公式集 フーリエ級数 ・フーリエ級数の定義 40 / ( の = ー - 十 ( の cos 〃十房 s ⅲ〃の 2 1 応ー兀 1 40 【実数形式】 ・周期 2 んのフーリエ級数 Cn 2 兀ー兀 1 / ( の = の e ・複素形式のフーリエ級数 232 十房 sin 2 十の cos
第 2 章複素形式への拡張 最後のところでは、オイラーの公式を使っています。これ もとても簡単な形になりました。 もう一度まとめて結果を書いておきましよう。複素形式 のフーリエ級数は、 / ( の = c れ e ・加 2 応ー兀 です。 ・周期の拡張ーー - ・ -2 冗から 2 んへ ( 2 ー 4 ) ( 2 ー 3 ) これで複素形式への拡張が実現できました ーまで は、関数 / ( のの変数の範囲は一から兀の範囲を考 えていました。しかし、物理学や他の科学分野で実際に扱 う関数の周期は、 2 応に限られているわけではありません。 例えば、方形波にも周期が 2 ではなく、応や 4 応のもの もあるでしよう。このような関数については、周期を 2 からもっと一般的な 2 んに拡張する必要があります。 これは一見すると難しいように思いますが、実は変数の 変換をするだけなので、中身は簡単です。以下のように 変数を「周期 2 の日」から「周期 2 んの変数ェ」に変換 してみましよう。すなわち 一応日坙兀
複素形式への拡張 虚数の導入 5 4 複素数を座標に表示する方法 5 6 オイラーの公式 58 複素指数関数の微分 6 0 波を表すのに便利な虚数 6 1 波動関数 66 1 8 世紀を代表する数学者、オイラー 6 9 複素形式への変換 7 3 周期の拡張ーー 2 から 2 もへ 77 フーリエ級数と量子力学 80 53 フーリエ変換への拡張 フーリエ級数からフーリエ変換へ 84 フーリエ級数の係数を求める 85 方形波の間隔が広がった場合 8 8 方形波と方形波の間隔がさらに大きい場合 9 1 83
公式集 ん 1 一ん 1 【複素形式】 乞れ兀工 Cne ん Cn 2 ん一ん 1 フーリエ変換 ・フーリエ変換とフーリエ逆変換の定義 【フーリエ変換】 【フーリエ逆変換】 ・代表的なフーリエ変換 【単一方形パルス】ールルの範囲で フーリエ変換 2 sinkW ん 応 1 2 1 2 兀 フーリエ逆変換 233
cos 4 日十 / 第 2 章複素形式への拡張 Sin と書き直せます。右辺の微分は三角関数の微分なので ー Sin 十 COS 日 = / 〃 ( i ・ sin 日十 cos 4 の 指数関数の形に戻しています。これをまとめると となります。最後の行では、再びオイラーの公式を使って となります。 これは、実数の指数関数の微分 e = ae とほとんど同し形をしています。指数関数の肩に乗ってい る項のうち、変数日以外の項 ( 前々式ではで、前式で はのを前に付け足すというものです。 ・波を表すのに便利な虚数 虚数は、電子・電気工学や量子力学でよく使われます。 どのように使われるのか見ておきましよう。虚数を使うの は、波を表すのに都合がよいからです。波には 2 種類あり ます。 1 つはすっと振動しつづける波で、もう 1 つは、だ 61
虚数 Sin 日 第 2 章複素形式への拡張 4 + ル = ( cos 日 + / sin 日 ) = = COS 日十 / Sin 日 一日 cos 日 実数 4 ー / わ = / を田 = cos ( ーの + / sin ( ーの } 〃ー = 7- (cos 日一 / sin の の位置にあります。偏角を使って表示すると、 共約の数は、図 2 ー 1 のように、実軸を対称軸とする線対称 この〃ーあを元の十の複素共役と呼びます。複素 ふくそきようやく 朝十ル ) 朝一 = が + わ 2 ばよいことがわかります。 の 2 乗〃 2 十わ 2 を求めるには、〃十に〃ーをかけれ からの距離は 42 十わ 2 です。複素数 4 十ルから距離 表されます。複素数は〃十と表されますが、図の原点 図 2 - 1 複素平面とオイラーの公式
