[ 凡例 ] ( 特天 ) = 特別天然記念物 ( 天 ) = 天然記勿 れたりしたことを示す。 ら指定地域が助耐広張されたり、解除縮小さ G 助ロ指定 ) ・ ( ーー陪に解除 ) は、イ描矍の尼要上か たことを示す。 合併その他やむをえない理由により改められ ( 名称変更 ) は、指定当初の名称を、市町村の むね -- -- ・致する。 5 . 囮 = 指定年月日。・自報に告示された日とおお 合もある。 編集の都合により、多少頂序を入れかえた場 のへ、あるいは分類学上の順序によったが、 件の配列は、原則として北のものから南のも 4 . 各章および章内の同種グループ中の指定物 朝体 ) は指定外のものを示す。 のものは国指定の天然記念物を示し、細字 ( 明 写真説日月文の名称のうち、太字 ( ゴシック体 ) ある。 断により、現地での慣用に従ったものも若干 然記念牛旨定目録』によったが、編集部の判 3 . 天然記念物の名称は、文他ヤ編『史跡名勝天 ルーフ。内の編成は編集部による。 れを生活型によるグループでまとめた。各グ と、単木指定のものとに大きく分け、それぞ 2 . 植物は草本と木本の植生を中心にしたもの 報で告示されない限りは収録し、その旨を記 物て指定解除申請中のものか若干あるが、官 体指定のものは含まれていない。枯死した植 「国指定」の天然記靄勿のみであり、地方自治 ( 1984 ) 5 月現在の指定物件の全部である。 1 . 本書に収録した天然記念物は、昭和 59 年 6 . 団 = 所在地 7 . = 個理者または管理団イ本。ーイ殳に土地の所 有者か管理にあたるのか建て前であるが、所 有権が多数にわたっていたり、その他之要な 事由がある場合には、個理団体力鮨定され管 理することになっている。都道府県や市町村 など地方公共団体がこれにあたるのか普圃で ある。 里者名・管理団体名のうち、 * 印のものは 指定物件の所有者として明らかなもの。細字 ( 明朝体 ) のものは、『指定目録』では空白にな っているが、編集部の調査によって判明した 艝理者または里団体を示す従って、これは 公式のものではない ) 。なおかっ調べかっかな かったものは空白にしてある。 8 . 解説およひ特別記事中の植物の種名は各執 筆者による。その他写真説明など、靹筆者名 のない言当主は編集部による。 9 . 特別天然記念物指定のものについては、名称 の欄にその旨を記した。 10. 第 6 巻の巻末に、天然記念物の所在地地図、 都道府県別目録および 50 音順索引を掲載し た。検索や観察旅行などに役立てば幸いであ る。
目 沼田眞 代表的なものの 計画的な指定を 天然記念物目録 執筆者一覧 特別記事目録 自然林 小島の自然林 落葉広葉高木林 常緑広葉高木林 常緑針葉高木林 次 4 7 50 62 86 常緑・落葉低木の群落 タケ
がやはり流れていて、珍しい木や斑入りなどに目を うばわれる。日本の自然を代表する最も普通の植生 は一切指定されていないて、、代表的て、ないものが指 定をうけている。天然記念物の考え方を基本的に検 討し直す必要があろう。これから狭い国土の開発は ますます進み、最も普遍的な、代表的な植生が姿を 消してしまわないうちに指定をすべきて、あろう。天 然記念物はまさに日本の自然を記念する代表性のあ るものを主とすべきて、、珍奇なものはむしろつけた りにしたらよい。何のために天然記念物の保護をは かるのかをもう一度考え直したい 次に問題となるのは植生管理て、ある。 東京都て、は、開発のいちじるしく進んだ中て、、自 然環境保全法にもとづく地域指定をするに当たっ て、所有者との合意のもとに植生目標をきめ、その 目標を達成するためのマニュアルを作った ( 奧富・柿 崎・沼田 1976 ) 。今まて、に指定された天然記念物て、も 分るように、対象の植生は極相とは限らない。