酸性の湿原に生えるツツ 0 オゼヌマアザミ尾瀬原産の 1 種て、湿地に 0 ヒオウギアヤメ高地・寒地の湿原 ( こ生え そうほう ジ窄小低木て、 6 ~ 7 月にかけて壺状の花 生え、花は 8 月上句から中旬。総苞が立ち上 るアヤメ窄多年草て、尾瀬の原と沼に多く をつける。尾瀬ヶ原に多い がるのが特キク科。 見られる。花は 7 ~ 8 月。
男女群島 囮昭和 44 年 8 月田日 所長崎県福江市 闇農林水産省・ 男女群島は五島列島から南南西 70 キ あくね ロ、鹿児島県阿久根市の西方 170 キロの 東シナ海にある。北緯 31 度 59 分 ~ 32 度 3 分、東経 128 度 21 分 ~ 25 分、沖縄県につい て、日本の最西端をなす。約 10 キロにわ たって北東から南東へ、男島・クロキ島・ 寄島・ハナグリ島・女島と並び、多数の小 ぎようかい 岩礁を伴う。全域が溶結凝灰岩を母岩 とし、島の周囲には断崖が発達している。 最高峰は女島の高岳の辻 ( 海抜 281.3 メートル ) 、総面積 4.5 平方キロてある。 この ~ 篳或には、黒潮の分流て、ある対馬 海流が北流していて、最寒月 ( 1 月 ) 、最 暖月 ( 8 月 ) の月平均気温はそれぞれ 8.7 度 C と 27.3 度 C 、年平均気温は 17.6 度 C 、九州南部よりも温暖て、ある。この温 暖さが、南方系の植物や動物の北上分布 の原因となっている。 海岸の絶壁や急傾斜地は、荒天時には ~ ルの飛沫をあび、そこには而冨、耐乾 性のダルマギク・タイトゴメ・ハマトラ ノオ・ソナレムグラ・ホソノヾワダン・ヒ ゲスゲ・コウライシノヾ・ハチショウスス キなどの草本類が生育する。マノレバニッ ケイ ( クスノキ科の常氏木 ) はここを 分布北限地とし、しばしば海岸に帯状の 群落をなす。 このような海岸群落の上方には、モク タチバナ ( ャプコウジ科の常緑木本 ) の 群落、さらにその上方にタブノキ ( クス ノキ科 ) の高ヨ木が発達する。林内には、 常緑樹のヤプニッケイ・ショウべンノ キ・モクレイシ・ビロウ、草本類のアオ ノクマタケラン・クワズイモ・ナンゴク ウラシマソウ・オオイワヒトデなど南方 系の植物が数多く生育する。大形のシダ、 オオタニワタリはタブノキ林の樹上や地 上に密度高く生育する。 植物相は南方系植物を多く含みながら も、裸子植物、ブナ科、ツッジ科、ハイ だんじよ 144 ・天然保護区域 ノキ科を欠き、キク科、マメ科、ラン科 が本土と比べて著しく不頁が少ないとい う島嶼型の特徴を持っている。 温暖な気候は動物相にも特色を与え る。約 100 種の鳥類の中には、カツオド リ・アカコッコ・アカヒゲなど南方系の 鳥カ寉認されている。生息密度が高いの は、オオミズナギドリて、ある。特記すべ きは、台湾・中国大陸系のサウテルヘビ て、、日本て、は男女群島だけに生息する。 両生類はいない。陸産の貝類て、は 2 研重中 1 重、甲虫類て、は 108 種中 9 種と 6 亜種 が男女群島に固有とされるなど、九州の 属島の中て、は固有種率が高い島て、、また 南方系の不頁もかなり生息する。変、 一層詳しい学術調査が待たれる。 ( 伊藤秀三 ) 阿値賀島 脂昭和引年 9 月ロ日 所長崎県平戸市早福町 平戸市・ 阿値賀島は長崎県平戸島の西方約 4 キ ロメートルにある。