◎出典 第 1 / 2 / 3 章扉撮影 / 齋藤さだむ 第 II 章扉撮影 / momoko japan 写真 1-1 (a) ⑥石田英明・ (c) http://birukan.fc2web.com/jx4t-nkmc/k-searstower. htm ・ (d) http://www.thepetronastowers.com/tag/petronas-tower-history/ ・ (f) ⑥共同通信 写真 1-2 (a) http: 〃en.wikipedia.org/wiki/Northeast—Asia—Trade—Tower ・ (b) 提 供 / 森ビル・ (c) http://www.altergro叩.com/blog/index.php/residentiaレchicago- trump-tower-the-worlds-sixth-tallest-building/ ・ (d) http: 〃 www.ourbania.com/ urban-items/city-life-milan ・ (e) http://www.aviewoncities.com/gallery/ showpicture. htm?key=kvesp0544 ・ (f) http://realtorchicago.wordpress. com/2()()8/04/14/the-chicago-spire 写真 1-6 http://www.eonet.ne.jp/&building-pc/syutoken/kawaguchi- 185d. htm 図い国土交通省東京航空局による コラム①写真撮影 / 杉山和行 写真 3-1 ◎ AP / アフロ 図 3-1 「ビル風の基礎知劃風工学研究所編著 ( 鹿島出版会 2005 ) 図 3-3 (b) R. M. AYNSLEY,"Wind effects around buildings",Architectural Science Review, V01.15 , NO. 1 ,pp8-11 , 1972 図 4-7 / -8 / -9 「現場技術者が教える「施工」の本仕上編』野平修 / 松島潤監修 ( 建 築技術 2006 ) 図 5-8 http://www.takatoshi.co.jp/service/p—disp-flow.html を改変 写真撮影 / 齋藤さだむ 写真 7-4 http://birukan.fc2web.com/jj8k-nkmc/top-02.04.15.htm 写真 & 1 / -4 / -5 撮影 / 杉山和行 写真 & 2 撮影 / 清水行雄 図 & 1 / -3 社団法人日本エレベータ協会 HP より 図 & 2 「鹿島施工管理ハンドブック」より 写真 9-1 http://www.obayashi.C0jP/teChn010gY/Sh0h0/070/2006一070ー11. pdf 図 9-6 http://www.tokyokenchikushikai.or.jp/51 ー kaihou / 2003 / 11/Ken 11 =CPD. pdf 写真 10-1 / -2 撮影 / 杉山和行 写真 10-5 http://www.excite.co.jp/news/photo—news/photo/?id= 142213 図 10-2 資料・提供 / ダイア電子応用 ( 株 ) 図 10-3 / -4 懈体工法と積算改訂 3 拠解体工法研究会編、 ( 財 ) 経済調査会 1995 図 10-5 「新版建築物等の解体等工事における石綿粉じんへのばく露防止マニュアル」 健設労働災害防止協会 ) より 写真Ⅱ -1 提供 / コモンるみ 写真 11-2 (a) 提供 / BIue StyIe Com 22