極相 の植生て、も決して完全に安定しているわけて、はな く、自然に枯死するものもあれば、病虫害にやられ るものもあり、台風て、倒れる木もある。林床には新 たな芽生えをみる。しかし一般的に林そのものがひ どく変貎することはないのて、、人工を加えないて、放 置しても余り問題はない。しかし、遷移の途中相の 場合は放っておけば極相の方向に進んて、いくのがふ つうて、あるから、どういう植生のタイプて維持する か、つまり目標植生をきめて、手をうっていく が必要になるのて、ある。東京都て、きめたマニュアル 6 ・ はそのためのものて、あったが、そうした方式を天然 記念物保護の方法論としてとりいれていくことが必 要て、あろう。
ことて、天然記念物保護ははかられてきたのて、ある が、もうこの辺て、考え方を改め、管理を伴った天然 記念物の指定にふみきるべきだと思う。もちろんそ の場合には、植生管理のマニュアルをきめて、それ に従うということて、ないとまずいが。 ロガシ・アカガシ・アラカシ・シラカシ・ツクノヾネ 表的な常ム葉高木林としては、スダジイ・ウラジ 限地帯だけというのはまことに淋しい。わが国の代 イガシ各 1 ヵ所のほか、ツバキ・サザンカなどの北 常緑広葉高木林て、は、シイノキ・クスノキ・イチ も気が向いたものを適当に指定したという感じて、あ いのに驚く。たびたび述べたことて、はあるが、これ 東以南に多いのて、あるが、ほとんど指定されていな いわゆる照葉材木を構成するものが関 ガシ・コジイ・ウバメガシ・タブ・イスノキ・ヒメ ツバキなど、 常緑および落葉低木の群落て、は、圧倒的に多いの ノヾーしているが。 て、は、林野庁の学術参考保護林がかなりのものをカ 表的自然はすべて含まれるようて、ありたい。その点 て、ないかがわかる。記念物というからには日本の代 うちのごくわずかにすぎない。指疋がいかに的 が、天然記念物として指定されているものは、その マツ・キタゴョウ・ヒメコマツなどがあげられよう キ・ヒノヾ・ヒノキアスナロ・スギ・アカマツ・クロ ビソ・カラマツ・コメッガ・トウヒ・クロべ・ヒノ は、トドマツ・アカエゾマツ・オオシラビソ・シラ 常緑針葉高木林についても日本の代表的なもの る。根本的に見直しを要する。 がシャクナゲ・ツッジて、、その他はナンテン・ツゲ・ イヌツゲ・コケモモ・ツルマンリョウ・ヤェクチナ シ・オオヤマレンゲ・シデコプシ・ハマナス各 1 ~ 2 件というところて、ある。たくさんある広葉低木の 中からこれだけて、よいのか、検討を要するところて、 ある。常緑針葉低木林としては、ソテッ自生地 2 件 とダイセンキャラボク林のみて、ある。このグループ て、誰て、も頭にうかぶのはハイマツ・ハイネズなどて、 あろうが、そういうものは対象としてとりあげられ ていない。ハイマッ帯などは国立公園の特別保護地 区とか原生自然環境保全地域に含まれているが、天 然記念物としては重複をいとわす指定してほしいも のて、ある。 タケて、はキンメイチク・サカサダケ・カタシポダ ケ・トラフダケのように、木なら珍木奇木といった ところて、ある。もっとノーマルなマダケ・ハチク・ モウソウチク・ヤダケなど、ササまて、広げればクマ イザサ・チマキザサ・チシマザサ・ミヤコザサ・ネ ザサ・アズマザサなどかなり多くのものが指定の対 象になるはずて、ある。しかもこれら多くの竹林や笹 原は、単に柵の中にかこっておくといった保護て、は なく、適切な管理を要する方の記念物て、ある。 以上、樹木の群落や自生地て次然記念物に指定さ れているものを簡単に概観してみたのて、あるが、全 体の感想を述べてみたい。植物編の 3 巻、 4 巻、 5 巻全体として、明治以来の巨樹名本が強く、それ以 後に指定された草本性あるいは木本↑直生は弱い その弱い中にも巨樹名木の中にある奇木珍木的発想
