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検索対象: 最強のプロ野球論
46件見つかりました。

1. 最強のプロ野球論

現代新書既刊よりーーー広島、巨人で年間投げ続けた左腕が、 投手という存在の奥深さを語りつくしたのが、 川口和久「投饕」これまでの野球本とは一線を画す内容が高く評価されている 本書の著者の前作、一一宮清純「スホーツ名勝負物蚯は、 野球に限らず、サッカー、ボクシング、ラグビーなど さまざまな種目のトップアスリートの至高の瞬間を活写する。 日本のスホーツライティングの到達点を示した傑作である。 片山宗臣っハソコンが野球を変える ! 」は、野球のデータを パソコン処理してプロ球界に革命を起こした集団 アソボウズの代表が、データからプロ野球を解剖したカ作。 玉木正之『スホーツとは何かは文化としてのスホーツという側面から、キーワードをあげて解説。 竹内靖雄「チームの研究」は、チームとプロジェクトの関係を分析した好著である。 マークⅱアジアの「豊穰の渦」

2. 最強のプロ野球論

基本的なルー ルについてお , フかがいいたします。コーチャーズボックスは十フィート x 一一十フィートの長方形て、ファウルラインから十五フィート離れたところに位置していま す。インプレー中は、体の一部がこのポックスの中に入っていなければいけないわけてす ね ? 伊原原則的にはそうてす 。だけど、最近はそうてもないんてす。相手チームからクレー ムがつけばルールに従って中に入る。それていいんじゃないてしようか。もっとも三メー トルも四メートルもはみ出しているような場合は論外てすけど : 日本のべースコーチのほとんどは片足だけポックスのラインの上に残していますが、 大リーグのべースコーチは、ほとんどの者がはみ出しています。中には一「三メートルも 飛び出していて、バッターにより近いところてサインをおくっている者もいる。日本の野 球を見置れているせいか、なぜ注意されないのか不思議てした。 伊原向こうはカッコつけが多いんてすよ ( 笑 ) ナオノ 。ごごレールは日本もアメリカも一緒てす から、やはりインプレー中は片足だけても入れておくべきてしよう。おそらくアメリカの 場合は相手チームがクレームをつけないんてしようね。 日本もアメリカも、サードベースコーチは小さな長方形をうまく使ってバッターやラ 211 職人たちの世界

3. 最強のプロ野球論

野手というものてす。日本の外野手はまだまだ後ろて守りすぎますよ。 かってダイエーが平和台球場を本拠地としていた頃、四時間ゲームなんてザラてした。 狭いから、かすっただけの打球がスタンドに入ってしまうんてす。試合はいつも二転、三 転するものだから、球場を出るのは決まって十時頃。きちんとした野球にはならなかった てすね ( 笑 ) 。 日米野球て大リーグが来日すると、いつもメジャーの外野手の浅い守備位置が話題に なります。ても、あっちのほうがあるべきプロの姿なんてすね。 クセを見抜くための角度 ところて、一試合の平均時間を三時間として、これを百三十五ゲームもこなせば、大き な疲労を心身に残すことになるてしよう。とりわけ目の疲れは大変なものがあるのては : 伊原朝起きると、ます私は目の体操をします。目の玉を動かしてから、窓の外の景色を 十秒ほど見つめ、それから手のシワをひとつひとっ数えます。これも約十秒。こういう運 動を交互に十回ずつ繰り返すのがサードベースコーチになってからの日課てす。 この仕事をやる上て、何にも増して大切なのは〃目〃てす。目が衰えてしまっては、も - フじ J , フにたま・ら . ない。 その意味てサードベースコーチがてきるのは五十歳まててしようね 210

