年代 - みる会図書館


検索対象: 今さら聞けない科学の常識
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1. 今さら聞けない科学の常識

成長する。この時の細胞は一つひとつが大きく、色も白っほい「早材という組織になる。 一方、気温が下がる 85 川月ごろの形成層は、活動が衰え、小さく、細胞が折り重なった「晩 材という濃い色の組織になる。そして冬。木々は休眠期に入る。こうして、幅の広い早材と幅 の狭い晩材の層が 1 組となり、 1 年分の年輪ができる。 年輪の幅は、気温や降水量、日照量など木の成長量を決める環境によって左右される 似た気候風土の木は、似たパターンを刻む。これを年代のわかった年輪と比較することによっ て、木材の生育年代を割り出せる。「年輪年代法だ。良い材料に恵まれれば、年刻みどころ か、季節まで判別できる。さかのばれる年代には限界があるほか、わかるのは伐採 ( または木が 死んだ ) 年であって、そのまま建造年代にはならないといった弱点はあるにせよ、これほどの精 度で年代を決められる方法は他にない 米国などでは、かなり前から多用されてきた手法だが、日本のような地形や気候が複雑な場所 の木材には適用できないといわれてきた。そんな中で、光谷さんらは 1980 年から、比較の基 になる標準年輪パターンの作製を手がけてきた。 現代の伐採木から 100 分の 1 ミリ単位で測った年輪パターンに、古い建築部材や出土した埋 没木の古い年輪のパタ 1 ンを次々と継ぎ足し、スギ、ヒノキの標準パタ 1 ンを約 3 0 0 0 年分蓄 積した。これを仏像や遺跡の年代判定に活用、次々と成果を上げている。日本の樹木にも、ちゃ 200

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析装置が 1980 年代に実用化され、より高い精度で測定できるようになった。試料は 1 ミリグ ラムもあれば十分だ。 問題は、炭素の「スタ 1 ト時」の割合が時代ごとに違うこと。炭素を作り出す宇宙放射線 の量が変動するためで、たとえば 5730 年前の炭素の割合はいまより約 8 % 多かった。この ため、年輪によって年代が厳密にわかる木のデータなどで、時代ごとの炭素の割合を決めてお く必要がある。 同博物館の今村峯雄教授 ( 歴史資料科学・核放射化学 ) によると、現在の技術なら約 6 万年前 までの測定が可能だ誤差も、約 1 万 2000 年前までなら 100 年以内に、約 2 万 6000 年 前まででも数百年以内に抑えることができる。 仏像の年代から地震の年まで判定 奈良文化財研究所の光谷拓実室長らは、建築年代をめぐる論争が続く法隆寺金堂について、木 材の伐採時期を 668 年と 1 年単位まで絞り込んだ。決め手になったのは天井板のヒノキの年輪

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第 4 章「地球・気象」の常識 炭素 14 年代測定法の原理 弥生人が食べ物を 土器で煮たき 何年前のものかな ? 経過 よ 41 ) 出土した土器に ついた食べ物のツを こげ こげに含まれる炭素 炭素 12 ・・安定している 炭素 13 炭素 14 ・・一・一定のペースで壊れる 加速器質量分析計 ( AMS ) で 残っている炭素 14 の割合を算出 年輪によって何年前のものか はっきりしている木などに含ま れる炭素 14 の割合と比較 XX 年前と判明 ! 0 0 0 を 13 。 12 -- 炭素 12 炭素 14 炭素 13 - ー り込んだ木材や食べ物の遺 れ 壊炭物などにどのくらい炭素 冖が含まれるかがわかれば、 それが何年前に死んだのか 死がわかる。 炭素は半分壊れて減る イ のに 5 7 3 0 年かかる。だ から「炭素の割合が半分 なら 5730 年前、 4 分の 1 なら倍の 1 万 1460 年 前のもの」となる。 この年代測定法の原理は 19 4 0 年代に提案され た。 3 種類の炭素原子を重 さで区別できる加速器質量 分析計 (<>co) という分

4. 今さら聞けない科学の常識

4 ー震度 震源遠いほど減少、 557 で被害 4 ー休央山 今は使わない用語、富士山は活央山 4 。地すべりーー緩斜面でも発生、ゆっくりだが大規模 4 ー雪崩 「表層」は新雪が一気に、「全層」は ) 」っそり 4 ー悍静電気 こすれてたまって体に 1 万ポルト 4 ー真空 圧力低い気体で満ちた空間 4 、うるう秒ーー地球自転にムラ、時計も合わせる 、炭素年代測定法時とともに減る、割合に着目師 年輪年代法ー仏像の年代から地震の年まで判定 第 5 章「資源・素材」の常識、 メタンハイドレート - 海底に眠る「燃える氷、 5 ー 2 石炭 今も発電の 4 分の 1 まかなう 広 ) ーっ 0 天然ガス 埋蔵量は約年分、日本は % 輸入 5 ー 4 ハイオク レギュラー仕様車では性能上がらす 5 ー 5 プルトニウムー核分裂がエネルギーにも兵器にも 7