上阿値賀島 ( 面積 20 ヘクタール、海抜 142 メートル ) と下阿値 賀島 ( 12 ヘクタール、 120 メートル ) の 2 島からなり、ともに粗粒玄武岩質安山岩 から成る。島の外周には母岩の柱状節理 がよく上して断崖をなし、砂浜はなく、 れきひん 上阿値賀島に小さな礫浜が 1 ヵ所あるに すぎない。このような海岸地形のため、 人が島に上陸することは極めて鼈ご、島 の自然は原始性高く残されている。 島の外周の断崖には耐塩、耐乾性の強 いタンレマギク・ノ、マナデシコ・ホソノヾワ ダン・ソナレムグラ・ヒゲスゲなどの草 本類が岩の割れ目に生育している。 断崖の上方、島の上半部には木本群落 がある。おもな樹種は、常緑樹のハマビ ワ・マサキ・トべラ・マルノヾグミ・ヤフ ツバキ・ナタオレノキなど、落葉樹て、は 工ノキ・オオムラサキシキプなどがみら
0 ヒメチャマダラセセリ ( 北海道 ) 昭和 48 年 ひだか に日高山脈南端のアポイ岳て、発見された種 て、アポイ岳とその周辺だけに分布する。 ①ウスパキチョウ ( 北海道 ) アゲハチョウ科 の高山蝶て、、半透明の黄と黒の地に赤い斑紋 がある。 0 ダイセッタカネヒカゲ ( 北海道 ) ジャノメ チョウ窄高山蝶て、大雪山と日高山脈の一 部に生息する。 0 アサヒヒョウモン ( 北海道 ) 北極圏の蝶て、 タテハチョウ科に属する。大雪山の 1800 メー トル以 - ヒの高山帯にすむ。
ほんがんしようず 0 本願清水イトヨ生息地 ( 福井 ) 体長約 50 ミリ、緑褐色て、背には 3 本のとげがあり、 腹面は銀白色を呈する。湧水の減少に伴い、 保護対策が講じられている。大野市は陸封型 のイトヨ分布の南限にあたる。 0 アユモドキ ( おもに滋賀・岡山 ) ドジョウ 科に属し、日本固有種とされる。黄褐色また は茶褐色て、幼魚期には横斑が現れる ( 写真 ) 。 成魚は 100 ~ 150 ミリ。生息場所の破壊によ ひん り、絶滅の危機に瀕している。 ネコギギ ( おもに愛知・三重 ) 昭和 32 年に 発見された日本固有種て、ギキ科に属する。体 長 70 ~ 100 ミリ、やや黄味を帯びた茶褐色て、、 背びれと胸びれに鋭いとげを持つ。 ・。いら 1 多を
鱗翅目シジミチョウ科ヒメシジミ亜科 に属する小形の蝶て、、本種の属する じじ加〃属の種は日本て、は本種のみ て、ある。翅の開張 25 ミリ内外。翅形は近 似種のヒメシジミ等に似るが、前翅端の 尖りがやや強い。雄の翅表は紫色味の強 い青藍色て、、タ家の黒い糸剥りは細い 雌の翅表は黒褐色、基部から中央部にか けて暗青色の鱗粉を散布する。裏面は雌 雄て、大差なく、近似のヒメシジミ類と異 なり暗灰色、翅の外半部にはタ家に平行 に配列された 3 列の黒点列 ( 最内列の黒 紋は大形て顕著 ) と、中室立文、後翅の 基部に 2 個の黒紋があり、これらは灰白 色に糸剥られることが多い。後翅の最も 殞則の黒紋の中て、、肛角部近くの 2 ~ 3 個はその上に青藍色鱗をちりばめ、その 内側は赤橙色に糸朝られて美しい。和名 は樺太 ( サハリン ) の瑠璃色のシジミチョ ウの意味て、、普通種のルリシジミとは類 縁が遠い。 てしお 国内て、は北海道中部の大雪山系や天塩 おとふけ しかりべつ 岳・然別山・音更山・ユニ石狩岳、日高 山脈の美生岳・幌尻岳、知床半島の斜里 岳・羅臼岳・西別山などの高地帯に分布 する。