第 2 章複素形式への拡張 ーわ工 = COS 4 工・ e のように書きます。 lm は imaginary number ( 虚数 ) 、 Re は real number ( 実数 ) を意味します。 + 工という関数を使えば、波を簡単に このように e 表現できます。また、先ほど見たように、微分もサインや コサインより指数関数の方が簡単なのです。このため、波 を表す方法として科学のすべての分野でよく使われていま す。 このように、波を表現するのに虚数を使うわけですが、 量子力学とそれ以外の分野 ( 例えば、電気系 ) では 1 つ大 きな違いがあります。電気系などの分野で虚数を使うのは こで見たよ 数式で波を表現するのに便利だからであり、 うに式の実部か虚部のどちらかで波を表現できます。した がって、虚数を使わなくても波は表現できるのです。 それに対して、量子力学では、その中核であるシュレ ディンガー方程式そのものが虚数を含んでいます。量子力 学によると、電子は波と粒子の 2 つの性質を持っています が、その波はシュレディンガー方程式と呼ばれる数式 ( 波 動方程式 ) で表されます。シュレディンガー方程式での虚 数の存在は便宜的なものではなく、量子力学の本質的な性 質であると考えられています。また、シュレディンガー方 程式を解いて得られた波の関数が実部と虚部を含む場合 は、そのどちらかのみで波が表されるのではなく、両者に 意味があると考えます。
実数形式のフーリエ級数 十 ( cos 日十房 sin 〃の 十〃れ cos 複素形式のフリエ級数 / ( の = の e ・加 2 ん 2 2 1 ア 1 ア一 十房 sin ( 2 ー 7 ) Cn となります。 ーフーリエ級数と量子力学 この複素形式のフーリエ級数が最もよく活躍する分野の ーっが量子力学です。量子力学では、電子の波動をシュレ ディンガー方程式で表します。このシュレディンガー方程 式には「時間に依存しない方程式」と、「時間に依存する 方程式」があります。このうち「時間に依存しない方程 式」は、定常的で安定な状態の電子の波動関数 ( プサ イ ) を表すもので、次のような式です。 80
第 2 章複素形式への拡張 ため虚数単位を / で表すと、電流と混同する恐れがありま す。そこで、虚数単位として・に似ているノも使われま す ) 。式で書くと / と一 1 の関係は i ・ Xi= 55 りました。 がて、虚数は役に立つ存在として受け入れられるようにな この虚数の存在に懐疑的な数学者が多かったのですが、や と、この一 1 を数として認める必要が生します。当初は と、答えが正しく求まることがわかったのです。そうする は求められないのですが、そこで止めないで計算を続ける す。匸了が出て来たところで計算を止めてしまうと答え カルダーノの解法では、計算の途中で一 1 が出てきま 1557 ) から強引に聞き出して勝手に発表したからです。 は、その解法を編み出した数学者タルターリヤ ( 1500 ~ ルダーノがその解法を考えついたからではありません。実 でした。この解法にカルダーノの名がついているのは、カ 度の高い解法は門外不出でした。 3 次方程式の解法も秘密 イタリア ) の時代は、いくつもの数学の学派があり、難易 法」と呼ばれるものがあります。カルダーノ ( 1501 ~ 1576 ります。 3 次方程式を解く公式として「カルダーノの解 虚数の発明 ( 発見 ? ) は、 3 次方程式の解法と関係があ るようになりました。 実数 (real number : 直訳すると「現実の数」 ) と呼ばれ となります。一方、虚数以外のそれまで使われていた数は
第 2 章複素形式への拡張 向 ) に進む波になることを頭に入れておきましよう。 ■ 18 世紀を代表する数学者、オイラー 「オイラーの公式」を生み出したオイラーは、 1707 年に フーリエより約 60 年早く、スイスのバーゼルに生まれた、 18 世紀を代表する数学者です。オイラーが生まれたとき、 微積分の創始者であるニ ートン ( 1642 ~ 1727 ) とライプ ニツツ ( 1646 ~ 1716 ) はまだ存命していました。オイラー は神童で、 13 歳でバーゼル大学の哲学部に入学し、 15 歳で 卒業しました。その 2 年後の 17 歳で修士の学位を得まし た。ライプニツツが没したのはオイラーが 9 歳のときで、 ートンが没したのはオイラーが 19 歳のときでした。 バーゼル大学でオイラーは、優れた科学者を生み出し続 けたベルヌーイー族の知遇を得ました。オイラーの父も、 ベルヌーイ家と親交がありました。オイラーの父は牧師 で、かってバーゼル大学でヤコプ・ベルヌーイ ( 1654 ~ 1705 ) の講義を受けてお り、かっ、ヤコプ・ベル ヌーイの自宅に下宿してい ました。オイラーはヤコプ の弟のヨノ、ン・べノレヌーイ ( 1667 ~ 1748 ) から数学の 指導を受けました。もっと も講義を受けたわけではな く、数学書をオイラーが自 習し、疑問点のみを教えて オイラー 69