自律神経のバランスを 整えると、鼻の症状が和らぐ。 適度な運動と睡眠が大切 、えいきよう およ 鼻の症状には自律神経が影響を及ばしています。 自律神経は、体のバランスを整える神経で、車でいうとアクセルに相当する交感神 経と、プレ 1 キに相当する副交感神経の二つがあります。 体が活発に活動していて、興奮している時は、交感神経が活発になっています。逆 すいみんちゅう に気分を落ち着かせて食事をしている時や、睡眠中には副交感神経が活発になってい ます。 この二つの神経が、バランスよく働くことで体の調子が整えられるのですが、一方 か過剰になると、いろいろな症状が出てくるのです。 かじよう しようじよう しようじよう
鼻の中にも、自律神経があります。 副交感神経が活発になると、鼻粘膜の毛細血管が広がって、鼻の粘膜がむくみます。 ぶんびつりよう そして鼻水の分泌量も多くなり、くしやみも出るようになります。 逆に交感神経が活発になると、鼻の通りはよくなります。 ねむ ぐっすり気持ちよく眠っている時にはよだれが多く出て、人前に出て緊張している かわ 時にはロが渇くことを考えれば、イメージかわきやすいと思います。 この自律神経のバランスを整えることで、鼻の症状を和らげることができます。 適度な運動は自律神経の働きを高める効果があるので、お勧めです。また、ストレ にぶ スをためると、自律神経の働きが鈍ってしまい、アレルギー物質に過敏になりがちな ので、ストレス発散のためにも運動や睡眠が大事です。 びねんまく すいみん しようじよう ねんまく かびん きんちょう
7 「鼻がつまって、眠れない ! 」 ひどい時は、 頭を高くして寝てみましよう 鼻の調子が悪くて病院に来られる人の中には、「特に夜寝る時に症状が悪化して、 ねむ 鼻がつまって眠れないんです」という人がけっこうあります。 実はこれは、自然に起こる生理的な出来事なのです。 起きている時は、鼻のある頭は体よりも上のほうにありますが、横になって寝てい 、えいきよう る時には、頭は体と同じ高さにあります。重力の影響を受けなくなった血液は、頭に とどまり、鼻の中の血液も、うつ血状態となるのです。そうすると鼻の粘膜は膨れて しまいます。 また寝ている時はリラックスして副交感神経が活発になるので、鼻水も多く出るよ でき ) 」と しようじよう ねんまく ふく
4 章 ー、勹ラム ペットボトルで鼻づまりが解消 鼻づまりを改善させる面白い方法があります。 それは「空になった五〇〇ミリリットルペットボトルを脇の下に挟むーという方法 です。 あつばく 不思議なことに、片方の脇の下を圧迫すると、反対側の交感神経が刺激され、鼻の ねんまく 血管が収縮して粘膜の充血が改善し、一時的に鼻づまりが改善するのだそうです。 わき 例えば右の鼻がつまっている時には、左の脇の下にペットボトルを挟むと、一時的 に鼻づまりが改善します。同じような原理で、寝ている時に鼻づまりで困った時には、 わき あつばく 左側を下にして横向きに寝ると、脇が圧迫されて、右の鼻の通りがよくなります。 あつばく 両脇にいっぺんにペットボトルを挟んでも効果はありませんし、あまり強く圧迫し 過ぎるのもよくありませんので注意が必要ですが、どうしても困った時には、ちょっ と試してみるといいかもしれません。 りようわき じゅうけっ わき わき
しかし、曲がり方が強い場合には、鼻づまりの症状の原因になります。またアレル びちゅうかく ギ 1 性鼻炎で鼻の粘膜が腫れている人は、鼻中隔が曲がっていると、鼻づまりが余計 に悪化してしまいます。 このよ、つに鼻中隔の曲がりが鼻づまりの原因になっている場合には、曲がりを治す おこな 手術を行います。 かびこうかい 手術は前に述べた下鼻甲介の手術と同時にすることもできます。 こうびしんけいせったんしゆっ ◆後鼻神経切断術 これまでは、鼻づまりに対する手術の話をしてきました。というのも、鼻づまりは せま 物理的に空気の通り道が狭いことから起きてくる症状なので、手術で治しやすい症状 なのです。 一方で、鼻水やくしやみは、手術では治しにくい症状です。ここで紹介する後鼻神 けいせつだんじゅっ 経切断術というのは、それらに対する手術です。 ねんまく こ、つびしんけい 後鼻神経は、鼻の後ろのほうから鼻の粘膜に出てきている副交感神経で、鼻水を出 せいびえん びちゅうかく ねんまく しようじよう しようじよう しようじよう しようかし こうびしん しようじよう