生息場所は高山帯のハイマッ等の 間に広がるクロマメノキ・ガンコウラン わいせいかんばく 等を主体にした匪灌木群落て、ある。成 虫は年 1 回、 7 月中・下旬を中心にして 発生し、晴天の日に矮性灌木の上を毎対走 ひしよう に飛翔し、チシマッガザクラ・コケモモ・ チョウカイフスマ等を訪花する。卵は、 食草て、あるガンコウラン ( ガンコウラン 不斗 ) ・クロマメノキ・コケモモ ( ツッジ不斗 ) の小枝や葉に 1 個ずっ産み付けられる。 年内に孵化した幼虫は食草の新芽や若葉 を食って秋まて、に 3 齢中期まて、成長して 越冬 ( 恐らく落葉の下て ) し、翌春摂食 ようか を再開して 4 齢に成長し、蛹化、羽化し てくる。 カラフトルリシジミ 指昭和 42 年 5 月 2 日 所 ( 北海道 ) りんし 48 ・昆虫類 本種はウスパキチョウやアサヒヒョウ モンほど分布が狭くはなく、道東部にも 分布するが、いずれの或て、も生息環境 は局限されており、我が国の数少ない寒 地匪の蝶として天然記勿に指定されて 保護されている。発生量はいすれの地て、 ラサキ、クスノキ科のテリハコブガシ・ コフ。ガシ、クワ科のシマグワ等が記録さ れている。 本種はオガサワラセセリと共に小笠原 諸島の特産蝶て、、種としての世界的分布 カ墸しく狭く、原産地の生息環境の変化 や舌リ隻等によって減少したり、種として 絶威する危険性が高いのて、、天念記勿 も必すしも多くはない オガサワラシジ 指昭和 44 年 4 月に日 所 ( 東京都小笠原村 ) りんし ( 三枝豊平 ) に指定された。 りんし 置奈良県・春日大社 * 所奈良県奈良市春日野町 指昭和 7 年 3 月 25 日 ルーミスシジミ生息地 ( 三枝豊平 ) 鱗翅目シジミチョウ科ヒメシジミ亜科 に属する小形の蝶て、、本種の属する Ce なな切〃属は、我が国にはルリシジミ など数種が分布する。開張は 25 ミリ内外。 翅形はルリシジミに比べると前翅のタ家 がより直大て、あるために、翅の先端は 尖る。雄の翅の表面は青紫色て、、タ家 は幅広く黒色、裏面は淡い灰白色、前翅 にはほとんど斑紋が発達しない。後翅の 地色は基部から中央部よりやや殞則にか けて青緑色を帯び、特に基部て、は濃く、 ルリシジミに似た暗灰色の斑紋をあらわ すが、これらは消えかかったような感じ て不明瞭て、ある。雌は雄よりも翅形の丸 味が強く、翅の表面は濃い藍色、タ家の 黒帯は雄よりも幅が広い。和名は産地小 笠原諸島のシジミチョウを意味する。 本種は古くから知られている蝶て、、新 種として記載されたのは 1886 年て、ある。 世界的にみても小笠原諸島だけに分布 し、 C 召〃 4 属としては分布が非常に 狭い。小笠原諸島て、は父島・母島・兄島・ 弟島・姉島に分布し、個体数は決して少 なくない。春 ( 3 月 ) から秋 ( 10 月 ) ま て、連続してみられ、年によっては 1 ~ 3 月にも採集されているが、発生回数等の 詳しいことは不明て、ある。 成虫は海岸よりもむしろ原生林内に多 く、雌は食草の葉に通常 1 個ずつ産卵し、 つばみ 孵化した幼虫は開花前の蕾を食う。幼虫 の食草はクマッヅラ科のオオノヾシマムラ サキが一殳的て、あり、この他にもシマム ルーミスシジミは、鱗翅目シジミチョ ウ科ミドリシジミ亜科に属する小形の蝶 て、、属唯一の日本産種て、ある。 