4. 最強のプロ野球論

工藤さんはキャンプ中、かなり投げ込みましたね ? 「ピッチングて一番大切なのは上下のバランスなんてす。どちらかがてきてないと、 ンスがバラバラになり眉やヒジに負担がかかる。下半身がてき上がり、フォームが安定し てくれば、あとはプルペンてコントロールを磨けばいいんてす。ただし、力を伝える順番 を間違えてはいけない。肩、ヒジ、手首〈、という具合に、根幹から末端へと伝わってい かないと、二重振り子といって、故障の原因になるんてす。ここは注意しなければなりま せん」 最後に、野手て興味を持った選手はいますか ? 「元木君はピッチャーに対してガーツといえる数少ない存在てすね。エラーした時クオマ 工、何やってんだよみというくらいの激しさがないとチームは勝てないんてす。彼のよう な存在は、今のジャイアンツにはとても大きいと思います」 252

5. 最強のプロ野球論

ら、僕はそちらを選びますよ。それだったらもう悔いはないてす。 引退を間近に控えた選手のような話てすね ? 前田いや、本当によくわかりますよ。よく引退していく人が「自分のスイングがてきな くなった」とか「今まて打てていたコースが打てなくなった」と一言うてしよう。今の僕も あの気持ちてすよ。僕と落合さん、どっちの引退が早いかてしようね、ハッ、ツ、ツ。 一フィノノ ヾレと言われていた松井やイチローを見て、どんな気持ちてすか ? 前田うらやましいてすわ。体が丈夫な人はいいてすよ。最近、つくづくそのことを感じ ますね。 ーー守りても不安がありますか ? 前田そうてすね。ゲームに入ったら、もう咄嗟の判断になってしまいますから。今はま だ足に力が入ってこないんてすが、逆にグッと力が入るようになった時の方が怖いてす。 同じ場所は切れないというのて、今度、切れるとしたら違う場所になるんてしようね : ど , フか、ご自下さい 前田もう、足の機嫌をとりながらやるしかないてすね。 100

6. 最強のプロ野球論

スピードやコントロールについて述べることはあっても「驚いた」とか「目を見張った」 とい一フコメントは一言も発しなかった。 ては、その自信の裏付けは何か。私見だが、天性とも言えるビッチャーとのタイミング の測り方にある。 より具体的に言えば、彼はどんなピッチャーに対しても、ドンピシャのタイミングて右 足を上げることがてきるのだ。 あたかもカマキリの触角のように、ビッチャーの投球の気配を探りながら右足を始動さ せ、左足、つまり軸足て十分なタメをつくってからスイングに移る。この一連の動作が「自 然体」て推移しているのてある。 ルーキーの頃の松井秀喜と比較してみたい。 高校出身と大学出身、四歳の年齢差 ( プロ入団時 ) はあるものの、それこそバッティングフ オームの完成度には大学院生と小学生くらいの違いがあった。 よそれるが、それについて張本勲はこ その象徴が松井の「定まらない右足」だった。話ー う語ったものだ。 「松井の悪いところは右足てす。彼は右足を上げる時と上げない時がある。まず、これを どっちかにしなければならない。 どっちつかずの状態じやタイミングがとれないんてす。 2 2 8

7. 最強のプロ野球論

ばしているのてしょ - フ ? 前田シーズンが始まり、疲れが出てくると、下半身がフニヤフニヤになってくるんてす。 粘りがなくなるというかね。今まてなら打てなくても二、三試合だったものが、もっと長 くなるかもしれない。百三十五ゲームの中の、十試合に一回くらいは休まないといけない てしようね。 特に夏場あたりは : 前田苦しいてしようね。もう打席に立っているのがやっとという感じてすもん。去年も そうごったんてすけど、もうピッチャーに〃頼むから急いて投げてくれ〃と言いたくなる ような感じてしたよ ( 笑 ) 。静止てきないんてす。微妙に動いておかないといけない。フラ フラしているような気にな・りますよ。 アキレス腱を切断したのは右足。つまり左バッターからすれば前足てすよね。軸足の 左足一本て我慢するには限界がありますか ? 前田いや、反対に軸足に ( 重心が ) 残り過ぎてしまうんてす。だからケガしてからという もの、ポールに差し込まれることが多くなってきました。 以前は構えた時、六ー四 ( 後ろ足と前足 ) くらいの比重てバランスよく待てたんてすが、後 ろ足に重心が残り過ぎるよ - フになってからは、打ちにい こ - フと田 5 っても、も一フ差し込まれ