代表的なものの計画的な指定を 沼田 木本性の植生はこの巻と、一部社寺林が第 3 巻に 収められている。第 5 巻も木て、あるから、植物編 3 册の 75 パーセントは木を扱っているといってよか ろう。ところが日本の植物の生活型の割合て、いうと、 木本が 28 パーセント、草本が 72 パーセントて、あるか ら、そういう点からは逆転しているといってよい 木本性群落の第一は自然林 26 件て、あるが、名称と しては原始林、自然林、濶葉抃木、材木、樹叢、植 物群落など、はなはだ不統一て、ある。自然林という のは一つしかないが、この名称が一般的にはよいて、 あろう。内容を示すのには針葉材木、濶 ( 広 ) 葉材木 といった生活型による表現がよいて、あろう。原始林 とか原生林というのは、文字通りの意味て、は日本に はほとんどないといってよい。オランダのウェスト ッフ ( 1971 ) は多少人手の入った原生林的なものを亜 自然林とよんだが、天然記念物の原始林というのは せいぜい亜自然林て、あろう。材木や樹叢というのは 社寺林 ( 第 3 巻 ) にもて、てくるが、樹叢という用語は はんちゅう とくに必要を認めない 北半部にはこのようなところは少ないのて、あろう の場所も多くは日本の南半部にある小島て、あるが、 多く、そして材木と植物群落て、ある。指定を受けた島 性、亜熱帯性、暖地性という形容詞のついたものが 小島の自然林という範疇には 14 件あるが、熱帯 地、分布限界を扱ったものて、ある。それを大きくグ て、あとの大部分は特定の樹木の群落、蹴木、自生 以上が生活型を中心とした群系的な扱いて、あっ ルーヒ。ングするため、やはり生活型によって、常緑 および落葉の広葉高木、常緑針葉高木、常緑および 落葉の低木、タケにわけることがて、きる。名称は自 生地、自生北限地帯、樹林、産地、原始林、原生林、 群叢、群落、純林、自生南限地帯と実にさまざまな 用語が用いられている。他の場所て、も指摘したが、 用語や概念の見直しを早急に行わないと、名称から くる古くさい時代ばなれのしたイメージをぬぐいき れない。わが国の高等植物の中の高木と低木の比率 はそれぞれ 19 パーセント、 8 パーセントて、あるが、 本書にとりあげられたものをみると、高木 67 件 ( 竹 林をふくむ ) に対して 31 件、種て、みると、 40 対 16 にな るのて、、ほぼ比率に近い 落葉広葉高木林て、多いのはサクラ・ハナノキ・ク リ・ブナなど、常緑高木林て、ヒルギ・マツなどて、あ る。しかし、落葉広葉高本林は、フ、、ナ林て、も北限地 帯をふくめてわずか 3 ヵ所、ヤマモミジ・シオジ各 1 カ所とはまことに少ない。日本の代表的な落葉広 も ない。そのようにいっさい手をふれさせないという 要ならば現状変更を願い出て許可をえなければなら て、は勝手に人手をいれることは禁じられており、必 念物ということになる。天然記念物の今まて、の概念 ちろん大部分は二冫知木なのて、、管理を要する天然記 それらが 1 カ所もあがっていないのはおかしい ギ・ハンノキなど、ちょっとあげてもかなりあるが、 ラカンパ・ケヤキ・フササクラ・サワグルミ・クヌ タヤ・ミズナラ・コナラ・カシワ・ダケカンパ・シ 葉高木林としてはブナの他にイタヤカエデ・エゾイ
日本の天然記念物 植物Ⅱ