翅の開張は 30 ミリ内外。一見、近似の普 通種のムラサキシジミに似るが、小形て、、 翅形はやや丸味が強い。翅の表面の地色 は黒褐色、基半部には明るい青藍色部が あり、その範囲は個体変異が大きく、 般に雌の方が広い。裏面は灰白色から淡 灰褐色て、ムラサキシジミより明るく、同 種によく似た暗褐色紋をあらわし、これ らの斑紋は前翅て、よく発達し、中央斑紋 別の個々の斑紋は横長、後翅の斑紋は不 明瞭て、ある。和名は、日本て、本種をはじ かのう めて千葉県の鹿野山て、発見したアメリカ 人宣教師ルーミスに基づく。 本種は典型的な西部支那系の蝶て、、東 部ヒマラヤ地域からインドシナ半島北 部・中国西南部・台湾・日本にかけて分 布する。国内て、は本り、 l•l ( 千葉・三重・奈 良・和歌山・島根・山口の各県と隠岐 ) 、 四国 ( 愛媛・高知・徳島の各県 ) 、九リ羽 ( 福 岡・熊本・宮崎・鹿児島の各県と屋久島 ) から言求があるが、いずれの場所て、も生 息地は狭い範囲に限られ、個体数も少な い。本種の発生量は年により変動が激し く、匠は一殳的にイ固イ椏が減少する傾 向が強い。天然記念物指定地の奈良県春 日山は照葉樹の原生林がよく残され、生 息環境として優れており、昆虫採集も全
いなおだけ 稲尾岳 指昭和 42 年 7 月 6 日 所鹿児島県肝属郡佐多町・田代町・ 内之浦町 間農林水産省 神屋・湯湾岳 んど切りつくされてしまったといってよ 林やシイ林などの常ム葉植抃木は、ほと い。稲尾岳をはじめ大隅半島のイスノキ されずに残っているわすかの森林しかな モミ林や低木と、谷部に部分的に伐採 てしまい、残っているのは山項部一帯の しかし、現在はその大部分は皆伐され あった。 態て、残っているのは極めて貴重なものて、 的な暖帯林が帯状に分布し、原生林の状 る低財木となっている。このような代表 キミ・サザンカ・ハイノキなどの混生す なり、山項一帯はイヌツゲ・アセビ・シ ている。やがてモミノキを主とする林と ら上にはアカガシ林が尾根などに発達し ジロガシ林となり、 700 メートル付近か 700 メートル付近まて、はイスノキやウラ はスダジイやタブノキの多い林て、あり、 すなわち、海抜高 300 メートル付近まて、 生が垂直的に分布しているのがわかる。 はすばらしいの一語につきる。また、植 ある。太平洋に面する南側斜面の原生林 メートルの山項にかけ上がる急峻な山て、 属山地 ) の一峰て、、海岸線から一気に 959 つき 稲尾岳は大隅半島南端の大隅山脈 ( 肝 ( 大野照好 ) かみや ゆわんだけ おけるシイ林の典型の一つて、ある。植捕合 が 100 年にも達するシイ林が広い面積に わたって残っている所は極めて少なく、 貴重なものて、ある。また、この区域内に はアマミカタバミ・アマミコナスビ・ア マミスミレ・コケサンショウソウなどの 奄美大島固有の珍しい植物も自生してい る。 湯湾岳は山項付近はミヤマシロバイ・ クロノヾイ・アマシノヾ・シキミ・シノヾニッ ケイなどの混生する低木林となってお り、特有の群落となっている。また、 の付近にはアマミヒヒラギモチ・リュウ キュウアセビ・アマミノフュイチゴなど の珍しい植物も自生し、他にかけがえの 無い山項・直物群落て、ある。 