8. 最強のプロ野球論

に入ってからは、ほとんど鳴かず飛ばす : 「いや、素質はすごいてすよ。背は高い、手は長い、 、ハ、不はあ一る、一屓は強い しいものを持ち過ぎていて、欠点を探すのが難しいくらいてす」 ′体を交換したい とジョークを飛ばしていましたね。 「ええ、頭は換えたくないてすけど ( 笑 ) 。彼にアドバイスしたのは、何がよくて何が悪い か自分て判断しろ、ということてす。まわりから、あれをやれ、これをやれ、と言われて も、自分に合ってないと判断したら耳を傾ける必要なんてないんてす。たとえコーチが、 よかれと田 5 ってアド、ハイスしたことてあっても、自分に合わないと思えば捨てればい、 てす。選手によっては、ほっといた方が伸びるタイプもいますからね。逆に、あまり手を 加えすぎると、伸びるものも伸びなくなってしまう : ジャイアンツって、毎年、優勝を義務づけられているようなチームだから、若手を我慢 して育てるという習慣がないんじゃないてしようか。経過よりも結果が求められる。これ は、これからはばたこうとする若手にとっては、ものすごくきつい環境だと田 5 うんてす。 たったら、逆にあまりウダウダ考えないて、自分て判断していった方がいいんじゃないか。 別に僕じゃなくたっていいんてす。誰か見本になる選手をひとり見つけ、それを真似して いけば、そこそこの選手には成長しますよ。 しいところだけ真似すればいいわけてすから」 ・亠の上ム . り・に 245 打者の思想、投手の論理

9. 最強のプロ野球論

ない。なぜなら〈高井メモ〉を上回る衝撃の虎の巻が、私の知る限り、今の球界には存在 しないからてある。 2 ・理想のスチール かってヤクルトスワローズに青木実という 〃代走屋み力いた 一日メートル 十一秒二、べース一周十三秒の俊足を買われて一九七五年、ドラフト五位て スワローズに入団した。一九七八年には〃代走屋〃ながら九十一試合に出場してスワロー ズの初優勝に貢献。八一年にはジャイアンツの松本匡史と激しく盗塁王を争い、百三十試 合目のカープ戦て二十四個目の盜塁を決め、タイトルを獲得した。 青木の通算盗塁数はわずか七十九個ながら、成功率は七割一分二厘にも及ぶ。打撃が非 力だったため、最後まてレギュラー・ポジションを獲得することはてきなかったが、〃走り 屋みとしては飛び抜けた実力の持ち主てあった。 その青木にも、自分の足に自信が持てない時期があった。チーム一の俊足を誇りながら、 いざ盗塁の段になると、うまくスタートが切れない。たまに好スタートが切れても、セカ 200

10. 最強のプロ野球論

いてすよ。 九九年の話をしますと、ケガて九試合スタメン落ちして四二本のホームランというの は自信になったのては ? ・ それは、はっきり言って自信になりました。オールスターの二戦目が終わっ 松井はい。 たあとカゼをひいたんてす。ただし、僕はファン投票て選ばれているのて、とりあえず一 それてウォーミンクアップもせずにバットを振ったと 回は打席に立たなければいけよい。 ころ、アバラのあたりにグイツと痛みが走ったんてす。それからというものセキ払いして にいっても痛い。まあ肉離れの一種なんてすが。カゼをひいて筋肉に炎 も痛いし、トイレ 症をおこしたあとだったのて、余計に悪化してしまった。後半戦の始まりの時期、チーム に迷惑をかけたのが悔やまれます。 長嶋監督は「逆方向 ( センターから左 ) のホームランが増えれば、五〇本はいく」とおっ しやっているようてすが、九九年のホームランの内訳を見るとレフトが四本、センター方 向が一〇本、ライト方向に二八本。うまく広角に打ち分けているんじゃないてしようか 松井反対方向というより、センター方向に打ち返すという意識てすね。レフト方向に行 くのはセンター方向へ行くはずの打球が振り遅れて、という感覚ていいと思っています。 なかなか狙って逆方向に打てるものてはないと ? 8 ろ 打撃する心