湯の丸レンゲッツジ群落 指昭和引年 5 月日 所群馬県吾妻郡嬬恋村田代 置環境庁・小林大助 旧鹿沢温泉の東、湯ノ丸山 ( 標高 2098 メートル ) 山腹斜面一帯 ( コンコン平 ) から牧場にかけて 174 ヘクタール余りに わたり、数万株といわれるレンゲッツジ が育っている。新鹿沢温泉から地歳峠に 通じる自動車道の両側にも見事な群落が 見え、 6 月下句の花期には、まさに紅一 色て色どられる。 牧場をはなれると、ミズナラ・カエデ 類、サラサドウダン・シラカンパ・ズミ などの高木が多くなり、レンゲッツジも まばらになってくるが、牧場て、は高木が ないため、レンゲッツジの糸木となり目 を楽しませてくれる。 レンゲッツジにはロードジャポニンと いう有毒成分が含まれている。牛はこの ことをよく知っていて食べないため、レ ンゲッツジのみが残るのて、あり、牧場と いう特殊条件が植生をきわだったものに しているのて、ある。これは植生の遷移が 放牧の牛によってストップされているの て、ある。したがってこの環境を変えない ことがレンゲッツジ群落を長く保存する ために必要て、ある。 この群落のなかには、キレンゲッツ ジ・ウラジロレンゲッツジも混じり、ま た普通のレンゲッツジの紅色に引炎が あり、変異に富んて、いる。個体変異の研 究資料としても貴重て、あるという。 本県て、は武尊牧場、市山など各地に レンゲッツジがあり、昭和 26 年 ( 1951 ) 3 月群馬県の花に選ばれている。 またこの地域は高山植物が豊富て、あ り、レンゲッツジの開花期にはその下に コケモモ・コイワカガミ・シャジクソウ・ ショウジョウバカマ・ヒメタガソデソウ などが負けずに花を咲かせている。足も とにも注意して観察すると一層楽しめ ( 安盛博 ) 144 ・常緑・落葉低木の群落 落石岬のサカイツッジ自生地 指昭和年 2 月田日 昭和 52 年 2 月幻日 ( 追加指定 ) 所北海道根室市和田村 闇根室市 サカイツッジは極東アジアから東シベ リアのツンドラ植生に分布するツッジ科 の小型低木て、、ェゾムラサキツッジに似 た小さな紅紫色の花をつける。落石岬は サカイツッジの我が国唯一の自生地て、あ り、分布の南限地て、あることと、その分 布が北方のものと隔離的な不連続分布 ( 生物の分布が飛び地的て、あること ) て、 ある好例として、昭和 15 年 ( 1940 ) 、天然 記念物に指定された。 わむろ 自生地は、根室半島の太平洋側基部に 島状に突出している落石岬を広くおおう 湿原 81.9 ヘクタールて、、周辺は湿原系の アカエゾマッ林て、囲まれている。サカイ ツッジは主に ~ 原内のミズゴケ堆上やホ ロムイスゲの株上に生育し、そこにはま た工ソ・イソッツジ・ガンコウラン・ツノレ コケモモ・ヒメシャクナゲ・ホロムイツ ッジ・コケモモ・ワタスゲなど、寒地系 植物がみられる。これらのほか湿原全体 にはナガポノシロワレモコウ・ネムロガ ヤ・ヌマガヤ・ミズンヾショウ・ヒオウギ アヤメ・ノハナショウブなどの低・中層 湿原植物などがある。 サカイツッジ自生地は、盗掘やレ路 けねん による湿原の乾燥化などが懸念されてい たが、現状て、は保護思想の普及やラ度の 変動監視などを行い、良好な状態を保っ おちいしみさき たい る。岩岳山の北側尾根 - ヒには、樹高 6 ~ 7 メートルのシロヤシオの大木が約 3000 株の糸木を形成している。測定され たうち最古の株は根際周囲 32 センチ、樹 高 8 メートル、樹齢 234 年て、あった。一方、 岩岳山の南にはアカヤシオの純林があ り、その株数は約 2000 と推定された。ア カヤシオの大木がこのように 1 カ所に集 中して生育していることは極めて稀なこ とて、ある。アカヤシオの樹齢の最も多い ものは 186 年て、あった。この群落は侵食 に耐えて残った変成岩という特殊な地質 的環境にて、きたものと考えられる。 この両群落は稀有の森林植物相とし て、天然記念物に指定された。面積は 200 ヘクタール。指定は比較的瓰丘のことて あるが、それは、昭和 45 年 ( 1970 ) に地 元の春野山の会の要請によって静岡県自 然保護協会が調査するまて、、この群落の 価値が世に知られなかったからて、ある。 岩岳山の西には、遠州七不 . 義のひと つ、京丸ボタン伝説のある京丸谷がある。 