また、山林の開発が急誣に進む中て、、 アマミノクロウサギ・ルリカケス・トゲ ネズミ・ケナガネズミ・オオトラッグミ オーストンオオアカゲラなどの特別天然 記念物や天然記念物および貴重な動た ちの生息地としても重要て、ある。 ( 大野照好 ) よなはだけ 与那覇岳は海抜 498 メートル、沖縄島 て最も高く、島て、一番幅の広い北部山系 の中央部に位置している。 保護区域はこの与那覇岳の山項部を中 心に海抜 450 メートル以上の山項域約 8 ヘクタールの部分て、ある。この或は年 間 3400 ミリメートル内外の降雨量に恵 まれ、空中湿度が高く、小さな渓谷が集 まった複雑な地形をなし、しかもこれま て、公有林として保護管理されてきたの て、、沖縄島て最も安定した本材目を示し、 植物相の多い事て、も知られている。 新長政府時代の天然記念物指定調査報 告 ( 1957 年 ) によると、所産植物 104 科 378 与那覇岳天然保護区域 指昭和 47 年 5 月日 昭和引年に月 23 日 ( 追加指定 ) 所沖縄県国頭郡国頭村 種 12 変種 4 品種が言当求され、県内の他の 或と比較して、特に葉上苔や垂生する 蘚類、シダ植物やラン科植物などが多く、 その中には固有種をはじめ分布の北限種 や南限種など、生物地理学上貴重な不亟頁 が多いことなどが報告され、天然記勿 指定の根拠となっている。 ちなみに所産植物の中から沖縄島の固 有種をあげると、オキナワウラジロイチ ゴ・リュウキュウナガエサカキ・クニガ ミヒサカキ・コノヾノミヤマノボタン・オ オギミラン・リュウキュウコンテリギ・ オキナワャプムラサキ・リュウキュウタ チスゲなどがある。その他、クニガミシュ スラン・オキナワシキミ・ヒメカクラン・ クモラン・ヤンノヾノレフモトシタ、・コフラ ン・タイワンウラジロイチゴ・タイワン アサマッゲ・ヤンバルミミズンヾイ・アリ サンタマツリスゲ・ホコザキべニシダ・ セキコク・カンラン・マメヅタラン・ヒ メウラボシ・シマイワカガミなど、多く の学術上貴重な不頁の分布が知られてい る。 山項域の植生はイタジイ ( スダジイ ) が最優占する林分て、、ハイノキ科、クス ノキ科、ツバキ科、ニシキキ下 k アカネ 科、アワプキ科などを主構成種とし、オ キナワシキミ・ヤンノヾルマユミ・ヤンノヾ ルフモトシダ・オナガ工ビネ・サクラッ ッジ・オキナワャプムラサキ・リュウキュ ウチク・オキナワサザンカを標徴種とす るオキナワシキミースダジイ群集として 言リされている。 なお保護区域内は、ノグチゲラ・ヤン バルクイナ・ホントウアカヒゲ・リュウ キュウズアカアオノヾト・ケナガネズミ オキナワトゲネズミ・イボイモリ・トカ ゲモドキ・イシカワガ工ル・リュウキュ ウヤマガメ・ヤンバルテナガコガネなど、 国や旨定天然記鳬勿の動物の生息地て、 指昭和 43 年Ⅱ月 8 日 所鹿児島県大島郡住用村・宇検村・ 大和村 闇農林水産省 150 ・天然保護区域 神屋国有林はスダジイ林て、奄美群島に 屋国有林て、ある。 の最高峰て、ある。神屋は住用川一 E 流の神 湯湾岳は海抜 694 メートルて、奄美群島 もある。 ( 新納義馬 )