制御 無制御 変位 ( 巴 0 ー 15 300 0 時間 ( 秒 ) 図 2 ー 1 7 ダンパーによる揺れ制御 超高層ビルの地震時の揺れをダンパーの有無で比較すると図 2 ー 17 のようになり、効果のほどが分かる。 ◎スリット壁 霞が関ビルなど初期の超高層ビルに多く用いられた「スリッ ト壁」は、建物の剛性を高める一方、一種の制震装置の役割を 果たしていた。 スリット壁は、鉄筋コンクリートの壁の中央に縦方向のス リット ( 切れ目 ) を複数本設けてある ( 図 2 ー 18 ) 。地震動で生 じたひび割れが細かく分散することにより、粘り強く変形でき、 通常の壁のように脆く壊れることを防いでいる。 柱 床 E008 ・【 スリット 床 893mm 1 1 .200m 図 2 ー 1 8 スリット壁
第 2 章超高層ビルの地震対策 ペースは不要である ( 写真 2 ー 7 ) 。 ◆粘 ( 弾 ) 性ダンバー 粘性体や粘弾性体を利用するダンパーで、代表例は粘性壁 ダンパーである。 シリコンオイルなどの粘性体を満たした壁状のプールの中 に、上の梁から垂らした仕切り板が浸してある。地震時には、 仕切り板がプール内を移動するときに生じる粘性体の抵抗力 によりエネルギーを吸収する ( 図 2 ー 15 ) 。 これらの制震装置を、できるだけ高い制震効果を発揮する ように、組み合わせて設置する ( 図 2 ー 16 ) 。 上階の梁 に固定 ↑ ATM D 内壁鋼板 ( 上階と一体 ) 高粘性流体 外壁鋼板 ( 下階と一体 ) - - ↓ 下階の梁 に固定 オイルダ ンノヾー 図 2 ー 1 5 粘性ダンパー 制震装置の設置例 図 2 ー 1 6 59
第 9 章超高層ビルの防火対策 ◎熱に弱い鉄 火災時に室内の温度は、室内の可燃物の種類や量、火災の範 囲、空気 ( 酸素 ) の量などの条件により変わるが、 1000 ℃く らいになることがある。火災が鎮火するまでの間、建物の構造 はその高温に耐えなければならない。 超高層ビルの構造では鉄骨が使われることが多い。鉄は不燃 材料で常温ではたいへん強いが、熱にさらされると強度が低下 する。一般に 300 ℃を超えると弱まり始め、 400 ℃になると強 度は 60 ~ 70 % に低下する ( 図 9 ー 2a ) 。 さらに、鉄骨は熱によって膨張しやすい性質もある。膨張す ることで鉄骨の梁が横に伸びて、柱や外壁を強く押すため、崩 壊に至ることも考えられる ( 同図 b ) 。 (a) 鉄骨は加熱されると弱く なり、建物を支えられなく なる。 (b) 鉄骨は加熱されると膨張し て伸びようとする。図のよう に柱を押す力が強く働くこと もある。 荷重 図 9 ー 2 鉄骨は熱に弱い 783
第 6 章超高層ビルの建設工事 に対し水 60 を混ぜたもの ) を注入する。これを、地盤との摩 いかり 擦力で山留め壁が倒れないようにする、いわばアンカー ( 錨 ) にするのだ ( 図 6 ー 5 ) 。 アイランドエ法は、掘削面積カ昿く、切梁を架設するのがむ ずかしい場合に用いられる。 外周を斜面にしたまま中央部分を先に掘削し、そこにビル躯 体の中央部分 ( アイランドに見える ) を先行して造る。残った 斜面の土は、中央部分の先行躯体から斜めの切梁を架設し、山 留め壁を支持しながら、順次、外周斜面を掘削して、躯体の外 周部分の組み立てと仕上げをしていく ( 図 6-6 ) 。 傾斜地 地盤アンカー 切梁 摩擦カ 図 6 ー 5 地盤アンカーエ法 先行躯体 後行躯体 斜め切梁 : 法切・り 図 6 ー 6 アイランドエ法
ロ 1 7 ー丁 図 9 ー 4 一」 > ーØヾ印図 7 ロー 0 凹凹 斗一」 7 7 ロー 罪 7 一」ヾー ) F 辮ペ ノ 8