この伝説は 60 年に 1 度、京丸谷の東の山 に大きなボタンの花が咲き、それは昔、 谷に身を投じた乙女の化身て、あるという ものて、ある。このツッジ群落カ凉丸ボタ ンの正体か否かは確かめようがないが、 伝説のロマンにちなんて、この天然記念物 の名称がつけられたのかも知れない。実 際、アカヤシオが開花する 5 月上句の頃 には、岩岳山の項本が桃色に染まり、 多くのハイカーを引きつける。訪れたハ イカー達は一様に、アカヤシオがまるて、 桜の木のような大木て、あるのに驚くのて、 ある。シロヤシオは、 20 日ほど遅れて白 よう配慮されている。 きようまる ( 伊藤浩司 ) 色の花を開く。 あづまやま ( 近田文弘 ) 京丸のアカヤシオおよび シロヤシオ群生地 脂昭和 49 年Ⅱ月 26 日 所静岡県周智郡春野町 闇東京営林局気田営林署 このツッジ群生地は天竜川と大井川に はさまれた赤石山脈の南の端にある岩岳 山 ( 1369 メートル ) を中心に広がってい 吾妻山ヤ工ハクサンシャクナゲ 自生地 囮大正年 3 月 7 日 所福島県福島市土湯温泉町・ニ本松市 塩沢永田・耶麻郡猪苗代町 闇農林水産省 ヤェハクサンシャクナゲは、 その名の
の緩斜面やその周辺て、は、風と彳也形と 年間に 1 センチ内外しか伸びないのて、 シシンラン群落 が積雪量を大きく左右する。凸出部や北 生長の速い植物との生存競争には弱い 囮昭和 7 年 4 月円日 向き斜面の直止部は、冬期に雪のほとん だが、根は特別なしくみをしているのて、 所奈良県吉野郡上北山村 ど積もらない吹きさらしの場所て、、そこ 栄養分の少ない岩や崖て、も生育て、きる。 上北山村 にはヒゲノガリャス・カリャスモドキな ソテッの幹や果実には多量のて、んぶん しばふ シシンランはイワタバコ科の暖地性常 どの芝生状の植物群落が、また、凹地の が含まれているのて食用にされる。しか せつび 緑の着生植物て、ある。肉質の葉の腋から 雪の吹きだまり地点や南斜面上部の雪庇 し、有毒成分があるのて水にさらして毒 短い柄をもった長さ 3 センチぐらいの淡 のて、きるところにはナンゴククガイソ 分を取り除いて利用する。沖縄や奄美大 紅色の花をつける。花は花筒部が土し、 ウ・ヒトッパョモギなどの群落がて、きる。 島て、は古くから救荒作物として畑の縁な 浅く五裂するが、上の 2 裂片と下の 3 裂 ゆるやかな斜面の、やや凹地になった、 どに植えて飢饉に備えた。 ( 大野照好 ) 片とは大きさが違い、 2 唇形となる。 積雪量が前記 2 型の群落のちょうど中間 伊豆半島、近畿地方以西の温暖な本リ羽、 ぐらいて、、年間の積雪量 1.5 ~ 2.5 メート 隠岐、四国、ル、 FI 、奄美大島に分布する。 ルぐらいの所が、おそらく、ここて、のキャ みくまり 指定地のシシンランは水分神社の境内 ラボクの最商地とみなされる。 の南はしの崖に生ずるツクバネガシの巨 日本て、のキャラボクの分布は、山形県 樹の幹にビーウドシダやマメヅタなどと の鳥海山から日べ毎岸近くの山々に点々 大山のダイセンキャラ ともに着生し、みごとな群落をつくって とみられ、鳥取県まて、とされている ( 韓 ボク純林 特別天然記念物 いたが、数年前に何者かによって盗採さ 国にもある ) 。大山日寸近の群落は、他 指昭和 2 年 6 月図日 ( 天 ) れ、現在て、は 2 株を認めるに過ぎない に類例をみないほど大規模かっ純林的 昭和 27 年 3 月 29 日 ( 名称変更 ) ( 1983 年 11 月 ) 。天然記念物と知っての狼 て、、代表的原始椒稀有の森本林直物相と 昭和 27 年 3 月 29 日 ( 特天 ) 藉て、あるが、この群落はシシンラン自生 して、特別天然記勿に指定されること 所鳥取県西伯郡大山町 の北限に当たる ( 指定当時 ) として天然 農林水産省 * になった。