5. 今さら聞けない科学の常識

の中に電磁石を入れたモーターを開発。最初はおもちや用が主で、騒音の少ない製品の開発を続 けた。 1960 年代に普及したテープレコーダ 1 に採用され、家電の重要部品になった。 197 0 年代にはカーミラーなど自動車にも使われ始め、 1980 年代には OQ プレイヤーなどにも広 がり、大量生産時代へと発展した。 小型モ 1 ター市場は、 9 割が直流タイプで、日本の独擅場だ。「デジタルカメラやプレ イヤ 1 が好調で、日系メーカーが毎年世界で億個以上作る」と富士経済の中村俊宣さん。日本 メーカーはほとんどアジア地域で生産するが、中国、韓国などが格安製品で追い上げを図る。 ーに変わり、需要が自動車や家電にシフトしてい 最近は、オーディオ系の記録媒体がメモリ る。 1 台の自動車に使われているモーターは、 100 カ所以上にもなるそうだ。まだまだ、勢い は衰えそ、つにない の モーター発明の最大の功労者は、 1831 年、その基本原理となる電磁誘導の法則を見いだし わたマイケル・ファラデー ( 英 ) だろう。自身でも簡単なモーターを作っている。翌年にはヒボラ のイト・ピクシイ ( 仏 ) が初の発電機を実現させ、 3 年後にはトーマス・ダべンポ 1 ト ( 米 ) が実 身 用性のあるモータ 1 開発にこぎつけている。日本で国産のモ 1 タ 1 が初めて回ったのは 1910 章年。 3 第 ノの

6. 今さら聞けない科学の常識

コレステロール (*ÄQ*--Ä) が増えたり、酸化したりすると起きやすい。ところが、フランス人は この「フレンチ・パラドック ほかの欧米諸国並みに肉をよく食べるわりに動脈硬化が少ない ス」を解くカギとして、フランス人が愛飲する赤ワインが浮上。成分のポリフェノールに、 の酸化を防ぐ抗酸化作用があることが、 1990 年代前半に各種の実験で確かめられた。 これまで「白ーが優勢だった日本でのワインの売り上げも、このあたりから流れが変わった。 的場輝佳・奈良女子大教授によると、抗酸化のほかに抗菌や血糖値低下の作用もある。医食同 源の考えが強い日本は 1980 年代から食品の機能の研究に熱心で、緑茶のカテキンの健康増進 作用は赤ワイン以前から知られていたという 近藤和雄・お茶の水女子大教授は「日本人は昔からお茶や大豆食品を通してポリフェノールを 食べてきた。それが実は健康維持に役立っていた、ということ」と解説する

7. 今さら聞けない科学の常識

生産・流通やリサイクルに活用も 食品チェーンストアのレジの混雑解消を目的に、 1960 年代後半の米国でスタートしたバー コードは、その後世界に普及、日本のス 1 パーなどでは今も現役だ。しかし、水平方向に太いバ 0 2 、 、細いハ 1 を並べるだけの「 1 次元コード 方式では、盛り込める情報に限りがある 細くすれば印刷が難しくなるし、全体を長くすれば読み取りができなくなってしまう。 生産者や流通経路、製造年月日などさまざまな情報まで盛り込みたいという時代の要請に応え たのが、「 2 次元コード」。新聞・雑誌の広告やカタログ誌などでよく目にするようになったナゾ の正方形のモザイク模様がそうだ。水平、垂直両方向に模様を配列してあるためより多くの情報 を盛り込め、印字面積も小さくすることができる 1980 年代に米国で開発が始まり、 いくつか種類がある。国内で広く使われているのが日本 トヨタ自動車と部品メー 工業規格 (h — co ) になった「 ( クイックレスポンス ) コード カーのデンソーが生産ラインの部品管理のために 1994 年に開発し、 1999 年に規格化され わ 8

