秘訣 - みる会図書館


検索対象: みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座
24件見つかりました。

1. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

第五日目 書きにくい部分の書き方の秘訣 これができれは文字名人

2. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

「服」と「青」の「月」は違う へんでははらい、下ではとめる 「服」と「青」の「月」には大きな違いがあります。今まで区別があることを知らなかっ た人もいるかも知れません。たしかにどちらでもよいのですが、字形を考えるときには書 き分けが必要なのです。 へんやっ くりに「月」を書くときは、はらう形がよいでしよう。この場合は左右のたて 線の長さを揃えて書きます。むしろ、はらってある分だけ、左はらいを長くしたほうが安 定感が得られます。 漢字の下の部分に「月」か置かれるときは、はらわずにとめてまっすぐに書くことで、 字形をひき締めます。例えば「青」では、はらう「月」で書くと、大地から足を浮かせた ようなものでフラついた感じがしますから、左のたて線をとめて、右のたて線をどっしり 長めに書いてはね上げます。なお、いずれの「月」も中のよこ線は右側をたて線につけず に、空間を広く見せて書くほうがよいでしよう。 秘訣 15 188

3. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

左はらいはゆるやかに 適度な空間を確保する これまでは個々の字や、字の集団を美しく整える方法を学んできました。ここからはさ らに細かく、字の〃部分〃をとらえて、さらに字形をバランスよくまとめるための方法を マスタ 1 していきましよう。 さて、「千」に代表される左はらいは小さな部分ですが、この角度をつよくして立てて しまうと、先端がとがって字形が細長くなり落ち着きません。そこで「千」のように、下 によこ線を書く字の場合には、左はらいの角度をゆるやかにして、おだやかな字形を目指 します。左はらいとよこ線の間に適度なふところをつくって、安定感を生み出すことがポ イントになるでしよう。 この原則は、「妥」のように左はらいの下に点を書く場合や、「不・・采」のような へんにも応用できる考え方です。左はらいは、字の上に安定して乗っていられるようなゅ るやかな角度で、次の点画につながりよく仕上げましよう。 秘訣 1 160

4. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

「動」は「カ」を小さめに 小さく書いて位置をすらす このことを簡単に理解するためには、仮に左右の部分を同じ寸法で書いてみればよいで しよう。右側は画数が少ない上に、広い空間を囲む部分ですから、右側ばかりが大きく目 立って、左右のバランスがくずれてしまいます。そこで「カ」の部分は小さめに書くこと が必要になります。また、その高さも重要です。上に書いても中程に書いてもしつくりし ません。やはり小さめに書いて、底辺の位置を揃えるのが、美しく整った形に見せるポイ ントになるのです。同類の文字として「助・幼・即」の「カーや「卩」などが挙げられま す。 「即」の場合は、長く下に出るたて線があるという点で違いがありますが、空間を広くと りこむ形は共通です。この点でいえば、「郎・都・郵」なども同類の字です。これらも、 左側より右側をやや下げて、左側の最下部にお尻を揃えて、たて線を長く引き下ろしまし 秘訣 18 194

5. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

くさかんむりはひかえめに 短いたて線は下に向かってひきしぼる かんむりは広く大きく書いて覆うようにすることが原則であることを、第二日目で学び ました。ここではその中にも例外的な存在があることを確認しておきましよう。その代表 格が「 ~ ーです。「花・英・苦」といった具合に、 「 ~ 」をのせる字は多数あります。し かし、数あるかんむりのなかでこれだけは大きく書かず、むしろ下の部分の幅よりも小さ めに書いて字形をまとめるようにします。 「 ~ 」は画数が少ないため、よこ線を長くしてしまうと、極端に大きく見えてしまいま す。下の部分に長く張り出すはらいやよこ線を引いて、かんむりを支えるような安定感を 生みだすようにしましよう。 まずよこ線はそらさすに、まっすぐに書きます。それを四等分する位置の見当をつけ て、それぞれ左右四分の一のところにたて線を引き下ろします。たて線は短く、下部に向 かってひきしめるようにすると、下の部分とのバランスがよく見えます。 秘訣 6 170

6. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

「楽」の「木」は「ホ」にする 点で書いて、ふところを広く 「木」を下にもっ字について考えてみましよう。常用漢字の活字では「木」のように左右 のはらいで書くようになっています。しかし、手書きをするときには伝統的な「ホ」の形 で書いてもよいでしよう。むしろ、手の自然な動きにそっていて書きやすく、行書にする ときにも左右の連絡をつけやすいので、効果的な書き方なのです。 「楽」をはじめ「業・葉」なども「ホ」の形にしますが、左の点を打ってから右の点にペ ンを運ぶときには、目に見えないつながり ( 気脈 ) を通すことを忘れてはなりません。そ して左右の点のふところを広くして、安定させるようにしましよう。 この類は「桑・巣・果」など多数ありますが、いずれも上の部分を小さめにして、 「ホ」のよこ線を思い切り長く引いてバランスをとります。 ちなみに「兼・廉・謙ーなどの最後の二画は、活字では左右のはらいになっています が、手書きでは点で書くのが一般的で、その方が字形としてもよいといえます。 秘訣 5 168

7. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

はらいの位置と長さに注意 左はらいは高い位置から短く引き下ろす 「奏」のようにはらいが左右にはりだす字のときには、どちらのはらいものびのびと長く 書くのが字形を安定させるポイントでした。ここでは左右のはらいの長さに差をつけて、 右はらいで安定させるケースについて考えてみましよう。 まず「足・定」のように、左はらいに長い右はらいをつける字があります。このときの ポイントは、左はらいを短くして高い位置から書き始め、右はらいは左上から長く引き下 ろす形にするということです。 一見したところ、左右のバランスを欠いて不安定なように思われるかもしれませんが、 そうではありません。左はらいを高い位置に短く書くことで、下に空間が生まれます。そ の空間をはらむようにして、接する右はらいを長く伸ばせば、空間を利した安定感が得ら れます。このバランスで字を組み立てれば、より上品な印象が得られるようになるので す。このバランスは、思ったより形がとりやすいので、早速実践してみてください。 秘訣 2 162

8. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

・文章の体裁を整える 字の大小を整える / 字の固有の大きさを知ろう / 余白に対するセンスを養 おう / 紙面の体裁をよくする 〈コラム 4 〉活字と手書きの字の違い 第五日目書きにくい部分の書き方の秘訣 左はらいはゆるやかに / はらいの位置と長さに注意 / 「」のたて線は三 等分して / 「ネは最初の点の位置が大切 / 「楽」の「木」は「ホ」にす る / くさかんむりはひかえめに / 「無」の四つ点は放射状に / は肩をつくる / 「女ーは一画目で形が決まる / よこ線が並ぶときのバラン 「心・光」の曲げとはね上げ / ス / 上下の余白のバランスを考える / 「可ーはたて線の位置に注意 / 左はらいのそりと方向を考える / 「服」と 「青ーの「月」は違う / 「水ーは左をあけて右をつける / 「長、のたては ねは上を見て / 「動」は「カ」を小さめに 〈コラム 5 〉よく見かける草書田 い 9

9. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

「長」のたてはねは上を見て はらいは中心線の上から 上の部分に長いたて線や斜め線がある場合、下に書くたてはねの位置は、上部の点と線 の位置を見極めて書くことが必要です。 「長」のように、上部のたて線が長い字では、下のたてはねは上の部分のたて線のま下近 くに書きます。下のたて線を左に寄せてしまうと、字形がつぶれてしまうからです。 それと同様の現象が、「衣」の左側のたて線のように、接する線が斜め線である場合に もおこります。上の最初の点の位置が中心であることをたしかめて、その点のま下に近づ けてたて線を書きます。 「表」のように、上の部分のたて線か中心になる字では、左はらいは中心から引き下ろ し、わずかに左にずらして下のたてはねをつけます。最後の右はらいはあまり下げすぎな いようにして、たてはねの高さより少し上で引き終わるようにしましよう。これで万全の 字形ができあがるはずです。 秘訣 17 192

10. みるみる字が上手くなる本 : 一週間集中講座

左はらいのそりと方向を考える 一一つ目の左はらいはふところを広く 「変・反」などの、二つの左はらいを並べて書く字について考えましよう。この字形で は、二つ目の転折後の左はらいのそらせ方が難しく、はらいの線質、方向、長さ、位置の とり方を総合的に考えなければなりません。 はじめの左はらいは標準的なそりと角度 ( 六十度位 ) で、のびのびと書きます。次によ こ線から左はらいに転じたあとのそり方かポイントになります。下にいくほど曲がり具合 を深くして、卵形の空間を包み込むようにゆったりとはらいましよう。このときはらいの 最後が、最初の左はらいと同じ高さで終わるようにします。また、右はらいの線について も、左はらいの線よりも上の位置で終わってしまわないように気をつけてください。 この二本の左はらいを、同じようなそり具合で書いてしまうと、変化の乏しい無表情な 字になってしまいますから、ゆったりしながらも安定感のある、ひき締まったイメージに なるように書き上げたいものです。 秘訣 14 186