近年登山者の滂難曽と登山道の 記念物になり、現在は、着生植物の著し 荒廃との関係か、キャラボクが損傷され い生育地として保護されている貴重な群 たり崩落する例も生じており、これに対 大山の北斜面の主要な登山道「夏山登 落て、ある。したがって、 1 株といえども する保護措置や登山道のつけかえも検討 山道」を登ると、標高約 900 ~ 1400 メート こにあってこそ価値があるのて、あるか ルの間はブナオ衣それから上は、約 1600 されている。 ら大切にしたいものて、ある。近く柵など また、大山の吼止付近て、は、前記緩斜 メートルまて、低木林となる。その間の山 を設け、遅ればせなが引隻してもらう 面部やそれに接する急斗面上部に、地形 道は平均斜度約 25 度の急斜面となって と秕雪との関係において成立している高 ことにしている。 ( 菅沼孝之 ) いるが、 1600 メートル付近から山項 山 ~ 亜高山植物群落がある ( ツガザクラ ( 1711 メートル ) まて、は、比較的よく ーコメバッガザクラ群落もある ) 。大山項 残っている大山の「溶岩円項丘」の項部 上付近は、西日本て、、これらの群落が集 て、、平均斜度約 12 度の緩斜面が開けてく 約的に存在する唯一の所て、あることに着 る。その緩斜面部の約 8 ヘクタールが特 目して、て、きれば、標高約 1500 メートル 別天然記念物旨定或て、、その中のやや 以止の部分を一括して国の天然記に 凹地がかったところに大規模な純本羽大 拡大指定することを提唱したい。 のキャラボク群落が成立している。 ( 越智春美 ) キャラボクは、以前にはダイセンキャ ラボクと呼ばれ、現在もそのまま指定物 件のなまえとして登録されているが、専 門的にはイチイの変種キャラボクとして 取り扱われている。単一の主幹が直立す ることがほとんどなく、根元から分かれ しやじよう た数本の枝が斜上あるいは地面を這っ ている ( 這う大枝の長さ 10 メートル以 になることも少なくない ) 。大山吼止付近 だいせん キャラボク 常緑・落葉低木の群落・ 159
編集協力 ( 順不同 ) 全林野写真サークル全国協議会 日本自然保護協会 木下陽一 山口典利 中西一樹 樋口雄一 弥山小屋 石本猛 丹生川上神社中社 宗像大社 神吉猛 西方寺 日下田紀三 安藤博 山本恵造 MO フォトス グリーンフォト キュウフォトインターナショナル ポンカラーフォト工イジェンシー ジャノヾック ネイチャープロダクション ネイチャーフォトライプラリー 168 ・ 石垣市教育委員会 阿仁町営林署 白石市教育委員会 川井村役場 東和町教育委員会 牧園町教育委員会 恵那市笠置公民館 蛭川村教育委員会 大村市教育委員会 高来町産業振興課 雲仙公園管理事務所 小浜町教育委員会 対島観光協会 東脊振村教育委員会 肥前町教育委員会 岸和田市教育委員会 下関市観光課 西郷町教育委員会 長島町教育委員会 大島町教育委員会 花山村企画課 羽幌町商工水産課 むっ市営林署 サンエイフォトライプラリ 芳賀フィルムライプラリ J 0 ジオグラフィックフォト タンジフォトライプラリ ひまわり 北海道撮影社 フォトライプラリー明星 小黒企画 光陽フォトオフィス 五泉市商工課 加治川村産業課 大泉村教育委員会 中津川市教育委員会 岩村町観光課 瑞浪市教育委員会 東白川村教育委員会 美濃市教育委員会 上石津町教育委員会 豊根村教育委員会 渥美町教育委員会 四日市市教育委員会 貝塚市社会教育課 天川村役場 上北山村教育委員会 大館市教育委員会 富士吉田市教育委員会 大和村教育委員会 佐久市教育委員会 小諸市教育委員会 日野町教育委員会 福島市教育委員会 東吉野村教育委員会 竜野市教育委員会 豊前市教育委員会 嬬恋村教育委員会 国頭村教育委員会 大宜味村教育委員会 東村教育委員会 今帰仁村教育委員会 札幌市教育委員会 岐阜市教育委員会 新潟市教育委員会 新潟市郷土資料館 大田市教育委員会 久米町教育委員会 西城町教育委員会 比和町教育委員会 瀬高町教育委員会 久留米市教育委員会 文化庁文化財保護部記念物課 ・参考文献 「天然記念物事典』 ( 第一法規 ) 「史跡名勝天然記念物指定目録』 ( 第一法規 ) 環境庁編『日本の重要な植物群落』 ( 大蔵省印刷局 ) 「全国遺跡地図』 ( 国土地理協会 ) ・作図・製図 浅井粂男 木村図芸社 さくら工芸社 ・写植 ナグ