典型的な照葉樹原生林に生息する蝶 て、、分布も著しく局限され、分類学的に も 1 属 1 種て、あり、しかも幼虫の食草の 生育状態も特殊て、、食草のま乂や原生林 の伐採によって容易に糸色威することが予 想されるために、不耐旨定て、天然記 ; ま物に 指定された。保護、生態に関する詳細は ゴイシッノヾメシシミ キアゲハ 54 ・昆虫類 キアゲハの大きさの比較 ゴイシッパメシジミと 鱗翅目シジミチョウ科ヒメシジミ亜科 に属する小形の蝶て、、 S カ襯属の唯 ーの種て、ある。翅の開張は 22 ミリ内外。 翅形はツノヾメシジミ等に似るが、後翅に は尾状突起を欠き、雌の前翅は雄にくら べて円味が強い。翅の斑紋には性差がほ とんど認められず、表面は一様に黒色 ~ 黒褐色て、、後翅タ家に沿って青白色の細 条をあらわすが、これは雄て、は一殳に不 明瞭。裏面は白色から淡灰白色、碁石模 様の黒紋をあらわすが、前翅の中央列の 黒紋は互い違いに配列され、後翅の中央 黒紋列の中て、前端のものは特に大形て、目 立ち、第 lb ~ c 室、第 4 室のものは伸長 する。後翅亜タ文は第 2 、第 6 室のも のが大形、前者はその内側が暗黄褐色に 糸剥られる。和名は裏面の碁石状黒紋の 特徴と、本種に家のツバメシジミ属と の類縁関係に基づいて命名された。 ヒメチャマダラセセリと同様に、日本 から最も新しく発見された蝶の一種て、、 国外て、は中国中・南部、台湾中・北部の 山地、アッサム地方等に少数の産地が知 られている。国内て、は初記職也の熊本県 いちふさ 市房山のほかに、宮崎県と奈良県の山地 て採集されたといわれるが、いずれの場 所て、も産地は少なく、生息地は狭く、か つ個イ櫢も極めて少ない。 成虫は通常 1 化、 7 月中・下旬に発生 し、時には第 2 化の成虫が 8 月上句に少 数発生することもある。生息地は照葉樹 林帯上部の原生林に限られ、一ヨ殳的には 谷川に沿った多湿の環境て、あるが、これ はこのような場所に幼虫の唯一の食草て、 あるイワタバコ科のシシンランが着生植 物として生育するからて、ある。 卵は食草の蕾やその近くに 1 個ずっ産 まれ、幼虫は初期には花筒内部に、後期 からい には外部にいて、花蕾や若い果実を摂食 する。 ゴイシッパメシジ、 指昭和 50 年 2 月日 所 ( 熊本県 ) 囲み記事を参照のこと。 シマアカネ 昭和 44 年 4 月に日 所 ( 東京都小笠原村 ) ( 三枝豊平 ) 小笠原固有の美しいトンポて、 1 属 1 種、トンポ科に属する。体長 40 ミリ内外 て体はトンポ科としては細形、地色は黒 色頭部は前面が黄色て、前額の上面は美 しい光沢のある藍色胸部には雄て、は前 面に 1 対と但価に 3 ~ 4 個の黄色い斑紋 があるが、雌て、は側面の斑紋の数が多い 腹部は細く、雄て、は基部の 7 節が美しい 赤色、雌て、は雄より太く、 2 節から後方 へ向かって細くなるが 8 節て、やや太くな る。 2 ~ 6 節は橙色。翅は細く透明て地 紋は黒褐色父島・母島・向島に産し、 5 ~ 8 月にみられ、少なくない 小笠原固有のクマバチて、ミッパチ科、 クマバチ属に属する。雌は体長 25 ミリ内 外、体は黒色て光沢があり、頭部、胸部 は黒色短毛がある。腹部は下面から側部 にかけて赤褐色の長毛を密生する。肢は 基部から脛節まて、黒褐毛、附節には赤褐 毛を密生する。翅は黒褐色。雄は異形て、 黄色短毛におおわれる。花に集まり、花 粉や花蜜をあつめて幼虫を育てる。枯木 せんこう の幹や枝中に穿孔して営巣する。ギンネ ( 石川良輔 ) オガサワラクマバチ 昭和 45 年Ⅱ月に日 所 ( 東京都小笠原村 )