第 8 章超高層ビルの設備 ダーでエレベーターかごを昇降させる。 ◆リニアモーター式 ( 同図 f ) 釣り合い重りに直接モーターを設置しガイドレール上を昇降 させる。 超高層ビルではより高く、速く運行できる方式として、ロー プ式の一つであるトラクション式が採用されている。かごと釣 り合い重りを主ロープでつなぎ、巻き上げ機の回転力でかごと 釣り合い重りを、ガイドレール上にそって昇降させる単純な仕 組みである ( 157 ページ図 8 ー 2 ) 。 とくに最近の日本メーカー製のエレベーターは非常に静かに 昇降するので、動いていることを忘れてしまうほどだ。しかし、 かごは時速 20km 以上のスピードで上昇・下降しているのだ。 エレベーターは人が乗って建物の中を高速で動く乗り物であ り、電車や車、飛行機と同様に安全性には万全の配慮が必要で ある。その安全確保のためにさまざまな検知装置や制御装置を 装備しており、電車や車などと比較すると故障や事故が少なく、 安全な乗り物といえる ( 158 ページ図 8 ー 3 ) 。 エレベーター ロープ式 油圧式 トラクション式 巻胴式 機械室ありタイプ 機械室なしタイプ 直接タイプ 間接タイプ パンタグラフタイプ リニアモーター式 図 8 ー 1 エレベーターの方式① 755
(a) (b) 調圧弁 開閉弁 リリーフ弁 ピストンポールジョイント 図 2 ー 1 4 オイルダンパー 写真 2 ー 7 オイルダンパーの取り付け例 ◆オイルダンバー 油を封入したシリンダー内をピストンが移動し、その孔を油 が通過するときの流体抵抗で振動を減衰させる仕組みである ( 図 2 ー 14a ) 。開閉弁をつけてエネルギー吸収能力を 2 倍にした タイプもある ( 同図 b ) 。開閉弁型は、振動の大きさを低減す るとともに、揺れの継続時間を短くすることができる。 オイルダンパーは大地震時の安全性確保だけでなく、日常の 風揺れや中小地震時の居住性向上にも効果を発揮する。鋼材ダ ンパー同様、壁内部に納められるので、装置設置用の特別なス 58
8 -1 エレベーター ◎超高層ビルエレベーターの速度 高層ビルではエレベーターの性能がきわめて重要なことは改 めていうまでもない。超高層ビルの実現には、高速エレベーター の開発力坏可欠だった。 現在、世界最速のエレベーターは、台湾・台北市の「台北 101 」に設置された日本製だ。昇り分速 1010m ( 時速 61km) 、 降り分速 600m ( 時速 36km) で、地下 1 階から地上 89 階まで の 382m を約 37 秒で昇ることができる。 ちなみに高さ世界一の「プルジュ・ハリフア」のエレベーター は、分速 600m ( 時速 36km) である。 日本のビルでは横浜の「ランドマークタワー」のエレベーター で、昇り分速 750m ( 時速 45km)0 これは台北 101 が出現する までは世界最高速だった。ただし下降速度 ( 分速 750m ) は現 在でも世界最速である。 ◎エレベーターの 3 方式 現在利用されているエレベーターは、昇降方法により 3 つの 方式に分類される ( 図 8 ー 1 ① 156 ページ同図② ) 。 ◆ロープ式 ( 同図② a / b ) かご ( 人や荷物を載せて昇降する箱 ) と釣り合い重り ( かこ およひ齏載重量とバランスさせる重り ) をロープでつなぎ、巻 き上げ機の動力を利用して上下させる。 ◆油圧式 ( 同図② c ~ e ) かごの下に油圧シリンダーを設けて油の圧力によりシリン わイ
第 2 章超高層ビルの地震対策 300 阪神・淡路大震災 揺れ速度 2003 年十勝沖地震 0.0 1 .0 8.0 6.0 7.0 4.0 5.0 2.0 3.0 建物の固有周期 図 2 ー 5 建物の固有周期と地震による揺れ ◎長周期地震動 2003 年の十勝沖地震では、苫小牧の石油備蓄タンクがゆっ くりした揺れ ( 長周期地震動 ) に共振し、タンク内の石油が溢 れて大火災が発生した。 十勝沖地震の際に苫小牧で観測された地震波を、阪神・淡路 大震災での神戸海洋気象台の観測記録と比べると、明らかに ゆっくりとした振動が長時間続いている ( 図 2 ー 6 ) 。 長周期地震動 ( 2003 年十勝沖地震 ) 90 120 60 180 ( 秒 ) 150 30 0 直下型地震動 ( 阪神・淡路大震災 ) 図 2 ー 6 長周期地震動と直下型地震動