ているわけて、ある。 高峰宮之浦岳を主峰とする山岳島て、、植 屋久島スギ原始林 ヤクスギは材質が緻密なことて、知られ 物の垂直分布も典型的て、ある。海岸地帯 囮大正年に月 9 日 ( 天 ) る。また、擱勧張く、 1000 年を越える は一部にマングロープも発達する滞・ 昭和 29 年 3 月 20 日 ( 特天 ) ものをヤクスギ、そうて、ないものはコス 亜滞的なものて、あり、海抜 1200 メート 所鹿児島県熊毛郡上屋久町・屋久町 ギとよぶ。植擱谺隹定約 7000 年 ? ( 丘の ル附近まて、は常緑広葉樹林帯、海抜約 間農林水産省 * 地質学的調査によると 4000 年以上とい 1700 メートルまて、は夏緑広葉樹林帯と ヤクスギは屋久島の海抜 650 メートル う ) て根回り 43 メートルの縄文スギや大 なり、それ以高は亜高山帯となっている。 附近から 1850 メートル附近まて、の間に 王スギなどの巨木も現生している。また、 山項部一帯は屋久島特有植物の豊庫と 自生している。しかし、ヤクスギ林とい ウイルソン株は宝暦年間 ( 1751 ~ 1763 なっている。いわば島全体が天然記念物 われるのは海抜約 700 メートルから 1700 年 ) に伐採された切り株て、、地上 3 メー に価するといってよい メートルの範囲て、ある。モミ・ツガ・ヒ トルの幹の周囲が 33 メートルもあり、現 現在、ヤクスギの代表的原始林として ノキなどの針葉樹と混生している。また、 在大株神社としてまつられている。 約 2900 ヘクタールの面積が指定されて 海抜約 1200 メートル以下の所て、はアカ 原始林内は植物の不頁の豊富なことや いる。また、屋久島西南部の小楊子川流 ガシ・ウラジロガシ・ヤブッノヾキなどの 固有の植物の多いこと、生態の特異なこ 域に約 1200 ヘクタールの屋久島原生自 常ム葉樹が、それ以高の所て、はハリギ となどたいへん貴重て、ある。これは日本 然環境保全士或が指定され、保護される リ・オオカメ / キ・ナナカマドなどの夏 だけて、なく世界的に見てかけがえのない ことになった。 ( 大野照好 ) すばらしい自然て、ある。 繍ム葉樹カ鯤生している。すなわち、ヤ クスギは常緑・夏緑両植抃木帯にまたがっ 屋久島は海抜 1935 メートルの九州最 特別天然記念物 島 子 矢筈崎 部 諸 鹿島 ル、尸 崎 宮之浦 △吉田岳 矢等岳 坪切岳 硫黄島 竹島 ロ永良部島 屋久島 永田岬 馬毛 前羽神 ! △ 後羽神岳 . ・ . 縄文杉 ・・・夫婦杉・三代杉 種子島 楠川前岳 屋久島空 「△ 永久保 屋久島 スギ原始林 花山 . 林 岳 △尾立岳 忠岳 植生の垂直分布 1 93 5 安房お ヤクスギー ネム高盤岳 七岳△ ヤクシマダケ群落 ( 山頂風衝低木林帯 ) スギ・モミ・ツガ林 ( 温帯性常緑針葉樹林帯 ) 平野 170 島ス・原始林 高平 ・万杉 生 栗生 湯泊温泉 平内 メヒルギ 本富 尾之間 1 20 崎鼻公園 特別天然記念物 指定範囲 スギ林・照葉樹林 混交移行帯 700 2000 1500 1000 500 0 断面高度図 イスノキ・アカガシ・ウラジロガシ・ スダジイ林 ( 照葉樹林帯 ) ガジュマル・アコウ林 ( 亜熱帯性常緑広葉樹林帯 ) 100 0 25km 20 5 ( 原図 磯 望 ) 屋久島 120 ・常緑針葉高木林