8. 今さら聞けない科学の常識

さくいん 断層・ 断層運動 炭素 14 ・ 炭素 14 年代測定法・ 知恵歯・ 遅筋・ 智歯 ( 知歯 ) ・ 地熱・ 地熱発電・ 中央演算処理装置 ・・・ 174 ・・・ 174 ・・・ 196 ・・ 196 ・・・ 35 ・・・ 80 ・・・ 35 ・・・ 217 ・・・ 218 ・・・ 281 , 290 , 295 動脈硬化 特定外来生物・ ドメイン・ ドライアイス・ トリチェリの実験・・ トリペプチド・ 流れ星・ 雪崩・ 雪崩ビーコン・ 鉛蓄電池 南方振動 二酸化炭素・ 2 次元コード・ 2 次電池・ くな行 > ・・・ 74 ・・・ 190 ・・・ 124 , 146 ・・・ 284 ・・・ 271 ・・・ 67 ・・・ 98 ・・・ 138 ・・・ 146 ・・・ 158 ・・・ 112 ・・・ 186 ・・・ 184 ・・・ 230 ニッケル・カドミウム電池 チュウゴクオオカミ 腸内細菌 チロシナーゼ・ つむじ・ 梅雨・ 梅雨明け・ 低アミロース米・ ディープインパクト・ 低血圧・ デオキシリボ核酸 鉄・ 電気自動車・ 電子メール・ 点灯管・ 天然ガス・ 電波時計・ 電力線通信・ 転炉・ 動体視力・ 糖尿病・ 糖濃度・ 引 3 ・・・ 250 ・・・ 61 ・・・ 56 ・・・ 38 ・・・ 153 ・・・ 153 ・・・ 82 ・・・ 228 ・・・ 23 ・・・ 41 ・・・ 219 ・・・ 112 ・・・ 284 ・・・ 96 ・・・ 209 ・・・ 121 ・・・ 304 ・・・ 221 ・・・ 31 ・・・ 24 ・・・ 24 ニッケル水素電池 日本工業規格・ 日本標準時 乳酸菌 ネコ・ 熱帯サイクロン・ 熱帯低気圧・ ネットワーク・ 年輪年代法 バーコード・ くは行 > ・・・ 98 ・・ 99 , 112 ・・・ 135213 ・・・ 121 ・・・ 60 ・・・ 251 ・・・ 159 ・・ 159 ・・・ 304 ・・・ 198 ・・・ 138 ハードディスク駆動装置 ・・・ 292

9. 今さら聞けない科学の常識

国立科学博物館人類研究部の海部陽介研究員が縄文時代から各時代の日本人の頭骨を調べたと ころ、中世から江戸時代の間に、さらにあごの幅が狭くなっていた。 昔は食べ物が硬く、砂も混じっていて、あごが鍛えられ大きくなった。「現代人のあごが小さ いのも食生活の変化による発育不良が原因。遺伝子の変化ではないーという。いまも、格闘家の ように歯を強くかみしめる人はあごがしつかりする 名古屋市の山田博之歯科医師によると、親知らずが欠けている割合 ( 本数ベース ) は時代によ って違い、縄文時代約 5 % 。弥生時代は % 前後。 1930 年代には % を超えていたが、 19 50 年代以後は 3 割を切り、平成になると 2 割前後になった。 なぜ減ったり増えたりするのか。長期的には減る傾向にあるが、短期的には栄養状態が関係し 識 常ている、といった見方がある。定説はないらしい 最近はその名に反して、低年齢化の傾向があるようだ。 1 本もない人は「 5 、 6 % です」。少 数派らしい 体 身 第

10. 今さら聞けない科学の常識

電気自動車 温暖化で普及へ「三度目の正直」 ? 電気自動車は、バッテリ 1 に蓄えた電気でモータ 1 を回して走る。ガソリンをエンジン内で燃 ンだ。エネルギ 1 効率がよいとか、 やして走る一般的な車と違い、排ガスを出さないのでクリー 騒音や振動が小さいといった魅力もあって、複数の大手自動車メーカーが 2010 年ごろをめど に小型車を市場投入する構想を持っている。 似たような開発プームは、過去に 2 回あった。米国の排ガス規制の強化を受けた 1970 年代 には鉛蓄電池が使われた。 1990 年代には、より高性能のニッケル水素電池が採用され、大手 メーカーが相次いで販売に踏み切った。しかし、性能や価格でガソリン車に対抗できす、大部分 が幻世紀を待たずに撤退した。 2006 年度末の時点で、公道を走行できる市販された電気自動車は、国内に 500 台ほどと 推定される。新車が増えないため、廃車される分だけ減っている。 1 人乗りの四輪車を入れても 約 2600 台。充電に時間がかかる、電気を補充せずに走行できる距離が短い、価格が割高とい ノ 72